Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

台北の夜をふらふら

2008-04-30 13:06:06 | 東アジア
また台北に来ている。
今日からちょこっと仕事なのだが、昨日は早めについたので、いつものごとくホテルの周辺をふらふら。

今回のホテルは民権東路にあるランディス。5分も歩いたら大きな道教のお寺があった。
 行天宮
 立派な門の脇から入ると、四方を細長い建物に囲まれた真ん中は中庭になっていて、たくさん置かれたテーブルにはお供えの果物が乗っている。
  
大勢の人が熱心にお参りしているのは関羽。その前には直立不動の姿勢でおばちゃんたちにお線香の煙をかけられている人たちがいる。どうもお祓いらしい。

前回の霞海城皇廟でも思ったが、台湾のお寺には若い子達も一杯来ている。恋愛成就とか商売繁盛とか、現世利益のためかもしれないが、おじいちゃん、おばあちゃんと一緒に熱心に祈る姿はちょっとほほえましい。

そろそろおなかが空いてきたのでおいしいものにありつけそうな路地に入り込む。
 1人の時にはいつでもB級。
大きなどんぶりに入っているのは板條というお米の麺。餅のような弾力があって、きしめんともフォーとも違う。
スープ麺のある国ならいくら滞在しても大丈夫だわ。

 帰り道には珍珠ミルクティーを買ってホテルでずるずる。しかしこのタピオカってでんぷんなんだよね。カロリーがないはずはないが・・・。


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京都でまったり 4 河鍋暁斎@京都国立博物館

2008-04-28 00:27:39 | 機内食・映画・美術展
京都最終日、午後早い列車に乗る前に京都国立博物館に行くことにした。

地図で見ると近そうなのでJR京都駅からてくてく歩く。すると意外に距離があって、すっかり汗をかいてしまった。
 やっと着いた正門をくぐると
 正面に明治30年に造られた古い本館。ルーブルと大英博物館を混ぜて小さくしたみたいな所がいかにも明治時代らしいが、立派で見栄えがする。
こちらは現在は特別展示館になっていて、ちょうど「河鍋暁斎展」を開催中。
 暁斎は幽霊画ぐらいしか知らないのでのぞいてみることにする。

中に入ると平日の午前中というのに結構な人出。陳列の前を隙間なく老若男女が埋めている。最近の伊藤若冲ブームの流れだろうか、ちょっとびっくり。

展示はかなり力が入っている。浮世絵、美人画、幽霊画、練習帖や下絵まで130点もあるので一回りするだけでくたびれる。
で見終わった感想だが、河鍋暁斎というのは腕のいい職人である。実に器用に何でも描ける、でも芸術家としてのオリジナリティーはさほどないんじゃないだろうか。妖怪の絵は室町時代の写しだし、動物の絵は「鳥獣戯画」のぱくりだし。
  

こんな漫画みたいな絵が一番いきいきしている。

展示の中で一番面白かったのは羽織の裏に描かれた絵。後ろ身には首をくくった男と全身血まみれで磔になった女、前身ごろにも首から血を流し、股間には男の首が吸い付いた裸の女、とすごい図柄。名前は分からない誰かの注文で描かれたらしいが、描き手よりも注文主に興味を持ってしまった。こんなエログロで悪趣味な羽織を喜んで着ていたのはどんな人間なのだろうと。

ことほどさようにどんな注文にも応じる暁斎、外国人に人気があったというのも同じ理由からだろう。つまり商売上手だったわけだ。

学生時代、日本美術史の教授は「明治以降の日本美術はくずだ」と一刀両断していたっけなあ、なんて思い出しながら平常展示館へ向かう。
 昭和41年にできたというこの建物、学校の体育館みたいで色気も何もない。
そして中の展示も外見と同じ、収蔵品はいいのに見せ方が古臭すぎて魅力的に見えない。
外国人もたくさん来る京都なのだから、もっとがんばっていただきたいものだ。

ちょっと期待はずれな博物館を後にして、最後は京都駅の隣、伊勢丹のデパ地下でおいしそうなものを物色。
新幹線の中でお弁当を食べて
 

ああ、楽しかった!


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京都でまったり 3 イタリアンをはしご

2008-04-27 00:37:41 | 食べ歩き
高雄から4時過ぎにホテルへ戻り、また最上階の温泉へ。サウナにも入って、ふ~。

さっぱりした所で京都グルメ案内人と合流。今夜はイタリアンのはしごだと言うから気合が入っている。

まず一軒目は二条通からちょっと入ったところにある Giocattoli
 
 テーブル1つにカウンターだけの小さな店で、シェフが1人で仕切っている。

このシェフ、どうも料理を写真に撮られるのは好きではないようでメニューにもしっかり書いてある。そんなわけで残念ながら絵がないのだが、

牛肉のカルパッチョ
ポリート・ミスト(イタリア風おでんとメニューにある。しっかりおだしの出たポトフみたい)
魚の竹の子ソース

どの料理もするっと食べられてとてもおいしかった。
さらにこのお店、パンまで自家製だし、デザートも10種類もそろえている。
パプリカを使った赤いプリンも、ソバボーロの入ったチョコレートなんとか(名前を忘れてしまった、固いプリンみたいなもの)も、その脇に付けられたココナッツアイスクリームまで、どれもおいし~。

2軒目に行く予定がなければもっといろいろ食べたかった、と心を残しながら早めの退散。1人でこれだけの料理を準備するとは、シェフのこだわりが見えて感心する。ただ惜しむらくはここのシェフ、接客があまり得意ではないらしく、愛想がまるでないのはまだしも、緊張している様子がこちらにまで伝わってしまう。この緊張が取れれば店の居心地もずっと良くなると思うのだが、やがては慣れてくれるだろうか。

そんなことを話しながらぶらぶら歩いて、今度は三条木屋町の 京都ネーゼ へ。
ビルの3階にあるこの店も小体だが、落ち着いた大人っぽい雰囲気で、飲みながら食べる所という感じ。

ここで生ハムを注文すると自分でスライスさせてくれる。
 
スライス機の丸いハンドルをぐるぐる回すと薄ーく切れる仕組み。

第2ラウンドはこれから始まって
 フルーツトマトの冷たいカッペリーニに
 鶏の内臓のパスタ。名前がすごいし、とさかまで入っているが、くせはなくておいしく食べられる。
 遠目にカレーライスかと思ったカルボナーラ。てんこ盛りの白いものはチーズで、卵はキンカンを使っていて濃厚。
 最後は仔羊、ってまったくよく食べる。

さすがにここではデザートまでは食べられなくて、エスプレッソをダブルでもらって食事終了。名前のわりに京都っぽいものは感じられなかったが、こちらは使っている素材のよさを感じさせるお店。

よく食べて、よくしゃべって。
女4人の京都の夜は、楽しいがやばい。


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京都でまったり 2 高雄

2008-04-26 00:38:42 | 国内旅行
京都2日目。

朝食を摂りに京都在住者推薦のイノダコーヒーへ。
 外から見ると古い町家風
 中はびっくりの広さで、いたるところ昭和のにおいがする。
オーソドックスに「京の朝食セット」を注文。
 奇をてらわない朝ごはんは一つ一つがきっちりおいしい。
コーヒーを頼むと「ミルクとお砂糖、入れてきてよろしいですか」と聞かれてびっくり。別に持ってきてもらったけど、飲んでみるとなるほど両方入れたほうがおいしい、濃いコーヒー。入れて、と頼んだらどんな味になったのだろうか。

しっかり、ゆっくり朝食を食べた後は、京都駅前からJRバスにのって高雄へ向かう。以前から計画していたわけではないが、京都に来る途中、ガイドブックを開いたら偶然神護寺と空海の文字が眼に入り、これは行けと言うお告げだと思ってバスに乗ったわけだ。

バスはぐるぐる京都市内を走るが、立命館大学を過ぎるといきなり山の中に入る。まわりは北山杉の林が続き、50分ほどで終点の栂ノ尾へ。
 ここは秋の紅葉の名所だが、なるほど周りの山はもみじだらけ。今の季節は新緑がとてもきれいだ。

バス停から参道を上がってまずは高山寺。
  
鎌倉時代に建てられた国宝の石水院は外側が修復中で全体像が見えないのが残念。シンプルこの上ない室内には運慶作とされるわんこがいた。
このお寺で最も有名な「鳥獣戯画」も飾られていたが、本物はもちろん東京国立博物館の奥にしまいこまれている。
 ほとんど人のいない山の中を歩いて金堂へ。こちらは多分江戸時代の建築だ。

高山寺を降りたら川を渡り、坂を下って隣の西明寺へ。
  
この本堂も元禄時代のものだが、ちょうど開帳して見せてもらったご本尊のお釈迦様は運慶の作、隣の千手観音は平安時代のものでなかなか良い。誰もいないお堂の中でじっくり見せてもらえてラッキー。
さらにこのお寺にはこんなものがある。

もちろん買ってきたが、お金は出るばかりで今の所帰ってくる様子なし。

西明寺からはきれいな清滝川のほとりをしばらく歩いて神護寺へ。もみじの季節にはこの川も「からくれないに水くくる」のだろうなあ、なんて思いながら。
神護寺への参道は長い石段。
  
途中、一休みしていただいたひやしあめはしょうがが効いておいしかったよ、おばちゃん。
さらに階段を上がって  やっと到着。
  
名残の枝垂桜に迎えられる。

ここの本堂はまたさらに階段を登った所。
 昭和の初めに建てられた新しい建物で、内も外も朱塗りが鮮やかだ。
中に入ると真言密教らしい護摩壇が真ん中にあり、その奥の中央が小さな薬師如来、両脇に日光、月光菩薩、さらにその両脇に十二神将と四天王が並ぶ。国宝の薬師如来はもちろん厳かで素晴らしいが、日光、月光菩薩の衣も美しいし、十二神将も楽しい。最近、十二神将がやけに気になるのだ。

本堂から降りて右手に行くとかわらけ投げをする見晴台に出る。
  
このかわらけが土に返ると共に厄も土に返るのだそうだが、これ2枚で100円はいい商売だなあ。

静かな山の中で緑を堪能して、またバスで京都市内へ戻った。


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京都でまったり 1

2008-04-25 01:50:58 | 国内旅行
友人に誘われ、京都に行ってきた。

お昼の新幹線で3時前に京都着。新幹線とセットになったホテルはモントレー。
 
烏丸三条の便利な場所にあり、インテリアの趣味にはちょっと首を傾げるが切符代込みの2泊で30,300円は安い。
そしてこのホテル、最上階に天然温泉の大浴場がある。
 お湯は茶色がかっていて、なめるとかなり塩辛い。浴槽は大きく、外の風の入る露天風呂もミストサウナもついている。というわけで到着早々、お風呂でまったり。

のんびり、さっぱりした所で夕方、京都在住の友人と待ち合わせ。
今回の一軒目はぎおんの割烹「阪川」。
 6時をちょっと回ったばかりなのに店内は既に満員の盛況。4人で予約をした我々は2階に一部屋だけある個室に通された。
経木に手書きされたメニューは値段がないのが恐ろしいが、食べたいものをどんどん注文する。
 まずは稚鮎のてんぷら。鮎ってどうしてこんなにおいしいの?
 こいものてんぷらも塩加減が絶妙。
 野菜鍋のおだしにうっとりし、
 鴨茄子の田楽
 若竹煮
 鯛のかぶと煮 
 牛たたき
 桜蒸しまでがんがん食べる。
どれも上品だがきっちりした味付けで素直においしい。器も素敵で目にもおいしい。
 デザートも美しくて、一軒目から大満足。

料理長に丁寧に見送られ店を出た後は、隠れ家のようなバーでまたおしゃべり。
京都の夜は初日から気持ちがいい。


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福島みやげ

2008-04-20 14:55:57 | 国内旅行
旅行に行ったら手ぶらで帰るのは寂しすぎる。

というわけでいつもの通り、消え物中心におみやげを購入。
 
桃プリンにご飯がすすむお漬物、「福島育ち」はへそ大根と言う干し大根。水で戻してジャガイモと煮るとおいしいんだそうだ。

しかし今回一番のヒットはこれ↓
 うなぎいぬキューピー!
たらこキューピー以来キューピーがはやっているのは知っていたが、こ~んなものまで作られていたなんて。
 後姿の足裏がまたかわいい

他のおみやげ売り場では白虎隊キューピー、赤べこキューピーなんてご当地物も売っていたが、福島には何の関係もない赤塚不二夫大先生のこのキャラにはかなわない。ましてうなぎいぬゴールドだもの。

福島駅新幹線構内のコンビニで購入。気に入ってます。


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福島 花見山で花見

2008-04-18 01:57:53 | 国内旅行
「吾妻の雪うさぎ号」、最後の観光地は花見山。
福島市の中心からわずか4キロの小さな山だが、バスの駐車場からちょっと歩くと前方に一面ピンクの山が。
 この週末がちょうど桜の満開にあたり、それは見事。吉野山を小さくしたようだ。

畑の中の道を大勢の人とぞろぞろ一列になって歩いていくと
 ここから先が花見山公園。なんと個人の所有地を無料で開放しているのだそうだ。
細い道は山をぐるっと回るように一方通行になっていて、要所要所にはボランティアが立って道案内をしたり、花の説明をしたり。
  
どっちをむいても桜が一杯で花酔いしそうだ。

一口に桜と言ってもいろいろな種類がある。東京あたりだとソメイヨシノ一色だが、この山に多いのは彼岸桜。
 枝振りがちょっと違う。
 オカメザクラに
 寒緋桜 

この山には桜以外にもたくさんの花木が植えられている。
  
桃にレンギョウ 
  
ボケにサンシュユ 
  
控えめな日向水木も魅力的だ。
 山の一番高い所からは福島市街が花に囲まれて見える。天気がよければその向こうに吾妻連峰が見えてさぞ見事だろう。

ぐるっと花をめでながら歩いて1時間強。天気には恵まれなかったが桜の絶頂期に当たって本当に幸せ。この山を維持し、こうして皆に見せてくださる所有者に感謝。

桜ですっかりごきげんになって、福島駅16時50分でバスツアーは終了。山の景色こそ見えなかったものの、これで2500円は実にお徳だ。

東京から近いとは言え、福島の駅に降り立ったのは今回が初めて。地味な所だが温泉も花も素晴らしかった。吾妻連峰の景色は次回にリベンジということで、旅仲間の皆様、次もまたよろしく!


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吾妻の雪うさぎ号

2008-04-17 00:50:39 | 国内旅行
「ひげの家」を10時にチェックアウトした後、高湯温泉のバス停から「吾妻の雪うさぎ号」に乗り込んだ。
 4月12日から27日までの毎日運行される、福島交通の観光バスだ。
 44人乗りのバスは満席、バスガイドさん付きのバスに乗るなんて何年ぶりだろう。

高湯を出たバスは磐梯吾妻スカイラインに入る。
吾妻山だの磐梯山だの猪苗代湖だの、絶景が望める風光明媚なドライブ、のはずなのだが運の悪いことにこの日はどんより曇り空。1600メートルの高地は霧の中で、道路から先は何も見えない。
「ここからは磐梯山がきれいに・・・見えるはずなんですけどね~」
「この橋からの景色は絶景・・・なんですけどね~」
とバスガイドさんも大変。しかし今回は仲間4人で乗車のため、何も見えないのがおかしくて、ケタケタ笑っているうちに浄土平に着いてしまった。
 駐車場の前にこんもりしているのは吾妻小富士。ほんのちょっと登れば1700メートルの標高になるが、登った所で雲の中、足元は雪だし風が冷たくてたまらない。

というわけで根性なくビジターセンターの建物内に避難。中はお土産売り場とレストランになっていて、なかなか充実している。
旅館で朝食をしっかり食べてきたけれど、他にすることもないので早速買い食い。
 福島はフルーツが自慢。さるなしのジュースは梨とりんごを混ぜたような味。
 会津こづゆは具沢山で上品な醤油味。
そしてこれ
 「ケレーパン」
 カレーがなぜ「ケレー」になるのかは謎、しかもこれは薬膳カレーで、さらに赤米の餅まで入っている。でもこれがピリッとスパイシーでおいしい。一つ300円は高いけれど、食べる価値あり。

浄土平で1時間すごした後、バスは土湯峠へと降りていく。
 途中、道の両側に雪が壁になっている所があり、ここを「雪の回廊」と呼んでこのバスの見所の一つとしている。
しかしこの回廊、あっという間に終わってしまって、ガイドさんなどあっただけ良かったとほっとしている。今年は雪がなくなるのが早いらしい。

土湯峠を越え、土湯トンネルを抜けたらもう低地。
次の観光場所は「四季の里」。
 入場無料の公園の中にガラスやこけしの体験工房、ビール園などがあるのだが
 ここで何をしろと・・・
 他に何もないのでまたジェラートを買い食い。お天気だったらもっとおいしく感じただろうが、石油ストーブにあたりながらじゃねえ。

そしてバスは最後の観光地へ向かった。


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高湯温泉 ひげの家

2008-04-15 03:04:08 | 国内旅行
久しぶりの温泉、また旅行仲間と4人で福島県の高湯温泉へ。

新幹線の福島駅から高湯温泉へのバスは一日3本。若い女性運転手の運転でぐんぐん山を登り、約40分で到着。バスを降りるととたんに鼻をつくゆですぎた卵の匂い。本格的な硫黄泉の香りだ。

バス停の前には「あったか湯」という立ち寄り湯、向かい側には2軒の旅館が見える。
我々の今夜のお宿はそこからちょっと坂を下った所、
 
 渓流沿いに建つ「ひげの家」。
 入り口の提灯にあるとおり「日本秘湯を守る会」のお宿だ。

玄関を入ると若いお姉さんがてきぱきと迎えてくれる。予約の電話でも感じのよかった、この宿のお嬢さんだ。
明るいロビーに花があちらこちらにおしゃれに生けられ、なかなかがんばっている。
 
早速通されたお部屋は2階の角部屋、12畳。
 シンプルだが明るくて清潔。
 窓からははるか遠くに福島市が見下ろせる。

お茶をいただきながらひとしきりおしゃべりをして、さあ、待望のお風呂へ。
 内湯2つに露天風呂も2つ、どちらも夜の7時に男女入れ替え。もう一つ貸切の露天風呂がある。
まずは右側の内湯から。
 浴槽はそれほど大きくないが、洗い場は広々として清潔。青みがかった白濁のお湯は左から入って右の樋から流れていく。適温で気持ちがいいが、ここは展望がないのでちょっとつまらない。
というわけでちょっと暖まったところで脱衣所からつながる露天風呂へ。
  
渓流に面したこの露天風呂は素晴らしい!6人ぐらいは入れそうな広さで、湯の花のたっぷり舞う白濁のお湯は入れば自分の胸も見えないほどの濃さ。湯温もちょうど良くて、いつまでも入っていたいほど。
 ちょっぴり雪の残る山の斜面を眺めながら、極楽、極楽。

食事の時間は迫るし、成分が強そうなのでしぶしぶお風呂を出る。
食事は一階の食事処のテーブルで。
 前菜にお造り、ぎんだらの西京焼き、里芋饅頭などが所狭しと並ぶ。福島牛のしゃぶしゃぶがおいしい。
さらに  竹の子とイカの木の芽和えに
 自然薯の蒸し物
 デザートの苺のムースまで。どれもおいしく完食。

満腹になって部屋に戻ればお布団が敷かれている。ゴロゴロしているうちに疲れが出たのかちょっとめまいがしてきた。やはり温泉成分が強烈なのだろうか。
そんなわけで夜中の入浴は涙を呑んでパスして就寝。
ぐっすり眠って朝、目を覚ますと体調も戻っていたので昨夜のリベンジ。
  
入れ替えになった露天風呂はもう一方と同じ大きさで、こちらも気持ちいい~。
  
さらに階段を下りた下にある貸し切り露天風呂まで制覇。こちらは2人で入るのにちょうどいい大きさで、川には近いが見晴らしがいいわけでもないので、カップルで入るのでなければ大きい露天風呂の方がずっといい。

朝風呂を堪能した後は旅館の朝ごはんをがっつり。
 温泉に来るとどうして朝からこんなに食べられるのだろう。

10時にチェックアウトをして、お嬢さん同様感じのいいご主人夫婦に送られて宿を後にする。

このお宿、おしゃれを目指しながらもちょっとちぐはぐな所があって隙があったり、仲居のおばちゃんたちがあまり気がまわらなかったりと完璧ではない。お風呂には冷たい水ぐらい用意してほしいし、食事ももう少し福島らしさがあったらいいと思う。だが余計なことはしないコストパフォーマンスの良さがいいし、何よりあのお湯はたまらない。
ぜひまた来たい温泉となった。


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北京オリンピックの聖火リレーについて考える

2008-04-11 01:20:48 | 雑談
聖火リレーが大変なことになっている。
ロンドンやパリのものすごい警備にはびっくりしたし、隠れて走るサンフランシスコの聖火なんて何の意味があるのやら。

でもおかげでこの日本でさえ連日のチベット報道。えっと思うようなことを言うニュースもあるが、まがりなりにもチベットの厳しい現実が認識されるのはいいことに違いない。

しかし気になるのは「聖火リレーの妨害」という言い方。確かにトーチを奪おうと飛び出したり、火を消そうとしたりすれば「妨害」だが、テレビで見る限りではそういうことをしているのは騒ぎの尻馬に乗ったとしか思えない白人ばかり。沿道でチベットの旗を振ったり、「フリー・チベット」と叫ぶチベット人たちの行動は「抗議活動」であって「妨害行為」ではない。これをすべてひっくるめて「妨害」と呼んでは中国政府と同じになってしまう。

今日のダライ・ラマ猊下もおっしゃっていた、「北京オリンピックの妨害をしてはいけない。しかし自分達の気持ちを表明することに反対はしない」と。

それにしてもアメリカへの途次、日本で声明を出すダライ・ラマのバランス感覚はさすがだ。アメリカでは政治色が強くなりすぎる、それより無色透明、無味乾燥、非常に消極的な意味で中立の日本がちょうどいい。

気になるのはこれだけの騒ぎを一般の中国人がどう受け取るのかと言うこと。外の人間は「これで少しは気がつくだろう」と期待するが、おそらくそうはならない。「これは中国に対する嫌がらせだ。国力をつけているわが国に嫉妬し、我々をつぶそうとしている」と考えるだろう。なぜならそのように教育され、洗脳されているから。

最近、若い中国人の女の子と話す機会が多い。上海出身の彼女は子どもの頃に日本に住み、大学で日本語を学び、現在は東京で日本企業に勤めている。一般の中国人に比べればはるかに多くの情報に接しているのだが、それでも時々えっと思うことを言う。先日も「台湾って中国じゃなくて外国だったんですね。はじめてわかりました」と言う。なんでも仕事で行こうとしたらビザを入手するのに2,3ヶ月かかることが判明したとか。「それじゃ今まではどういうところだと思っていたの?」と聞くと、「中国の田舎の省みたいなもので、考えたこともありませんでした」と言う。なるほど中華人民共和国側からすればそうなるわな、と思うが、台湾の人たちからすれば冗談じゃなかろう。しかし一番の問題は「考えたこともない」と言うところじゃないだろうか。

チベット問題もしかり。
中国政府はともかくとして、今回の騒ぎが一般の中国人に少しでも考える契機になってくれれば陳腐な聖火リレーにも意味はある。


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