Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

神保町でカレーとケーキ 「パンチマハル」「柏水堂」「近江屋洋菓子店」

2012-09-28 14:06:09 | 食べ歩き
そう頻繁には行かない神保町、なにかおいしいものを、と検索して選んだのはカレー屋さん。

神保町の交差点から7、8分、水道橋方面に歩いたところ。
 2、3段下がったところに入り口がある 「パンチマハル」

中に入って見ると狭い店内に4人掛けテーブルが4卓、壁際にカウンターが4席。
すでに1時を回っているがテーブルは近所のサラリーマンらしき若い男性客でいっぱい。
一人なので女性が一人で食べていたカウンターに案内される。

スタッフはオーナーである若い男性一人だけ。
オーダーを取るのも作るのも片づけるのも一人なのでいろいろルールがあるらしい。

メニューには辛さが選べて、ただしおなじみさん以外は5辛まで、とある。
あまり辛いのは苦手なので、無難に普通の1辛でお願いする。

店内に置いてあるトルコやモロッコのガイドブックを眺めて待つことしばし。
そして出てきた
 キーマカレーヌードルとラッシー。

カレーはサラサラのスープタイプなので麺にぴったり。
麺はベトナムフォーとおぼしき米麺。
ひき肉がいっぱいのところに枝豆、トマト、水菜が乗っているのが面白く、クミンが効いてスパイシーだが辛さはちょうどよく、おいしく食べられる。

ヨーグルトも手作りというラッシーは濃厚で、こちらもおいし~。
ただし細いグラスに大きな氷が入り、ストローが出てこないので濃いヨーグルトを飲むのはなかなか大変。

麺の量が多いので食べ切るのにいささか努力がいったが、食べ終わる頃にはスパイスで体がホカホカとしていい感じ。

カウンターの空席に後から座った男性二人は常連らしく「10辛」を注文して美味しそうに食べていたが、どれだけスパイシーなんだろうか。

近所だったら絶対に定期的に通いそうな、癖になるおいしさで、わざわざ探してきた甲斐があった。

さて、辛い物の後には甘いもの。

実はカレー屋に行く前にはこちらに立ち寄っていた。
 神保町の老舗ケーキ屋、「柏水堂」

神保町に来ると必ずここに寄ってしまうのだが、それはなかなか手に入らないあるケーキがあるかどうか確認するため。

そして本日は、あった、ラッキー!
 お目当てのマロン・シュークリーム。

見た目何の変哲もない、クラシックなシュークリームだが、これまたクラシックなカスタードクリームの中には細かく刻んだマロングラッセがいっぱい。これが洋酒の香りがしてうまーいのだ。

すぐに売り切れてしまうらしいこのシュークリーム、この日も午後1時で残り3個。
というわけでカレー屋にはシュークリームをぶら下げて行った。

さらにカレーを食べて満腹になった後、腹ごなしのために今度は淡路町までてくてく散歩。

次の目的地はこちらも老舗。
 「近江屋洋菓子店」

立派なビルだが、表から見ると「フルーツポンチ」ののぼり以外にケーキ屋らしいところがないのでうっかり通り過ぎてしまう。
広々とした店内もケーキのガラスケースやパンの棚があるものの、今時ありえないほどの贅沢な簡素さ。
昭和も自分が幼稚園頃の大昔を思い出してしまう。

店の奥の喫茶スペースで食べたかったけれど、お腹がいっぱいだったのでお持ち帰りしたのはこの店の名物、アップルパイ。
 中にぎっしり詰まったリンゴは好みよりは煮崩れていていささかジャムっぽいが、美しい層になったパイ皮がサクサク軽くて、これまたクラシックなおいしさ。

 このパッケージがまたレトロでいい。

と言うわけでこの日の夕食はシュークリームとアップルパイ。
たまにはこんな日があったっていいじゃないか。


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「イラン式料理本」@岩波ホール

2012-09-25 00:11:13 | 機内食・映画・美術展
久~しぶりに岩波ホールで映画を見てきた。

 イラン映画、「イラン式料理本」

モハマド・シルワーニというまだ若い監督が作った72分のドキュメンタリー。
自分の家族やその友人たちにインタビューしているのだが、カメラは固定でまるで素人の家庭ビデオのよう。
内容的にも映画と言うよりテレビのドキュメンタリー番組むきな感じだが、その視点は秀逸。

インタビューはすべて知り合いの女性たちに映画のクルー12人分の食事作りを頼むところから始まる。

何時に作り始めて、どのような手順で何を作るか。料理の仕方、それにかかる時間。さらにその合間にその女性の結婚生活がどのようなものだったかを語らせ、長い時間、多くの言葉でなくとも驚くほどたくさんのことがわかる。そしてそれは語られることの多くがイランだけのことではなく、万国共通のことだからだろう。

100歳のおばあちゃんが9歳で結婚していたり、14歳で40歳の男のもとに嫁いだりしているところこそ日本とは違うが、日本だって戦前は見合いで結婚するのが当然だった。
結婚すれば嫁ぎ先の家族との同居が当たり前で、嫁が姑にいびられるのもまた万国共通。

傑作なのは監督の義理のお母さんで、まだ健在な姑に面と向かって「昔はさんざんあんたにいびられた、もう水に流しているけど思い出しちゃうわ」と笑い飛ばしながらも恨みたっぷり(笑)にまくしたてるところ。まるで橋田壽賀子ドラマの登場人物みたい。

若い世代の代表は子育てしながら大学に通う実の妹と、おそらくは仕事を持っているのだろう監督の奥さん。親の世代のように家庭にだけ縛られたくはないとか、手作りじゃなきゃどんなものが入っているかわからないと理屈を言いながら缶詰めですませちゃうところとか、これまた日本と変わらない。

作られる料理はイランの典型的な家庭料理のようだが、どれも手間と時間がかかって大変そう。
でも特に義理のお母さんの料理とかおいしそうで、食べてみた~い。

さらに食事ができた後の男たちへのインタビューも秀逸で、4、5時間もかかって用意された食事を15分ほどで平らげ、「かかった時間は1時間ぐらいだろ?」って、これも日本の亭主どもが言いそうなことだ。

平日午前の回だったので4割ほどの入りだった観客はほとんどすべて女性、しかも平均年齢はおそらく60代半ば。
そのお客さんたちが見終わった後、「どこの国もおんなじね~」とため息を漏らしていたところにこの映画の価値がある。

アメリカあたりから悪者扱いされようが、イスラム教だろうが、イランに住む普通の人は日本に住む普通の人と何も変わらない。それがこんなにすんなり実感できるところがすばらしい。

映画の最後にはちゃんとオチも用意されていて、ユーモア感覚もあるこの映画の監督は才人だ。


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武蔵小山「衛藤」で秋のご飯

2012-09-23 17:19:06 | 食べ歩き
久しぶりに地元、武蔵小山の「衛藤」さんへ。
昨年の地震の直後に初めて使わせていただいて気に入ったものの、なぜかその後すっかりご無沙汰してしまったのだった。

そのわけの一つは人気があって、何度か予約が入らなかったため。
それがこの日は当日のお昼に電話を入れてすんなり席が取れた。
御縁のある時はこんなもの。

掘りごたつ式のテーブルが2つあるきりの小さなお座敷に上がって待つほどもなく。

 まずは菊花胡麻豆腐。
結構な大きさの胡麻豆腐に菊の花びらがいっぱい。

 蒸されたもち米の上にきれいなグリーンの銀杏。
連れの友人は長年ニューヨークに住んでいたが、セントラルパークの銀杏を拾うのは日本人と韓国人だけだったとか(笑)。
くさいけどこんなにおいしいのにねえ。

 次もいかにも秋らしく、鱧と松茸の土瓶蒸し。
スダチをきゅっとしぼるのがたまらない。

 お造りはねっとりとした口当たりのヒラメと本マグロ。

 あいなめはからりと揚げられていい香り。

 冬瓜はトマトと合わせてあるのが珍しく、ちょっと大ぶりな鶏そぼろは香ばしい焼き色がついている。

 お食事はきのこたっぷりのさらさら雑炊。

 そして最後のデザートは梨のシャーベットとさつまいものきんとん。
連れと二人ともさっぱりとしたシャーベットをお願いしたのだけれど、「一つ間違えてしまいました」ときんとんも持って来てくださったのはもしかしてサービスだったかも?

いつになく残暑の厳しい今年、この日もまだずいぶん暑かったけれど、食事はすっかり秋の装いと味覚。
この季節感が実に日本的でいい。

四季のある国に住んでいる幸せ。


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モロッコのポスト

2012-09-20 23:21:39 | コレクション
本日もまたコレクション・シリーズ、大好きなポスト。

モロッコは元フランス領なので予想に違わず、ポストの色は黄色。
 フェズの旧市街にあったのはこんな箱型だが、元イギリス領の赤いポストに比べて、黄色いポストはいささか愛想がない。

 バラの村のお土産屋さんのはちょっと横長。
ここで王様の顔の切手を購入。

 で鶏がうろつくエッサウィラへの街道筋のドライブインで投函。
この長い脚のついた形はアルジェリアにもまったく同じものがあった。

あれから早や4か月以上、9月半ばになっても絵葉書はまだ届かない。
もう来ないかとあきらめかけたアルジェリアやスリランカでも3か月で来たので、これは最長記録の更新か。

思えばリビアやシリアもずいぶん時間がかかったし、どうも北アフリカ方面はのんびりしているらしい。

届かなければインドのスピティ以来2度目の不名誉。
モロッコ郵便の面目やいかに。


過去のポスト・コレクションはこちら↓

ふみの日記念 ポスト・コレクション
ポスト・コレクション 2
香港のポスト
ポスト・コレクション 4
ベトナムのポスト
バングラデシュのポスト
キプロスのポスト
ポスト・コレクション 8


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ジャムあれこれ 2

2012-09-15 11:14:20 | コレクション
久しぶりにジャムのご紹介。

というのもこの春にモロッコで買ったジャムがどれもおいしかったから。

まずはモロッコ特産、アルガンオイルとアーモンドで作られた Amlou
アトラス山中の土産物屋で買ったこれははちみつも入って美味しいけれど、小さなビンが1000円もするのは高かった。
普通のスーパーで買ってもそれなりのお値段がするが、ピーナッツバターをぐっと上品にした感じで、モロッコ土産にはいい。

 スーパーで買ったこちらのジャムは色とラベルからリンゴジャムだと思い込んで買ったが、よく見たら pomme ではなく ipomee で、なんとさつまいものジャムだった。
しかし想像したようなもったりしたペーストではなく、トロトロのクリーム状でバニラの香りがしてかなりいける。
お菓子作りの得意な人だったらいろいろ使い道がありそうだが、日本の通販でも買えるのには驚いた。

もう一つは帰りの空港で見つけたこちらのデーツ・ジャム。
 いかにも高級食材の店で、お値段も高級だし重いので迷ったが、めったに来れないところだしとお買い上げ。

結果は大正解。デーツの甘みに酸味もちゃんと感じられて、サウジの高級デーツブランド、Bateel のデーツジャムよりこちらの方がおいしい。

さすが元フランス領でパン食の普及した土地ではジャムもおいしいのか、と同じく元フランス領のベトナムでもスーパーのジャム売場を物色してみた。

見つけたのは珍しいこちら
 釈迦頭やチェリモヤの仲間、サワソップのジャム。

釈迦頭のジャムは台湾で買ったことがあるが、甘酸っぱいフルーツなのでジャムには向いているらしい。
ベトナムのこれも、きわめて庶民的な値段の製品ながら果肉がたっぷり入って十分いける。

スーパーにはもうちょっと高級でおいしそうなジャムがあったので、次回はそちらも試してみよう。


過去のコレクション:

ジャムあれこれ


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歯磨き粉コレクション 7

2012-09-10 13:55:06 | コレクション
今年になってから買い集めた歯磨き粉コレクション。

モロッコのスーパーで買い求めたのはイスラム圏でおなじみのミスワック入り。
 
Dabur社というインドのアーユルベーダ製品の会社のものだが、この会社は中近東やアフリカ方面に強いらしくて、この歯磨きはアラブ首長国連邦製。

珍しいオレンジ色のジェルで、わずかに漢方っぽい匂いがするがそれほど癖は強くない。

モロッコで見かけた歯磨きはもう一つ。
 ベルベル人の歯磨き。

まるで茶せんのような形をした何かの植物の花を乾燥させたものだろうか。
これで歯をごしごしこするのかと思ったら、細い枝(?)を一本づつ折り取って、つまようじのように使うのだそうだ。

  
ベトナムで仕入れたのはアイスティー風味のマウスウォッシュ入り。
すごい蛍光グリーンに粒粒が入っている

パッケージにはレモンの絵がついているのでレモンティー風味を期待したがレモンの味は皆無。
ミントフレーバーのマウスウォッシュの味はかなり強い。

ドバイのスーパーでは上記のDabur社の製品が多数、その中に珍しいバジル入りと言うのがあったので買ってみた。
 
キャンペーン中で歯ブラシのおまけつき。このヘッドが不思議な形をしていて、脇に妙なプラスチックの歯がついている。固いのかと思ったが使ってみれば歯にあたることはなく、何のための物なのか不明。日本の物に比べてヘッドが大きいので、奥歯を磨くとうっと来る。

 肝心のペーストの方は確かに他のハーブ歯磨きとはちがった香りでバジルっぽい。
効能書きによるとバジルは天然の抗菌剤で口臭を抑えるんだそうだ。

もう一つ、ドバイでは面白いものを見つけた。
  
海外ではおなじみ、ユニリーバ社のクローズアップだが、ファイア&フリーズであっためて冷やすという摩訶不思議な製品。

半分づつ出てくる赤い方のジェルがあたため、青い方のジェルが冷やすというけど、あたため効果の方は実感できず。
同じ会社の製品なのでベトナムの歯磨きと同じようなマウスウォッシュ味が強い。

なにより赤と青が入り混じって、口の中で泡が紫色になるのがすごい。

と思っていたら上海では元から紫色の歯磨き粉を発見。
 
上海のローカルブランドらしいが、ブルーベリー・ミントというのは見たことがない。
紫色のジェルにまるでラメのような細かい粒が入り、香りはブルーベリーのミントキャンディーのように甘ったるい。

歯磨き屋さんもよくいろいろ思いつくものだ。


過去のコレクション:

歯磨き粉の話
また歯磨き粉の話
歯磨き粉コレクション 3
歯磨き粉コレクション 4
歯磨き粉コレクション 5
歯磨き粉コレクション 6


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上海行き機内で「デンジャラス・ラン」

2012-09-08 18:40:19 | 機内食・映画・美術展
先日の上海行きJAL、機内食の出し方にちょっと変化が。

今まではお弁当箱に紙包みのご飯だったのが
 トレーに温かいご飯とおかず一品がつくスタイルに変わった。

おかずの内容はいささか貧相だが、今までの紙包みご飯が大嫌いだったのでトレー入りご飯は評価したい。
一緒に配られてしまうアイスクリームも、ちょうどよく溶けるのでよしとしよう。

これを食べながら今回選んだのは 「デンジャラス・ラン」
いかにも日本人のつけたタイトルくさいなと思ったら、案の定原題は Safe House。
これで情報局か警察がらみの話だとすぐわかる。

主演はデンゼル・ワシントンだが、珍しく冷酷な犯罪者役だという。
そんなはずはあるまいと思ったら、やっぱり「正義の裏切者」みたいな役。
しかしこのところすっかり重量級になっていた体を絞って、わざとおっさんくさくしていた外見を途中で変えるとぐっと若返って、さすがスターはかっこいい。

プロットはたいしたことはなくて、悪役は最初からわかっており、途中でどんでん返しがあるのかと思ったがそれもない。しかしストーリーが単純な分、最初から最後までひたすら追いかけられるアクション続きで息つく暇もなし。
もう一人の主役、ライアン・レイノルズというのがいかにも頼りなさそうなのにがんばって、痛い目に合って、と大変な部分を受け持って、デンゼルとの組み合わせもいい。

それにしても舞台が南アフリカというのがおもしろい。
この時代、他の国の情報部員がどんぱちやっても許される舞台はアフリカぐらいってことだろうか、とつい深読みしてしまう。

手に汗握って大詰め、あと5分ほどで終了と言うところで無情にも飛行機は最終着陸態勢に入って画面がぶちきられた。もう後ほんの少しだったのに~。

ということで帰りの飛行機で
 また機内食食べながら続きを見る。

残りは本当に「なんだあ」って内容だったけど。

でそんなことをしていたものだから新たに見始めたジョニー・デップの「ダーク・シャドウ」は半分ほどでまた着陸してしまった。

上海行きでは2時間の映画が見終わらない。


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渋谷で伊勢うどん 「茶寮 伊勢藤次郎」

2012-09-05 20:04:45 | 食べ歩き
野暮用で出かけた帰り道、ちょっと早めの夕食を渋谷のヒカリエで食べようと食堂街を物色。

珍しい伊勢うどんの店があったので、渋谷駅に面した大きな窓から西日が入るが、日の当たらない席を選んで座る。

「茶寮 伊勢藤次郎」

食事メニューはつまみ系以外はすべてセットなので牛肉うどん膳を選択。

 牛肉のたっぷりのったうどんにてこね寿司、かぼちゃの煮物に茶わん蒸しとたくあん。

てこね寿司は漬けマグロが三切れだが、ガリや寿司飯の味付けもよくてなかなか結構。
茶わん蒸しはなぜかウズラ卵が半分入っていて、egg in egg。こういうのは初めて。

そして肝心の伊勢うどん。

もうずいぶん前に伊勢神宮に行った時、情報を集めておいしいと評判の老舗に行った。
もう店の名前も忘れてしまったが、極太うどんに真っ黒なタレがかかった姿からしてインパクト大。
食べてみるとうどんはふわふわに柔らかく、タレは見た目からは想像できないほど出汁が効いて甘い。
麺類は基本、讃岐うどんのように腰のあるものが好きだが、伊勢うどんはまったく別物、これはこれでおいしい、独特の食べ物という印象だった。

で渋谷の伊勢うどん。
 「よく混ぜてからお召し上がりください」とのことだったので、+100円の増量ねぎも加えてまぜまぜ。牛肉の量が多い。
うどんは太めの讃岐うどんほどで伊勢で見たようなインパクトはない。
固さもちょい柔らかめ程度で、あの独特の柔らかさではない。

「伊勢の牛」(松坂ではない)も柔らかいが味付けはかなり甘め。
これのせいで伊勢うどん独特のタレもわからない。

さらにこのセットにはデザートがついているのだが、これが
 団子二串。
みたらしとごまだれのどちらもかなり甘くて、寿司にうどんの後にこれはかなり苦しい。

この店、伊勢の老舗和菓子屋の出店で、さらに「青柳」の小山裕久が監修しているのだそうだが、このセットの組み合わせはいかがなものか。一品一品はわるくないのだが、炭水化物過多のお膳は食べ盛りの男子高校生ぐらいじゃなきゃ食べきれない。

テナント料が高いから客単価を上げようとセットだけにしているのだろうが、伊勢うどんの単品でもあればこの店本来の売りであろう甘いものを別に食べるのに。

大きな窓からの景色が自慢とは言え、西日が照り付けるのになかなかカーテンを下ろさないのも減点対象。客の入りが悪いのも無理はない。

なんでもあるような東京だが、やっぱり名物は現地に行かなければだめと実感した伊勢うどんであった。


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普段着の上海

2012-09-02 14:11:29 | 東アジア
中国出張、会食の時はもちろんきれいなレストランの円卓を囲んでまわる中華料理となるけれど、到着日の一人飯は
 1杯10元(約120円)のワンタン。
でもこれ、野菜がいっぱい入った大ぶりのワンタン、皮ももちもちでかなりお腹いっぱいになる。

と言いながら、隣の小汚い店先で揚げている串肉があまりにもいいにおいなのでつい買い食い。
  
これが食べてみたら鶏肉だったのだが、ブレブレの写真からもわかる通り結構な大きさ。ピリ辛スパイスがよく効いていて実においしい。1串4元のこのフライドチキン、またここに来たら絶対に食べよう。

仕事が終了した後は現地人に連れられてお勧めの四川料理屋へ。
 夜は予約不可だそうだが、なるほど通された2階もジモティーでテーブルはいっぱい、ちょうど会計中の人たちがいたのでオーダーしているうちに座ることができた。

まずはおすすめという怪しい色の冷菜。
 名前を聞くと蕨根だそうで、葛やこんにゃくのような食感だがもっと山菜らしい風味があり、酸辣のタレとアクセントに入ったピーナッツの甘みが実にいい。

  
辛くないものも、と頼んだかぼちゃの天ぷらは軽い塩味がついているだけでいい箸休め。なすとじゃがいもの炒め物も簡単な料理だけれど味付けがいい。

 四川だからこの貝は川の物だろうか。
おいしいけれど食べるところは多くない。

そしてこの店の名前にもなっている鍋はどのテーブルの上にも乗っている。
 
唐辛子と山椒のたっぷり入ったスープに川魚。
魚は小骨が多いのが難点だが、香辛料の効いたスープのおかげでまったく臭みがなく、柔らかい身がとてもおいしい。
四川では辛すぎてとても飲めないスープも、ここのは上海人向けに調整してあるのか、自分でも飲めるぐらいのピリ辛具合でちょうどいい。

店に入った途端に全身を包まれる独特の香り、四川料理は癖になる。


翌朝は出発まで時間があるのでホテル近くの市場をまた覗きに行く。
  
先日おいしそうだなあ、と思った中国パン屋さんはやっぱり大人気。

  
魚屋さんの隣には覚悟を決めたような顔の鴨がいる。

 
露天の間の通路を入っていく人がいるので後をついて行ってみると、アパートの入り口の小さな空間にも市場ができている。
  
おいしそうな菜っ葉やきのこ、さばきたてのお肉がすぐに手に入るのだから、近所のスーパーの野菜や肉売り場が貧相なのも無理はない。

 遅い朝食を食べようとうろつくと典型的な団地の下にお店が並んでいた。

  
その中から写真メニューがあってわかりやすいこちらのお店で
 菜飯とスープ、肉団子の定食、10元。
この写真ではわかりにくいが、結構な大きさの肉団子が2つでコスパ最高。

 鳥かごを手にどこかにでかけるおじさんが歩いていたり、平和な休日の朝。


 
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