北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

一人二役、いや一人三役の時代

2016-01-13 23:45:53 | Weblog

 

 豊富町の友人が訪ねてきて、いろいろと地域の話題を教えてもらいました。

「サロベツ原野なんですが、サロベツエコネットワークというNPOがあって、来訪者への自然ガイドをしています。やはりあのような自然豊かな場所では、ただなんとなく歩くよりも、誰かがちょっとしたガイドをするだけで見えるものが豊かになります。夏休みなどには学生さんがアルバイトでごく簡単なガイドをしているんですが、それだけでも随分喜ばれるんです」
「そうでしょうね」

「もう昨年になりましたが、ヤドカリハウスというシェアハウス兼ビジネスホテルという建物を建てたところ、随分人気になっていろいろな旅行者が来ました。その中には、実にコアな希望をする人がいたんです」
「ほう、どんな希望なんですか」

「それが、『湿原の中でこの野鳥を撮影したいんだけど、どこなら撮れるだろうか』とか、『水平線と地平線を一緒に撮影したいんだけどどういうポイントが良いか』、おまけに『できれば車で案内してくれる人がいませんか』というようなとても難しい要望なんです」
「はあ、よほど地域の中をロケハンして良く知っているような人じゃないとわかりませんね」

「ええ、でもそういう人は『お金はいいんです。宿に一か月でも二カ月でもいていいんですよ』なんて言うんです。世の中にはお金も時間も有り余っている人がいるんだな、と感心しましたが、そういう人たちとうまく地域の中でそういうことが得意な人とうまくマッチングさせられないものかなあ、と思うんです」


 よく鉄道ファンなどは、良い写真が取れるポイントをロケハンしているものですが、植物や鳥でもそういうコアなロケハンをしておくくらいの準備や用意があった方が良いみたいです。

 人口減少の中で、なお活気があって活力ある地域であるためには、安倍首相が言うところの『一億総活躍社会』ではまだだめで、一人一人が一人二役も三役もやるような多能工を目指し、そういう人たちが全員参加するような地域作りがきっと必要なのじゃないか、というのが私の持論です。

 自分の趣味や得意技を磨いておけば、きっと地域の役に立つのじゃないでしょうか。


        ◆ 


「そういえば、先日豊富のシェアハウスがネットで紹介されていたのをみましたよ」
「ええ、なんでも全国のシェアハウスを取材しているサイトのライターの方でしたが、豊富の場合は"湯治のためのシェアハウス"というちょっと特異な存在なので、驚いていましたよ」

 
 この情報も、フェイスブックの繋がりの中で知られることになったのだとか。ネットの力でじわじわ行きたいですね。 


【ヤドカリハウスの紹介記事】 http://blog.sharela.info/yadokari-house/

コメント
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