こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

『神の水』パオロ・バチガルピ

2015-12-19 20:06:02 | 読書感想
近未来のアメリカ合衆国では、地球温暖化により慢性的な水不足に苦しんでいた。
さらに一部の富裕層が水供給をコントロールし、人々の生活を支配していた。

米西部では、コロラド川の水利権をめぐってネバダ、アリゾナ、カリフォルニアなどの州が州軍を押し立てて武力対立するまでにいたっていた。
同じような状況のテキサス州の州都フェニックスに送り込まれたラスベガスの水工作員・アンヘル、水問題を取材するために東部からやって来た女性ジャーナリスト・ルーシー、テキサス難民としてフェニックスにたどり着いた少女マリアが、その水利権にまつわる物に関わることで出会う。

あまりにも深く重い内容に本書を読む手が何度も止まり、その悲惨さ残酷さに何度も投げ出したくなりました。
「ねじまき少女」を思い出して結末を知りたいと思ったことと、直視しなきゃという思いから、何とか読み進めることができ、読了しました。
1週間は、かかりましたね。

現在でも水不足に悩まされている合衆国の人々にとっては、間近に迫った恐怖でもあるでしょうね。
私もこれを読んで、日本も作物を自給できるようにならないと大変なことになるのでは、と恐怖しました。
かなり、合衆国に頼っていますからね。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする