SFマガジン12月号に載っている草上仁さんの『文士と弁士』を読みました。
放浪の文士ファンと弁士イムは、とある街で凄腕の道場破りの噂を聞きつけ、ジュンキュの街にやってきた。
訪れた道場の文士スムウ・ビ・エンの話によると、その道場破り、スリ・ウという男は、
3月ほど前にふらりとやってきて、スムウの弟がやっていた道場を手始めに、
街じゅうの弁士道場という道場を、総なめにしてしまったようである。
弁士の試合とは、ある言葉を題材に、詩を創りあうことで行われる。
スリ・ウは決して尻尾を摑まれず、下卑た暗喩で相手の動揺を誘って、自らの領分に引きずり込んでしまう。
失点を誘う魔的な声と、瞬時に言葉を選び出す技量。
イム・テグムさえ、受け損ねると陰気な顔つきになった。
そこでファンは秘策を思いついた。
さて、イムはスリ・ウとの試合に勝てるのか?その秘策とは?
いやー面白かったです。話し言葉と書き言葉、
それぞれの芸術性を高めるための道場や試合がある世界とは!
いや、その上、道場破りまであるんですから。
最高でした。草上さん、ありがとうございました。
放浪の文士ファンと弁士イムは、とある街で凄腕の道場破りの噂を聞きつけ、ジュンキュの街にやってきた。
訪れた道場の文士スムウ・ビ・エンの話によると、その道場破り、スリ・ウという男は、
3月ほど前にふらりとやってきて、スムウの弟がやっていた道場を手始めに、
街じゅうの弁士道場という道場を、総なめにしてしまったようである。
弁士の試合とは、ある言葉を題材に、詩を創りあうことで行われる。
スリ・ウは決して尻尾を摑まれず、下卑た暗喩で相手の動揺を誘って、自らの領分に引きずり込んでしまう。
失点を誘う魔的な声と、瞬時に言葉を選び出す技量。
イム・テグムさえ、受け損ねると陰気な顔つきになった。
そこでファンは秘策を思いついた。
さて、イムはスリ・ウとの試合に勝てるのか?その秘策とは?
いやー面白かったです。話し言葉と書き言葉、
それぞれの芸術性を高めるための道場や試合がある世界とは!
いや、その上、道場破りまであるんですから。
最高でした。草上さん、ありがとうございました。