Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

スマホアプリでビザ申請

2023-11-20 12:40:50 | オセアニア

明日からまた旅行に行く。

今回の目的地は珍しくオセアニア。
会社勤めをしていた頃は仕事で頻繁にオーストラリアに行っていたが、退社してからは全く行っていないのでなんと17年ぶりだ。

その間にビザの仕組みなども当然変わっていて、今回驚いたのはオーストラリアもニュージーランドもすべてスマホのアプリで申請しなければならないこと。

ニュージーランドの場合はアプリ以外にもWebからオンライン申請ができるが、アプリからなら$17のところ、Webだと$23と$6も余計に費用が掛かる。それにプラスして$35の国際観光税というのが必要なので結構な出費だが、観光税は日本も検討した方がいいんじゃないだろうか。

費用が違えば当然安い方、ということで早速NZeTAのアプリをダウンロードして挑戦。
するとパスポートの上にスマホを乗せるだけで必要な情報を読み取ってくれて、スマホで自撮り写真も必要なのだがこれもすぐにアップロードできた。
申請から認可まで72時間みろとのことだったが、1時間もしないうちに承認済みの通知が来て、このスピーディーさには恐れ入った。

ではオーストラリアはというと、こちらはビザ代は無料ながらアプリを使ったシステム使用料が$20。それ以外に費用はかからないのだが、なんと申請はアプリだけ、Web申請もできないし、代理申請も不可、とスマホを持っていなければ電子ビザがもらえないようになっている。これは年寄りや貧乏人は来るな、ということだろうか。

NZと同じくアプリをダウンロードしてトライ。
するとこちらもスマホでパスポート情報を読み取るはずがなかなかうまくいかず、ページを開いてみたり、スマホをべったり押し付けてみたりしてようやく成功。
次に自撮り写真をアップロードしようとするとこれがまたうまくいかなくて、何度も「写真の質が悪すぎる」と出る。結局10回ぐらい繰り返しただろうか、突然アップロードができて一安心。

ネットを見るとオーストラリアのアプリには苦労したという記事が散見されるので自分の操作のせいではないと思う。
承認通知もなかなか来ないので2日ほど経ってからアプリを見るといつの間にか承認されている。
要するにNZに比べてオーストラリアのシステムがポンコツなのだ。

とにかく何とか用意は整ったが、スマホの操作にAI、どこまでついていけるか、年寄りは不安になる。


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もみじ饅頭食べ比べ

2023-11-19 13:58:59 | 国内旅行

広島、宮島と言えばもみじ饅頭。

 宿のお着き菓子ももちろんもみじ饅頭で、置いてあったのは島にあるやまだ屋さんの抹茶もみじ。
しかし宿のご主人に言わせれば出来立てがなんと言ってもおいしい、とのことなので
 
弥山のハイキングの後、厳島神社の裏手にある岩村もみじ屋さんで焼き立てをいただいてみた。
すると焼き立てのカステラ生地はふんわりと柔らかく、もみじ饅頭は元来こし餡だそうだけれど、ここは好きな粒あんを選べるのがうれしい。

出来立てと言えば参道の商店街では天ぷら生地をつけて揚げた揚げもみじが有名なので食べて見たかったが、紅葉堂は修学旅行生などが長蛇の列を作っているのであきらめた。
 ロープウェイの入り口近くではその紅葉堂の自販機を発見。
こちらはつめたいもみじ饅頭だそうで、紅葉堂さんはアイデア豊富とみえる。

お店がたくさんあるとつい食べ比べしたくなる悪い癖が出て
 宮島のなかでは藤い堂の栗きんとん、宮島口のフェリー乗り場を出た所では岩村菓子舗の粒あんも買ってみた。
小豆餡の他にクリームやチーズ、チョコレートなど洋風のバリエーションを出している店は多いが、広島のアンデルセン本店でも「あたらしもみじ」なるものを発見。「大崎上島のレモン」と「瀬戸の藻塩ショコラ」を買ってみるとどちらのクリームもおいしい。元々生地がカステラなので洋風の中身に違和感がないのだ。

が、今回一番おいしかったのは宮島に到着早々、フェリー乗り場手前のおきな堂という店で買った栗餡のもみじ。すぐその場で食べてしまったが、店先で焼かれたカステラも栗餡も最高だった。
そこで帰りはまたこの店でお土産に買って帰ろうと思ったら、なんと定休日。あの栗餡、もう一度食べたかった。

ついでに今回の旅の戦利品。

 宮島ビールは鹿の絵の缶がかわいくて家族のお土産に。3種類あったが、ペールエールを選んだらかなり苦味が強かったらしい。

 広島駅の充実した土産物売り場では軽いものを選び
 尾道ではもみじ饅頭以上に気に入ったレモンケーキを。
宿のすぐ近くにあった北前亭という専門店のちりめんもすごくおいしい。

 岡山のきびだんごはいらん、と家族に言われていたけれど変わり種のマスカットはフルーティで好評。
マスキングテープは倉敷が発祥の地だそうで、何百種類も並んだお店でついチンアナゴのテープを買ってしまった。


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山陽道の旅 11 倉敷

2023-11-17 15:13:05 | 国内旅行

10月22日

今朝はホテルでビュッフェの朝食。
 
品数は多いが郷土色が感じられるのはままかりぐらい。しかしこちらのビュッフェ、デザートが充実していて、朝からさつまいもとかぼちゃのアイスクリームを食べてしまった。

荷物はフロントに預けて、昨晩も来た美観地区へ。
 
まだ人通りのまばらな本通りを少し歩いて
 
高台にあるお寺の境内から街並みを見下ろしてみると、立派な公民館が一番目立つ。

その奥にあるのはまだ開館準備中の大原美術館の別館。
 
旧中国銀行倉敷本町出張所を増改築しているそうだが、なかなか素敵な建物で内部も見てみたい。

この脇の白壁に囲まれた小路を抜けて行けばようやく紅葉の兆しも見えてきた川沿いに出て
  
 
さすがに人の多い橋の向こうにギリシャ風の柱が目立つ大原美術館。

この美術館は倉敷紡績などで財を築いた大原孫三郎の創設だが、メインの西洋美術を収集したのは児島虎次郎という画家。エル・グレコなど20世紀の初めによく買い付けられたと感嘆するし、ゴーギャンやムンクもいいものがある。児島氏の審美眼は確かだと思うが、それ以上に莫大な資金で好きな絵画を買い付けられるのはどんなに楽しかっただろう、なんて想像してしまった。

西洋絵画の並ぶ本館を出ると蔵が並んでいるが、こちらは工芸・東洋館。
  
   
特に芹沢銈介がデザインした室内がしゃれていて、陶芸は民芸運動の作家たちを並べて見るとそれぞれの個性がわかりやすい。バーナード・リーチなど日本とイギリスが融合していて面白く、本館よりもむしろこちらの方が楽しかった。

ミュージアムショップにはこんなものがあったが
 カタールのアヒルに比べるとごく控えめなお値段。

大原美術館から川を挟んだ対岸には有隣荘という大原家旧別邸があって、特別公開の最終日だからとチケット売り場のお姉さんにお勧めされたので入ってみた。
 
別邸なのでそれほど大きな建物ではないが、1階に大きな洋室がある以外は大きな窓で明るい和室が並ぶ。緑がかった屋根瓦がきれいだ。

美術館を出たら本通りに戻ってずっと歩いてみる。
 お店が並んで人通りも増えたが
 
その合間には今もちゃんと人の住む民家が思いのほかたくさんあって、それでも街の統一感がとれているのに感心。
 確かに絵になる町だ。

お昼もだいぶ回ったのでガイドブックにあったカフェを目指す。が、地図のそのあたりに来てもそれらしき店がない。もしや、と思って脇に回ると
  
建物と建物の間の細い道の先、さらに奥まった蔵の中に目指す「はしまや」はあった。
  元は米蔵という建物。
発酵食品を使った料理を出していて、奥には料理教室のスペースもある。
 ハンバーグ定食をいただいたが、甘酒やピクルス、米麹を混ぜた納豆など付け合わせもおいしく、特に発酵玄米がもちもちしてうまい!
そしてデザートにミニパフェをお願いすると
 底にジュレなど入ったこれがおいし~。
そもそも岡山に来ようと思い立ったのはフルーツパフェが食べたかったからなのだが、この年になると巨大なパフェよりこれぐらいがちょうどいい。お昼はここにして大正解。

この辺りは美観地区もほぼはずれなのだが、観光客もぐっと少なくなって落ち着いたたたずまい。
  
  
米蔵の本宅は元呉服商だったそうだ。

また適当に歩いて行くと長い板塀に突き当たった。
  
この内側は元倉敷紡績の工場などがあった所で、今はホテルやショップなどのあるアイビースクエアという商業施設になっている。
 
ツタの絡まるレンガ造りの建物などあって、中ではこの近所の特産であるジーンズの展示会をやっていた。

 美観地区の中心である川まで戻るともうだいぶ日も傾いてきた。
  
 
昨晩ライトアップされていたあたり、お店はどこも賑わっているが、20年ほど前に一度来たことがある友人に言わせると、以前よりもしゃれた店が増えて垢ぬけたとのこと。
ディズニーランドにならなくてよかった!

これにて観光は終了。ホテルで荷物をピックアップして倉敷駅へ。
 
美観地区方面とは逆の北口駅前にはなぜかそれこそDランドのような時計塔が建っているが、こちら側から岡山空港へのバスが出ている。
 バス乗車35分で岡山桃太郎空港。帰路はJLで羽田へ。

今回の旅でようやく日本の47都道府県すべてに足を踏み入れたことになった。
海外もいいが、日本も広い。


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山陽道の旅 10 倉敷の夜

2023-11-16 16:06:14 | 国内旅行

10月21日 続き

鞆の浦からJR福山駅までは30分。
 
さすが新幹線も停まる大きな駅だけれど、駅のすぐ隣にお城があるとは知らなかった。
こんなに駅の近くに城があるのは甲府と白河ぐらいしか知らない。

 
山陽本線の普通列車で新幹線と並行しながら刈り入れの進む田んぼを行くこと45分。
 倉敷駅に到着。

駅前から荷物を引きずって5分ほど。
 
真新しい商業施設の中に今夜の宿、グラン・ココエ倉敷を発見。
入口が脇道にあり、しかもフロントは2階なのでちょっとわかりずらいが
 フロントロビーなどリーズナブルな値段の割に立派。

白木を多用したり、ベッド部分が小あがりになった室内は最近の流行りだけれど
  
 
2面の窓が広くて明るく、目の前の大通り沿いにはホテルがいっぱい並んでいる。

さて、今夜の夕食は美観地区内に予約を入れているので、暗くなってからでかける。
グーグル先生を頼りに暗い小道に入ると
 
そこだけ明るい「Premier」を無事発見。今夜はフレンチ・ディナー。

 まずはウニとカニのアミューズが来て
 
目の前で生ハムを薄切りしてくれる前菜の盛り合わせ。中でもシャコとその下のハマチがおいしい。
 
スープはかぼちゃだったか、ニンジンだったか。メインに魚を選ぶと、大ぶりのマゴチの切り身が赤ワインソースに負けずにこれもおいしかった。今回の旅行を通じて、瀬戸内の魚のおいしいことを実感。
 デザートはあっさりだったけれど、お腹は十分に満たされた。
お店は満席、ちゃんと予約を入れておいてよかった。

食後は腹ごなしも兼ねて美観地区の運河沿いを散歩。
  
 
超メジャーな倉敷美観地区だけれど、ライトアップは思いのほか控えめで落ち着いている。
明日の日曜日はどうなることか。


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山陽道の旅 9 鞆の浦散策

2023-11-15 18:25:22 | 国内旅行

10月21日 続き

鞆の浦に着いたらまず荷物をコインロッカーに入れようと「鞆てらす」へ。
 街並み保存拠点という施設内に観光案内所があるので、ここで地図をもらって散策開始。

まずは船を降りた港へ戻り
 
 この街のシンボルである大きな常夜燈を確認。

すぐそばにこじゃれたカフェがあったので、ここでモンブランパフェをお昼代わりに。
 
栗たっぷりだけれど、大きすぎて最後はいささか飽きた。

このまたそばに太田家住宅という重文指定された家があるので見学してみる。
  
 
この家は元々中村家が保命酒という薬用酒で財をなし、江戸中期に建てた家。だから番頭さんの机の前には保命酒に使われている漢方などが展示されている。
 
たくさんの部屋のある大きな家で、幕末には京都を追われた三条実美なども滞在したことがあるとか。
 
風呂などもしゃれているが、明治になって中村家が没落して太田家になったのだそうだ。

裏には酒造りに使われたという蔵が6棟も建っていて
  
  
壁の模様がおしゃれ。

太田家を出て狭い小路を適当に歩くと実にいい感じの家が並んでいて、
  
  
 
資料館や旅館として使われている所もあり
 ディテールも素敵。
 
その間にレトロな洋風が混ざっているのもとても味がある。

ところで中村家が始めた保命酒、今でも酒蔵が4軒、店が6軒あるそうで
  
  
 
このお店がまたそれぞれ貫禄があってかっこいいのだ。
売りはもちろん保命酒だけれど薬用酒はいただかないので
 2軒で本みりんを買ってみた。高級みりんは違うだろうか。

また適当に歩いていると小高くなった所に福禅寺というお寺があるので入ってみた。
  
すると本堂の奥に対潮楼という有料になっている所があるので入ってみると
 正面が大きな窓になっていて

ここからの眺めがまさに一幅の絵。すぐ目の前にある小さな島が弁天島、その向こうが仙酔島。
 景色を眺めていると帆船のような姿の黒い船がやってきたが、これは仙酔島へ渡る平成いろは丸という渡船。いろは丸とはこの近くで衝突事故で沈没した海援隊の船で、この対潮楼で坂本龍馬は相手の紀州藩と談判したとか。

また窓の上に「日東第一景勝」とあるが、これはここが江戸時代に朝鮮通信使のための迎賓館として使われ、通信使の一人がそう褒めたのだそう。
 
なので部屋の奥には通信使の資料が置かれ、行列の絵はまさに韓ドラの歴史劇に出てくるお役人の姿。
ここが潮待ちの港としていかに重要だったか、よくわかる。

 街をぶらついているうちにまたいい天気になった。
 
期待以上だった鞆の浦を堪能して、福山行きのバスに乗った。


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山陽道の旅 8 尾道~鞆の浦クルーズ

2023-11-13 15:59:12 | 国内旅行

10月21日

朝、窓の外に広がる景色は快晴。
 
早速お散歩に出る。

海辺の美術館と称する道沿いには原節子や笠智衆の写真がある。
 
これ、小津安二郎の「東京物語」からのスチルで、このお話の両親は尾道から上京したことになっていて尾道でロケもしたとか。はるか昔に一度見たことがあるが、原節子ができすぎた嫁を演じていたこと以外はほとんど覚えていない。
ついこの間、「原節子の真実」という本を読んだが、それによると原節子は従順な女ばかり演じさせる小津のことはあまり好きじゃなかったんだそうだ。

土曜日なので岸壁で釣りをする人がいっぱい。
 
尾道駅まで朝食がとれそうなカフェを探したが開いている所は見つからなくて
 
小さなパン屋さんでパンを買って宿に戻った。と、このパンがおいしくて、尾道、侮るべからず。

ゆっくりとチェックアウトをして、尾道駅の先にある駅前桟橋へ。
 
目の前の向島へ渡るフェリーはたくさんあるが、しまなみ海道のサイクリングロードにつながるここはチャリダーでいっぱい。

自分たちが乗るのはこちらの黄色い船。
  
 
週末だけ運行する尾道から鞆の浦へ行く船で片道2500円。十分な座席数で快適だけれど、外に出て潮風に当たれないのは残念。

10時に尾道を出港。
 
行き交うとんがり屋根の船は向島への渡船。
 
今日はよく見える千光寺を過ぎ、立派な市役所の前を通る。
 
浄土寺などお寺だらけの市街を出て、新尾道大橋と尾道大橋の下をくぐり、尾道水道を抜ける。

やがて船長が「今日はラッキーです」というのは赤いブイの向こうに「山波の洲」という砂洲が見えたから。
瀬戸内海にはこんな風に浅くなっている所がたくさん隠れているので座礁しやすいのだとか。
 
穏やかな海は島だらけで、この辺りには有名人の別荘もあちこちにあるらしい。 
 
宮島の大鳥居を小さくしたような鳥居はこれも伊都岐島神社。
 山の中腹に見えてきたのは「ベラビスタ」という高級リゾート。この下のマリーナから昨日見たガンツウが出発するのだ。

 
常石造船は日本有数の造船会社だそうで、巨大なタンカーもドックに入っている。
これを過ぎると内海大橋。
 くの字に曲がった所で船長が速度を落としてくれる。

 
突端に観音堂の立つ阿伏兎岬をまわり、海苔養殖の杭など眺めているうちに
 
終点の鞆の浦が見えてきた。

11時に鞆港到着。
 
わずか1時間のクルーズだったけれど、ちょっと勘九郎に似た船長の説明はとても楽しかった。
ちなみに降り口の脇に立つ帽子の女性が社長なのだとか。

鞆の浦へこのクルーズを選んだのは大正解。


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「和食」展@国立科学博物館

2023-11-11 15:23:00 | 機内食・映画・美術展

 最近すっかり話題の国立科学博物館。
 
「和食」展なる面白い企画展を開催しているので、応援も兼ねて行ってきた。

本館とは別の入り口から入るので混雑とは無縁。
まずは食材に関する展示があって
 
なぜ日本の水は軟水なのか、とか、ほとんどの野菜は実は外国からの渡来だとか、地味だけれどなるほどと興味深い展示。
西洋野菜と呼ばれるものはともかく、レタスが実は奈良時代に入っていて、白菜が来たのはやっと江戸時代とはびっくり。

渡来した野菜類はもちろんどんどん改良されて
 地域ごとの大根だけでも面白い。

500㎏を超えるクロマグロの模型があったり
 
寿司ネタはどこの部分を食べているのかとか、思わずへえ。

科学博物館らしいのは植物標本で
 なじみの野菜の標本も珍しい見せ方だが
 
海藻の標本はインテリアにしても良さそうなほどきれいでおしゃれ。

食材の次には日本の食事が時代ごとにどう変化して来たかの展示。
縄文時代から夏は魚介類、冬は獣肉類中心とかなりバラエティに富んだ食事をしていたらしく
 卑弥呼の食事などもうすっかり「和食」。
日本は大昔から食に恵まれた土地だったとわかる。

奈良時代の長屋王の食事など今見ても豪華でおいしそうだけれど
 
庶民の食事は悲しい。

 織田信長が徳川家康を接待した豪華な食事の再現もあるが、
一番興味深かったのはペリーが来航した時に出された食事。というのも以前、下田の黒船ミュージアムで、一人頭現在の価値にすれば50万円相当の食事をふるまったのに、アメリカ人たちは気味悪がってほとんど食べなかった、と知ったから。
 
どんなものかと見ると、江戸の一流料亭の料理人が用意したというこの食事、こちらに食べさせてくれえ、と叫びたくなるほどおいしそう。食べてもらえなかった料理人はどれだけ無念だったろうか。

江戸時代の外食は江戸の災害復興のために単身の職人が大勢集まったために発達したというのも興味深く
 
江戸時代の料理の作り方はQRコードを読み込むと見ることができるようになっている。

明治時代になると洋食が発達するが
 河鍋暁斎の挿絵がついた料理本まで登場。
博物館ではカレーやオムライス、ラーメンなどは「和食」か、というアンケートを取っていて、その結果はリアルタイムで見ることができる。
個人的には日本の「洋食」は確かに日本独自のものだけれど、「和食」と呼ぶのはちょっと違うんじゃないかと思ってしまう。和食ではなくJapanese Food 日本食、かな?

戦後の食生活の変化を紹介するのにサザエさんを使っているのもとても面白い。
 
台所や食事がたくさん登場するところ、さすが女流作家ならではだろうか。
生活の変化が実に分かりやすくて、新聞マンガの鏡。

 
日本各地のお雑煮の紹介もよくあると言えばあるけれど、サンプルがリアルでわかりやすく、我が家は東京風だけれど、長野や長崎がすごくおいしそう。
この展示に限らず、観覧者の感想を聞いているのもなかなかおもしろいのだ。

 
特設のショップも力が入っていて、食品サンプルの出来が見事だけれど、ネギ塩牛タン11,000円はちょっと手が出ない。

2時間近くもこの特別展を楽しませてもらって、少し常設展も覗いて行こうかと思ったが、本館に行ってみると小中学生の社会科見学でものすごい混雑。
科博がクラウドファンディングに踏み切った理由の一つはコロナで入場者が減ってしまったためだったそうだが、募金の成功とこの子供たちの戻りでしばらくは息がつけるだろうか。

久しぶりの「密」に恐れをなして退散した。


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山陽道の旅 7 尾道

2023-11-07 15:35:11 | 国内旅行

10月20日 続き

駅前から海辺の美術館と名付けられた遊歩道を歩く。
 
狭い水路の向こうは向島、小さな船がたくさん係留されている。

この通り沿いに今夜の宿があるが、まだ時間が早いので荷物だけ預けてすぐに観光へ。

まずやって来たのはお約束、高い所に登るロープウェイ乗り場。
  
 
片道500円だが、わずか3分で着いてしまう。

降りた目の前にはループを描くしゃれた展望台があるのでもちろん上る。
  
 

まだどんよりとした曇り空だが、尾道市と向島の市街が一望できる。

 ここから少し下った所には尾道市立美術館があるがここはパス。
  
文学の小道で山を下るが、途中には有名作家たちの碑文がぽつぽつとあるのでそう名付けられている。が、名前は知っているが残念ながら読んだことのない作家ばかり。

途中にはなかなか商売上手な千光寺があり
 
ロープウェイが上がってくるところが良く見える。

このすぐ下には古い民家を改装したゲストハウスがあり
  
少し奥まった建物には観光パンフレットが置かれておしゃれな案内所になっている。

この先は狭い階段が続いていて、昔見た「転校生」を思い出す。もう40年も前の映画だ。
   
 
階段の続く街の景色は絵になるが、実際に暮らすのは大変だ。

ところでこの坂道、猫がたくさんいるというので土産物屋にも猫グッズがいっぱいなのだが、探しても一匹も現れない。
キョロキョロ歩き回るうちに山裾まで来てしまって、大きなクスノキの艮神社に出た。
 
この近くが「猫の細道」と呼ばれる所、と猫好きの同行者は探し回るがやっぱりいない。
3年前に来た弟は猫だらけだったというが、一匹も見かけないとは、不思議だ。

猫は諦めて本町通りのレトロなアーケードを歩く。
  
 
大和湯は古い銭湯だが、今は居酒屋になっている。

 
海沿いに出るとようやく天気が回復して青空が見えてきた。

ここで今夜の宿、Urashima Inn にチェックイン。
  
バーカウンターのあるフロントでチェックインするとあとはすべてセルフの今時の宿。
 
部屋は狭いが窓の外はすぐ海。

この建物は屋上に出ることができるので行ってみると
 後ろにはさっきまでいた千光寺の山が見え、正面には向島とその手前の水道がきれいに見える。
と、妙な形の船がやって来るのに気が付いた。
 
まるでグレーのアパートが動いてくるかのような姿、よく見るとデッキの下に豪華そうな客室が見えて、船名はGuntu。
そういえばしばらく前に何かの雑誌で見たことがあった、瀬戸内を3,4日で回るクルーズ船で、お値段はなんと3日で一部屋100万以上もする。しかしはっきり言ってブサイクな船だ。

 夕焼けも見えたのでそろそろ夕食にしよう。

 
今夜は宿のすぐ近くのお寿司屋さんに予約を入れておいた。
 地魚のにぎりを頼むとマゴチや穴子、蟹の軍艦巻きなど出てきて、特にカサゴの仲間というマゴチがおいしかった。ウニはこの近辺では希少なのだとか。
 最後はしめ鯖とかんぴょうを巻いてもらってごちそうさま。


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山陽道の旅 6 快速「etSETOra」乗車

2023-11-06 17:02:27 | 国内旅行

10月20日

朝食はアンデルセンのパンで済ませて、どんよりと霧雨の降る中を広島駅へ。
 
広島駅南口は大工事中。

中に入ると改札のお向かいにはお土産売り場が広がっていて、ここがすごい充実ぶり。
 
お好み焼きソースだけでもこんなにあって、広島土産恐るべし。

さて、これから乗るのはJR西日本の観光列車「etSETOra」。
  
 
ホームに降りるともう列車が待っていて乗車可能。

わずか2両の編成で、片方は椅子が緑、もう片方はオレンジ。
 
我々は尾道方面へは先頭になる2号車の一番端、海側の二人掛けを予約しておいた。

 広島駅員の皆さんに見送られて定時に出発。
 
席では記念に乗車券ホルダーをくれたけれど、この切符、降りる時に自動改札で取られてしまった。
ちなみにこの列車は快速なので普通運賃、ただしグリーン券が必要で、広島から尾道まで2520円。
人気で予約が取りづらいと聞いていたが、金曜日のこの日はぽつぽつと空席もあって満席ではなかった。

広島駅を出るとすぐにマツダスタジアムの横を通り、呉に近づくとやがて海が見えてくる。
 

座席には車内販売のメニューが置かれていて
 
オイスタービールなんてあるがいかがなものか。

ワゴン販売はないので1号車にある売店まで足を運び
 
かわいいお姉さんたちからレモンサイダーとレモンケーキを買って車窓を見ながらいただく。
この「島ごころ」というケーキ、広島サミットでも出されたと言うがレモンピールがいっぱい入っておいしい。

ちなみにお姉さんたち、停車時間の長い駅で写真を撮ってくれたり
 
車内でも記念写真を撮ってくれたり、なかなか忙しい。

呉線はずっと海沿いを走るので
 
やがて牡蠣の養殖に使うホタテの貝殻やら養殖いかだがたくさん見えてくる。

駅名看板にはかわいい絵が付いていて
  
 最近うさぎで有名になった忠海にはこんな看板も。

先頭車両では運転席の隣の窓から進行方向の景色が見えたり
  
 
海際ギリギリを通る所では停車してくれたりとさすが観光列車。
ただしこの日は天気が悪くて、青い海が見えなかったのが本当に残念。

 
丸窓から大型コンテナ船など撮っているとやがて因島大橋が見えてきて
 
広島から3時間で尾道駅到着。
 天気は残念だったが、海沿いを乗り換えなしで来られて楽だった。


尾道駅の2階にはホテルがあって、上から駅前の大きなロータリーを見下ろせる。
 
ちょうどお昼なので他にお客さんのいないレストランを利用させてもらったが、さすが魚がおいしかった。


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山陽道の旅 5 広島の夜

2023-11-05 10:49:07 | 国内旅行

10月19日 続き

フェリーで本土に戻り、JR宮島口駅から広島まで山陽本線の普通車で30分。
  

広島駅前からは市電がひっきりなしに発着していて
 
古い一両の車両から何台も連結した新型車両まで、姿かたちも様々。

市電の線路に沿って歩くこと5分ほどで今夜の宿に到着。
 
今なにかと話題のBooking.comで予約したRandor Prestige ホテル。
 
部屋のドアが外廊下に面したいかにも普通のマンションをリノベした造りだけれど、ダブルベッドが2つ並ぶ部屋は広々。
  
ミニキッチンに洗濯機もあって、浴室もおしゃれ。1週間ぐらいは楽に滞在できそうで、これで1室13,000円はCPがいい。

さて、ホテルに落ち着いて一息入れるともう17時過ぎ。
日の長い西日本と言えどももう夕方だが、初めての広島なので市電に乗って外出。
  

やってきたのは原爆ドーム。
 
やはり日本人として一度はここに来なければなるまい、とやって来たのだが
 
見学者には外国人がいっぱい。皆さん、まじめにガイドの説明を聞いてくれている。

 目の前の川を渡ると平和記念公園。
立派な平和記念資料館の建物も見えたが、ここは申し訳ないがパス。実は小学校の頃、TVで被災のドキュメンタリーを見てそれがトラウマになってしまったのだ。
 
そこで原爆の子の鐘を鳴らし、対岸からドームを見て記念公園の見学は終了。

歩いて本通り商店街に入り、広島アンデルセンの本店へ。
 
1925年にできた建物を建て替えたというフロントはパン屋とは思えないほど立派。広い店内もグルメショップになっていておしゃれだが、もう夜なのでパンは種類が減ってしまっていて残念。

夕食はこの近辺でめぼしい店があれば入ろうと思ったが、リサーチ不足で判断がつかない。
そこで市電で広島駅に戻り、駅前のビル6階にある「ひろしまお好み物語 駅前広場」なる所へ。
 
エレベーターを降りると通路が2本あってたくさんの店が並んでいるが、素晴らしいのは各店の特徴をまとめた一覧表があること。と言うのも実は友人も自分も広島で有名なオタフクソースが好きではないのだ。
 片方の通路の店はどこも外国人で満席。
あとで聞けばツアーの予約が入っていたらしい。
そこで開いていない店も多くて静かなもう片方の通路でもお客の多い「扇」の一番奥の席へ。
 
こちらではオタフクではなく、結晶ソースなるものを使っているとのこと。
 
まずはすぐに出てくるポテトサラダを突きつつ待って、鶏のせせり。下にはキャベツが敷かれ、上には青ネギがいっぱい。
 
エリンギとイカ、エビ、ホタテの海鮮焼きにもたっぷりネギ。ほうれん草のバター焼きには目玉焼きが乗っているが、これがシンプルなのにすごくおいしくて、一把をぺろり。
 最後はもちろん広島焼きで締めたが、これは関西風のお好み焼きとはまったく違ってほとんど焼きそばだね。これもネギ増しにしてもらったので今夜はどれだけネギを食べたことか。キャベツにもやしもたっぷりで、ソースは期待通り、甘ったるくなくてあっさり食べられた。
お店のお姉さんたちも気持ち良くて、観光コースだけれど楽しかった。


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