4月29日 続き
昼食の後はハバラナの町を通ってポロンナルワへ。
世界遺産にも登録されているポロンナルワは11世紀から13世紀までシンハラ朝の都として栄えたところ。
遺跡は広大な敷地の中に散在しているので、車か、少なくとも自転車でも使わないととても回れない。
まずは12世紀の宮殿跡。
元は7階建ての壮大な宮殿だったとのことだが、往時の姿を見るにはかなりの想像力が必要。
柱のたくさん並んだこちらの建物は閣議場。ライオンはもちろん王様のシンボル。
沐浴場のそばには川が流れ、シンハラの子孫達がやはり沐浴や洗濯をしている。
遺跡の中心とされているのは宮殿の北、ちょっと小高いところにあるクワドラングルと呼ばれる一角。
中央には7世紀のものとされる仏塔があり、形や彫刻がちょっとインドネシアのボロブドールを思い出させる。入り口にあるムーンストーンの彫刻も細かくてとてもきれいだ。
この南にはトゥーパーラーマという仏堂。
壁にまた仏堂の彫刻がされているのが面白く
中に安置された仏像は長年信者たちに撫でさすられたのだろうか、顔も体も磨耗しているところがなんとも味がある。
他にもぽつんと立つ仏像があったり、不思議な曲線の柱があったり
これは「石の本」。掘られているのは古いシンハラの文字だが、くねくねした中にさなぎみたいな文字もあっておもしろい。
ここからさらに車で移動してガル・ヴィハーラ。
大きな坐像と立像
さらに涅槃仏がいらっしゃるが、石の縞模様が美しく、どれも丸顔で優しい表情。
眺めていたら係りのおじさんが「横になったお釈迦様のつま先が揃っていたら寝ている姿。この像はずれているから涅槃に入られた姿なんだよ」と教えてくれる。へえ、知らなかった。
さらに真ん中にはフェンスで囲まれた小さな坐像。
まわりの壁にわずかに壁画が残るのをおじさんが教えてくれたが、位置的に写真を撮ることができなくて残念。
むかしはこれらの仏像の周りに建物があり、華やかな壁画で飾られていたのだろう。
日もだいぶ傾いてきたが、どうしても見たいところがもう一ヶ所ある。
「もう閉館時間を過ぎているかも」とドライバー氏に心配されつつ向かったのは北のはずれにあるティワンカ・ピリマゲ寺院。
修復中の寺院の扉ははたしてちょうど鍵をかけたばかりのところだったが、我々の姿を見た係員のおじさんはやさしくて、「大丈夫、見せてあげるよ」とまた扉を開けてくれた。
どうしてもここが見たかった理由はもちろん壁画。
狭い通路の両側に予想よりもずっと多くの壁画が残っている。
13世紀のものと言うこの壁画、保存状態はあまりよくなく、懐中電灯で照らさなければほとんど見えないが、緻密な表現はアジャンタの壁画に似ていてすばらしい。
奥には胴体だけになってしまった仏像が立っているが、足元に供えられた花がストゥーパの形に並べられて、ここはいまだ信仰の場所なのだと教えられる。
壁を懐中電灯で照らしながらしつこく写真を撮っていても文句一つ言わない係りのおじさん。後からまた別の外国人が入ってきても追い出したりはしなかった。
スリランカの人はやっぱり優しい!
遺跡のゲートを出ると、その先には大きな湖があり、家族連れが大勢夕涼みをしている。
大きいけれどこれは人工湖だそうで、今回スリランカで見た湖はどれもいずれの時代にかその時の王様が作った人工湖だった。
緑が多く、雨の多そうなこの島でも治水は統治者の一番の仕事だった様子。
日もとっぷり暮れてから今夜の宿に入った。
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昼食の後はハバラナの町を通ってポロンナルワへ。
世界遺産にも登録されているポロンナルワは11世紀から13世紀までシンハラ朝の都として栄えたところ。
遺跡は広大な敷地の中に散在しているので、車か、少なくとも自転車でも使わないととても回れない。
まずは12世紀の宮殿跡。
元は7階建ての壮大な宮殿だったとのことだが、往時の姿を見るにはかなりの想像力が必要。
柱のたくさん並んだこちらの建物は閣議場。ライオンはもちろん王様のシンボル。
沐浴場のそばには川が流れ、シンハラの子孫達がやはり沐浴や洗濯をしている。
遺跡の中心とされているのは宮殿の北、ちょっと小高いところにあるクワドラングルと呼ばれる一角。
中央には7世紀のものとされる仏塔があり、形や彫刻がちょっとインドネシアのボロブドールを思い出させる。入り口にあるムーンストーンの彫刻も細かくてとてもきれいだ。
この南にはトゥーパーラーマという仏堂。
壁にまた仏堂の彫刻がされているのが面白く
中に安置された仏像は長年信者たちに撫でさすられたのだろうか、顔も体も磨耗しているところがなんとも味がある。
他にもぽつんと立つ仏像があったり、不思議な曲線の柱があったり
これは「石の本」。掘られているのは古いシンハラの文字だが、くねくねした中にさなぎみたいな文字もあっておもしろい。
ここからさらに車で移動してガル・ヴィハーラ。
大きな坐像と立像
さらに涅槃仏がいらっしゃるが、石の縞模様が美しく、どれも丸顔で優しい表情。
眺めていたら係りのおじさんが「横になったお釈迦様のつま先が揃っていたら寝ている姿。この像はずれているから涅槃に入られた姿なんだよ」と教えてくれる。へえ、知らなかった。
さらに真ん中にはフェンスで囲まれた小さな坐像。
まわりの壁にわずかに壁画が残るのをおじさんが教えてくれたが、位置的に写真を撮ることができなくて残念。
むかしはこれらの仏像の周りに建物があり、華やかな壁画で飾られていたのだろう。
日もだいぶ傾いてきたが、どうしても見たいところがもう一ヶ所ある。
「もう閉館時間を過ぎているかも」とドライバー氏に心配されつつ向かったのは北のはずれにあるティワンカ・ピリマゲ寺院。
修復中の寺院の扉ははたしてちょうど鍵をかけたばかりのところだったが、我々の姿を見た係員のおじさんはやさしくて、「大丈夫、見せてあげるよ」とまた扉を開けてくれた。
どうしてもここが見たかった理由はもちろん壁画。
狭い通路の両側に予想よりもずっと多くの壁画が残っている。
13世紀のものと言うこの壁画、保存状態はあまりよくなく、懐中電灯で照らさなければほとんど見えないが、緻密な表現はアジャンタの壁画に似ていてすばらしい。
奥には胴体だけになってしまった仏像が立っているが、足元に供えられた花がストゥーパの形に並べられて、ここはいまだ信仰の場所なのだと教えられる。
壁を懐中電灯で照らしながらしつこく写真を撮っていても文句一つ言わない係りのおじさん。後からまた別の外国人が入ってきても追い出したりはしなかった。
スリランカの人はやっぱり優しい!
遺跡のゲートを出ると、その先には大きな湖があり、家族連れが大勢夕涼みをしている。
大きいけれどこれは人工湖だそうで、今回スリランカで見た湖はどれもいずれの時代にかその時の王様が作った人工湖だった。
緑が多く、雨の多そうなこの島でも治水は統治者の一番の仕事だった様子。
日もとっぷり暮れてから今夜の宿に入った。
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