Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

初めてのメキシコ 11 地下鉄とケーブルバス

2025-03-23 17:36:33 | 北米/南米/南極

1月28日 続き

サンファン市場の先にはにぎやかな通りがあって、電気屋さんが多く並んでいる。
 

さらに行くと大通りに出て、目指す地下鉄駅の大きな看板も見えた。
ところが駅に降りる入り口がすぐには見つからなくて、大通りから少し入った所に何も表示のない階段があったので試しに降りて見るとそこが地下鉄駅。この後も看板はあれども入り口がわからない駅がいくつもあって、これには参った。スペインもそうだったが、ラテン系は案内標識の作り方が下手なのだろうか。

駅では有人窓口でメトロカードを購入。カード料金10ペソに90ペソ分をチャージしてもらった。
これがあれば地下鉄やバスにタッチで乗れる。
  
 
平日の昼間でも結構な乗客のいる駅、ちょっと暗いが危険な感じはまったくない。が、一番端にはピンクで仕切られた女性専用乗車口があるのでそちらへ。
 
やがて来た車両はアジアの新しい地下鉄ほどきれいではないがニューヨークなどよりまし。乗客はスマホを見ている人が多くて話す人もなく、とても静か。路線図の各駅にはシンボルマークの絵が付いているが、ちょっと複雑すぎてわかりやすい感じではない。

乗ったのはメトロ8号線のSan Juan de Letranという駅で、ここから終点のConstitucion de 1917駅まで35分。
 
ここは大きなターミナル駅になっていて、次はロープウェイの乗り場へ。

テオティワカンへの道中で見たが、メキシコシティでは交通渋滞緩和のためにロープウェイの建設を進めていて、2021年から現在までに北、東、西に3路線が完成している。ケーブルバスと呼ばれるこのロープウェイの東に向かう2号線にこれから乗ろうというわけ。

料金は一律7ペソ、カードをタッチして改札を通ると、係員が乗る車両を指示している。
 
定員は10名、平日昼間なら空いているかと思ったが、8名が一緒に乗ることになった。

 
駅を離れるとすぐに車がいっぱいのハイウェイの上を通り、横にはトラムも走っている。

びっしり立ち並ぶ家々の向こうには山も見え
  
  
足元のカラフルな家は屋上にも絵が描かれていて、これは楽しい!

 
途中、一回乗り換えなければならない駅があって
  さらに高い所を通って行く。
 
これだけぎっしりと家が建ってしまっている所では広い道路も地下鉄も作るのは大変。だから支柱を立てる土地だけあればいいロープウェイなのだろう、と上空から街を眺めると納得できる。

2号線の全長は10.6km、出発から30分で終点らしき駅に着いたので降りる。
  
San Miguel Teotongoという駅。
 
外に出てみるとごく庶民的な商店街がさらに高い方へ伸びていて、終点からは地下鉄駅に乗り継げるはずだったのにそれらしい駅が見えない。

前方にケーブルが見えないのでてっきりここが終点だと思って降りてしまったのだが、帰国してからよく調べると実はこの先にもまだもう一駅あったのだ。
そうとは知らず、Google Mapを見ると3kmほど先に地下鉄駅があるので、真昼間だし大通り沿いなので歩いてみることにした。

  坂をずっと下って行くと
 
途中にはトルティーヤを焼いている店があったり、洗濯屋さんがあったり。
 
壁にはカラフルな壁画もあって
 
昔、薬屋の前にあったようなキディライドがあるかと思うと、犬がお昼寝していたり。

洗濯屋の店先が鉄格子になっている所を見ると確かにあまり治安は良くないのかもしれない。
しかしこの時間では歩いている人もほとんどいないので安心、が暑い!

 1時間も歩き、大きなハイウェイを鉄橋で渡ってやっとSanta Marta駅に到着。ここが本当の2号線の終点、ここまで乗っていれば歩かずに済んだのに。おかげで庶民的な町を見られたけれど。
  
 ここから地下鉄を乗り継いで旧市街まで戻ったが、途中の乗り換えがまたわかりずらく、歩かなければならない所も多くて大変。
欧米の車社会から来る人が東京の地下鉄は歩くところが多いと文句を言うが、その気持ちがわかってしまった。

しかしたった50円で30分も空中散歩を楽しめるケーブルバス、楽しかった。


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初めてのメキシコ 10 サンファン市場

2025-03-22 11:45:56 | 北米/南米/南極

1月28日

昨夜遅くに入ったアパート、朝目を覚ましたら10時半になっていてびっくり。
実は日本を出て以来、毎晩2,3時間で目が覚めてしまっていた。時差ボケに集団行動の緊張もあったのだろう。
このアパートは静かだし、よく寝られたわ~。

階下のカフェで朝ごはんを食べたら行動開始。

このアパートはメキシコ初日に行ったシウダデラ市場のすぐ隣にある。
 
ベテラン日本人ガイドにここに泊まると言うと「ああ、治安の悪いところね」と鼻で笑われたが、周りに店などがあまりなくていささか寂しいだけで別に危険を感じることもなかった。
市場の壁沿いからさらに歩いて行くとこの町の紋章だろうか、メキシコらしい絵柄が楽しい。

まっすぐ歩いてやがて見えてきたのはサンファン市場。
 
入り口を入るとすぐにカラフルな陳列が目に入る。

 左手奥の方には飲食店がたくさんあって、アルコールを出す店も多そう。

右手にずっと歩いて行くと生鮮食品。
  鶏に羊か山羊だろうか。
 こんな表示があった店は中国人御用達なのだろう、あまり姿は見なかったが。

  エビや貝類もあって
 魚は多くないが、これはナマズ系の川魚のよう。

野菜や果物ももちろんあるが、ここはグルメ市場とのことで輸入品が多いらしく、きれいに陳列された中にこちらが期待するような珍しいものはあまりなかったのが残念。
    
 
ただ南米原産の唐辛子はこんなに種類があるのかというほどいろいろ並んでいる。

そしてこの市場の名物らしいのが食用の虫類。
 
バッタっぽいのや、白いのは蟻の卵。
 サソリやムカデ入りの酒や粉末も売っている。
サソリの小さいのはむか~し中国で食べたことがあるが、大きいのは堅そうだ。

もっと雑然としたローカルな市場を期待していたのでちょっとがっかりしつつ
 
大きなパッションフルーツを2つだけ購入、20ペソ(約150円)。これはどちらもものすごく酸っぱかった。

 床下から覗く猫にさよならして次へ行こう。


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初めてのメキシコ 9 CDMXのアパート

2025-03-21 13:57:41 | 北米/南米/南極

1月27日 続き

ピエドラ・エラーダでのハイキングを終え、来た道をメキシコシティへ戻る。

 
少し行くと山頂に雪をかぶった山が見えてきて、次第に山肌に家が増えてくる。
と、真新しい高層ビルの立ち並ぶ街並みになって、これも新しそうな鉄道も走っている。
 
ここは往路、ショッピングモールに寄ったトルーカと言う町。メキシコ州の州都で、近くにはマヤ時代の遺跡もいくつかあるらしいが、明らかにメキシコシティの副都心と言った感じでグローバル企業のオフィスや工場も見える。日本のさいたま市と姉妹都市というのがその性格をよく表していそう。

興味深い所だが、今回の超ベテランガイドは考古学や歴史については饒舌すぎるほどに話すが現代のメキシコには興味がないらしく、聞いてもネガティブなことしか言わない。メキシコに来る人がみんな遺跡にだけ興味があるわけではないだろう、こういうガイドはいかがなものか。

トルーカの街あたりからは道が混みだして、メキシコシティに入ったのが18時頃だったか、仕事の帰宅時間と重なって市内は大渋滞。運転手さんが道を変えてみてもやっぱり渋滞、市内を西から東へ突っ切らなければならなかったので結局目的の空港までは休憩もなしで4時間かかった。

S社のツアーはこれで終了だが、東京行きの飛行機が真夜中の出発なので空港の出発ロビーにあるレストランでみんなで夕食を摂る。
  
 具沢山のトルティーヤスープに、今度は大きなワラチェ。
牛肉がいっぱい乗っておいしいけれど、やっぱり多い~。

食事を終えたらこれから飛行機に乗る皆さんとはお別れ、離団してここからは一人でまだしばらくメキシコシティ(CDMX)に滞在する。成田からの飛行機が2日も飛ばなくても絶対にメキシコに来ようと思っていたのは実はこのためだったのだ。

空港からUberを呼ぶと、もう21時を回っていたので旧市街までたったの20分ほどで着いてしまった。料金は250ペソ(約1880円)。

今回もBooking.comでアパートを予約していて、入り口の警備員に英語が通じないのであせったが、ちょうど出てきたお姉さんが助けてくれて無事敷地内へ。
  
これは翌朝の写真だが、こぎれいな中庭をアパートが取り囲む造り。自分の部屋は2階、今回は暗証番号でドアが開くので鍵のやり取りも不要。
 
居間とベッドルームの間にあるTVは360度回転して、地上波は入らないが自分のアカウントでNetflixが見られる。
 
キッチンの設備も不足なく、洗濯乾燥機があるのでまっさきにお洗濯できるのがアパートのいいところ。

 
アパートの目の前には時計塔のある交差点があり、すぐお向かいにもきれいな建物があるが、こちらはもったいないことにほとんど廃墟のようになって、これから再開発されるのだろうか。

  
 アパートの下にはカフェもあって、翌朝はイケメンにコーヒーを淹れてもらえた。

問い合わせや要望にはすぐに応えてくれるアパートのオーナーもとても良くて、これからCDMX(と書くとなんだかかっこいい)を満喫する。


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初めてのメキシコ 8 モナルカ蝶

2025-03-19 14:20:09 | 北米/南米/南極

1月27日

ホテルの朝食に今まで見なかったものを発見。
 
トウモロコシの生地をトルティーヤよりも厚く小判型に成形して焼いたもの、ワラチェという名前だが意味はサンダル。しかもこの名前の由来は日本語の「わらじ」だと言う。なんでも伊達政宗に派遣された支倉常長一行がメキシコに上陸した時、日本人の履物が注目されてこの名前が定着したとか。本当だろうか。
フルーツはパパイヤがおいしい。

ホテルをチェックアウトして8時過ぎに出発。
 道中見かけたこのタクシー、八百屋の買い出し?

バスは西に向かい、途中トルーカという町のショッピングモールのトイレとスーパーに寄る。
  
 
大きなスーパーにスシ用の品々が揃っているのはもはや当たり前の様子。チーズの品ぞろえもすごかった。

この休憩も含めて3時間半でやっと目的地、ピエドラ・エラーダ自然保護区の駐車場に到着。
 
ここは看板に見えるモナルカ蝶が越冬する所ということでシーズン中の週末などはすごい人出になるそうだが、平日のこの日は駐車場も広々。

 バスの中で持参のお昼を食べて
 
チケットをもらって中へ。入り口に蝶の説明があるが、モナルカ蝶はカナダの方から数千キロを一代で渡って来て12月から3月頃までメキシコで越冬し、戻る時は3~4代かけて北へ帰るとか。今回のこのツアーはこの蝶を見るためにこの時期に設定されている。

さて、メキシコシティの標高が2000mほど、この駐車場では2800mほどあって、ここから蝶がたくさんいる3200mまで上がって行かなければならない。
そこで馬を雇うこともできて、12人中4名が乗馬を選択。
 
あとは徒歩で上がることにして出発。ゲートからは現地の若い男の子がガイドに付くが
 道はよく整備されているものの予想以上の単調なのぼりの連続。
ガイドの歩く速度に到底ついて行けなくて、昨夏のチロルのハイキングよりずっときつい。3000mをなめていた。

1時間も歩けばもうヘロヘロ、降りてきた人に聞くとまだまだとのことだが、「上がる価値はあるわよ」と言われ

途中に咲く花で気をそらしながらさらに行くと
 
やがてちらほらと蝶が舞い始めて、駐車場から1時間半でやっと蝶がたくさんいるところにたどり着いた。

看板の所から木々の中へ入って行くと
 
なるほど周り中にひらひら飛んでいる。
その様子の動画がこちら ↓  


 
多い時には枝がしなるほどいるそうだが、この日はそこまで多くはない。が、なぜかとまる枝に好みがあるようで、まったく蝶が寄り付かない木もあるのが面白い。
   
 
モナルカ蝶の和名はオオカバマダラ、近くで見ると羽だけではなく体にも白い斑点がある。
天気の悪い日には羽を広げないそうなので、きれいな羽の模様もちゃんと見られて、やっぱりここまで歩いてきた甲斐があった。
30分ほど飛び回る蝶たちの姿を楽しんで、下りは1時間で駐車場へ。

すると軽食の食堂があるので、ここでケサディーヤのおやつ。
 
こちらのおばさんが焼いているのは青トウモロコシで作った黒いトルティーヤ。中身はジャガイモとソーセージがあって、運動した後だからか、とてもおいしい。
焼いたトルティーヤの皮に具材を乗せただけならタコス、具材を挟んでさらに焼くとケサディーヤになるのだろうか。ケサディーヤに必ずケソ(チーズ)が入るわけでもなさそうで、違いが微妙。

 
ここにはお土産屋さんもあって、売りはもちろんチョウチョ柄。
買い物を済ませたらバスに乗ってメキシコシティへ戻る。


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初めてのメキシコ 7 国立人類学博物館

2025-03-18 12:07:14 | 北米/南米/南極

1月26日 続き

テオティワカンからメキシコシティに戻ったのが16時、時間があるということで当初予定になかった国立人類学博物館を案内してもらえることになった。

 
入口を通り抜けると大屋根の天井から水が落ちる大きな中庭があって、その周りを展示室が取り囲む。
1階が豊富な考古学展示、2階は民俗学フロアだそうだが、予想以上に大きな博物館。
しっかり見れば丸1日はかかりそうなところ、マヤ、アステカのハイライトだけ見学することに。

最初に入ったのは先ほど見たばかりのテオティワカンの部屋。
 
ケツァルコアトル神殿のレプリカが作られていて、ここでガイド氏が語る、語る。
今日のガイドさんはメキシコ在住50年以上という超ベテラン。考古学が趣味とかで実に詳しい。

こちらは初日に見た現在のソカロにあったテノチティトランの部屋。
  
 目玉は大聖堂修復時に発見されたという通称「アステカ・カレンダー」。
しかし添えられた解説によると実はカレンダーではなく、捕虜を生贄に捧げる際に使われたものだとか。

マヤ、アステカではこの生贄が多くて、どうしても血なまぐさい印象になってしまう。
 
有名なチチェンイッツァの心臓を置いた像とか、立っているのは人間の生皮を着て生贄の血の入った容器を持った神官とか。

もちろんそれ以外の展示も大充実で
 
マヤ文字の石板の他に絵文書もある。絵文書はスペイン人がほとんど焼いてしまったのでとても貴重らしい。

この博物館でも国宝級というのがパレンケのパカル王墓から発見された翡翠のマスク。
 
一昨年の東京国立博物館の「古代メキシコ展」では同じパレンケ出土の赤の女王を見たが、さすがにこちらは使われている翡翠の質が見るからに違う。

しかしここでも一番好きなのは東京で気に入った小さな像の数々。
  
   
  
宇宙人みたいのや相撲取りみたいのや、これだけ見ていても飽きない。

他にも昔の市場の様子のジオラマがあったり
 
大きな建物の一部が復元されていたり、一時間半の見学でも中身が濃すぎてお腹いっぱいになってしまった。

博物館を出たら今夜のホテルへ。きれいなソナ・ロッサ地区にあるあまり大きくないホテルで
  
 ウェルカムドリンクをマンゴージュースだと思って全部飲んでしまったらテキーラ入りだった。そうならそうと言ってよ。
 
部屋の外は都会の景色だ。

夕食はホテルから歩いて、メキシコシティでも一番の大通り、レフォルマ通り沿いにある大きなショッピングモールへ。
  
 こちらの1階にあるレストラン。

 
もうすっかりおなじみになったトルティーヤチップスとサルサに続いて、牛肉やトウモロコシなど具沢山のアステカ・スープ。
 
メインには魚を選んで、デザートは3種類をみんなでシェア。一番奥のパステル・デ・トレス・レーチェスというケーキはスポンジに生クリームに練乳、エバミルクをしみ込ませているとかで、これが甘すぎずおいしい。
どの料理もおいしいが、ボリュームありすぎで、メキシコの皆さんが立派なお腹になるわけがよくわかる。

驚いたのは9時前になると他のお客さんが皆いなくなってしまったこと。まだ閉店というわけでもなさそうなのに。スペインのように遅い時間の夕食なのかと思っていたが、メキシコは違うらしい。

 
膨れたお腹を抱えて、レフォルマ通りの真ん中に立つ独立記念塔や謎の彫刻を見ながらホテルへ戻った。


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