ファインダース古書店にかかわる連作短編集ですが、著者によると、当初は内容が似通っていても連作にするつもりは無かったようです。
あらすじは、1ページ目を読んでいただいて、連作の顛末については、著者あとがきを読んでください。
さて、その中で私のお気に入りは、
古書店に出入りするチェスの得意な貧しい少年を描いた「アブラハムの書」
夜の町を俳諧するうちに奇妙な街に迷い込んでしまう「街の中の街」
心の病を疑われた少女が老天文学者と心の交流をする「観測者」
ソジエレの言う確率に逆らう生き方をしたために陥ったこと「無限による分割」
です。
幻想的な部分もありながら、書下ろしなどで見事にまとめあげて、なお、面白さが増している短編集でした。
ペルセウス座流星群 (ファインダーズ古書店より) (創元SF文庫) 価格:¥ 1,260(税込) 発売日:2012-11-10 |