北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

昨日の答えは、「背景にある苦労話で共感を誘う」でした

2016-01-07 23:00:51 | Weblog

 昨日、不思議なお店のお話を書きました。途中までで思わせぶりな終わり方をしてすみませんでした。

 さて、昨日の不思議なお店とは、 全道各地の道産食材や加工品がきれいに並べられていながら値段がちょっと高めで、買うかどうかをちょっと迷うようなお店。

 それが、レジの女性と会話をしていて、すぐに商品を買う気になりました。

「そうだったんですか!じゃあこれと、これと、これももらいましょう!」

 なんとたった一言二言の会話の結果、俄然私も妻も「何か買おう」という気になったのでした。

 その一言とは…、というところまでが昨日のブログ。


 今日の講演会でその答えを明らかにしましたので、ここに掲載しておきましょう。

 
    ◆


 レジの女性から教えてもらったことは、

①このお店のオーナーは中小企業診断士で、道内の様々な地域で地域産物の商品化、六次産業化を進めている方だということ、

②地域がその気になって商品化をしてみたものの、値段は安くならないうえに、受け入れてくれるスーパーなどの販路がなかなか見つからず売れないこと、

③そのために、商品化を進めたオーナー自らが地域の産物のアンテナショップ的に開いているのがこのお店だということ、

④そのいきさつから、道内産の優良食材にこだわった製品たちであること、などでした。

 つまり、ちょっと無理をしながら、道内産品の応援をしているお店だったのです。

 私が思ったのは、(どうしてその背景やいきさつをもっと分かりやすいところに書かないのだろうか)ということでした。

 そういう背景が分かれば、高いと思っても自分にゆかりのある土地の製品だったりすれば、ちょっとくらい高いと思っても、応援したくなるのではないでしょうか。

 実際私はその話を聞いたことで、俄然応援心が湧いてきて、イカの珍味やヨーグルトなどを買い求めました。

 ただ「売れている」とか、「人気ナンバーワン」というだけの宣伝だけではなく、生産者の苦労話や歴史の物語などを添えることで、その背景情報もがその製品から得られる価値なのだ、と思いました。

 そういう苦労話を買う。苦労を応援する寄付の心。そうした様々な思いが値段を見てもそれほどの抵抗にはならず、逆に応援すべき品物のように思えたのです。

 自分の故郷と繋がったり生産者と繋がることが、お金を払うことの抵抗感をぐんと下げます。

 ポイントは、消費者の共感が得られるような物語りを含んだ情報提供です。

 消費者はモノだけではなく、モノから得られる喜びや感動などのコトを欲しがるということが今のビジネスの最前線です。

 情報提供の実践とその中身を工夫することで、売りにくいものが売れるようになるということってあるのです。

 
    ◆

 
 これが昨日の答えです。ぜひいろいろな局面で試したり頭の体操をしてみてはいかがでしょう。

 さて、今日の講演はどうだったでしょう。聞いてくださっている皆さんは、堅苦しくない話を楽しんでいただけたように見えましたが。

 聞いた方の感想をお聞かせいただければ幸いです。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする