査察機長

内田幹樹さんの『査察機長』を読み終えました。

新米機長の村井は、機長になってから初めての査察を受けることになっていた。
査察機長は、神経質で厳しいと評判の氏原氏。
前日からイメージトレーニングを繰り返し、同期の宮田からも情報をもらっていた。

この物語で取り上げられるのは国際線。
成田からニューヨークまで飛ぶことになります。
一緒に飛ぶのは、氏原氏に加えてベテラン機長の大隅キャプテン。
話は、村井と大隅キャプテン、２人の視点が切り替わりながら進んでいきます。
初めの頃の村井は、緊張と氏原氏に対する多少の反感も持ちつつ、高度な技術を見せれば
査察も通るだろうと、考えています。
しかし、大隅キャプテンのベテランらしい先の先まで見越したフライトの仕方を見せられ、
氏原氏の意外な面に触れ、査察のことよりも、機長として飛ばすことに専念できるようになります。

さて、村井は合格したのか？
着陸してから聞いた、氏原氏からの意見と査察の役割とは？

いやー、面白かったです。
フライト中のパイロットだけでなく、キャビンアテンダントのプロとしてのあり方も素晴らしいものでしたし、
エアラインパイロットって、ここまで細々と考えて、先まで見越して飛行機を飛ばしているんだと感動しました。
もちろん、氏原氏の意見もね。

他の著作も読んでみたいところですが、まずは、借りてきた本を消化していきます。
本当に、いい作品でした。