Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

アンダルシアの旅 8 コルドバ新市街とビアナ宮

2017-07-31 15:57:50 | ヨーロッパ
5月6日 続き

パティオ巡りを終え、お昼を食べようと旧市街から新市街へ。

 
しかし狭い旧市街に比べて道路も広い新市街は思ったよりも大きくて、目的地に着いた頃にはヘロヘロ。

やって来たのはビクトリア市場。
 
ここもマドリッドのサン・ミゲル市場同様、1918年に建てられたパヴィリオンがフードコートになっていて
 
明るい場内にスペインの各種料理や飲み物の店などがいっぱい。
 ドラえもんの並ぶ日本料理ももちろんある。

生野菜が食べたかった我々は具材が何種類も選べるサラダに
 
期待以上においしかったパエリアを選択。

これで十分にお腹が満たされてしまったのだが、市場を出ようとするところで面白いものを発見。
 
何種類ものサルモレホにトッピングも自由に選べるらしい。わ~ん、これにすればよかった。

午後の日差しは強すぎるので、食後はタクシーで再び旧市街へ戻り、ビアナ宮殿へ。
 どうも暑すぎて全体像を撮り忘れたようだが、ビアナ宮は15世紀以来、いくつもの貴族家が代々建物と庭を増築してきたお屋敷。
パティオが13もあることで有名なので
 
建物内部は窓から覗くだけにして、中庭を次々に拝見。

   
  
ほとんどの庭に噴水池があるのが夏暑いアンダルシアらしく
 個人の小さなパティオとはまた趣が違って、こちらも来る価値がある。

 ビアナ宮からはコレデーラ広場を通ってホテルへ戻り一休み。

スペイン人の夕食時間(8時過ぎ)まで待って、目を付けていた川沿いのレストランに行ってみると「予約がなければ満席です」とつれないお返事。ここは前日にはパーティーで貸し切りでやはり入れず、よほどおいしいのかと気になるが仕方がない。(ちなみに店の名はRegadera)

 ポトロ広場で適当に目についた店に入って
  
 
いただいたお料理は普通だけれど、オーソドックスなオックステール煮込みが食べられて満足。

ホテルに戻ろうと歩いていると、気になるお菓子屋さんを発見。
 聞けば珍しいアルゼンチン菓子の店だそうで
 
アルゼンチン人が大好きなアルファホーレに、リンゴジャムの入ったコルドバ・パイは翌朝の朝食においしくいただいた。

良く歩き回ったコルドバ、パティオ祭のおかげもあり、すっかり気に入ってしまった。


にほんブログ村 旅行ブログへ  ←人気ブログランキングへ一票、お願いします。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

17年7月のインド行きJL

2017-07-28 18:31:58 | 機内食・映画・美術展
今回のインド行きもマイル使用でJL。
欧米線では取りにくい夏でも、インドならまず間違いなく席があるのがありがたい。

 デリー線は今回もB787。
エコノミーは8割ほど席が埋まり、その半分以上がインド人なのは北米からの乗り継ぎがいいからだそうだが、機体の前半分を占めるビジネスやプレエコはがら空きだった様子で、大丈夫か、JL。

 おなじみ亀田のあられをいただいて
 梅酢鶏とやらは唐揚げのあんかけ。
サラダの盛りがちょっと悪くなってないか。

食事と同時に配られたハーゲンダッツが溶けやしないかと気をもみつつ、映画1本目。

 A United Kingdom

1940年代、イギリス領だったボツワナの有力部族長が留学中にイギリス人女性と恋愛し、周囲の反対を押し切って結婚、独立後に初代大統領になるという、これは実話だそう。
結婚相手を演ずるのがロザムンド・パイクで、出会って恋に落ちる辺りはいささかトウが立ちすぎてきついが、アフリカに渡ってからはさすがのうまさ。「部族の王」と言っても店もないような所で粗末な家に暮らさなければならない現実、最初はとまどいながら、次第に周囲からも受け入れられていく様が自然で、こういう一見不器用で頼りなさそうでいながら、実は芯の強い人っているよな、と納得させられる。

ボツワナのことは国名以外何も知らないけれど、イギリスはここでもこんなひどいことをしていたのか、とよくわかる。
地味でいささか盛り上がりには欠けるが、見て損はない映画。

ハリウッド映画には見たいものがなく、2本目は韓国映画を選んでみた。
 「MASTER マスター」

主演はご存じ、イ・ビョンホンだが、彼は大物詐欺師の悪役。
彼を追う知的犯罪捜査課長役は若手のカン・ドンウォンに回して、アクの強い犯罪者を嬉々として演じているあたり、ハリウッド・スターの貫禄だろうか。ビョンホン、確かに芝居がうまいし、役の幅も広い。
韓国映画にしてはストーリーがちゃんとしているし、カン・ドンウォンが賢そうなのがよろしい。

3本目を見るほどの時間もなく、フライトマップをつけてみると
 飛行機の尾翼にちゃんと鶴丸マークがついていてかわいい。

やがて2回目の食事の配給。
 2食目はどんどんしょぼくなっているような。


帰路も大勢のインド人の皆様に囲まれ、べジ食のカレーの香りを嗅ぎつつ
 和食はまた鶏唐揚げ。
おそばが一番おいしくて、その隣の白い物体はメニューによると「海老のキッシュ」だそうだが、ホワイトソースまみれの海老という感じの不思議な一品。
インド発機内食は東京発より明らかにボリュームが多い。

出発が19時半なので、まだ寝るには早いと映画を物色。
今度はイタリア映画で

 「ローマ法王になる日まで」

現ローマ法王、フランシスコがアルゼンチンの軍事政権下をどう生きたかを中心に描いた映画で、これも詳しくは知らないアルゼンチンの暗黒時代、1976~83年の描写が恐ろしくて、現法王が世界中の紛争や対立に関して積極的に発言する理由がわかるように思う。宗教者や信者を守ろうと精いっぱいの努力をしつつ、生き延びるための妥協をしたとの後悔があるのではなかろうか。

それにしても映画の冒頭、フランシスコが「普通だったらもう引退する年なのに」とぼやく通り、現法王は76歳で選任されて現在は80歳だそう。
ダライ・ラマ法王も80歳を優に超えたし、宗教指導者の皆様は大変だ。

その後は目をつむってみるも、インド時間の午前2時過ぎには起こされて朝ご飯。
 
食べられるはずもないので、袋には「機内で食べろ」と書かれているが、この姿は持ち帰り用でしょう、とありがたくバッグの中へ。

べジ食に配られていた袋の中のプリンがおいしそうだった。


にほんブログ村 旅行ブログへ  ←人気ブログランキングへ一票、お願いします。
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

インドから戻りました

2017-07-27 19:12:07 | インド
昨日の早朝、雨の成田に無事戻りました。

今回の行き先も昨年に引き続き北部のヒマーチャル・プラデシュ州。
ただし今回は東側のスピティに14年ぶりの再訪。

ラダックと同様、チベット仏教徒の多い辺境だが、ジャンムーカシミール州ほど国境地帯としての軍事的重要性はないし、経済的にも少しの高原野菜の他に特産品もないので、道路状況は14年前とほとんど変わらず劣悪。
インド人観光客が増えているのでホテルやホームステイはどんどん増えているが、WiFiはあっても上位回線が脆弱なのでほとんど使えず、夜しか使えない電気も停電が当たり前。

それ以上に冬の厳しさは相当のようで、燃料が貴重なので煮炊き以外の暖房はなく、氷を溶かす燃料もないので水の確保も大変なのだとか。

そんなスピティだが、かつての交易路には内部に夢のように美しい壁画や塑像を隠したお寺があり、標高4000メートル近い村々には優しい笑顔の人々がいて、荒涼とした大地と手の届きそうな空には凄絶な美しさがある。

スピティ旅行記はいずれ、忘れないうちに書かねば。


にほんブログ村 旅行ブログへ  ←人気ブログランキングへ一票、お願いします。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

インド大使館でビザ申請&「TOKYOカオソーイ」

2017-07-13 15:45:49 | インド
昨年に続いてこの夏休みもインド。
3年続けてとは我ながらしつこいが、去年は旅行社に頼んでしまったビザ申請を今年はまた自分ですることにした。

自分でインド・ビザの申請に行くのはこれが3度目なのだが、なんと3回とも場所が変わっている。
1回目の2010年には茗荷谷、前回の2015年は芝公園、そして今年は外部のビザセンターではなくインド大使館で申請、受領になったと言う。

と言うことで、初めて九段下は千鳥ヶ淵に面したインド大使館へ。
 
Incredible India の素敵な写真が並ぶ大使館はさすがに立派な建物。
この場所なら春の桜がさぞ美しく見えるだろう。

門には一応門番がいるが、若いお兄ちゃんはいかにも頼りなげで、大丈夫かいな。
ビザ申請窓口に入る所では名前などを記帳するが、ここもゆる~い感じ。

申請窓口は殺風景ながらひろびろとして、11時に行ったら順番待ちもなくすぐに受け付け。
窓口にいる係りのお姉さんたちは以前のビザセンターの人たちらしくて見覚えがある。

申請の方法は以前と変わらず、ネットで申請書に記入をして送信、そのプリントアウトに写真を添付して提出。
前回は記入ミスを指摘されて、その修正のためにビザ代とほぼ同額のPC使用料を取られた。
それに懲りたので今回はPCを持参したら、今度はミスもなくあっさり受領。そんなもんよね。

受付から預かり証をもらうまで25分。
ビザの受け取りは3日後の夕方16時から17時の間で、これも行ったらすぐにもらえた。
ビザ代も1400円と以前より500円近く安くなったし、1回目に比べたらシステムがずいぶん改善された。
コロコロ変わるインドのビザ申請、しばらくはこの体制が変わらないことを願おう。


過去のビザ申請シリーズ:

シリア大使館
バングラデシュ大使館
インドビザ申請センター
ネパール大使館
ミャンマー大使館
ウズベキスタン大使館
新インドビザ申請センター


無事にビザ申請が済んだ後は、めったに来ない九段下なので面白い店はないかと検索してこちらへ。
 「TOKYOカオソーイ」

こちら、店名にもある通りカオソーイなどタイ料理の店なのだが、なぜか看板に沖縄カルチャーの文字があって、小さな4人掛けのテーブルが2つあるだけのすごく狭い店内には沖縄のポスターにオリオン・ビールなど沖縄のお酒。
 
しかしカウンターには前国王のお写真、壁にはタイ料理のなにやら免状が掲げられていて、一人でこの店を切り盛りする女性はタイで修行してきたようだ。

ランチ・メニューは何種類かあるが、お願いするのはもちろん店名にあるカオソーイ。

濃厚ココナッツスープや小麦麺に揚げ麺が乗ってくるところ、漬物とレモン(現地ではライム)が付いてくるところまでチェンマイで食べたものにそっくりだが、骨付きの手羽元が2本も乗っているのは現地より豪華。

お昼は店主が忙しそうだけれど、夜におまかせ料理をお願いすればおいしいものが食べられそうな店だ。


と言うわけで、明日からインド。
またなじみの方面に行って来ます。


にほんブログ村 旅行ブログへ  ←人気ブログランキングへ一票、お願いします。
コメント (5)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アンダルシアの旅 7 さらにパティオ巡り

2017-07-12 11:43:21 | ヨーロッパ
5月6日

コルドバのメスキータ、通常の見学は10時からで入場料も10ユーロ掛かるが、日曜以外の朝8時半から9時半だけは無料で入ることができる。

 
せっかく門前のホテルに泊まっているのだから、と開門を待つ観光客たちと8時半に再びメスキータの中へ。
  
昨日は気付かなかった地下のローマ時代のモザイクを発見したり、二度目でもやっぱりメスキータは素敵。
本当は夜間見学がしたかったのだが、昨日の朝の時点でもう売り切れと冷たくあしらわれた。しかし内部は昼間でも暗くてライトアップされているし、二回入場できたので十分満足。

メスキータを出てから川べりのバールで朝食。
 
渋いおやじたちと食べる、すりおろしトマトと生ハム乗せトースト。こうじゃなきゃ。

腹ごしらえを済ませてから向かったのは昨日入れなかった市庁舎前のサン・パブロ教会。
 
今日は結婚式があるらしくて表では飾り付けをしていたが
  
中はひっそりと静かなたたずまい。左手のチャペルではミサが行われているので、この中が見たい我々はしばらく待つ。
それと言うのもここにドン・ペドロの腹心、マルティン・ロペスが葬られているからで
 
ミサの終了後に中に入らせていただくと、祭壇の真ん前に目指す墓石、ロペスの名前と共にドン・ペドロの名前もある!
 しかも入り口脇には解説もあって、読めないスペイン語の単語を拾うと、ロペスの娘のレオノールがここに父親を葬ったらしい。

青池保子のマンガには出てこないが、ロペスはドン・ペドロの親せき筋と結婚して娘が誕生、イネストロサの息子と結婚したが父親の最後の地、カルモナでエンリケに捉えられて幽閉。8年後に恩赦を受けた後はドン・ペドロの孫娘に仕えた、とレオノールの生涯も波瀾万丈。「アルカサル」ファンにはたまらない歴史的事実。

ともあれロペスの眠るチャペルは小さいながらも美しく、熱心に祈る人々が多くて、マンガに描かれるロペス像が日本人作者の創造の産物とわかってはいても、ロペス・ファンとしては思わず胸が熱くなってしまった。
ここに来られてよかった!

無事お参りを済ませた後は今日もパティオ巡り。

   
 
歩く道すがらのバルコニーも美しく
  
  
探し当てたパティオもそれぞれ趣向を凝らしている。
 
花の間からワンコが顔を出している庭もあり。
 
ここなどは昔ながらの集合住宅のパティオだそうだが、こういう所は最近は少なくなっているとか。

 
それにしても今日は天気が良くて暑い!
しかも土曜日なので国内各地かららしい団体も多く
 
パティオにも行列に並ばないと入れなくなってきた。

根性のない我々はこの時点でパティオ巡りを終了。
お昼を食べに行こうと歩いていると
 
なにやら城壁の傍らに水やりをする女性像を発見。
これ、毎年パティオ祭のために1つづつ作られるものだとしばらく前にNHKの番組で見たっけ。

2日間で回ったパティオは結局15ヶ所。
コンテスト参加45ヶ所の3分の1は見たことになるが、平日ならもっと回れたかも。
普段なら歩かなかったであろう住宅街までグルグル歩き回ったパティオ祭。楽しかった。


にほんブログ村 旅行ブログへ  ←人気ブログランキングへ一票、お願いします。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アンダルシアの旅 6 メスキータとコルドバの夜

2017-07-10 19:13:33 | ヨーロッパ
5月5日 続き

お昼を食べたレストランの前にはコルドバの市庁舎があって、タイルの市の紋章がかわいい。
 
そのすぐ隣ではなにやらローマ遺跡を修復、復元中。

ここから宿に向かって歩いて行くと、途中に考古学博物館があったのでちょっと覗いてみる。
  
 
パティオ祭のためか、この日は入場無料。建物の地階部分はやはりローマ時代の住居跡だそうで、展示品ももちろんローマ時代の物が多い。
地中海沿岸、どこでも掘ればローマ遺跡が出てくる感じ。

さらに入り組んだ道を歩いて行くと
  
絵になる景色がいっぱいで 
  
特に鉄の門扉の向こうにパティオがのぞくところが素敵。

ホテルにチェックインして一休みしたら、いよいよコルドバのメイン・イベント、目の前のメスキータ内部へ。
 
教会に入ればすぐに出現する柱とアーチのつながる様、これが見たくてここにやって来た。
 
見上げれば天井も見事でうっとり。

このメスキータが8世紀に建設の始まったイスラム教のモスクをレコンキスタ後にキリスト教会に作り変えてしまった物であることは有名だが
   
 
 
実際に来てみるとムスリム風と西洋風の入り混じった空間がなんとも独特。

中で特に人が群がっているの純ムスリムのミフラーブの一角。
 
ではあるけれど、金色に輝く細かい細工はやはり中東で見る物とは一味ちがう。 

ということで、コルドバ風アラベスクのディテールはこちら↓


中央にはこちらは純ヨーロッパ風のカテドラルがいきなり出現。
  
その先にはまたアーチと柱が続いて、
 同じような写真を際限なく撮ってしまう。

 メスキータの柱にクラクラしつつやっと表へ。
 
この周りは観光客でいっぱいのユダヤ人街、土産物屋などひやかして歩く。


川沿いにあるコルドバのアルカサルの外観を見ているうちに14時からの長いシエスタ時間が終わって、パティオの再開する18時になったのでまた一軒を見学。
  
しかしメスキータに近いパティオは入場にすごい行列が出来始めたので本日の見学はこれで切り上げた。

さて、本日はよく動いたことだし、レストランでしっかり夕食、と思うがスペインのディナーは8時からと遅い。
時間になるのを待って、向かった先はネットで評判の良かった Garum 2.1 というお店。
 
狭い店内、周りの席はじきにいっぱいになったが、お客さんはほとんどイギリス人のようなのがちょっと心配。
しかし創作タパスという、面白そうな料理の並ぶメニューから注文してみると
 
太いタコは柔らかくてかかっているソースがさわやか。チュロスのように見えるのはコルドバの名物料理、オックステールの煮込みを巻いて揚げたもので、これに甘くないチョコレートソースを付けて食べる。 
 ナスの天ぷらのようなものにはみたらしの様なソースがかかっていて、これはちょっと甘すぎ。
 
しかしスパイシーなマグロの串焼きも、ほとんどお刺身の様なエビもうま~い。
ここは今回の旅行の中でも一番おいしくて、量も少なめなのでこれなら隣のテーブルで食べていたテイスティング・メニューにしてもよかったかもしれない。

 
コルドバは夜道もまったく心配はなく
 
ユダヤ人街の奥では祭の一環で地元のコーラス・グループが歌を披露していたが、今夜はもうおとなしく宿に帰ろう。


にほんブログ村 旅行ブログへ  ←人気ブログランキングへ一票、お願いします。 
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「タイ ~仏の国の輝き~」展@東京国立博物館

2017-07-07 21:09:20 | 機内食・映画・美術展
年間パスポートの使用も4回目、東京国立博物館へ。

 
今回は平成館で、「タイ ~仏の国の輝き~」展
今年は日タイ修好130周年ということでその修好記念事業、タイの国立博物館から100点以上の仏像などが来ていて壮観。

中心となるのはもちろんバンコク国立博物館からの出展だが、ずいぶん昔に一度だけ行ったことのある博物館、その時にはあまり見るべきものはないような印象だったのは目が節穴だったか。

タイと言えばつるっとした体に伏し目と口角の上がった特徴的な仏像をイメージする。しかしそのスタイルが定着するのは14世紀のスコータイ朝以降。それ以前にドヴァーラヴァティー朝などがあって、インドやスリランカ、クメールの影響を受けた仏像が7世紀から作られていたとは不勉強にしてまったく知らなかった。

 このナーガに守られる仏陀像などもインドやクメールっぽく、いつもは借りないオーディオガイドのみうらじゅんといとうせいこうが「タイの仏像は体が若い」と言うのにも深く納得してしまった。

もう一つ知らなかったのはバンコク以外にもタイには国立博物館がたくさんあるらしいということ。
行ったことがあるのはチェンマイだけ、アユタヤにもチャオサームプラヤー博物館というのがあるそうで、これは行ってみたいかも。

今回も1ヶ所だけ写真撮影のできるところがあって、それはラーマ2世王作の大扉。
 
5.6メートルの高さがあるこのお寺の扉は19世紀のラーマ2世が自ら彫刻したとされていて、びっしりと深彫りされた枝の間には鹿だの猪だの猿だの、動物がいるのを探すのも楽しい。
 
裏面の絵の方は残念ながら火事で損傷を受けてしまったそうで、日本が修復に協力しているのだそうだ。

ところで王様と言えば、こういう展覧会なら当然入口に肖像があるだろうと思っていたのだが、最後に先代プミポン国王の小さい肖像画に追悼のメッセージがあるだけで、現国王は姿もメッセージも全く見当たらない。
これも一つのメッセージ?

 特設ショップでは更紗柄の絆創膏を買って、期待以上に充実していた「タイ」展は終了。

ついでに先日法隆寺に行ってきたので
 久しぶりに法隆寺宝物館にも寄ってみた。

何年ぶりの訪問になるか
 
しかし入ってすぐに灌頂幡があり
 1階に小さな仏像が並ぶ展示は以前のまま。

すべて7世紀、飛鳥時代の仏像。
   
  
古い時代のものはいい!

ここの収蔵品はほぼすべて重要文化財なのだが、2階にある工芸品の中でも目立つこれらはさすがに国宝。
 
特に龍の頭の付いた水瓶は良く見ると
 胴にペガサスが彫られている!
これが7世紀のものなのだから本当にすごい。

法隆寺館は外国人の見学者が多くて、ひそひそと熱心に見てくれるのが誇らしい。

気分良く博物館を出て、流れからはタイ料理でも食べに行くところだが、上野公園にはテントが張られてイベント開催中。
 
これが本日から始まった「日本台湾祭り2017」で
 
ステージもあるが周りのテントはほとんど食べ物屋台。

というわけでお肉たっぷりだが本場よりだいぶあっさりしたルーロ飯600円に、さすがにおいしい凍頂ウーロン茶400円
 
台湾ぽい具の乗った黒糖シロップのかき氷600円はあっという間に溶けて氷水になってしまった。

暑かったけれど、上野は楽しい。


にほんブログ村 旅行ブログへ  ←人気ブログランキングへ一票、お願いします。
コメント (7)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アンダルシアの旅 5 コルドバのパティオ祭

2017-07-06 17:59:20 | ヨーロッパ
5月5日 続き

メスキータの裏、グアダルキビル川に掛かるローマ橋のたもとにはその名も「橋の門」というプエルタ・デル・プエンテがあって、その内側に立派な観光案内所がある。
 
ここで地図をもらって街歩き開始。

まずは眼の前にあるローマ橋を渡るが
 
「ここはドン・ペドロが沐浴の女たちを眺めて喜んだ所」と早速友人と「アルカサル」ネタで盛り上がる。
 橋を渡った先にはカラオーラの塔という橋を守るための小さな要塞があるが、その先は新市街で見る物もないので旧市街に引き返す。

 旧市街の石畳を歩いて行くと
 
「ドン・キホーテ」にも登場すると言うポトロ(仔馬)広場があって、脇に建つのはコルドバ美術館。
 
しかしここはきれいな中庭だけ覗かせていただいて、先へ進む。

ここから先はコルドバのパティオ巡り。
今回の旅を最初に思いついた時には意識していなかったのだが、事前調査をしているうちにこの町で有名なパティオ祭の期間にちょうど当たることが判明。2017年は5月2日から14日までだったので、開幕4日目に当たった。

祭のメインはもちろん名前の通りパティオで、普段は開放されていない一般の家の丹精された中庭が見学させてもらえるというもの。そこで活躍するのが案内所でもらった地図。

祭に参加する45か所が6ルートに分けて回れるようになっていて、コルドバの市街は入り組んでいるので道の名前がすべて書かれたこの地図がなければとてもわからない。

そこでオリエンテーリングよろしく地図を頼りに歩いて行くと
  
 
華やかなショーウィンドウがあったり、教会に花の十字架があったりですごく楽しい。

やがて目指す祭参加パティオの1軒目に到着。目印は入口の両脇に置かれた背の高い鉢植えの木と、白いポロシャツを着た案内スタッフ。
  
 
ブーゲンビリアが鮮やかなこのパティオはコンテストの常連らしく、壁には記念プレートが誇らしげに飾られている。

  
こちらのパティオは壁のブルーの縁取りが鮮やか。

 
広々としたお庭があったり
 
鉢をきれいに並べた庭があったり
 猫が壁を歩くしゃれた庭もある。
お庭には必ずオーナーがいるので、スペイン語が話せれば楽しそう。

 こちらはパティオ祭と同時開催のバルコニー・コンテスト。
小さなパティオに大勢の人が入ったりするのとは違い、通りから見えるのでこちらの見学は楽チン。
こちらの案内地図もあったのだろうか、知っていれば観光案内所でもらったのに。

11時から見学開始のパティオを6つほど回った所で、見たかった教会までやってきた。
 
しかし残念ながらお昼で扉は固く閉ざされているので、そのすぐ近くで目についたカフェ・レストランで休憩。

もうじき1時という時間だが、スペインのお昼にはまだ早いらしくて他にお客さんはなし。
しかし料理を頼んでみると
 
ガスパチョのコルドバ版、サルモレホはニンニクが効いてがっつり濃厚。
出て来た時には「え?」と思った海老のサラダは見た目ではわからないが細かく切った海老がたんまり入っている。
 生ハム入りのコロッケもカラリと揚がって、でもすごいボリューム。
 アルコールの飲めない人間はモストと称する甘いブドウジュースをいただいて、満腹満足。
2時近くなったらやっと他のお客さんたちも入って来て、ローカル値段のここは大正解だったよう。

パティオもシエスタに入るので、ホテルにチェックインをしに戻ろう。


にほんブログ村 旅行ブログへ  ←人気ブログランキングへ一票、お願いします。 
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

蒲田でスリランカ料理@「アーユルヴェーダキッチン ディデアン」

2017-07-04 16:00:41 | 食べ歩き
先日、ネットサーフィンをしていて見つけたお店に友人を誘って行ってみた。

場所は蒲田駅から徒歩1分、線路脇のアーヴェストホテル蒲田というビジネスホテルの1階。
 「アーユルヴェーダキッチン ディデアン」

いかにもビジネスホテルの朝食会場という感じのレストラン・スペースはあまり広くなく、エスニック風味もまったくないが、テーブルマットにはアーユルヴェーダの説明が詳しく書かれ、席に着くとまずはぬるめで薄く癖のないコリアンダー・ティーが来て、大きな皿を一枚渡される。

ランチはスリランカアーユルヴェーダ・ブッフェ一択ということで
 テーブルにはチキンカレーやなす、豆、ビーツなどのカレーが何種類も。蒸し野菜や野菜炒めもあるし、大好きなマッルン(青菜のココナッツ和え)やピックルが数種類。そして辛さ調整のためにポルサンボルをはじめふりかけ類もたくさん並んでいて本格的。

言われた通り、初めに皿の真ん中にご飯を盛り、まわりに一通りおかずを載せると
 この壮観さ。
 さらにスリランカ人のシェフが海老カレーの小さな器を持って来てくれたが、これがかつお節が効いてなおかつスパイシーという、今まで食べたことのないカレー、しかしすごくおいしい。

おかずはチキンカレーとヒヨコ豆のカレーが少し辛い以外はとてもマイルド。そのかわりピックルなどは予想以上にパンチが効いて、これも言われた通りすべて混ぜて食べると一口ごとにいろいろな味や食感が楽しめてうま~い。
食材や辛すぎない味など、スリランカのアーユルヴェーダ・リゾートで食べたものとまったく変わらない。

これ以外にやはりかつお節風味の効いたスープがあり、
 デザートは甘いケーキをくずしたようなものとバナナケーキだけだったが、これは遅い時間だったので他のものがなくなっていたのかもしれない。

スリランカの紅茶やコーヒーも飲み放題。
本格的においしくて、このランチには大満足。

しかし残念ながらこのランチ・ブッフェ、なんと今月いっぱいで終了して8月からはアフタヌーン・ティーのカフェになってしまうとか。
今まで月に一度だけやっていたという夜のディナー・ブッフェもやめてしまうそうで、ここをもっと早く知っていればと悔やまれる。

蒲田のランチで平日1800円は無理があったか。
しかし本格的アーユルヴェーダ・カレー、夜でもいいから復活してくれないだろうか。


にほんブログ村 グルメブログ 東京食べ歩きへ ←人気ブログランキングへ一票、お願いします。
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アンダルシアの旅 4 マドリッド~コルドバ

2017-07-02 16:56:19 | ヨーロッパ
5月5日

アパートで簡単な朝食を済ませ、チェックアウトに降りると前夜頼んでおいたタクシーがちゃんと時間通りに来てくれた。
アトーチャ駅までは10分ほど、運転手氏は当然のごとくメーター通りにおつりもくれて、ぼられた25年前に比べるとスペインも変わったかな。

しかし7時前のアトーチャ駅、
 国一番のターミナルなのにこの時間でも暗くてカフェも開いていない。
 
保安検査は空港のようだが、ホームへの入り口はだだっぴろいだけでがらんとしている。

ここからエスカレーターで下のホームに降りると
 アヒルのようなAVEがお待ちかねで、やっとテンションが上がる。

7時20分発のマラガ行きでコルドバまでは1時間40分。乗車時間が短いので2等のツーリスタ・クラスにしたが
  
荷物置き場もあるし、座席は十分に広くて快適な乗り心地。
ただしスペイン国鉄のHPはわけわからんので、ドイツのGo Euroという予約サイトを使ったら、国鉄の乗車2ヶ月前より早い3ヶ月前に予約できて運賃37.6ユーロ。3ユーロ弱の手数料はかかるが、このサイトは便利。

 
イヤホンをもらい、インスタントコーヒーを飲みつつオリーブ畑の続く単調な車窓を眺めていたら
 
あっという間にコルドバ駅に到着。

新市街にある駅から旧市街にあるホテルまではタクシーで8ユーロ。
 
メスキータの門前にある、その名もHotel Mezquita。
 
館内のあちらこちらに古い家具や絵が飾られていい雰囲気。
  
我々の部屋は小さなフロントの横の階段を上がった2階で、朝食を出すパティオに面している。
 
かなり狭くて本当にベーシックだが、この場所で1泊130ユーロなら仕方がないか。
しかし風が通らなくて昼間は暑いし、バスルームにはなぜか羽蟻がいっぱいで、次にここに来るとしたらこのホテルは選ばないかも。

と部屋の紹介までしたが、到着したのは朝の9時ちょっと過ぎ。
当然まだチェックインはできないので荷物を預けて外へ。

すぐ目の前にメスキータの壁がそびえていて
 
この門を見ただけでうっとりする。

 早速中庭に入るが、教会の見学は10時から。
 
そこで少し早い9時半に開くミナレットから見ようとチケットを買うと、こちらは時間指定制で結局10時。

時間になると入口が開かれ、ガイドに先導されて木の階段を上がる。
 
途中で見える小さなドームは外へ通じる通路の上部。
 
ガイドはテラスに出て説明などするのでここまでしか上がれないのかと思ったら
 
今度は石の階段を上がってさらに上へ。
 
大きな鐘の下から外を見れば
 
メスキータの全体像も、きれいな中庭の緑も良く見える。
 壁のすぐ外の黄色い建物が我々の今夜の宿。
 
川の向こうには低い山並みが見え、旧市街の家々には日が差してきた。

街を上から見られたので、混んでいるメスキータに入るのは後にして外を歩きに行こう。 
 

にほんブログ村 旅行ブログへ  ←人気ブログランキングへ一票、お願いします。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする