5月4日
世界の半分、イスファハンを出発するとまわりの景色は緑もほとんどない半砂漠。
そんな中に突如現れる高い山は標高3899mのキャルキャス山。
この山のふもとにあるナタンズという小さな町を過ぎたところで車は幹線を外れ、くねくねとした道を標高を上げていく。
谷には緑が増えて居心地が良さそう。
やがてナタンズから小一時間ほどで目的地に到着。
手前の駐車場で車を降り、門をくぐるとその先がアブヤーネ村だ。
この村は標高2200mにあり、山の中に隠れているからだろう、昔ながらの住居が残り、村人の衣装や言語も他とは異なっていると言うことでイランの国家遺産に登録されている。
村の中に入ると狭い通路に面して並ぶ家々はすべて赤い土壁づくりで
さらに山の上へつながる階段が見える。
テラスの付いた家も多く
窓や扉の形も様々で面白い。
見通しのきくところから見ると山肌に重なり合うように家が並ぶさまはマシャド郊外のキャン村にちょっと似ている。
しかしキャン村がまさに昔ながらの素朴さだったのに比べて、こちらの家々はあまりにもきれいに修復されすぎている。
こちらでも修復なのか増築なのか、工事が現在進行中。
聞けばこの村の教育水準は高く、若い人たちはテヘランに出て成功している人が多いので金回りがいいんだそうな。
しかも国家遺産として観光客に人気となり
村中国内外からのツーリストでいっぱい。
若いお姉さんたちは記念撮影に余念がない。
そんな観光客たちを相手に商売しているのはこの村独特の衣装のおばあちゃんたち。
花柄の服とスカーフがかわいいのだが、この観光客ずれしたばあさんたちの性格はかわいくなくて、売っている乾燥リンゴなどは高いし、写真集をめくっただけで「いらない」とおいたら、「なんだい、見るだけで買わないのかい。わたしゃ貧乏なんだからこの値段よりもっと高く買え」とどなりまくる。これまでイランでこんなことはなかったのでびっくり。
少数派のじいちゃんたちも明らかに負けている。
この村もおそらく少し前まではキャン村のような素朴なところだったのだろう。
それが観光客が押し寄せるようになり、被写体となる村人たちに欲が出てこうなってしまい、そうなると村の魅力もなくなる。
観光客とはわがままなものだと思いつつ、
村の参拝所からまわりの景色を眺めてアブヤーネ村の観光終了。
正直、ここはわざわざ寄り道をしてまで来る価値はなかったかもしれない。
とナタンズまでまた小一時間かけて戻り、荒涼とした景色の中をカシャーンへ向かってしばらく行くと、「あれ、あれ」と運転手氏が前方を指さす。
なにごとかと見ると、道路脇に高射砲が置かれ、監視塔が並ぶ高い塀に囲まれた広い敷地が現れた。
これがなんと悪名高いイランのウラン濃縮工場。
建物などは全く見えないが、まさかこんな観光客がバンバン通る幹線道路脇にあるとは思ってもいなかったので驚いた。
「車の中からでも写真など決して撮ってはいけない」とガイドブックにあったのでさすがに自粛したが、そんなに内緒にしたいならこんなところに作らなきゃいいのに。
イランは不思議な国だ。
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世界の半分、イスファハンを出発するとまわりの景色は緑もほとんどない半砂漠。
そんな中に突如現れる高い山は標高3899mのキャルキャス山。
この山のふもとにあるナタンズという小さな町を過ぎたところで車は幹線を外れ、くねくねとした道を標高を上げていく。
谷には緑が増えて居心地が良さそう。
やがてナタンズから小一時間ほどで目的地に到着。
手前の駐車場で車を降り、門をくぐるとその先がアブヤーネ村だ。
この村は標高2200mにあり、山の中に隠れているからだろう、昔ながらの住居が残り、村人の衣装や言語も他とは異なっていると言うことでイランの国家遺産に登録されている。
村の中に入ると狭い通路に面して並ぶ家々はすべて赤い土壁づくりで
さらに山の上へつながる階段が見える。
テラスの付いた家も多く
窓や扉の形も様々で面白い。
見通しのきくところから見ると山肌に重なり合うように家が並ぶさまはマシャド郊外のキャン村にちょっと似ている。
しかしキャン村がまさに昔ながらの素朴さだったのに比べて、こちらの家々はあまりにもきれいに修復されすぎている。
こちらでも修復なのか増築なのか、工事が現在進行中。
聞けばこの村の教育水準は高く、若い人たちはテヘランに出て成功している人が多いので金回りがいいんだそうな。
しかも国家遺産として観光客に人気となり
村中国内外からのツーリストでいっぱい。
若いお姉さんたちは記念撮影に余念がない。
そんな観光客たちを相手に商売しているのはこの村独特の衣装のおばあちゃんたち。
花柄の服とスカーフがかわいいのだが、この観光客ずれしたばあさんたちの性格はかわいくなくて、売っている乾燥リンゴなどは高いし、写真集をめくっただけで「いらない」とおいたら、「なんだい、見るだけで買わないのかい。わたしゃ貧乏なんだからこの値段よりもっと高く買え」とどなりまくる。これまでイランでこんなことはなかったのでびっくり。
少数派のじいちゃんたちも明らかに負けている。
この村もおそらく少し前まではキャン村のような素朴なところだったのだろう。
それが観光客が押し寄せるようになり、被写体となる村人たちに欲が出てこうなってしまい、そうなると村の魅力もなくなる。
観光客とはわがままなものだと思いつつ、
村の参拝所からまわりの景色を眺めてアブヤーネ村の観光終了。
正直、ここはわざわざ寄り道をしてまで来る価値はなかったかもしれない。
とナタンズまでまた小一時間かけて戻り、荒涼とした景色の中をカシャーンへ向かってしばらく行くと、「あれ、あれ」と運転手氏が前方を指さす。
なにごとかと見ると、道路脇に高射砲が置かれ、監視塔が並ぶ高い塀に囲まれた広い敷地が現れた。
これがなんと悪名高いイランのウラン濃縮工場。
建物などは全く見えないが、まさかこんな観光客がバンバン通る幹線道路脇にあるとは思ってもいなかったので驚いた。
「車の中からでも写真など決して撮ってはいけない」とガイドブックにあったのでさすがに自粛したが、そんなに内緒にしたいならこんなところに作らなきゃいいのに。
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