恩田陸さんの『いのちのパレード』を読みました。
闇の世界をのぞくような不思議なファンタジー短編集です。
石が生えてくる不思議な村、蝶使いという奇妙な仕事、夕陽を見ながら語り合う姉妹、
隙間を恐れる男、などなど様々な幻想の世界が繰り広げられて行きます。
私が特に好きなのは「かたつむり注意報」「あなたの善良な教え子より」「エンドマークまでご一緒に」
「走り続けよ、ひとすじの煙となるまで」「SUGOROKU」「夜想曲」そして表題作です。
どれも捨てがたいほど面白いのですが、後の作品になるほどさらに面白味が増すのがうれしいところです。
特に、幻想の世界を愛する方々にお勧めします。