興趣つきぬ日々

僅椒亭余白 (きんしょうてい よはく) の美酒・美味探訪 & 世相観察

「緊急鼎談 憲法を語る」

2015-04-21 | チラッと世相観察

昨日20日、憲政記念館で開かれた「緊急鼎談 樋口陽一、小林 節、小沢一郎 憲法を語る」を聞きに行ってきた。

日頃、現政権での足早な改憲の動きに疑問を持ち、憲法について勉強したいと思っているわたしにとっては、たいへん教えられるところの多い二時間であった。

鼎談登壇者は以下の通り。

○樋口陽一 東北大学・東京大学名誉教授
○小林 節 慶應義塾大学名誉教授
○小沢一郎 生活の党と山本太郎となかまたち代表
○堀 茂樹 慶應義塾大学総合政策学部教授(司会)

同じ憲法学者といっても、‘護憲派’の重鎮、樋口陽一先生と、‘改憲派’の論客、小林 節先生が同じ憲法論議の席に着くということ自体、小林先生の著書などを読むと、これまでにはありえないことではなかったのか。
実はわたしには、それに対する興味もあったのである。

でも今回、議論を聞いていて、結局、樋口先生だけでなく、小林先生も小沢一郎代表も、さらに司会の堀茂樹教授も、現憲法の基本理念のすばらしさを根底で認めていることがよく分かった。

逆に、国家権力を縛ること(立憲主義)よりも国民の義務規定を強化し、現憲法の平和主義と人権尊重主義を薄めようとする3年前の自民党の「日本国憲法改正草案」の危うさを、四者が口をそろえて語っていたのが印象的であった。

なかでも小林先生が、立憲主義の何たるかも理解できない人たち(国会議員など)の進める改憲には、「体を張って阻止する」とおっしゃっていたのが心に残った。


改憲は、時間をかけた、広い国民的な議論を経て進めるべきで、時の政権が国民に事の本質を知らせず、前のめりになって進めるものであっては決してならない、とわたしは思う。

憲法を変えるとしたら、どこをどう変えるのか、そのメリット・デメリットは何かを、可能な限り多くの国民が共有すべきであり、そのためにも自立し、独立したメディアの存在が不可欠なのである。 

 



憲政記念館は、国会議事堂のすぐそばにある。この日は雨で風の強い一日でした。


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