子供の頃の初雪の思い出は、朝起きてカーテンを開いた時に曇りガラスの向こうが以上に明るいことでした。
それを見て、(もしや!)と曇りガラスの窓を開けると見事に外は真っ白というのが、北海道の初雪の風景なのです。
大人になってからの冬が子供の頃よりもワクワクしないのは、やはり冬を遊べているかどうかの違いではないかと思うようになりました。
私の子供の頃は、雪が積もると物置の屋根から飛び降りたり、ツララを取ったり、落とし穴を掘ったりしてまあ遊びまくったものです。
大人になると冬を遊ばなくなって、冬への感性が鈍ってくるのかもしれません。
口ではいつも『日々新たに』、などと言いながらどこかで流されているのです。いかん、いかん。
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昨夜の札幌は3センチほどの積雪があり、朝まで残っていましたが、日中の天気でほぼ消滅。
雪を見慣れてしまった自分としては、あまり感慨が湧かないでいましたが、家路につく途中でふと、(これが南国からの観光客だったら狂喜乱舞して喜ぶんだろうなあ)と考えました。
北海道に生まれ育ち、良くも悪くも冬という刺激を受け続けたために、感性が鈍っているに違いないのだ、と。
そこでやおらカメラを取り出して、雪が美しい風景を撮影してみました。
そんな風にしてみると、家の前に置かれた自転車に雪が降り積もるとこれまた絵になるではありませんか。
ナトリウムランプの黄色い光の下で木にうっすらと雪が降り積もっている様は昨日にはなかった景色です。
気持ちの持ち方ひとつで景色も変わって見えるのです。
さて、冬を楽しく過ごすように心もウォーミングアップしておきますか。