Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

NZと亜南極 7 クイーンズタウンの午後

2023-12-27 18:03:35 | オセアニア

11月25日 続き

お腹を満たしたらクイーンズタウンの街の背後にそびえる山の展望台を目指す。
 
スカイラインゴンドラと言う名前のケーブルカーは標高347mから784mまでを10分ほどで上がる。往復で52ドルとかなりいいお値段だが大人気。
同じく一人旅のインド系の女の子と一台のゴンドラに乗ると
 
かなりの急斜面を上がって行くので眼下の街がみるみる小さくなっていく。

頂上にはレストランや土産物屋の入る建物があって、その外側が展望台になっている。
外に出ると

思わず声を上げてしまうほどの素晴らしい景色。特に今日は雲一つない晴天なので、ワカティプ湖のきれいなこと。
 
展望台の脇からはタンデムでパラセーリングができて、結構ひっきりなしに飛んでいく。
どこに降りるのかと見ていると、ゴンドラ乗り場の少し下に広い校庭のような所があって、正確にそこに降りて行く。
帰り際には畳んだセールを背負ってまた上がって行くスタッフを何人も見かけたので、この人たちはこれを一日に何往復もするのだろう。なかなか大変な仕事だ。

素晴らしい景色だけれど、何時間も見ているわけにはいかない。と言ってこのまますぐに降りるのももったいないので、ゴンドラ乗り場に簡単な地図のあったトレイルを歩いてみることにする。
 
展望台の上からはリュージュと称してそりで滑り降りてくるコースがある。このコースの脇からハイキングコースが伸びていて、杉林の中を上って行く。
 
しばらく行くと大きな額縁が作られていて、その向こうに見えるのが標高1,748mのベン・ロモンド山。スコットランドにも同じ名前の山があるそうで、このエリアに金を採掘しようとやってきたスコットランド人たちが故郷の山を偲んで名付けたとか。
山の頂上まで往復すると5,6時間かかるが、人気のトレッキングルートらしい。

こちらは山の姿を眺めただけでまた杉林の道をたどり、しばらく行くとリュージュ乗り場の上に出た。
 
少し下には今日はお客さんがいないようだがバンジージャンプのプラットホームも見えるし、ハイキングルートの入り口から先にはマウンテンバイクのコースもあって、ゴンドラにバイクを乗せてくる人たちもいっぱい。
なかなかスリリングなアクティビティ満載だが、NZ人がなぜこういうものを好むのか、この国に来ると理解できるような気がする。申し訳ないが、この小さな国には刺激がなさすぎるのだろう。

 
滞在1時間半ほどで街中に戻り
 
遊覧船の出る湖畔に行ってみると、カモメのいっぱいいる砂浜の水がきれい!
 
ホテルのすぐ下にも砂浜があって、その向こうに見える緑はゴルフ場だ。

ホテルに戻って今度はクルーズのチェックイン手続きをして、19時からは他のお客さんたちと夕食。
 
日本人観光客も来ているこのホテルのビュッフェは正直いまいち。
初対面のみなさんと挨拶しながらの食事はなかなか緊張する。


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NZと亜南極 6 クイーンズタウン到着

2023-12-26 15:25:40 | オセアニア

11月25日

キッチンに残った食材を片付け、ホテルをチェックアウトしたら徒歩5分のスカイシティへ。
来た時には坂の具合がわからなかったので乗合シャトルを利用したが、ホテルからスカイシティまでは平らだと確認できたので、空港バスで行くことにしたのだ。

 空港まで直通のスカイドライブというバス、30分に一本ほどの頻度で出ていて、片道18ドル。
 
2階の一番前の座席に座り、7時半と早い出発なので渋滞もなく、30分で空港に着いた。

 
バスはまず国内線ターミナルに到着、ニュージーランド航空はすべて自動チェックイン機。
 朝から盛況のロビーには食べ物屋もたくさんあって、ここに寿司屋があるのはもう当たり前の光景。

 9時20分にクイーンズタウン行きのA320に搭乗。機内はほぼ満席。
 
飛び立つとすぐにお菓子と飲み物のサービス。クッキータイムはNZで一番有名なクッキーらしいが、かなり甘い。

  
やがて北島を離れて南島に入り、見えてきた雪山のどれかはNZ一の高峰、マウント・クックのはず。
 
窓の外に山肌が迫る中、2時間でかわいらしいクイーンズタウン空港に到着。
 機体の後部から降りて歩いてターミナルに入る。

ターミナルから外に出ると公園のようにベンチが並んでいて、ここで日向ぼっこをしている人たちがいっぱい。
 
この目の前から市内行きのバスが出ているので、これに乗る。市内までは現金で10ドル、乗る時に運転手に払う。

空港から15分、市の中心に入る手前に今夜のホテルがあるので、その目の前のバス停で下車。
 
Copthorn Lakefrontは明日から乗船する亜南極クルーズの集合場所で、今夜の宿泊もクルーズ代金に含まれている。
 クルーズ参加と言うとすぐに部屋に入れて
 
いささか古いホテルだが、名前の通り、目の前がワカティプ湖。

一息入れた所でホテルから徒歩15分ほどの街の中心へ。
 
いかにも観光の街らしい店が並び、いろいろな国から来た観光客が行きかう。

ちょうどお昼だけれど、この街には有名な店が一軒ある。
 Fergburgerというハンバーガー屋は噂通り待っているお客さんでいっぱい。どのみち大きなバーガーは食べきれないので
 
すぐ隣のFergbakerに行くと、こちらはあっさり買うことができた。

街のほぼ中央に小さな川の流れる緑地があったので
  
 
ここで鴨に見守られながら買ってきたFerg Pie、7.9ドルを食べる。
一番オーソドックスなグレービーの入ったビーフパイ、おいしかった。


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NZと亜南極 5 オークランド博物館

2023-12-24 19:41:13 | オセアニア

11月24日 続き

ウィンターガーデンの正面、緑の芝生の向こうに見える大きな建物はオークランド博物館。
 
正面に回ると「我々は忘れない」と書かれたプレートと記念碑が立っているが、これらは戦没者のためのもの。
 中も堂々としたクラシックな造りで、オークランド市民なら無料、NZ国民なら寸志で入れるが、外国人の入場料は28ドルとちょっとお高い。

入場したらお昼を食べるべく、まずは入り口とは建物の反対側にあるカフェへ。
  
 長いカウンター席に座って、いただいたのは盛り付けのおしゃれなファラフェル。26ドルもしたけれど、お味も大変に結構。黒い瓶に入っているのはお水。NZは食事に普通の水を出してくれるので飲み物を買わずに済むのは助かる。

腹ごしらえを済ませたら元に戻って、まずはマオリ族に関する展示室から。
 入ると正面にマオリの集会所を復元した部屋があり
 
その横にも細かい彫刻で飾られた家がある。
 
戦闘用のカヌーや独特の彫刻などいろいろあるが
 面白いのはヘイティキという人型のお守り。古い肖像画でも首にかけていたが、なぜヒスイはどの文明でも珍重されるのだろう。
 
こちらは鳥の羽で作られた肩掛けで権力者が身に着けたもの。緑の羽根はケレルという鳩の羽で、今でもこの羽を採集するのはマオリ族にしか許されていない、とティティリマタンギのガイドさんが教えてくれた。

同じフロアには南太平洋諸島のコレクションがあって、これが珍しくて充実している。
  
 
特に樹皮を使ったタパという布の文様が見事で
 
貝などを使ったアクセサリー類の細工も細かい。

 2階に上がると自然科学系の展示があって
 
モアなど絶滅してしまったNZ独自の鳥類の復元像や剥製
 自然ではもうめったに見られないキーウィの展示などあるが、ここはこじんまりしていてちょっと期待外れ。

3階に上がると美しいステンドグラスの天井のホールがあって
 
この周りをびっしりと埋めているのは第一次大戦で亡くなったNZ人兵士たちの名前。
 
もちろん第二次大戦やその他の戦争の犠牲者たちの名前もしっかり刻まれていて、人数の少ないためではあるだろうが、どこぞの国に比べて個人が尊重されていると感じる。
この博物館の元々の名称は「オークランド戦争記念博物館」。なのでこの3階にある戦争関連の展示こそこちらの本来の目的。

ここには零戦の実機も展示されていて、ここにだけはしっかりと日本語の説明がある。
 戦争末期に特攻のために使われるはずだったものが故障と物資不足のために実際の戦闘に使われることなくブーゲンビル島で接収され、NZに運ばれてきたのだとか。
 このフロアの反対側には英軍のスピットファイアの実機もある。

 
この3階の窓からきれいに見える街並みの向こうの海とランギトト島を眺め
 
なかなか充実したミュージアムショップを覗いて、入ったのとは反対側から博物館を出る。

強風の吹く丘を降りてバス通りに出て
  
 バスでホテルの近くまで戻る。
オークランドのバスは結構頻繁に走っているので使いやすいが、車内で停留所の案内などはまったくないので、Google Mapなど見ながら適当なところで降車ボタンを押さなければならない。
降りる時には皆さん運転手にThank youと言って降りるのにほっこりする。


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NZと亜南極 4 オークランド散策

2023-12-22 10:55:50 | オセアニア

11月24日

朝はホテルで洗濯をしたりダラダラしてから外出。

 オークランドは坂の多い街で、スカイタワーの辺りは高くなっているが、そこからはどの方向も結構な急坂。ホテルの前から伸びるビクトリア・ストリートも下がって上がっているが、実際は写真以上の勾配。

上の写真の正面に見える緑はアルバート公園。
  
 
きれいに整備された公園内には大きな木がたくさんあるが、NZの木は早く成長するようだ。

この公園の中にあるのがオークランド美術館。
 
ここは特別展以外は無料なので気楽に入らせていただく。

 
入ってすぐの部屋にはマオリ族の作家たちの作品があり、次の部屋には19世紀末から20世紀初頭にゴットフリート・リンダウアーとチャールズ・ゴールディーによって描かれたマオリ族の肖像画がたくさん並んでいる。
  
 
写真のように写実的なクラシックなポートレートだが、今は廃れてしまった顔の入れ墨がかっこいい。

この美術館の2階の明るいロビーではモデルを囲んでたくさんの人がスケッチをしていた。
 
これ、毎週金曜のお昼に無料で開かれているイベントで、誰でも参加できるらしい。
講師が5分ごとに声をかけるとモデルがポーズを変えるのですばやいクロッキーの練習。
こういうイベントがあるとはうらやましい。

美術館を出てさらに進むとオークランド大学の構内に入る。
  
 
緑の多い中にモダンな校舎やら古い家を利用した施設などが散らばっていていい環境だ。

さらに行くと小高い緑の丘が見えてきて、ここはオークランド・ドメインと呼ばれるとても広い公園。
  
 
ここは火山の火口だったのだそうだ。

公園の中の道を上って、やってきたのはウィンターガーデンと呼ばれる植物園。
 
1913年の開園というからかなりクラシックな温室があって
 
最初に入った温室の中はカラフルな花でいっぱいだったけれど、なじみのある花ばかりでNZ独特のものはない。
 中央に池を挟んで温室はもう一つ。
  
こちらは熱帯の植物だけれど、こちらも珍しいものはなくてちょっと期待外れ。

と、池の横に小さな門があって、この先は珍しいシダ園。
  
たくさんのシダの種類に説明があまりないのが残念だったけれど、やっとNZらしい植物園になった。


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NZと亜南極 3 ティリティリマタンギ島

2023-12-19 17:37:34 | オセアニア

11月23日

 宿で簡単に朝食を取ったら昨日も行ったヴィアダクト・ハーバーへ。

するとまるで飛行機の機体のようなものが見えてくるが、これはアメリカズカップに出場した巨大なヨット。
 
その隣にあるのが海洋博物館。

が、本日の目的はここではなく、そのお向かいで受付をしているティリティリマタンギ島へ行く船。
 
一日一便、8時40分に乗船を開始するが平日でもお客さんはいっぱいで、日本人も何人か見える。
 
一番上のデッキに座り、9時になると出航して開いた橋を通って港を出る。

船は昨日と同様、高層ビル街を離れてコンテナ港を通り、デヴォンポートを通り過ぎる。
  
 
ランギトト島と本土の間を行けば
 海鳥がたくさん群がっている所などもあり、風は冷たいが快晴で最高に気持ちいい。

途中、ガルフハーバーと言う所に一度寄りながら、1時間20分で目的のティリティリマタンギ島に到着。
 
海がとてもきれいだ。
 
桟橋を渡った所でまずは島の管理者から注意事項の説明。この島は自然保護区として厳重に保護されているのだ。
この日はどこかの高校生の団体も来ていて、日本人の交換留学生らしき子たちも数人いた。

この後は自由に動いてもいいが、ボランティアによるガイドツアーもあるのでこれに参加すると、5,6人でグループが作られてガイドが付く。
自分が一緒になったのは日本人3人とアメリカ人夫婦一組。
 ガイドは年配のおばさま。どのガイドさんも年配者が多いが、いい勉強と運動になるので楽しいそうだ。

マオリ族が繊維を取った植物の説明など聞きながらよく整備された道を行くと、最初に現れたのは石を積み上げたお墓のように見えるもの。
 
が、これはリトルペンギンのために作られた巣で、上部にガラスの窓があり、蓋を開ければ中を覗くことができる。で覗いてみると
 
おお、親子らしきペンギンが2匹いる!
リトルペンギンは別名ブルーペンギン、オーストラリアのフィリップ島にいるフェアリーペンギンも同一種だ。
今回の旅は実はペンギンが主目的、これは最初から幸先がいい。

 この先はきれいなビーチになっていて
 
岩の間に咲くニュージーランド・アイスプラントや大きなポフツカワの木も見える。
 貝をほじっていたのはその名もオイスターキャッチャー。

ここからは海岸を離れてうっそうと茂った森の中に入る。
 この島、一度は原生林の94%が伐採されてしまったものを復元しつつあり、絶滅危惧種の鳥などを他から移植して増やそうとしているのだそうだ。
 
大きなシダもたくさんあって、オールブラックスなどのシンボルになっているのはシルバーファーン。裏が白いので夜でも光って目印になるのだとか。

この木々の間を歩いていると鳥たちの鳴き声があちこちから聞こえてうるさいほど。
声が聞こえてもバードウォッチングに慣れていないとなかなか見つけられず、その意味でガイドツアーに入ったのは大正解。ガイドさんや他のお客さんが目ざとく見つけて教えてくれる。
が、見つけても普通の望遠レンズ程度では写真に撮るのは難しく、ようやく撮れたのはこちら。
 
まずはサドルバック。名前の由来は背中の茶色いサドル。

 スティッチバード、またはヒヒ。
 
喉の下に白いポンポンのような羽のあるトゥイ。
 そしてきれいな声で鳴くベルバード、コリマコ。
 
森の所々には鳥が見やすいように餌場が作られているので、この前で張っていれば写真は撮りやすい。

この他にもケレルという鳩やカカリキという緑のオウム、小さなニュージーランド・ロビンやホワイトヘッドなども見られたが写真は撮れず。
しかし鳥の鳴き声に包まれながら緑の中を歩くのは楽しい。

さらに行くと島の中央を縦断する道に出て
 
ここにあったモシャモシャした木が蜂蜜で有名なマヌカ。

 やがて道はちょっとした上りになって

海や他の島々が見えてきた。道の先に見える白い灯台まで行くと
 ここでガイドツアーは終了。
この灯台の麓には飲み物を売る休憩所や土産物売り場、きれいなトイレなどがあるが
  
 
ここの芝生でよく見られるというタカヘという飛べない鳥は、学生たちがピクニックをしていたせいか、残念ながら見ることができなかった。

この後、船着き場までは個人で戻るが
 
思った通り、鳥はなかなか見つけられず、船着き場で持参したサンドイッチの昼食。
この島に食べ物の売店はなし、ゴミはもちろん持ち帰らなければならない。

 時間通り、14時40分に帰りの船は出発して16時には市内。
船の往復乗車券は95ドル、ガイドツアーは10ドルだったが、天気にも恵まれて、この島は本当に行ってよかった。

帰りにはこの街で有名だというアイスクリーム屋に寄ってみた。
 まるで屋台のような幕で覆われてめだたないが、Giapoという店頭のベンチにはお客さんがいっぱい。
 
どうやらインスタ映えするコーンで有名になったらしいが、カップで頼んだアイスは9.7ドルもして高いわりに、う~ん普通。

宿に戻って今夜はスーパーで買ったラムを焼く。
 
Oriental Mintなる味付きだったが、これは200gでたったの3.12ドルと安い。
ニュージーランド・ラムはうまい!


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NZと亜南極 2 デヴォンポート

2023-12-18 16:18:16 | オセアニア

11月22日 続き

部屋で荷物を片付けたらまた外出して坂を港の方へ下る。

歩いて行くと高層ビルの間にあちらこちらクラシカルな建物が残っていて
  
 
特に立派な建物は免税店のDFS。元は税関の建物だったそうだからふさわしいと言えばふさわしい。

港近くの大きな建物はブリトマート駅。鉄道は地下からの発車なので線路などは見えない。
  
 
ここにやって来たのは構内の案内所でAT Hop Cardという交通カードを買うため。
カード自体に5ドルかかり、そこに交通費をチャージする方式で、オークランド市内のバスはこのカードがなければ乗ることができない。
しかもこのカードが使えるのはオークランドのみ、ニュージーランドは都市ごとに異なった交通カードが必要なので、短期滞在の旅行者には不親切なのだ。

このカードを持って港沿いにちょっと歩くと赤レンガが印象的なフェリー・ビルがあって
 
ビルのさらに先にフェリー乗り場がある。

カードを自動改札にかざして乗り込んだのは対岸のデヴォンポート行きのフェリー。
30分に1本ほどの間隔で出ていて
  
 
出発すると左手にはハーバーブリッジが見え、やがて市中心部の高層ビル群がひと固まりに見えてくる。
 わずか10分強の船旅だが、風に吹かれて気持ちいい!

 フェリー乗り場から外に出るとすぐ目の前に小高いマウント・ビクトリア(と言っても標高80m)があるので、その頂上を目指す。
 
途中、不思議なドラゴン型のベンチや、これも不思議な花など見ながら行くと
 
視界が開けて眼下のこぎれいな住宅地が見えてきて

さらにいかにも火山島らしいランギトト島も見えてくる。
 
山の頂上には観測所のような建物があるだけだが、その前の野原にはキノコのようにペイントされたものがいっぱいあって、座るのにちょうどいい。
 反対側からはオークランド中心部が一望。
スマホの写真は青空のようだが、実際はかなり雲が多くて、青空だったら映えるのに、とちょっと残念。

来た道とは反対側を下りて行くと小さな花がいっぱい咲いていい香りのする木があった。
 
アプリで調べるとこれが「双葉よりかんばし」のセンダン。
あたりには鳥の鳴き声もいっぱいで、のんびりしたいい所だ。

 海岸まで下りて行くとずっと遊歩道になっていて
 
その近くには瀟洒なコテージ風の家があちらこちらに。
 海に面したこんなホテルもある。
 
フェリー乗り場に近いビクトリア通りが一番の繁華街になるのだろうがあまり見るものもなく、眠っているような街なので滞在2時間でまたフェリーに乗る。
 帰る頃になって青空が広がって来たのがくやしい。

ブリトマートの前からまっすぐ伸びるのはオークランド一の繁華街、クイーン・ストリート。
  
 
と言っても派手さはなく、この通り沿いにも古い建物があちらこちらに見えるが、目指したのはスーパー。
 これだけ買って46ドルと4000円以上なのだから物価は高いし、円弱日本人にはなおさら高い。
 というわけで今夜は宿で御飯。
ポテトはせこくお昼の残り、ムール貝はマリネされたものだがものすごく酸っぱかった。


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NZと亜南極 1 オークランド到着

2023-12-16 17:45:46 | オセアニア

2023年11月21日~12月10日 ニュージーランドと亜南極クルーズ

11月21日

夕方の成田、第一ターミナルに来るのはずいぶん久しぶりだ。
 ニュージーランド航空のチェックインはすべて機械化され、スーツケースのタグ付けからスキャンまですべて自分でやる。

保安検査も待つことなく、すぐに出国エリアへ。
成田に新しくプライオリティパスが使えるラウンジができたと聞いたので行ってみると、これが隅っこのわかりにくい所にあって、しかも満席とのことで入るのに10分ほど待たされた。
 26番ゲートの隣にある、これがIASSラウンジNoa。
 
中はあまり広くなくて、だから待たされることになったが、白木のインテリアはすっきりして
 
置いてある食事はなぜかひじきの煮物やオムライス、と渋いメニュー。ケチャップライスに惹かれてつい食べてしまった。

午後6時半に飛行機に搭乗してニュージーランドのオークランドまでは10時間半。

11月22日

朝の9時過ぎにオークランド空港に到着。日本とは4時間と意外に時差がある。
 
マオリ風のゲートを通って空港内を歩いて行けば、見えるのはNZ航空ばかりで広々。

NZは食品の持ち込みにうるさいと有名なので、申告物ありの列におとなしく並ぶ。これに少し時間を取られたが、「持っているのはおせんべいだけ」というと荷物を見ることもなく通されて無事入国。

空港から市内へはあらかじめSupershuttleという乗合いタクシーを予約しておいた。
10人乗りのバンの後ろに荷物を載せるトレーラーを引きずっていて、席が埋まれば出発する形。市内までは朝なので50分ほどかかり、一人NZ$31.2。
ちなみにニュージーランド・ドル、空港で100ドルだけキャッシングしてみると1ドル=100円。何でも高く感じる。

さて、オークランドで予約しておいたのはラマダ・スイーツというアパートホテル。
  
街のランドマークであるスカイタワーの近くでわかりやすいが、12時を過ぎないと入れないという。
そこで荷物を預けて、まずはお昼を食べようと魚市場を目指すことにする。

ホテルからまっすぐ坂を下るとヴィアダクト・ハーバーというヨットの停泊港に突き当たる。
 
振り返れば高層ビルやスカイタワーが見え、周りには高級そうなマンションがいっぱい。

港沿いにしばらく歩いて魚市場を発見。
 
しかし中はほとんどが魚料理のスタンドになっていて、生のムール貝など買えるかと期待していたのでちょっとがっかり。
中で一軒だけは生魚を売っていて、確かにお刺身で食べられそうなマグロもある。
  
 
鯛の頭なども売っている所のお客さんは中国系ばかり。横では日本の醤油やマヨネーズ、ワサビなど売っているのが面白い。

ここでNZ最初の食事はお約束のフィッシュアンドチップス。
 
外のテーブルで食べていると傍若無人なカモメにつつかれそうになる。揚げたてはいいけれど、マヨネーズはくどい。

腹ごなしにちょっと周りを歩くと路面電車の線路の跡があって、港沿いにはこじゃれたレストランが並ぶ。
 
ここで撮っていたのは映画かTVか。

 
街路樹には見たこともない赤い花がいっぱい咲いて、つぼみは白なので一層きれい。
これ、ポフツカワと言ってニュージーランドの北島にだけ自生する木なのだそうだ。

気温は25℃もいかないと思うが、日差しが強い中をぶらぶら歩いてホテルに戻ると部屋に入ることができた。
 
ダブルの部屋で窓から横を見ると海がわずかに見える。
 
ここを選んだのはキッチン付きだから。引き出しの中には食器や鍋などしっかり揃っている。
 
そしてバスルームにはうれしい洗濯乾燥機。

今回の旅の主目的はタイトルにもある通り、亜南極へのクルーズ。
しかしせっかく初めてのニュージーランドなのでオークランドに3泊することにした。
連泊はアパートスタイルのホテルに限る。


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初めてのニュージーランド航空

2023-12-15 12:08:12 | 機内食・映画・美術展

現在日本からニュージーランドに飛んでいるのはニュージーランド航空だけ。
というわけで初めてこの航空会社を使ってみた。

成田からの出発はもう暗くなった午後6時半。
 尾翼のシダのペイントがかっこいい。

機材はB787-9で、エコノミー席は3-3-3配列。
 搭乗時、なぜか照明が怪しい紫色。たしかカタールも夜はピンクっぽい照明だったが、この色に何か意味があるのだろうか。

機内はほぼ満席で、乗客の9割は日本人。時期のせいか、グループ客は中高年が圧倒的に多い感じ。
中央アイルの通路側を選ぶとラッキーなことに隣は空席。中央アイルの真ん中席は空席が多いので、長距離の場合は絶対に中央アイル。

座席は薄型の造りでリクライニングも浅めだが座り心地は悪くない。
 ユニークな保安ビデオで有名なNZ航空だが、現在は子供向け番組風でちょっと残念。

安定飛行に入った所ですぐに夕食。事前のドリンクのサービスはなし。
 メイン一皿にサラダ、デザートと品数が少なくてあまり見栄えがしないが、チキンなど味が良くてかなりおいしい。
最近の環境保護のためだろう、お皿はすべて紙製。
 とそれはいいのだが、ナイフとフォークが木製なのは困りもの。ナイフなど全く切れなくて役に立たない。

食後は映画でも見ようと思うが、本数はそこそこあるものの見たいと思うようなものはまったくなく、かろうじてニュージーランドのTVシリーズ、「ブロークンウッド」の最新シリーズがあったので1本見た。
この番組、ケーブルのミステリーチャンネルで放映されていて、さえないおっさんが主人公だけれどなかなか面白いのだ。

途中、トイレに行くと壁紙が面白い。
 
本棚の柄になっているのだが、タイトルに洒落が効いていてつい読んでしまう。

その後、3,4時間はウトウトして朝食のサービス。
 こちらは定番メニューだが、なぜか朝はパンが付かない。
出発は20分ほど遅れたが定刻にオークランドに着陸した。

そして帰路、今度は深夜23:55の出発。
今回も20分ほど遅れて、日本人でほぼ満席の機内。
入口で迎えてくれたのはガタイが良くて手の大きな「女装」のパーサーさん。日本ではまだちょっと考えられないが、これからはこういう姿も当たり前になっていくのだろう。

夜中だし、なかなかサービスがないので夕食は出ないのかと思ったら、NZ時間の午前2時ごろにミールサービス。
 焼うどんというメニューに興味がわいて頼んでみると、上に乗った照り焼き風チキンがおいしい。キヌアのサラダは残したが、ホワイトチョコのアイスクリームはおいしくいただいてしまった。

その後は少しまどろんで、目が覚めた所で映画を物色。
月が替わって内容も少し変わっていたので、ごひいきケイト・ブランシェットの映画を選んでみた。
 「The New Boy」
この映画の主人公はアボリジニーの少年。孤児らしく、ケイト演じる修道女が運営する孤児院に連れてこられるのだが、最初に白人の男を殺しているような描写があって、どういう経緯で連れてこられたのかがまずわからない。
この子には超自然的な能力があって他の子どもの怪我を治したりするのだが、孤児院にキリストの像が届くとこれに魅了され、クリスチャンの洗礼を受けると不思議な力も消えてしまう。
キリスト像との関りでは古いスペイン映画「汚れなき悪戯」のような場面があるのだが、テーマはおそらくアボリジニー文化の否定の功罪だと思われるのでどうもしっくりこない。
どうにもわかりずらい映画で、見終わってもすっきりしなかった。

 着陸2時間前には朝食が出て、今回もオムレツ。スパイスの効いたソーセージがおいしい。

ということで初めてのニュージーランド航空、特筆すべきことはないが意外な食事のおいしさに感心したフライトだった。


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スマホ利用の進化

2023-12-13 11:49:45 | 雑談

ビザ申請の件で書いた通り、いまや海外旅行にスマホは必需品。
しかし考えてみれば旅行中にスマホが手放せなくなったのはごく最近のことだ。

まず団体旅行であれば行動中のスマホは不要。
みんなにくっついて行くだけで安全安心に旅行できてしまう。
旅行中に連絡を取り合うような家族でもないので、電話を使うこともまずなかった。

そのうちにホテルでWiFiが無料で使えるのが当たり前になり、個人旅行中に翌日のことを調べたり、ちょっとした予約を入れたりするようになった。
それでもホテルでネットが使えれば十分だと思っていた。

現地SIMの便利さに目覚めたのはポーランドに行った時。
遅ればせながら初めてウーバーを利用してその便利さに感動したのだ。
その他にもポーランドには移動に便利なアプリがいろいろあって、しかも現地で買ったSIMが6GBで150円ととんでもなく安くて、以来個人旅行の際にはSIMを購入するようになった。

で最初はSIMを入れ替えていたのだが、そうすると普段日本で使っている電話を受けられなくなる。
以前はそれでまったく問題なかったが、親が年を取っていつ何が起こるかわからなくなってきた。緊急連絡が受けられないと困るので、電話用と現地SIM用、スマホを2台持つようになった。

スマホはそれほど重いわけではない。とはいえ2台持ってさらにカメラなど持つと肩が凝る。
そこで今回はデュアルSIMで片方はeSIMを使ってみた。
今回はアプリが必要なAiraloなる会社の物を使ってみたが、日本にいる間にいろいろ設定して、現地に着いて電源を入れるとちゃんと2本のバーが立った。
年寄りでもなんとかなるものだ。

めまぐるしく変わるスマホ事情だけれど、使えればやっぱり便利。
なんとか食いついて行かなければ。


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ニュージーランド雑感

2023-12-11 17:15:10 | オセアニア

ニュージーランドから帰国しました。

旅行前、渡航先についての知識はごくわずか。
英国系の住民が多数を占め、英連邦の一員でもあるなど、オーストラリアの兄弟のような国だと思っていた。

実際行ってみるとオーストラリアと似たような街の雰囲気は予想通り。
しかし全国合わせても人口がわずか500万人強、メルボルン市の人口とほぼ同じで、シドニー市よりも少ないとは驚いた。日本で言えば福岡県一県の人口とほぼ同じ。

ニュージーランドとしての国の始まりが18世紀のキャプテン・クックによる「発見」以来なので歴史がないことも予想はしていた。中年のニュージーランド人によると学校の歴史の授業も18世紀以降のことしか学ばなかったというから日本の学生に比べれば楽だっただろう(笑)。
先住民、マオリ族を未開部族として虐げ、無視してきたことを現在は反省しているわけだが、人口の15%を占めるそのマオリもニュージーランドの島々に定住したのはわずか800年ほど前とそれほど昔ではなくて、何万年も前から居住していたオーストラリアのアボリジニーとは違うということにも驚いた。ポリネシア人が海を渡って新しい島々に住み着いていった、その最後がニュージーランドだったわけで、ここがいかに絶海の果てだったか想像が付くと言うもの。

人口の15%ながらそのマオリの文化を今はニュージーランドという国のアイデンティティにしようとしていて、博物館などに行くと説明書きの最初がマオリ語、次に英語になっている。
土地の風土もヨーロッパからの入植者が森を刈り倒し、外来の生物を持ち込んで完全に変えてしまったのだが、それを大変な労力をかけて元に戻そうとしている。
否定も破壊もイギリス人のやることは徹底している、と現在の反省ぶりもこちらから見ると片腹痛い感じだが、祖先たちのやったことを反省するだけましと言うべきだろうか。

広々と美しい自然が広がり、治安も良く人が親切なニュージーランド。
その印象にもうそはなく、気持ちよく過ごせる国だが、行ってみてこそ感じるものはある。
やはり旅行はすべし。


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