Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

モロッコ周遊 5 フェズ~ティネリール

2012-05-30 13:34:55 | 中近東/北アフリカ
4月29日

朝8時にフェズの宿を出発してまずは南へ向かう。

 旧市街とは全く趣の違う、整然と整備された新市街を出ると
 徐々に高度が上がって周りの景色は畑や牧草地の緑が続く。
途中ではポピーが咲いていたり、リンゴの木が花盛りだったりして春真っ盛り。

1時間ちょっとで到着したのはイフレンと言う町。
標高1650メートルでフランス植民地時代に避暑地として開発されたというから日本の軽井沢やインドのシムラのようなところ。
  
だから建物や公園もまるでヨーロッパで、およそモロッコらしくない。
 そこがモロッコ人に受けるのだろう、町には観光客がいっぱいで、みな必ずこのライオンの像と記念撮影をしている。

しかし冬には雪も降るというこの町、4月末でもとにかく寒い!冷たい風が吹き付けるので、ちょっと歩いたらみんなカフェに入りこんでしまうのがおかしい。

  
イフレンの町を出ると杉林が続き、フェズのマドラサなどに使われていた木材はこの辺りから来たのかと納得する。道の正面に現れた山の斜面はスキー場になっている。

  
さらに行くと景色はだんだん乾燥して畑は見えなくなり、遠くにアトラス山脈の雪山が見えてきた。

 やがて到着したミデルトの街中からも雪山が望める。

 
本日の昼食は町からは外れたところにある新しそうな大きなホテル。いかにもツーリスト向けで、ヨーロッパ人の大型観光バスも次々に入って来たのでがっかりしたが、ビュッフェを見ると悪くはなさそうなのでおとなしくここで食事をとることにする。

 
ベルベル風と言うスープは豆や雑穀などの具だくさん。サラダが豊富なのもうれしい。

 
驚きだったのはタジンの豊富さで、定番の鶏や羊のほかにラクダ肉とプルーンとか、内臓のタジンまである。
ラクダはよく煮込まれて、言われなければ牛筋肉と思っただろう。くさみもまったくなく、こんなにおいしいとは思わなかった。
結局ラクダや内臓のタジンにはこの後出会うことはなかったので、ここでの昼食は正解。

ミデルトからさらに南下すると周りは一層乾燥してくる。

 
不思議な地層の山のふもとにはきれいな川が流れ
  
なぜかこの短いトンネルは名所らしくて、警備の警官はいるし土産物売り(?)までいる。

  
ちょっとしたダム湖など眺めながら荒涼とした中のまっすぐな道をひたすら走ると
 
やっとオアシスの中の町、ティネリールに到着。

今夜の宿は町はずれにある Kasbah Lamlani。
 
 
新しいホテルだがカスバを模してあり、部屋には広いベランダがついている。
ここから夕景色を眺めていると
 羊や山羊が戻ってきた。

夕食のレストランは8時から開くというのでその時間を待ちかねて下に降りると、明かりはついていないしまだ全く準備ができていない。
フロントにたずねると「まだ7時でしょ。あと1時間あるよ」

実はこの日からモロッコは夏時間で1時間繰り上がっているはずだった。
我らがドライバーはだから出発を8時(夏時間なら9時)にしたと言うし、街中で見かけた時計も確かに夏時間になっていた。
しかしこのホテルの人は「え、夏時間なんてまだまだ先でしょ。今は7時だよ」と言い張る。

時間を持て余した我々を見かねてか、それではホテルの案内を、と
 
パーティなどに使われるらしいベルベルテントを見せてくれたスキンヘッドのおじさん。ラフな格好で偉いんだか偉くないんだか、よくわからない謎の人だが親切だった。

やっと用意のできた夕食はセットメニュー。
 おなじみハリラスープに始まって
 
タジンは鶏か魚の選択。こうして見るとまったく同じに見えるが味は悪くなかった。
 プリンもここのはちゃんと卵で作られていたし。

翌朝ドライバーに時間の確認をすると、「毎年切り替え時期には混乱するんだよね~」って、仕事に支障はないのか。モロッコ、ゆるいなあ。

移動だけの一日ではあったが、次々と景色が変わり退屈する暇はなかった。


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モロッコ周遊 4 フェズの家庭料理レストラン

2012-05-27 16:50:47 | 中近東/北アフリカ
4月28日 続き

メディナ観光の後、部屋で一休み、7時半になったところでパティオに下りていく。

今夜の夕食はレストランに予約を入れてあるのだが、フェズのメディナ内にある店は迷子にならないようにお迎えに来てくれるのだ。

やがてやって来たのは皮ジャンを着込んだ若いお兄さん。
「レストランまでどのくらいかかるの?」と聞くと、「2時間・・・ワハハ」と冗談を飛ばす。

歩いていくのかと思ったら車に案内され、市壁の周りをぐるっと回って、おそらくは我々のホテルとは対角線上にあるあたりの駐車場に停車、そこから少し坂を上がって路地に入りこむ。

  自分たちでは絶対に行きつけない、これが入口。
レストランの名前は Dar Hatim 

オーナーであるお兄さんの自宅を改装したレストランだそうだが、我々には十分に立派に見える。
 
  

メニューはコースのみ、メインの違いによって値段も違うが、4人いるので4種類頼んでみる。
 ← クリックすると大きくなります。

まずパンとオリーブに続いてやって来たのはフェズ風と言うサラダ。
  
次々に12皿もやって来るが、ナスやニンジン、ポテトに豆類。どれもゆでただけ、煮ただけという簡単な料理法ながらとても優しい味付けで素材が生きている。

 野菜のクスクスも大ぶりの野菜がおいしい。

 魚のタジンはタラのような白身の魚のトマトソース煮込み。オリーブと塩漬けレモンがのっているのがモロッコ風。

 七面鳥の串焼きは付け合せのご飯に甘いアーモンドの粉がかかっているところがモロッコ。串焼きの方は柔らかくておいしかったが。

 当店自慢の一品というパスティラの中身はチキン。シナモンが効いてとてもおいしいが、これまたパリパリのパイ生地に粉砂糖がかかって甘い。
モロッコ料理は甘いのが特徴なのだろうか。

 だからかデザートはフルーツのみであっさり。
料理が甘い場合には甘いデザートは必要ない。

この店の料理はオーナーのお母さんと奥さんが作っているそうだが、まさに家庭料理と言う感じで毎日でも食べられそうな飽きのこない味。

 双子の子供がいるという、これがオーナー。
次々と送迎をこなし、合間には食事中のお客さんに気を配る。接客は明るい奥さんが担当し、ウェイターをしているのはお兄さんだろうか。家族で一生懸命働いている様子が実に好もしい。

食後はまたホテルまで車で送ってもらって、ツーリスト向けでやや割高ではあるかもしれないが、楽しい夕食であった。


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「Katagami Style」@三菱一号館美術館

2012-05-24 17:30:42 | 機内食・映画・美術展
今週末で終わってしまう展示会になんとかすべりこんだ。

丸の内の三菱一号館美術館で開催中の Katagami Style



江戸時代頃の日本の染色用型紙が明治期に欧米に多く流れ、それらがいかにジャポニズム、またそれに続くイギリスのアーツ&クラフツ運動、フランスのアールヌーボー、ドイツのユーゲント・シュティールに影響を与えたかをみせる面白い展示。

圧巻はとにかく日本の型紙。あくまで布地の染色のための職人による道具なのでデザイナーも製作者も名前が残らないが、虫眼鏡がほしくなるような超絶的細かさと、何より自由で洗練されたデザインがすごい。

 展示会HPより

抽象的なパターンから草花や魚など具象的なものまで、ランダムに散らされたようなモティーフとか、抽象と具象の組み合わせとか、これを見た欧米人がその新鮮さに度肝を抜かれたのも無理はない。

国ごとに分かれた展示ではよくぞ見つけたというほど、それぞれの国に所蔵された日本産の型紙と、それに影響を受けた作品を並べて展示している。
中には影響を受けたどころか、これはまんまパクリじゃないかというものまであって、著作権の意識が薄い時代とはいえなんだかなあ。
と同時にそこまで惚れ込まれた日本のデザインセンスを誇りにも思う。

1894年に設計された建物を復元した三菱一号館美術館はその舞台装置を生かす展示を心がけているらしく、アールヌーボーやユーゲント・シュティールはまさにぴったり。
次回は珍しや、バーン・ジョーンズ展だというので前売り券まで買ってしまった。

予想以上の充実度に満足して、同じ建物内のカフェで休憩。

   
明治時代の銀行営業室を再現したという天井の高い部屋はお客さんの話声がいい感じに響く。
雰囲気に合わせて頼んだアップルパイはリンゴがゴロゴロと大きくて甘さ控えめ。
おいしいけど丸の内値段がちと痛い。

 東京駅の復元も完成間近で、丸の内もオシャレになった。


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モロッコ周遊 3 フェズのメディナ

2012-05-23 12:18:36 | 中近東/北アフリカ
4月28日 続き

宿のパティオでしばらく待っていると、やがてでっぷり太って悠揚迫らぬ感じのおじさんが登場。

「私が君らのガイドである。半日なら150ディルハム、一日なら250ディルハムだがフェズを見るのに半日では短すぎる。しかし決めるのは君たちだ。どうするね。」と厳かに宣言するので、初めは半日だけお願いしようかと思っていたが結局一日ガイドをお願いする。

体型の割に速足のおじさんについてまずはブー・ジュルード門へ。
  
表はブルー、内側はグリーンのこの門をくぐると中は狭い道が迷路のようにつながる旧市街。

道端ではミントやチーズを売っていたり、
 
 
ドライフルーツやカラフルなヌガーの店も面白そうだが、おじさんについて行かないと迷子になってしまう。

「この門を入りなさい」とまず案内されたのはブー・イナニア・マドラサ。
 
 
14世紀に建てられた大きな神学校で、壁面の浮彫や透かし彫りもすばらしいが、軒下などに木材を多用しているのにちょっと驚く。

喜んですぐに写真を撮りたがる我々におじさん、「まずは私の説明を聞きなさい。その後はいくらでも写真を撮っていいから」と実に明快、合理的だ。

   
狭い路地の向こうで待っているのがおじさん。つっかい棒をした建物の間を抜け、パン屋を覗いたりしながらどんどん行く。

 途中の壁にあった半円のでっぱりは家の中の女性が訪問者をこっそり覗くための出窓。

  
看板の上やら、天井やらに妙な剥製がたくさんいるハーブのお店で口上を聞き、

次はアッタリーン・マドラサ。
  
  
ここも14世紀に建てられたそうで、中央の中庭こそブー・イナニア・マドラサより小さいが小さな吹き抜けがいくつもつながった建物の内部には小部屋がたくさんあり、ガイドによると1階は男子生徒、2階は女子生徒のための宿舎だったとか。

カラウィン・モスクは9世紀に建てられたというフェズ最大のモスク。
  
現在の収容人数は2000人だそうだが、モロッコでは異教徒は宗教施設に入れないので門から中を覗くだけ。

 このモスクの先の路地でドアを一つくぐると、中は驚くほどたくさんの部屋がつながった大きな革製品屋。ミントの葉を渡され、狭い階段を上がってベランダに出ると
  
有名なモロッコ皮のなめし場が眼下に一望できる。
作業はまず奥の水槽で石灰、塩、鳩の糞で皮を漂白し、それからそれぞれの色の桶につけて染色するそうだが、すべて人力の大変な作業。上から見ていても獣臭さが漂ってきて、そのためにミントの葉が必要な訳だ。

写真を撮ったら店の案内をされて、ここでつい皮ジャンを買ってしまったのはフェズが思いのほか寒かったせい!

この後も路地から路地を歩いて、ひょいと小さな入口を入ると
   
真鍮のランプ屋さんだったり、絨毯屋だったり。
 店の中の造りも素晴らしかったりする。

ある一軒の屋上に上がらせてもらうと旧市街がぐるりと見回せ、
 
鮮やかな緑の屋根の連なりは中に入れないカラウィン・モスクとか。

ここはベルベル・カーペットのお店で
  
「ビンボー・プライスだ。1枚持って帰れ」と熱心に売り込まれる。

お昼もだいぶ回ったが朝をしっかり食べてしまったし、今夜はレストランの予約をしてある。
あまり食べたくないのでお茶だけにしようと渋いマスターにミントティーを所望して待っていると、ガイドが頼んだサンドイッチがどこからかデリバリーされてきた。それがあまりにもおいしそうだったので我々も注文。
 
チキンケバブに香草とピリ辛のソースがかけられて、これはおいしい。
2人で一つにしてもらってちょうどいいボリュームだったけど。

帰り道もまたお店をいろいろ覗きながら、往きにはあまり気にならなかった結構な坂道を上がっていく。

  
このおじさんの店にはベルベルのアンティークやら小物がいっぱいでちょっとした博物館みたい。
古い錠前やらランプやら、どれでも売ってくれるんだろうが商売っ気もあまりない。

 
こちらはクラシックな機械で組み紐を作っている工場。機械は日本製だと言っていたと思うが、組み紐を何に使うのかは聞きそびれた。

こうして丸一日メディナを歩き回り、最後はホテルまで無事に送り届けてもらってツアーは終了。
おじさんはあまり愛想はなかったけれど、ガイドは詳しいし、どこでもせかすことなくゆっくり見学させてくれて、結果的にお願いして大正解。
メディナで迷子になるのも楽しかったかもしれないが、フェズの店は路地の中に隠れていることが多いので自分たちだけだったらこれほどいろいろ見られなかっただろう。
土曜日だったせいか名物と言われるロバ渋滞にもそれほど会わなかったし、悪名高い呼び込みもあまりなかったのはガイドと一緒だったせいだろうか。

とにかくよく歩いたということで
 中庭でまたミントティー。この甘い一杯がうれしい。


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さらにシンガポールを食べる

2012-05-21 23:02:58 | 東南アジア
いったいモロッコはどこへ行ったんだ、との声が聞こえてきそうだが、もう一回だけシンガポールの記事を。
なにしろ今回のシンガポールではいろいろ食べて来たもので。

 まずは到着早々にチキンカレーとプラタ。
プラタはインドのパラタと同様のパイのように層になったクレープ。カレーもインドからのものだが、大きなじゃがいもが入っていたり、香りもいささか東南アジア風に変わっている。
カレーは結構容赦なく辛いが、中のチキンは柔らかくて食べごたえあり。

辛い物の後には甘いものを、とフードコートでかき氷。
 ボリューム満点のマンゴーカチャン。
この写真ではわかりづらいが、氷には茶、緑、黄色、赤の4色のシロップがかけられその上にマンゴーソース、さらに氷の下には仙草ゼリー、あずき、コーンなどが隠れてS$2.7(約180円)。これだからシンガポールでかき氷はやめられない。

翌日は同じフードコートで薬膳鶏のスープ。
 
注文したとたんにボールにアルミホイルの包みを一つ乗せられたのにはいささか興ざめしたが、開けてみるとクコやら朝鮮人参やらのたくさん入ったスープに大きな鶏肉が入っていて、スープも鶏肉もおいしい。おそらくホイル包みごと蒸しているのだろうが、有名なチキンライスよりも自分はこちらの方が好きかも。

 ペナン料理のカフェで食べたのはチャー・クェイ・ティアオ。
これもシンガポールで人気のあるひもかわのような麺を炒めたものだが、どうもこの料理ではおいしいと思ったものがない。
ここのも脂っぽくていまいち。ちゃんと地元民の入っている店だったので、この料理はこういうものなんだろうか。

 こちらはおやつに用意されたお寿司。
カニカマやら、タコを辛いソースであえたものやら、ちょっと日本では見かけないものもあるが、食べてみたら意外に悪くなかった。

といろいろB級を食べあさったが、ちゃんとしたレストランでだって食べなかったわけではない。

Garudaはオーチャード・セントラルの中にあるインドネシア料理屋だが、マレー系が薦める店。
 
パダン風ということで料理はビュッフェのようにガラスケースの中に並び、注文すると皿に載せて出してくれる。
イカやエビをサンバルで炒めたものなど、辛いが風味が立ってご飯が進む。
ただしここ、ハラルなのでアルコールは一切飲めない。飲む人たちに言わせると「ビールが飲みたくなる味」なんだそうだが。

 リバーサイドのジャンボ・レストランではお約束のチリ・クラブも食べたし、ビル52階にあるチャイナ・クラブという会員制クラブでは海を見ながら高級飲茶もいただいた(気取った雰囲気だったので写真は自粛)。

正直、飲茶ならやっぱり香港がおいしいし、カレーならインドにかなわない。
しかし各国の料理が隣り合って存在し、いつでも手軽に食べられるのが多民族国家シンガポールの楽しさだろう。

おまけは今回現地で食べ損ねたラクサ。
  
明星のカップ麺だがスープがなかなか秀逸。エビ出汁の香りが強く立って辛さ控えめ、インスタントの麺に良く合う。
これ、またシンガポールに行ったら買おうっと。


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シンガポールの Maxwell Food Centreで食べまくり

2012-05-19 17:21:32 | 東南アジア
今回の出張、仕事先の目の前がチャイナタウンでも有名なホーカーセンターだった。

その名もMaxwell Food Centre。綴りがイギリス風なのは植民地時代の名残か。
 
朝から晩まで、開くお店が変わりつつ常に地元民で大盛況。
写真はこれでも11時半ごろなのでまだ余裕の状態。12時を回ると席取りがし烈になり、人気店には長い列ができて、おかげでどこがおいしいかすぐにわかる。

今回は1週間通ったのでいろいろ試すことができた。

まずは前から気になっていた「擂茶(れいちゃ)」なるもの。
 
「擂茶」とは元々客家の飲み物で、茶葉、生米、生姜などをすり鉢ですってお湯を入れるものだそうだが、ここではご飯(白米、赤米、麺のチョイスができる)の上に大根の葉のようなものやキャベツ、四角豆、ピーナッツ、じゃこなどが大量に乗せられ、お茶はお椀で別に出てきた。この野菜とご飯をよく混ぜて食べると軽い塩味で実においしい。お茶の方はゴマなども入っているようだが、緑茶と言うよりは香菜の香りがして何とも不思議なお味。おそらくはこれをご飯にかけて食べるのだろうが、混ぜご飯がおいしいので別々に食べた。これでS$4(約260円)。

 デザートはシンガポールに来たらこれを食べなきゃ、のサワーソップのかき氷。値段は失念。

翌日はこのホーカーセンターでも一二を争う人気店で海南チキンライス。
 
2店舗つながっている右側でまず支払いをして、左側でレシートと引き換えに商品をもらう。
スープ付きのチキンライス大がS$3.5、青梗菜炒めがS$4の合計S$7.5(約490円)。あっさりした胸肉のチキンもおいしいけれど、それより鶏だしで炊いたご飯とスープの方がおいしい。

デザートはここも行列ができていたので並んでみた。
 
薄甘いピーナッツスープに油條とお団子が二つ入ってS$1.3(約85円)。
お団子は片方は砕いたピーナッツ餡、もう一つは擂りゴマ餡で、特にピーナッツ餡がうんまい!

 
肉団子やつみれが3種類x各2個のった麺はS$4。

 フルーツ屋台では何でもその場でジュースにしてもらえてS$2以下。

 こちらはちょっとマレー系のチキンライス。チキンは揚げてあって、真っ黄色の甘酸っぱいソースがなかなかおいしいが、なぜか付け合せのきゅうりにかけられたフライかすをチキンライスに混ぜて食べるといける。これもS$4。サトウキビジュースはS$1.5(約100円)。

ところでこのホーカーセンターの中でも特に長い行列のできている店があって、その一つはこちら。
 
商品はカップ入りの豆花だけなのだが、どのテーブルの人も4つも5つも入ったここの袋を置いて食事しているほど大人気。10個以上持ち帰る人もいるし、週末など商品の取り合いでケンカする人までいるそうなのだが、仕事先がおやつに買っておいてくれた。
食べてみるとぷるぷるとした食感は豆花というよりもプリンみたい。ほんのりと甘みがついていて、シロップなどかけずにそのまま食べられるようになっている。
期待して食べたけれど、正直豆花なら香港や台湾の濃厚な豆の香りがする物の方がおいしいと思う。
大きなカップ入りをするっと一つ食べられたけど。

さらに仕事先で朝ごはんを用意してもらうとこんなセットが出てきた。
  
お粥は鶏スープで砕いた米を煮た広東風。お出汁がよく効いておいしい。
しかし特筆すべきはその隣のもの。写真では赤い唐辛子ばかりが目立つが、実は大量の薬味の下に生の魚が隠れた中国風のお刺身。
魚は鯛のような白身、その上にねぎ、生姜、唐辛子、ゴマ、フライドオニオンが乗せられ、ライムをたっぷりかけて食べるとめちゃくちゃうまい!ほとんど味付けはされていないようだが、少しの塩ぐらいはふってあるのだろうか。醤油や油は使われていないのであっさりしている。
「ホーカーでこれが食べられるのはここぐらいですよ」とシンガポール人が言っていたが、これに出会えて幸せ。

ここのホーカーセンターなら1年ぐらい通ってもいい、と思ったが、残念ながら仕事先は来週から引っ越してしまうので次回は来られそうにない(泣)。


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シンガポールの新顔 Oasia Hotel

2012-05-15 23:11:06 | 東南アジア
久しぶりにシンガポールにやって来た。

過去のブログを見たら去年もGW直後にここに来ている。ちょうど1年ぶりと言うわけ。

今回は仕事の関係で新しいホテルに宿泊中。
おなじみオーチャード・ロードからははずれ、少し北の地下鉄ノビナ駅に直結した Oasia Hotel。
 開業してやっと1年という新しいホテルだ。

今回はビジネス・パッケージということで最上階、25階のクラブルームに宿泊。
  
木を多用したインテリアは日本人のデザインだそうですっきり、壁面のテレビがでかい。

  
シャワーブースが独立したバスルームのアメニティはタイの Thann、湯沸しの他にネスプレッソがあるのがポイント高し。

22階にはクラブラウンジがあって朝食やお茶はここで。
 
品数は多くないが卵料理もオーダーでき、なにより明るく広々とした景色を見ながら朝食を取れるのがいい。

さらにこのラウンジの外にはクラブゲスト専用のプールもあり。
 
効きすぎる冷房から逃れられるのもありがたい。

といいことづくめのようなホテルだが、部屋の使い勝手は実はあまりよろしくない。
バスルームにドライヤーがあるのになぜかコンセントがなかったり、タオル掛けが手近になかったり。
スイッチ類もデザイン優先なのか、シンプルすぎてわかりづらい。
完成してから泊まってみて確認するということをしていないのだろう。

しかし繁華街ではないとはいえ駅直結だし、すぐ隣にはショッピングモールが2つもあってすこぶる便利。
ホテル代の高いシンガポールではリーズナブルで快適なホテルと言えるだろう。


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2012年初夏の枡ざき

2012-05-13 10:21:45 | 食べ歩き
また枡ざきさんにお邪魔したら、前日に開店2周年を迎えたという。

大好きなお店が順調に行っていることを喜びながら、5月のお料理を堪能。

 まずは初夏らしく、じゅんさいの乗った枝豆豆腐。
 来る度ににぎやかになる先付。
特に左端の鯛の白子のフライがむちゃくちゃおいしい!
 お吸い物も初夏ならではの鱧にじゅんさいで
 次の鱧の湯引きは梅肉で。
 お造りはにぎやかに盛られた上の蓋を取ると下からイカのうに和えが出てくる仕掛け。
一番手前の白いタコの上に乗っているのはわさびに漬けて緑色にしたとびこだって。
枡ざきさんはこういうびっくりが大好き。
 焼き物はカマスの酒盗焼きでこれがまたおいし~。
 身欠きニシンの炊き合わせで一息ついて
 うに真薯の揚げ物はなんと中にイクラが入っている。
小さいけれど濃厚な一品。
 職人技で細~く切られた山芋にはなめことフルーツトマト。
 
そして毎度楽しみな土鍋ごはん。とうもろこし、海老、アスパラ、トマトなどなど、華やかなご飯は同行者により「北海道の祭り」と命名(笑)。

そして最後のデザートがすごかった。
何やら大きなお盆にかき氷を盛っていると思ったら
 なんと7種盛り。
我々が南極行きたい、なんて話をしていたのでこんな風にしてくださったのだって。
同行者がまた「極楽の何たら」とか名前を付けていたけど、食べるのに夢中で忘れちゃった。

店主の遊び心はますます冴え、ご本人も自負していらっしゃるとおり、2年前よりさらに進化している。

何やらまだ新しいアイデアもたくさんありそうなので、ここはまた来なくっちゃ。


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モロッコ周遊 2 Riad Sara

2012-05-11 17:32:54 | 中近東/北アフリカ
4月28日

ベッドの中で目を覚ますとなんだか雨が屋根をたたいているような音がする。

モロッコって乾燥したところだと思っていたのでこの時期雨なんて降らないと思い込んでいたし、昨日の晩も予想していたより寒かった。

パティオの天井はガラスで覆われているので光は入るが外の天気はよくわからない。
まだちょっと早いが起きだして玄関の外まで出てみると
  
ありゃりゃ、やっぱり雨だよ。
それにしても玄関の前の路地も、その路地に入る路地(上の写真)もなんて狭いのだろう。

そしてシリアの時もそうだったが、そっけない外観に比べて玄関を入った内側の華麗さ。
  
  
   
柱や壁の浮彫、テラスや軒下のペインティング、壁や床のタイルまで、モロッコの装飾は細かくて女性的だ。

このRiad Saraは全部で7室の小さなホテル、3つ星ほどの決して豪華な宿ではないのだが、17世紀に建てられたという屋敷はそれでもこの華やかさ。

みんなで散々写真を撮りまくって、8時になったのでパティオのテーブルに着くとようやく出勤してきたお姉さんたちが朝食を用意してくれる。
 
メニューはフレッシュオレンジジュースにゆで卵、パンとコーヒーと簡単だが、デニッシュの他にアラビア風のパンととうもろこしパンが出てそれぞれおいしく、なによりもコーヒーがヨーロッパ風に濃いのがうれしい。
元フランス領ではパンとコーヒーの心配がいらないのがいい。

朝食を食べながら今日一日の相談。
フェズのメディナは有名な迷路なので、そこで迷子になるのも面白いかもしれないが、効率よく回るためにはやはりガイドがいた方がよかろうということになり、ホテルの人にお願いする。
1時間もすれば来てくれるようなので、それまでこのパティオでゆっくり待とう。


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モロッコ周遊 1 成田~フェズ

2012-05-10 01:09:27 | 中近東/北アフリカ
2012年4月26日から5月5日まで モロッコ周遊の旅

4月26日

成田22時発のエミレーツ航空でドバイへ。

GWのこととて機内は満席。我々一行4人と同様、モロッコへ行く団体ツアーもあるが、ヨーロッパのガイドブックを広げている人もいる。昔の南回り復活といったところか。

4月27日

現地時間4時過ぎにドバイ上空に達するも、天候不良と空港混雑のためとかでしばらく旋回。
上空からはわからなかったが、着陸してみると外は霧。
乗継までは3時間あるし、帰りはほとんど時間がないのでと早くも買い物に走るが、出発時間になっても飛行機が出る様子はない。

 ドバイでこんなに霧になるなんて思ってもいなかった。

結局出発は2時間15分遅れ、カサブランカ到着も2時間遅れて14時になった。

 カサブランカの周りの景色は平らな畑が広がる。
 空港は日本の地方空港ほどの規模。

入国審査窓口のテキトーさと、係官の大げさな身振りに外国に来たことを実感しつつ、順調に入国して無事今回のドライバーと合流。
今回も4人で車1台貸し切り、英語ドライバーのみお願いしておいたが、モロッコ人にしては小柄でおとなしそうな人、英語も問題ないようだ。

空港を出ると車はすぐに高速に乗り、海岸線をラバトへ。
 3車線の制限速度は100キロ、車は120キロで飛ばす。
  
  
ラバトの郊外からは内陸に入り、メクネスも過ぎると平らな景色に起伏が出てくる。

途中に休憩をはさんで2時間、夕暮れのフェズには19時に到着。
 メディナが有名なフェズだが、新市街が想像以上に大きく、車の往来も多い。

しかしその車はメディナの中には入れず、門のそばに駐車するとそこにはちゃんとポーターが待ち構えている。


荷物の後に続き、狭い路地を入ると壁に小さなドアが一つ。
  
これが今夜の宿、Riad Sara の入り口。

入って見れば中央にはかわいいパティオ、四方を白壁にたくさんの装飾を施した部屋が囲む。
 

横に長い部屋の両端にベッドとソファ。
 
  
バスルームが無駄に広いが、お湯もちゃんと出る。

時間も遅くなったし、いきなりフェズの迷路で迷子になるわけにはいかないので、今夜は宿で夕食。
   
しっかりメイクのお姉さんがたっぷりよそってくれたのはモロッコを代表するスープ、ハリラ。トマト味に豆やパスタが入った具だくさん、ここのは胡椒が効いていたが温かくてほっとする。

 メインはこれまたモロッコと言えば、のチキンとオリーブのタジン。でもこれはちょっとパサパサしていまいち。

 デザートのプリンはたぶんインスタント。

モロッコ一食目としてはいささかがっかりだったが、長旅でさすがに疲れた。
ベッドに入って電気を消した途端に意識を失った。


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