7月5日 続き
ホテルの部屋で一息入れると時間は16時。夕食のための集合時間は18時45分というので大急ぎで出かける。
フロントでタクシーを頼むと、配車アプリで1台呼んでくれてお代は降りる時に現金払い。
前もって料金がわかるので安心、どこでも便利になった。
ホテルから15分でやって来たのはキエフ通りにある温泉浴場、Kiev Sulfur Bath。
名前の通り、車を降りるともう硫黄の匂いが鼻を突き、いかにもソ連っぽい建物がかっこいい。
殺風景なフロントでキョロキョロしているとおばさんが現れて英語で受付してくれる。
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一番安い部屋は30ラリだけれど浴槽なしのシャワーだけ、浴槽がある部屋は1時間40ラリ(約2,400円)とのことなのでそちらに決定。
お支払いはカードのタッチ決済で楽々。
まるで病院のように無機質な廊下を進んで、案内されたのは6号室。
が、開けると小さな更衣室は床から天井までカラフルなモザイクに覆われてかわいい!
そして浴室への扉を開けるとこちらも一面モザイク、二人は余裕で入れる深い浴槽が一つに、マッサージのための台がある。
部屋は硫黄の香りでいっぱい、温泉は浴槽の底から出ているようで脇から落ちる完全かけ流し。
持参の石鹸で体を洗い、浴槽脇のプリミティブなシャワーで流して浴槽に浸かると
湯温は43℃ほどの熱め、無色透明で湯の花も見えないが、肌にスベスベで気持ちいい~!
熱いので長くは浸かっていられず、出たり入ったりを繰り返して、着替えてもしばらく汗がひかなかったがいい温泉で大満足。
帰りはこちらのWiFiで車を手配。ジョージアはUberではなくBoltというアプリが人気というので前もって入れておいたのが役に立った。使い勝手はまったく一緒、ホテルまで7ラリ(約420円)と安くて、最初は地下鉄を使おうかと思っていたが、駅からホテルまでがすごい上り坂なのでやめてよかった(笑)。
無事集合時間にも間に合って、バスで連れて行かれたのは観光の中心地、メテヒ教会の下。
ここにベルリンの壁の一部があって、これは元ソ連の外相、その後ジョージアの大統領も務めたシュワルナゼ氏が持ってきたものとのこと。
この脇の坂を上がった突き当りにあるのが今夜のレストラン。
観光の団体が多い店のようだが、大きな窓の向こうの景色が見事。
ジョージア最初の食事はサラダにチーズペーストをチーズで巻いたもの、パプリカのクルミペースト詰めに
ジョージアと言えば、のハチャプリ。
松屋のおかげで有名になったシュクメルリ、以前食べたものは白かったが、こちらのは白くなくて、しかしやはり強烈にニンニク。豚の串焼きに
フライドポテトとマッシュルームと盛りだくさん。
甘ーいケーキをいただきながら
観光レストランらしくジョージアのダンスも見せていただいた。
食事を終えた21時でようやく日が暮れて
自由広場を回ってホテルに戻ると、玄関から山の上のテレビ塔がきれいに見えた。
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7月5日
朝6時半過ぎにホテルをチェックアウト、Uberで空港へ。
今回のドーハ滞在はすべてクレジットカード払いで、現地通貨は一つも使わずに済んでしまった。
ビジネスクラスのチェックインカウンターはターミナルビルの一番端、出国は自動ゲートを通ってあっという間。
ドーハ空港名物の気持ち悪いランプクマに近いラウンジに直行。
入口には大きなオブジェ、その先には大きなプールがあるけれど
そのまわりのラウンジスペースがまたやたらに広い。
まずは朝食をいただこうと、螺旋階段を上がった先のダイニングスペースへ。
コックさんたちが何人も待機、ビュッフェテーブルにもおいしそうなものがいっぱい。
窓際の席に案内されたので、飛行機を見ながらインドのウッタパムの朝食。ココナッツ・チャツネうまし。
少し早めにゲートに向かおうとモノレールで移動。
目指すゲートを見つけるのに予想外に時間がかかったが、無事にS社の添乗員氏と合流。
バス移動してトビリシ行きA320に乗り込んだが、今回のツアー13人のうち自分たちを含めて7人がビジネスクラス利用なので、12席の過半数を日本人が占拠。後方にも我々以外には東洋人はいなかったと思う。
空港を飛び立つと高層ビル群や不思議な形の埋め立て地が見えて、その後はペルシャ湾を渡ってイランを縦断。
遠くにアララト山を見てジョージアに入り、トビリシに近づくとそれまでの茶色い景色が緑になった。
空港に着陸するとなにやらかっこいい建物が見えたが、ターミナルは普通の横長の建物。
首都の空港とはいえ日本の地方空港ほどのかわいらしさ。
簡単に入国して空港内で両替するが、米ドルから両替すると1ドル=2.261ラリで1ラリは約62円!持っているガイドブックによると2020年11月では1ラリ33円だったというから大違い。
この両替レートのおかげでこの後は何でもとても高く感じて、円安って悲しい。
空港の外には大きなバスが待っていてくれて、市内の高台にあるホテルには空港着陸からちょうど1時間、15時に到着。
Astoria Hotelは丸いロビーが印象的なかわいらしいホテル。
部屋の窓からは新築中のマンションが見える。
気温は27,8℃と言った所だろうか。ドーハに比べればぐっと涼しいが、思ったよりも暑い。
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7月4日 続き
博物館の見学を終えたのは15時頃、その後はホテルに戻ってしばし休憩。
陽の落ちた18時半になってやっと外に出ることができた。
ホテルから大通りを一つ渡ればそこはもうスーク・ワキーフ。
20年ほど前に古いスークが全焼し、建て直されたものではあるが建物のスタイルを統一して警察署もこの通り。
中央の通り沿いにはレストランが並び、広場の先には特徴的な姿のイスラム文化センターが目立つ。
スークの中は迷路のようで、地図など見ても役に立たないので適当に歩く。
6年前にも来ているが、新しい建物にも貫禄が付いてさらにアラブのスークらしくなっている気がする。
衣類の店が並ぶ一角も盛況、黒いアバヤもその下に着るカラフルな服もいっぱい。
衣類のスークを抜けた広場には女性たちが食べ物を売っている一角がある。
クレープのようなものを焼いていたり、お鍋に入った料理を売っていたり。
前回はここでテイクアウトをしたけれど、今回は現金を持っていないのでここは素通り。
その先にあるモスクの横を通ってさらに行くと
ここも以前に来たファルコン・モスク。
今回は時期のせいだろうか、並んでいる鳥が以前より少なかったが
大きな目のハヤブサさんたちはかわいい。
その目を隠すためのフードがまたおしゃれでほしくなってしまう。
ファルコン・スークから外に出ると遠くに国会議事堂が見え
コーニッシュの向こうの高層ビルはカラフル。
歩いているとラクダ小屋を発見。
超高層ビルとラクダが同居しているドーハは面白い。
夜になって涼しくなったとはいえ気温はおそらく30℃以上。
喉も乾いたし、そろそろ食事を、とメニューの豊富そうなThe Villageという大きなレストランに入ってみた。
入口にマフィアのようなガタイの大きなおじさんたちが並んでいていささかびびったけれど、冷房の効いたきれいな部屋がうれしい。
まずは中東では絶対これ、のレモンミントジュースをいただき
前菜は大好きなタブーリとなすのババガヌーシュ。チキンに付いてきたご飯は三色だけれど味に大きな違いはなく、しかし久しぶりの長粒米は軽くておいしい。
アラブ料理、日本でももっとはやればいいのに。
二人でこれをシェアして133QRはアヒル一匹よりちょっと高いだけ(笑)。
食事を終えて外に出てみると通りは人でいっぱい。
ホテルに戻ろうと歩いて行くと地下鉄への連絡通路があったので行ってみる。
この通路にも冷房が入り、とてもきれい。
が、地下鉄駅までは思ったよりも距離があったので途中で断念、おとなしくホテルに戻る。
部屋のベランダからもライトアップされたイスラムセンターが見えて、一日だけのドーハ、満喫できた。
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7月4日
9時半を過ぎた所で活動開始。
早速Uberで車を呼んで最初の目的地へ。
やって来たのはイスラム美術館。
ここには2017年にも来ているが、友人は初めてなのでまたやって来た。
前回来た時には無料だったこちらの美術館、今は外国人は50QR(約2000円)と高額の入場料が必要になった。
99QRのOne Passと言うのを買うと5日間有効、5つの博物館に入れるというので、行きたいのはもう一か所だけだけれどそちらを購入。
館内の造りも
展示の仕方も以前と変わらず、
見覚えのある展示品もあるが入れ替わったものもあって、やっぱりうっとり。
宝飾品に目を奪われてしまうのも前回と変わらず。
と言うわけで今回目を引かれた品々はこちら ↓
Museum of Islamic Arts、Doha, 2023
中で印象的だった2枚の肖像画。
タイトルを見ると「ジョージアの男と女」とある。なんと今回の旅の始まりにふさわしいこと。
時間をかけて館内を回っているとガンガンに効いた冷房で体が冷たくなってくる。
そこで前回同様、テラスに出てみると
相変わらずの素晴らしい眺め。
博物館の正面にはビルが増えたよう。
しかし時間はちょうど正午でこのテラスに日陰はなし。気温はおそらく40℃を超えているだろう、風が吹くとドライヤーの熱風をあてられるようで暑い!
そこですぐに館内に戻ってミュージアム・ショップを物色。
すると面白いものを見つけた。
カタール・スタイルの夫婦ラバーダック。右はワールドカップでも歌ったこちらの有名歌手らしいがそっくりではないか。
が驚いたのはそのお値段。なんと1匹125QR、日本円で5000円もする。なんで??
次の目的地までは大した距離ではないが、当然のごとくUberを呼んで移動。
やって来たのは2019年に開館したカタール国立博物館。
実はフランス人建築家、ジャン・ヌーベルによるこの建物が見たくて1泊ストップオーバーしたのだが、デザート・ローズを模した建物はなんとも複雑な構造で面白い!
ちなみにこれがショップで売られていた本物のデザート・ローズ。
本当にそっくり。
小さな入口がわかりにくくてしばらくうろつき、One Passで無事入場。
まずは一休みしようとCafe 875へ。
このカフェのデザインは日本人の高田浩一さん。カタールの宝飾品にインスパイアされているとのことだが、我々の目には日本的に見える。
ちょっとお高いフルーツティーでほっと一息。
休憩したら常設展示の見学。
歴史のないカタールのこと、こちらにはほとんど期待していなくて
最初の部屋で飛行機のマークにもなっているオリックスなどの剥製を見たら行き止まりっぽい。
まさかこれだけ?と思ったらわかりにくいが部屋はずっと続いていて
石器時代から始まって砂漠の生活へ。
特に遊牧民の道具がすばらしく
民族衣装も楽しい。
宇宙服のように見えるのは昔、この国の主産業だった天然真珠を採るための潜水服。
その真珠を使った装飾品も展示されていて、これらがどれだけ高価だったことか。
この産業をつぶしたのは我らが御木本幸吉さんだ。
最後の方にはもちろん石油などに関する展示もあって、インタラクティブなスクリーンなども多用した展示はなかなかの充実ぶり。
外見だけかと侮って、大変に失礼いたしました。
中庭には昔のシークの宮殿だった建物も保存されているが、外は暑くてとても見学する気にはなれず。
最後にミュージアム・ショップを覗くとここも高田浩一氏のデザイン。
カタールにある洞窟を象っているそうな。
ここでも面白いものを見つけたけれど、弱い日本円では何も買えない。
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2023年7月4日~7月15日 ジョージア+カタールの旅
7月3日~4日
今回の旅の主目的地はジョージアだが、せっかくドーハを経由するなら見たいものがある、とツアーの皆さんより一日早く、羽田空港から出発した。
ドーハ行きの出発は午前1時、最近贔屓にしているnear me shuttleが1000円引きキャンペーンで980円、我が家からは30分で22時半には着いてしまい、これは癖になる。
カタールのビジネスはJALのサクララウンジ利用。しかし広くなった4階ラウンジも、出発便が重なっているのか大混雑で座る場所もない。
そこで5階に行くとこちらは余裕ながら食事の提供は23時まで。
機内食を食べたいのでちょうどいい、とかぼちゃの種のおつまみをいただく。JALのラウンジのこれとのど飴がお気に入り。
ドーハ行きカタール航空は予定通りの1時に出発して、機内で11時間飲み食いするうち早めの午前6時に無事ドーハに到着。
この時刻で既に気温は30℃越え。
とてつもなく広い空港ながら便数も多いのでボーディングブリッジが付けられることはまずなく、熱風にさらされつつタラップを降りるとビジネス客専用のバスが待っていてすぐに出発。
ターミナルに着くとほとんどの客は乗り継ぎに向かうが、我々はカタールに入国。
するとここにはファーストおよびビジネス客専用の入国審査場というのがあって
しかもその手前にはこのあまりにも広々としたラウンジ。
片隅には飲食の用意まであって
おつまみ系からデザートまで。
さすがにここは素通りして、他には誰もいない入国審査を抜けると、荷物は既に出ている。
そこでこれをピックアップして、次は出口を出てすぐ脇にあるアライバル・ラウンジへ。
フロントで搭乗券を見せると上に上がるよう案内され
着いたところがまたまた広~いラウンジ。手前にはソファ、その奥がダイニングテーブル、さらにその奥はビジネスセンターになっていて、どれだけスペースを使うやら。
そしてここにもまた食べ物が並んでいるが他に来る人もなく、いったい一日に何人がここを使うのだろうか。
お腹は空いていないはずなのだけれど、中東らしい豆シチューのフールがあったのでつい試食。
すると手持無沙汰らしい係のお姉さんがすぐに水を持って来てくれて、至れり尽くせり。
ついでにトイレとシャワールームを覗いてみるとこれがまた豪華な広さ。
これは到着早々お仕事に出かける人には必要な設備だろうが、しかしクラスによるこの格差はすごい。
ところでこんな所で時間をつぶしていたのには訳がある。
今回のドーハ滞在は24時間だけなので、あまり安くないSIMを買う代わりにAUの世界データ定額を使った。これなら事前予約で24時間980円。
そしてこれがまず必要だったのはホテルまでUberを使うため。クレジットカードを登録しておけば現地通貨も必要ない。
予約したデータ開始時間になり、Uberを呼ぶとすぐに一台やってきて、スーク・ワキーフのすぐそばにあるホテルまで15分ほど、チップ込み33.5QRは約1340円。
本日の宿泊は Al Najada Hotel。
外観は夕方に撮ったものだが、ロビーも立派な5つ星ホテル。
部屋も広くて
ベランダまである。とても暑くて外にはいられないけれど。
この素敵な部屋が一人一泊3,000円しない。というのはこれはVisit Qatarというカタール観光局のストップオーバー・パッケージだから。しかもこのパッケージはエコノミーでやってきても使えるのだからカタールは太っ腹だ。
時刻はまだ朝の8時、動き出すには早すぎる。
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飛行機に乗ったら映画を見る、しかも今回は大きくてきれいなモニターにノイズキャンセリング機能付きイヤホンと環境は整っていたのだが、その割に見たいと思うものが見つからなくていささか不調。
と言うのもカタール航空の映画のセレクション、エミレーツほどは充実しておらず、特にアジア系は少なく、各作品の解説もほとんどないので知っているもの以外は選びにくいのだ。
そんな中からまず一本目、ちょっと気になっていたこちらを選択。
「Women Talking ウーマン・トーキング 私たちの選択」
舞台はとある宗教コミュニティー、文明の利器を否定し、清貧と労働こそ天国への道と信じて閉ざされた社会を作るところ、「刑事ジョン・ブック」で描かれたアーミッシュによく似ている。
この小さなコミュニティー内で女性たちが家にいながら次々にレイプされる事件が起き、犯人たちは街へ護送されるが、男たちが彼らを取り戻しに行く。その留守の2,3日の間に教育を否定され、文字も読めない女性たちが今後の身の振り方を相談するために集まって議論を戦わせる、というお話。
こういう内容だからとにかく理屈っぽい。薄暗い納屋の中でひたすら議論なので、主張したいことはわからないでもないし、女優さんたちも熱演だが、舞台ならぬ映画としてこの作りはいかがなものか。
議論のテーマは「犯人たちに許しを与え、今までの生活を維持すべきか」「拒否してコミュニティーを出て行くか」なのだが、なにしろガチガチの宗教コミュニティーなのでこれまでの教えを否定したら天国に行けない、地獄に落ちるという考えに縛られる。
多くの宗教、特に新興宗教に共通するだろうこの脅しはやっかいだ。
それにしてもこの事件、映画の中では露骨に描かれないが、ボリビアで実際に何年も続いていた実話を元にしているというから驚く。しかも犯人たちは逮捕されながら「村では昔からみんなやっていたこと」となぜ自分たちだけが、と不満そうなのが恐ろしい。
映画の中の女性たちは最終的にある決断をするのだが、この結末はいかにも現実実がなく違和感がある。
興味深いテーマではあるが頭でっかちで心に響かない映画。
2本目は韓国映画。
「ベイビー・ブローカー」
韓国が舞台で俳優たちもすべて韓国人だが監督は日本の是枝裕和。
そのためか、捨て子や違法養子縁組を取り扱いながら、ちょっと甘目の味付けのような気がする。
小悪党であるはずの主人公がお人よしと言う設定はソン・ガンホの得意とする役柄だろう。子供の世話をする所などあまりに自然で感心してしまった。
それにしても韓国のドラマを見ていていつも思うが、孤児院出身は言うに及ばず、親が既に他界していることがそんなに肩身の狭いことなのだろうか。年齢の順に亡くなるのは自然なことなのに、といつも不条理に感じてしまう。
往路の映画は上の2本、復路は1本だけ見た。
「Downton Abbey: A New Era ダウントン・アビー 新たなる時代へ」
TVでおなじみのシリーズ、シーズン1からすべて見ているので知り合いに再会したような気分。
しかし最初の放送から既に12年、役者さんたちも皆さん相応に年を取っているのを確認するのがうれしいような寂しいような。
今回の舞台は1930年。ダウントンで行われる映画撮影の裏話と、いきなりバイオレットおばあさまに遺贈された南仏の別荘に伯爵夫妻が出かける話が交互に進行する。
そのためいささかとっちらかっている印象があり、お話も全体に軽い。
が、クライマックスは予想された展開ながらさすがの役者さんたちのうまさ、家族のようになじみになったキャラクターたちなので思わず泣かされてしまった。
次はいよいよ不穏な時代に突入するのだろうか。
このシリーズ、やっぱりずっと続けてほしい。
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今回のジョージア行きにはおなじみS社のツアーを利用したが、航空会社がカタール航空というので思い切ってビジネスクラスにしてみた。
というのも個室になると評判の Q Suite というものを経験してみたかったから。
まずは羽田空港から、深夜1時の出発、機材はB777-300ER。
友人と二人なので中央の横並び2席。
最初の印象は思ったより狭い、特に縦の長さがあまりない感じがしたが
脚を伸ばしてみれば座った状態では前のオットマンにようやく届く長さ。フルフラットにしても自分の身長ではもちろん問題ないが、大きな男性ではちょっとつかえるかも?
モニターの下のでっぱりにはコントローラー類が集められ、座席脇の蓋を開けるとヘッドホンとミネラルウォーターが入っているが、ここにはバッグなども入れられて便利。
テーブルの上には小さなクッションと丸められた毛布。これが厚くてフワフワ。
小箱にはおフランスのDiptyqueと言うブランドのクリームやトワレ、靴下とアイマスク、イヤプラグ。
さらにパジャマとスリッパが配られるが、このパジャマが薄手でなかなか着心地がいい。
離陸前にはライムミントジュースをいただいて
飛び立ったらノンアルコールのピンク・シャンパンをいただく。飲む人にはシャンパンとは言えないかもしれないが、この見た目で雰囲気は出る。
もう夜中の2時を回っているが、せっかくのビジネスで食事をいただかなければ、とオーダーをするとクロスの敷かれたテーブルにはパンとライトが置かれ
アミューズはスパイシーなエビ。パンとオリーブオイルがおいしい。
前菜はアラビアン・メゼ。ホムスはいまいちだったけれど、ナスとパプリカのペースト、うまし。
メインはなしにしてミックスベリーを頼むとボウルにてんこ盛りで来た。
食事を終えたらベッドメイクをしてもらい、扉を閉めるとなるほど個室。
立ち上がって身を乗り出さなければ他の座席は見えない高さの壁で、中で着替えもできる。これは安心して寝られる。
と言いつつ、クッションは硬めで寝たのは4時間ほどだろうか。
朝食にはグラノラとヨーグルト、フルーツをいただいて11時間の飛行終了。
ドーハからジョージアの首都、トビリシまではA320。
3時間の旅なので旧型のシート、座席にモニターはなく、代わりにタブレットの貸し出しがある。
そしてポケットに入っていたのはこんな「保護キット」。
マスクの他に殺菌ジェルとゴム手袋まで入っていたが、今回は幸いにして出番なし。
朝、9時半の出発なので機内食は朝食かと思ったら、ちゃんとフルコースの昼食が出た。
前菜はまぐろのたたき。中央が生でうまーい!メインはお目当てのカタール風チキンとやらが売り切れだったのでパスして、ライスプディング。甘さ控えめでこれもよかった。
帰路もトビリシ~ドーハはA320。今度は遅い昼食で、スープは牛肉と野菜の入ったジョージア風。
メインにラム・ビリヤニを頼んだらレーズンやカシューナッツの乗ったご飯の下に柔らかい羊肉がいっぱい。これは絶品で大満足。
勢いでハニーケーキとやらを頼んだら、こちらは激甘だった。
ドーハから今度は成田行きで機材は最新のA350-1000。
座席が今度は進行方向とは逆向きになったが、思った以上に違和感はほとんどなく問題なし。
出発が午前3時を過ぎていたので、今回はさすがにすぐ就寝。
また4時間ほどで目を覚まして、お茶をお願いするとおいしいクッキーが付いてきた。
朝食のスムージーもおいしく
これは和食になるのか、分厚いヒラメの柚子味噌餡かけ。これはなかなかよかったが、付け合わせの野菜に大きな赤トウガラシが入っていて辛いのには驚いた。
たっぷりのフルーツもうれしく
到着の前にはスイスのレダラッハのチョコレートが配られる、これもおいしかった。
と、噂にたがわず満足度の高いカタール航空のビジネスクラスだったが、そのサービスのすごさは実は飛行機から降りた後にこそ実感されるのだった。
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この2週間はコーカサス地方のジョージアに行っていた。
ジョージアに行ったのは2015年以来2度目。
前回はアゼルバイジャン、ジョージア、アルメニアの3国をめぐり、どの国もそれぞれ面白かったが中でも居心地がいいのがジョージアだった。
今回はジョージア1か国の訪問、前回以上に楽しめたが、驚いたのは物価の上昇。
円安のために現地通貨の換算レートがとんでもなく悪くなっている点も大きいが、現地人にとっても物価上昇は大問題とのこと。
その最大の原因はロシア人の大量流入だそうで、ウクライナ侵攻以来、なんと20万人ものロシア人がジョージアに入国したらしい。
というのもジョージア人がロシアに入るにはビザが要るが、ロシア人がジョージアに入る際には不要とのこと。
しかも流入してくるロシア人はIT関連などリモートで働ける裕福な人が多く、彼らが特に家賃を高騰させているのでジョージアの若者は住む所にも困るようになっているのだとか。
もちろんそれ以前から南オセチアとアブハジアの問題からロシアへの感情は最悪。
というわけで
家の窓からウクライナ支援の国旗を掲げる家も多く
特にトビリシの街角にはこんな落書きがいっぱいある。
EUとNATOへの加盟が現在のジョージアの悲願らしいが、発展途上国としては簡単ではあるまい。
で、ゴミ箱にはこんな落書きも見かけたが
あまりに卑猥な言葉で現地ガイドは訳してくれなかった。
まあ、想像通りの言葉です。
とは言えジョージア国内は平和そのもの。
山岳地方などは暖房が必要なほど涼しくて、今の日本には帰って来たくなかった・・・。
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先日行ったばかりの神保町にまたやって来た。
今回の目的地はツアーで散々お世話になっている西遊旅行社。
コロナの流行が始まる前に新しいオフィスに移転したのは知っていたが
こんなきれいなロビーができていたのにはびっくり。
以前の狭苦しくて質素なオフィスとは段違い。
さてここまで足を運んできたのはアフガニスタンに関するトークイベントがあると知ったから。
定員25名が満席の盛況。
お話をしてくださったのは共同通信社カブール支局通信員の安井浩美さん。
2021年にタリバンがカブールを占拠した際、派遣された自衛隊機で脱出した唯一の日本人だが、2001年の9.11以降現在までアフガニスタンに在住、それ以前は西遊の添乗員もしていたというすごいお方なのだ。
スライドトークはアフガニスタンの地理の紹介から始まって人種の説明、お気楽な観光地の話も少し交えながら中心は9.11以来の政治情勢。
カルザイ政権が国際援助で巨額の資金を獲得しながら汚職でどこかへ行ってしまったお金が多いこと、それでもなんとかいい方向に向かっていた所で大統領になったガニがくそだったこと、さらにアメリカの中途半端な介在でタリバンを政権に取り込もうとしたものの、治安が不安定な所で強引に米軍を撤退させてしまったばかりにタリバンに完全支配されてしまったことなど、実に分かりやすい。
しかもご本人が取材した困窮する家族たちの話が写真と共に紹介されるので臨場感が半端ない。
病院の子供たちや、延々と並ぶ小さな小さな墓など、たまらない。
親交のあった中村哲先生のことにも少し触れて、殺害された背景にはパキスタンがいるらしいとのこと。その理由は川上のアフガニスタンで取水をされると川下のパキスタンで使える水が少なくなるからと言う説明になるほど、とうなってしまった。
安井さんのお話の後には西遊の社長のお話も。
今年の5月に現地に行ったそうで、日本の外務省は危険度4を発しているので旅行会社としてツアーを組むわけにはいかないが、欧米やタイあたりからも旅行者が来ているという話。
バーミヤンの写真など魅力的で、あわよくば個人旅行の依頼を待っている気配ありありだったが、安井さんによるとタリバンはいつなにをしでかすかわからない、軍も警察も制服を着ない私服に銃を持っているので公務員なのか強盗なのかもわからない、と恐ろしくて、さすがに命を賭してアフガニスタンに遊びに行くわけにはいかない。
高校生の頃から憧れているアフガニスタンだけれど、ここばかりは一生行かずに終わってしまいそうだ。
ところでロビーにはカラフルな刺繍製品が並んでいたが
これは安井さんが現地の女性たちの就労のために起こした工房のもの。
以前は女の子たちのための学校を開いていたが、タリバン政権下で無理になったのでこの活動に力を入れているとのこと。
見るととてもしゃれたデザインで作りもしっかりしているので、支援の意味も込めてトートバッグを一つお買い上げ。
Made in Afghanistanのタグが誇らしい。
実際にはものすごくシビアな状態であろうアフガニスタンのことを、しかし笑いも交えながら伝えてくださった安井さんにはますます活躍していただきたい。
このトークイベント、行って本当に良かった。
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