チェックアウト時間より遅く出たので法師温泉からの町営バスに他の乗客はなく、そのまま終点の「まんてん星の湯」まで。
イベントホールや食堂なども入る大きな建物、正面が日帰り温泉の入り口になっている。
靴を下駄箱に入れ、その鍵と入浴料800円をフロントに渡したらお風呂へ。
2つある浴室は男女が日替わり、この日は「星の湯」が女性用。写真はHPから
窓の大きなきれいな浴室で、無色透明、癖のないお湯はカルシウム・ナトリウム-硫酸塩泉で泉質は法師温泉と同じ。40℃ほどに調整されたお湯はHPには源泉かけ流しとあるが、館内の表示によると循環ろ過に塩素消毒もあり。ただし匂いなどは感じず、特に露天は
目の前が赤谷湖というダム湖で広々、天気の良い夜には確かに満天の星が見えるだろう。
設備の整ったお風呂で長湯させていただき、入浴後は休憩室へ。
東京駅で買って持ち歩いていたチーズケーキが本日のお昼。
さらにここには品揃えのいいお土産処もあるので買い物も。
この施設で2時間ほど過ごさせていただいた。
とは言え今夜の宿のチェックインまではまだ少し時間がある。そこで少し散歩をすると
神明神社が出現。なかなか立派な神楽殿がついて、なにやら一度にたくさんのご利益のある神社だそうな。
うろうろしているうちに3時になったので、やっと今夜の宿、「三河屋」さんへ。
関所跡というバス停の目の前にあり、広い駐車場の先に立派な門と玄関がある。
ストーブの焚かれた小さなロビーで手際よく説明を受け
案内されたのは門の脇に見えた蔵の半地下。
2部屋ある片方にはベッド、もう片方には座り心地のいいソファにこたつ、マッサージチェアまであって
しかしこの部屋を選んだのはここには岩盤浴部屋まであるから。ここに転がって本を読むのが気持ちいいのだ。
このお宿、全部で10室だがそのうち4室は露天風呂付き、その上さらに5つも貸切風呂があるという贅沢な造り。
我々の部屋には岩盤浴とシャワーしかないので、貸切風呂に入りに行く。
階段を上がった所には電光掲示板があって、部屋に入って鍵をかけると入浴中とわかる仕組み。
のれんの向こうに部屋が5つ並んでいて
大きさは様々、内湯と露天の両方がある部屋もあって、お湯はまんてん星と同じだと思うがこちらは文字通りのかけ流し。内湯より露天は1,2℃熱めに調整されているなど実にきめ細かい。
脱衣場もそれぞれ凝っていて、その上どこも暖房が入っているので光熱費は大丈夫かと要らぬ心配までしてしまう。
湯上り処にはDVDや漫画がずらり。ここなら1週間ぐらい引きこもれそうだ。
夕食は遅めの7時にしてもらって、廊下をずっと歩いた先にある個室の食事処へ。
おしゃれな先付に続いて出てきた岩魚のお造りが甘くてとてもおいしく
メインの溶岩焼きには上州牛と豚。特に赤身の牛肉がおいし~。
蟹味噌豆腐にいぶりがっこのタルタルソースのかかったサラダなどちょっと変わった料理も来て
食事が生姜そぼろの手巻きご飯と言うのも面白い。
デザートのシャーベットまで期待以上で大満足。
夜も朝も貸切風呂に入りまくって全制覇。
朝は部屋の前にヨーグルトが置かれていて
朝食も盛りだくさん。
これで1泊2万円しなくて法師温泉より安い。次はここに泊まって、昼間法師温泉に行こうかとまた来る気満々。
バスに乗る前に停留所名の関所跡と赤谷湖を眺めて午前中の新幹線で帰京。
最後は初めて入った東京ミッドタウン八重洲でかき氷を食べて、2024年の温泉旅終了。
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昨年の暮れのこと、毎年恒例の友人との年末温泉、友人がめでたく秘湯スタンプ10個を達成したので、一昨年行った法師温泉にご招待で行くことになった。
ちょうどお昼前の新幹線なので駅弁を調達。
上毛高原までは1時間で着いてしまうので忙しい。
降り立った駅の前には前回とは違って全く雪はない。
30分ほど待つうちにバス停には行列ができて、猿ヶ京行きのバスはいっぱい、欧米人も5人ほどいる。
その全員が当然のように法師温泉行きの町営バスに乗り込んで、宿の人に聞くと最近は半分は外国人なんてこともあるのだそうだ。
猿ヶ京までは周りにも雪はなかったが、ミニバスで標高が上がるにつれて道路脇に雪が見えてきて
玄関前に小さなクリスマスツリーの置かれた長寿館の周りは雪景色。
2時20分に到着した宿泊客は全員ロビーで待たされて、3時になった途端に全員たくさんのスタッフに客室に案内される。
前回は古い別館に泊まったが、今回は友人がご招待なので玄関の向かいにある法隆殿に案内された。
平成元年に建てられた新しい建物ながら外観は他の建物と違和感はない。
入ってみると部屋はちょっと驚く広さ。
結構な広さの踏み込みから入るメインの8畳の脇にはテーブルスペースがあり、隣には流しの付いた4畳半にこたつの用意。
やっぱり秘湯の会のご招待は待遇がいい、と雪景色を見ながら温泉饅頭をいただく。
ちなみにこの部屋、招待ではない自分は25,450円のお支払いになった。
一息入れたらもちろん温泉にGo、だが、法師温泉で残念なのは到着した午後の女湯は一番新しい玉城乃湯だけなこと。ここ、洗い場など設備は良く露天もあるが、お湯が塩素くさいのだ。せめて小さくても足元湧出でお湯のいい長寿の湯に入れればいいのに。
と文句を言いつつ露天に浸かっていると、外国人の女の子も気持ちよさそうに長湯している。さすがこんな所まで来るだけあって、温泉の入り方をちゃんとわかっている。なにせ脱衣場には入り方の説明が10か国語で書かれているのだ。
風呂上がりに飲む冷たい湧き水がおいしい!
夕食は一律17時半で、前回は部屋出しだったが法隆殿の場合は食事処。
その前に暗くなった外に出てみると
さすが雰囲気満点。
食事の方の内容は2年前とまったく変わらず、
値段の割にちょっと残念かも。
夕食後は8時から待望の法師の湯の女性時間。
すぐに行くと混んでいるだろうと30分ほど待ったが、中はお姉さま方の話声で大変ににぎやか。
ここは9時ごろ行くのが正解のようで、その頃には人も少なくなって足元から上がってくる新鮮なお湯と風情ある浴室を堪能できる。
翌朝は5時半に長寿の湯に行ってみると外国人の女の子が一人いるだけで、こちらも静かにお湯を楽しめた。
ただし6時過ぎに友人が行くと、こちらもお姉さま方でごった返していたとか。
これまた全く変わらない朝食をいただいたら、チェックアウトは10時半なので外へ散歩へ。
今回はまだそれほど雪も積もっていないので宿の少し先まで行く。
すると小さな薬師堂と、一段とかわいらしいお稲荷さんがあって
さらに先に「ころり観音」の標識があったので少し坂を上がってみると、「末はころり観音」と書かれた石碑が立っているがお堂などはなし。
ここでタイムアップ、宿に戻ってチェックアウトし、さらにロビーでしばらく時間をつぶして11時25分発の町営バスへ。
法師温泉、宿はちょっとお高いが、やっぱり法師の湯は唯一無二。
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11月8日 続き
昼食を終えたら大浦天主堂の前まで戻り、目立つ絵本美術館の建物や修学旅行生でにぎわう土産物屋など見ながらグラバー通りの坂を下る。
下りきると目の前には巨大なクルーズ船がビルを横倒ししたように停泊している。
「夢想」という、これは中国のクルーズ船で、お客さんはおそらく100%中国人。ガイドに先導されて帰って来るグループはみんな大きな買い物袋を下げて楽しそう。不況、不況と言われる中国だが、少なくとも旅行客は日本人より元気そうだ。
クルーズ船の停泊するターミナルの目の前には大きな洋館がそびえている。
旧香港上海銀行長崎支店は1904年の建築。中は資料室になっているが写真撮影禁止だっただろうか、特に見るべきものもないが、おしゃれなベランダからは港が見渡せる。
この大浦海岸通沿いには古い洋館がいくつか並んでいて
べっ甲工芸館になっている建物は1898年にできた長崎税関の派出所。
1907年築の旧英国領事館は修復工事中で入れず。
表は瀟洒なレンガ造りだが、裏には木造の長屋のような建物も繋がっていて面白い。
大通りから山手に入ると外国人居留地があって、外国人が行き来するので「オランダ坂」。
正面に見えるのは東山手甲十三番館と呼ばれる建物。
昭和初期に建てられた洋館で、中はカフェになっている。
その隣が東山手甲十二番館。
この建物が長崎に現存する一番古い洋館だそうで1868年に作られた。
この並びにも洋館がいくつか建っていて、これらはオランダ坂の左手に建つ活水女学院という大学の所有とのこと。
ここから一本下の道にも洋館が7棟並んでいて、これらは1890年に作られたらしいが
質素な作りのこちらは商社などで働く外国人の社宅だったのだろう。今は資料室になっている。
面白い造りの教会など見ながら歩いて出発点の市電石橋駅へ。
坂の途中に洋館の散在する景色は函館にちょっと似ている。
長崎散策の締めは長崎駅の駅ビル内にあるカフェでミルクセーキ。
長崎のミルクセーキはシャーベットになっているが、子供の頃、風邪をひくと母が作ってくれたミルクセーキは温かかった。長崎名物を食べながら60年以上も前のことを思い出してしまった。
最後は駅の充実した土産物売り場で買い物をして、ホテル前から空港バスで50分。
長崎空港内のお土産売り場も充実していたけれど、ラウンジがないとは知らなかった。
と言ういわけで、各地で買った佐賀・長崎の戦利品はこちら。
立派な箱に入っているのは嬉野のおしゃれなケーキ屋さんのフォンダンショコラ。お茶はもちろん嬉野茶。
島原城の梅を使っているというドロップとグミが意外な拾い物でおいしい。
出島の壁紙柄のカードはクリスマスに使用。
長崎駅で買ったお菓子類はどれもおいしくて、特に季節限定の栗入り抹茶カステラはおいしかった、高かったけど。
「自転車飯」とはいりこ出汁の炊き込みご飯の素だけれど、これも拾い物。
そして長崎に行ったら絶対に買わなければならないウニ豆。よく見るのは左のカラフルな袋に入った藤田チェリー豆総本店のもの。右の細長い袋は島原で見つけた藤田屋本家のもの。どちらも大きな違いはないが、どちらかと言えばチェリー豆総本店の方が好きかも。しかし2軒の藤田さん、どういう関係なのか、気になる。
増えた荷物を抱えて長崎にさよなら。
やっぱり九州はいい。
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11月8日
長崎での宿は長崎駅から市電で2駅の「グローバルビュー長崎」。
市電駅の目の前にあって、お手頃な値段なのでビジネスホテルかと思ったら結婚式場もある立派なシティホテル。
部屋もなかなか広く、窓の左手には昨晩行った稲佐山も見える。
このホテルの朝食ビュッフェがいいと口コミにあったので、最上階のレストランへ。
するとなるほど和洋中と充実していて、長崎らしい練り物やご飯の友もいろいろ。
特に鯛茶漬けが最高!
さらにこのレストランは見晴らしも良くて長崎駅が見え、
西九州新幹線の姿もばっちり。目の前のマンションだけが邪魔だ。
腹ごしらえを済ませたら長崎の定番観光に出発。
市電の石橋駅で降りて少し住宅街の方へ入るとすぐに急こう配の階段があって
「地獄坂」と名付けられている通り、これを毎日上り下りするのは大変だろう。
と言うことでここには住人のために「グラバースカイロード」というエレベーターが設置されている。
最初は珍しい斜行エレベーターで丸窓からの景色を見ながら上り
さらに垂直エレベーターを降りると港まで見えるいい景色。これを無料で使わせていただけるのだからありがたい。
すぐにグラバー園の入り口があって
ここは園内でも一番高い所になるので、入ってすぐの旧三菱第二ドックハウスのベランダからの見晴らしがいい。
斜面を下りて行くとこじんまりとした旧ウォーカー住宅。
その向かいの旧長崎地方裁判所長官舎はレンタル衣装屋。
さらに降りた所にあるのが主役とも言うべき旧グラバー住宅。
少し戻った所には旧リンガー住宅があって
ここに一組の洋食器が展示されている。
この金銀器はリンガーさんが創設したナガサキ・ホテルで使われていたがホテルは10年で閉館、その後同じイニシャルの奈良ホテルが買い取って使われていたものを一組、奈良ホテルが寄贈したのだそうだ。
もう一軒、大きな旧オルト住宅は修復中で見られなかったが、グラバー、リンガー、オルトらは20代前半の若さで幕末の日本に来て貿易業で大もうけした。グラバーには武器商人としていいイメージを持っていなかったが、実際には売れるものは何でも扱っていたわけで、冒険心のあるイギリス人に開国間もない日本はどれだけ魅力的だったことだろう。彼らの家族のその後も興味深くて、また解説を読みふけってしまった。
出口への通路は長崎伝統芸能館の中を通るようになっているので入ってみると
長崎くんちの展示などあって意外に見ごたえあり。
その先はお約束の売店になっているが
コラボ中のキティーTシャツはともかく、グラバーさんのぬいぐるみって、シュールだ。
グラバー園の下の出口から出るとすぐにもう一つの長崎の目玉、大浦天主堂。
教会の中でしばらく座り、隣のキリシタン博物館を見学。
しかしこの中はどこかの高校の修学旅行で大混雑。女子高生のスカートの短いこと!
教会前も修学旅行、観光旅行が入り混じって大賑わい。
そこでランチはこの広場から脇道をしばらく行った静かなカフェへ。
ガイドブックに乗っていたKizunaと言う店だが、お惣菜の小鉢がたくさん並んだ中から選べるようになっていて
ここで長崎名物のトルコライス。
ピラフの上にドミグラスソースのかかったカツ、その脇にナポリタン、と大人のお子様ランチと言った所。
ボリューム満点でおいしゅうございました。
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11月7日 続き
長崎駅前に着いてみると、駅前は大工事中。
ここに来るのは14年ぶり、当然駅も随分変わっている。
これは変わっていない市電で2駅のホテルに荷物を置いて、もう夕方になるけれど長崎市内の観光へ。なにしろ前回来た時はほぼチャンポンを食べただけで、市内はまったく見ていなかったのだ。
と言うことでやって来たのは出島。
一度は完全に埋め立てられてしまった島を何年もかけて復元しているとのことで、対岸には実際の景色に重ねてみるガラスの説明版などもあってブラタモリみたい♡
立派な橋を渡って表門を入れば、通り沿いに木造の建物が思ったよりもたくさん復元されている。
展示はもちろん主にオランダとの貿易に関することだが
思った以上に充実していてつい読みふけってしまう。
船長や商館員の部屋の復元も畳にベッドでかわいいけれど
立派なカピタン部屋が見事に復元されていて
ダイニングルームのテーブルはクリスマス・ディナーの再現だとか。
各部屋の壁紙がとてもきれいで
これも残された資料から復元したものとか。
一番端にある明治時代に建てられた神学校にたどり着いた時にはもう日が暮れてしまったけれど、ここは午後9時まで開いているので大丈夫。
おかげでこんなミッフィーちゃんも見ることができた。
復元された建物ばかりの施設なのであまり期待していなかったが、内容は予想以上の充実ぶり。
ここは来て良かった。
ここからは歩いて中華街へ行ってみたが
にぎわっているのは団体客が来ているような大型店ばかり。
そう言えば以前来た時もあまりぱっとしていなかった。
また市電に乗ってめがね橋へ。
夜ではめがねに見えないけれど、暗い中サップの練習をしている人たちのボードにはライトが点いて幻想的。ナイトサップというそうで、こんな遊び方があるとは知らなかった。
しかしわざわざここまで来たのは橋を見るためでもサップを見るためでもなく、ここにおいしいチャンポン屋があると知ったからなのだが
店にたどり着いてみるとなんと、「売り切れ、閉店」の張り紙。ああ、無情。
周辺には店もまばらで、
仕方ないので長崎駅まで戻って駅ビル内の店へ。
こちらの皿うどんは長崎でも一番細い麺とのことで確かにパリパリ。しかし上にかかった餡はもやしばかりが目立ち、味はしょっぱい。「長崎で一番おいしいチャンポンはリンガーハット」という噂は本当だったか。
さて、今夜泊まるホテルの裏にはロープウェイのある稲佐山がある。
無料の循環バスもあるが、歩いて行けそうなのでちょっと暗くて人通りの少ない道をテクテク。
思ったよりも遠かったが、大きなサッカー場などの脇を歩いて坂を上がると
なぜか神社の境内の奥にロープウェイ乗り場がある。
驚くほどたくさんのインバウンドの皆様とロープウェイに乗り込み
頂上駅からカラフルな電飾の通路を歩くと3本の電波塔、その先の展望台の屋上へ。
ここも外国人だらけだけれど
駅と港の周辺がきれい。ここ、最近は1000万ドルの「世界新三大夜景」と称しているそうな。
よく見ると駅の向こうの山にはハートが見える。
1000万ドルの価値があるかどうかは疑問だが、夜のロープウェイが楽しいのは確か。
しかし山の上は吹きさらしで寒い!
いい加減にホテルに戻ろう。
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11月7日 続き
雲仙からバスで20分、降りたのは小浜ターミナル。
アメリカでオバマ大統領が誕生した時はしゃいでいた町があったが、あれは福井県の小浜市。
こちら長崎県の小浜は橘湾に面した温泉地だ。
こちらのバスターミナルも相当年季が入っている。
親切なバス会社の事務所に荷物を預けて、まずは町をちょっとお散歩。
山側へ少し坂を上がると現れた立派な建物は公会堂。
その少し先には上の川湧水の看板があって、小さな祠が祀られている。
感心したのはこの案内看板。
地元の小学校の生徒たちの手書きで、これがポイントごとにある。
かわいいし、子供たちの勉強にはなるし、とてもいい取り組みだと思う。
ここからまたちょっと歩くと、今度は刈水の炭酸泉というのがある。
灰色に濁って硫黄の香りが強く、ボコボコと湧いているので熱そうに見えるが25℃程度の冷泉。
坂を下ってバスターミナルへ戻り、今度はそのほぼ隣にある「蒸気家」という温泉旅館へ。
名前の通り、道に面した所からはもうもうと湯気の立ち昇る釜があり、別府の鉄輪温泉のように地獄蒸しができるようになっている。
しかし今日ここに来たのは食事のためではなく立ち寄り湯のため。
そこで正面玄関に回って中に入ると、最近改装したのか、ロビーはとてもきれい。
入浴料500円を支払ってお風呂へ行くと
女神様(?)の見守る浴槽には透明なお湯がかけ流し。こちらはナトリウム-塩化物泉の自家源泉で、100℃のお湯に加水してちょうどいい40℃に調整しているそうだが、しばらくして口の周りをなめるとそれだけでもしょっぱい。
さらに浴室の隅には扉が2つあって、これは蒸気を利用した天然サウナ。
入って扉を閉めるとすぐに湯気が充満して、浴槽ではあまり感じなかった独特の匂いがすごい。
熱いし、長くは入っていられない。
きれいなお風呂をゆっくり堪能させていただいたら、フロントで黒卵とみかんをお買い上げ。
こちらの宿は素泊まり専門だそうだが、きれいだしお風呂はいいし、ここに泊まってまた蒸し釜で遊ぶのも楽しそうだ。
蒸気家さんを出て海べりの道を歩くと
すぐお向かいにあるしゃれた洋館は観光案内所。
とても立派な和風旅館も見えるが、この建物はもう使われていない様子。
大通り沿いには大型ホテルも並び
弘法大師の向こうは遊歩道になっている。
これをしばらく行くとほっとふっと105という長い足湯がある。
源泉温度105℃にちなんで105mある足湯は日本一長いとか。しかし日差しが暑いので皆さん屋根の下に固まっている。
さらにここにも蒸し釜があって
この反対側はパムッカレの棚のようになっている。
ここにベンチとテーブルがあったのでランチ休憩。
途中の店で買ってきたスムージーとシフォンケーキに蒸気家さんの黒卵。卵はほんのり塩味が付いておいしい!
この先にも貸切風呂がいくつも並んで、波打ち際のお風呂もある。
小浜温泉、雲仙温泉よりもいいかも。
13時半になったらバスターミナルに戻って、一日3本の長崎駅前行き特急バスに乗車。
長崎まで1時間15分、海沿いの道が多くて景色のいいバス旅。
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11月6日 続き
島原駅前からバスに乗ること一時間弱、多くの旅館が並ぶ雲仙温泉を抜けて終点の小地獄温泉へ。
玄関前にバス停のある「青雲荘」が今夜の宿。
こちらは元国民宿舎だが2021年夏の土砂災害で被災し、2022年にリニューアル再開したとのことでロビーなどとてもおしゃれ。
通された部屋は琉球畳にベッドの置かれた部屋でとても広く
窓の外は緑で静か。
一息入れた所で早速お風呂へ。
こちらには内湯と露天があるが繋がっていないので、まだ明るいうちにまずは露天に入りに行く。
入口を入ると大きな窓のあるしゃれた休憩スペースがあり、左右に男女別露天。
写真はHPから
洗い場も外にある露天は広々。お湯は真っ白で強い硫黄臭、湯口で53℃のお湯は浴槽内ではちょうどいい40℃に調整されているが、こちらのお湯は小地獄の自家源泉でかけ流し。いかにも温泉らしくて気持ちいい~。
内湯の方は露天の手前に男女並んで暖簾がかかっている。
こちらも40℃の真っ白なお湯がかけ流されているが、外の方が温度調整のためにお湯の量が多いのか、硫黄臭は露天の方が強かった。
夕食は18時から、大きな食堂へ。
テーブルには前菜やメインの長崎和牛のすき焼きが並び、後から温かい料理も来て
ご飯はキノコ釜めしだったけれど、昨晩の食事の後ではいかにも普通。
11月7日
翌朝の食事も同じ食堂の同じテーブルで。
テーブルには定番おかずの入った箱が置かれ、その他にもサラダや洋食系などビュッフェで取ることができる。
品数は多いが、やっぱり普通で特筆すべきことなし。
食事の後はチェックアウトをして荷物をフロントに預け、ホテルの外へ。
目の前の道路を渡ると雲仙小地獄温泉の看板が立っていて
その奥にあるのが小地獄温泉館。こここそ源泉の直下にある共同浴場で九州八十八湯にも選ばれている。
ここに入りたくて青雲荘に泊まったのだが、水曜日は休館ということで朝やってきた。
青雲荘の宿泊者は500円の入浴料が半額になる。
9時半と共同浴場にしては遅い開館をたくさんいる猫と遊んで待つ。
時間ぴったりに扉が開いて、一番乗りでお風呂へ。
入ると六角形の浴室の高い窓から日が差してなんともいい雰囲気。
湯花がたくさん舞って真っ白なお湯は片方の浴槽は40℃、もう片方は42℃。青雲荘と同じお湯だけれど、この浴室で入ると一層気分がいい。
浴室の先には休憩所もあるけれど、きれいな青雲荘のロビーに戻ってコーヒー牛乳を一本。
呑み終わったらホテルの車で雲仙のバス乗り場まで送ってもらい
雲仙地獄を車窓から眺めて山を下った。
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11月6日 続き
島原のシンボルは駅舎が模している通り島原城。
そこで大きな荷物はロッカーに入れて、早速徒歩10分のお城へ。
枯れた蓮の葉で埋もれたお濠を回り、坂を上がって行くと
現れるのは真っ白な五層の天守閣。
オリジナルは明治時代に取り壊されているのでこれは1964年に再建されたもの。
700円を支払って入ると中は歴史館になっていて、島原と言えば、のキリシタン、一揆関連の展示が大充実。
島原城を築いた松倉重政は島原地獄と呼ばれるキリシタンの残酷な弾圧をしたそうだが
島原の乱に至ったのは2代目の勝家があまりにアコギな税の取り立てをしたためらしい。
この島原城も攻撃されたけれど持ちこたえ、反乱軍が立てこもったのはもっと南の原城。
説明を読みふけってしまったが、反乱軍が皆殺しにされた後、松倉勝家も一揆勃発の責任を問われて死刑になったと知ってちょっと留飲が下がった。
最上階はもちろん展望台になっていて
手前の眉山のむこうにみえるのが1991年に大噴火をした普賢岳。今は平成新山と呼ぶらしい。
反対側には有明海とその向こうの熊本が見える。
天守閣から下りたら城下町を散歩。
所々に温泉の飲泉所があり、足湯も1ヶ所。
新町というエリアに来ると道路脇に水路が流れ
水はとてもきれいで錦鯉が泳いでいる。
ここにあるしまばら湧水館は昭和初期に建てられた家を利用した古民家カフェ。
ここで島原名物のかんざらしをいただく。
シロップに漬かった小さな白玉だ。
この2軒隣にあるのは大正時代初めにお医者さんが別邸として建てたという四明荘。
大きく開け放たれた縁側の先に湧き水の池があって、ここにも錦鯉がいっぱいいるが
水が透明すぎて鯉が宙に浮いているように見える、かな?
この斜め先にあるのは観光案内所や休憩スペースのある清流亭。
おしゃれなラベルのビールなど、お土産も充実している。
島原の観光はこれで終了。
お城の天守閣と雲仙岳の見える島原駅に戻る。
駅構内には島原鉄道グッズがいろいろ売られているので
応援のため味付け海苔をお買い上げ。
が、この先はバスの旅。
左手には海。
右手には噴煙も見える山を見ながら雲仙温泉へ向かった。
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11月6日
宿からJR嬉野温泉までは歩くと30分近くかかる。
大きな荷物があるので、宿の目の前のバスターミナルから市バスに乗る。
乗ること10分弱。
ピカピカのJR嬉野温泉駅に到着。ここは2022年9月に開通した西九州新幹線のための駅なので、駅前は例によってがらんとしている。
が、みどりの窓口のお兄さんは親切、構内には新幹線の折り紙でできたモザイク画があったり
こちらは和多屋さんで見たランタン作家の魚。
やがてやって来た赤い目のかもめ。
座席は黄色で、窓の周りが飛行機の機内のよう。
九州の列車はどれもかっこいい。
これに乗ることわずか14分、トンネルが多くてあまり外の景色も見ることなく諫早駅に到着。
ここは大きな駅で、乗り換えに26分もあるので観光案内所などひやかすと
諫早おもてなし大使は赤塚不二夫のウナギイヌにそっくり。
同じ駅ビルの端にある島原鉄道の乗り場に移動。
やってきた列車の先頭のマモル君はどうやらスポンサー様らしい。小さな私鉄はどこも大変だ。
この鉄道にもゆるキャラやら萌えキャラがいたり。
サッカーで有名な国見高校はこんな所にあるのね。
しかしこの鉄道の見どころは線路が海際ギリギリを通る所。
目の前は有明海、その向こうに見えるのは熊本県。
特に大三東駅はホームに願い事を書いた黄色いハンカチを結ぶことで有名で
だから列車のドアにもこんなスローガンが。
地元のおば様と話したり、海の景色を眺めたりしながら列車に揺られること1時間12分。
立派な島原駅に到着した。
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11月5日 続き
さて、嬉野温泉での泊りはバスターミナルからすぐの「嬉泉館」。
階段を上がった所に玄関があり、通された客室はその上なので3階。
間口は狭いが奥に長い造りで8室ある。
今回お願いしたのは一番リーズナブルな6畳のお部屋。
窓からはすぐ隣に豊玉姫神社が見える。
温泉街の探検から戻ったらお風呂へ。
階下にあるお風呂の入り口はいささか殺風景、脱衣場もごくシンプル。
しかし扉を開けると右手にはシャワー付きのカランが並び、丸い浴槽が2つある。
こちらのお湯は自家源泉のナトリウム-炭酸水素塩・塩化物泉で源泉温度は83.5℃もあるとのこと。
これを加水することなく冷ましてかけ流し、湯口の温度は54℃あるが投入量で調整しているのだろう、浴槽内はどちらの浴槽も長湯仕様の38℃。
普通ならぬるいと感じる温度だが、無色無臭のお湯はローションのようにつるんつるん。あまりの気持ち良さにいつまでも浸かっているとお風呂を上がってもしばらく汗が引かない。噂にたがわぬ素晴らしいお湯だ。
お風呂から上がったらじきに夕食。
食事処は一組づつ個室になっていて、テーブルにはすでにたくさんの料理。お品書きなどはないが、特に八寸のイカ、カニ、アワビ、ホタテなどがおいしくて喜んでいると
お造りがまためちゃくちゃうまい。
その後も一品づつ次々に料理が運ばれてきて、グラタンの中はホタテ、松茸の土瓶蒸しに天ぷらは穴子、これがまた絶品。
蕪蒸しが来た時には思わず「まだあるんですか」と聞いてしまったほどお腹いっぱいだったが、その後は噛む必要のないほど柔らかい佐賀牛が陶板焼きになって
食事はなんとマグロのにぎりが3貫。デザートにはゆずシャーベットもあって大満足。
寝る前と朝も温泉に入ればまたお腹に余裕ができるが
朝食にもたくさんのご飯の友に、嬉野温泉の名物であるトロトロの湯豆腐。
さらにハムエッグも来るからまた腹パン。
こちらのお宿、電話予約をした時にあまり説明もなく値段のオプションだけ示されたので、一番安い部屋で普通の食事をお願いしたところ一人14,000円だった。
そもそもここのお風呂が「九州八十八湯」に含まれているので選んだ宿だったが、お湯だけではなく食事もこれほど素晴らしいとは思ってもいなかった。
家族経営で奥さんはどうもあまり接客が得意ではなさそうだったが、また来たい宿が増えてしまった。
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