Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

銀座で台湾かき氷@「三徳堂」

2013-07-31 01:07:59 | 食べ歩き
映画を2本見たら小腹が空いた。

ほんの2,3日前にお友達、自由ヶ丘「コッコロ」の店主がおいしそうなマンゴーかき氷を食べたとブログに書いていたので、これは自分も行ってみねばなるまい。

場所は閉店したばかりの松坂屋のすぐそば。
小さな店だが、「台湾烏龍茶坊」の垂れ幕とかき氷の旗が見えたらそこ。
 「三徳堂」

中に入ると狭い店内には中国茶がいっぱい並び、正面のテーブルでは男性が二人お茶を飲みながら話していて、お客だかお店の人だかわからない。
その奥にいた台湾人らしいマダムに「かき氷は?」と声をかけると、メニューから注文をして上に上がるように言われる。

狭い階段を上がった先も小さな喫茶室だが、なんだか気取り過ぎないところが台湾っぽく、落ち着く。


下にいたおじさんたちには「マンゴー、もうすぐ終わっちゃうよ~」と言われたけど、自分が注文したのはこちらの豆豆氷(ドードーピン)。
 
運ばれてきた時には思わず「うわ、でか」と声が出てしまったが、何種類もの豆に愛玉子ものり、ジャスミンティー入り黒蜜に練乳もかかっているという、いかにも台湾らしいかき氷。
豆はあずきやら緑豆、花豆などの他に落花生と蓮の実が乗っているのが特にうれしく、甘さも台湾と同じく控えめで、これが東京で食べられるとは!

夢中で完食したらおなかがいっぱいになった。冷えた口には添えられた暖かいプーアール茶がまたうれしい。
これで1200円と、さすがに銀座では台湾並みの値段とはいかないが、シロップだけの日本風かき氷よりずっとお得感がある。

こちらのお店、冬には暖かい台湾デザートもあるようなので、これはまた来なきゃ。

Kさん、いいお店の紹介、ありがとう!


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「スタンリーのお弁当箱」@シネスイッチ銀座

2013-07-28 23:08:16 | 機内食・映画・美術展
2時間近くを立ち見でがんばり、お昼を食べてからシネスイッチでもう一本。

 「スタンリーのお弁当箱」 Stanley ka Dabba

写真からわかる通り、インドの子供たちの映画。
自分としてはこちらが本命だったのだが、同じ半額入場料でも入りは6割ぐらい。おかげでゆったり座れたけれど。

見ての感想は一言でいえば「へんな映画」。
欧米の映画の公式にも当てはまらなければ、インド映画の公式にも当てはまらない。

主人公はカトリックの学校に通う小学生のスタンリー。
頭の回転が良くて友達の間でも人気者だが、なぜか毎日お弁当を待たずに学校に来て、お昼は水を飲んで紛らわせていたりする。すると周りの友達がいい子ばかりで、さりげに誘ってお弁当を分けてあげる。

そこへ登場するのがこちらもなぜか毎日弁当を持たずに同僚のお昼をくすねたり、恵んでもらっている国語の先生。食いしん坊のこの先生がスタンリーの裕福な友達の豪華なお弁当に目を付け、自分が食べたいばかりに分けてもらっているスタンリーを泥棒呼ばわりし、「弁当を持って来れない子に学校に来る資格はない」とまで言う。

いくらインドでもこの国語の先生の設定はあんまりじゃないだろうか。
どうもコメディーレリーフのつもりのようなのだが、人のお弁当をこっそりつまみ食いしたり、笑えない。
でなぜこの先生も毎日手ぶらなのか、これがスタンリーの手ぶらの謎とともに明かされるのかと思ったら最後まで説明なし。ここがすっきりすればずっといい映画になったのに。

スタンリーの弁当なしの理由は映画の終盤で明かされるのだが、この部分はかなり切ない。
もちろんここがこの映画のメッセージなわけで、インドの厳しい現実を伝えるという意味では成功している。

そう言えばつい先日はインドで毒入り給食という痛ましい事件があったが、これもこの映画のメッセージと無関係ではないだろう。
この事件の背景に関してはインド在住の青蓮さんのこちらの記事をぜひご参照いただきたい。

子供映画の得意なイランだったらもっとしっとりした映画になっただろうな、と思いつつ、くりくりした目の子供たちはかわいいし、ヒンディー混じりの英語は楽しいし、へんな映画というかへたくそな映画ではあるけれど悪い映画ではない。

何よりもこの映画を見た後は絶対にカレーが食べたくなる。
インドに行く度に例の段々弁当箱を買おうかと迷っていたけれど、やっぱりまたほしくなってしまった。


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「クロワッサンで朝食を」@シネスイッチ銀座

2013-07-27 23:30:15 | 機内食・映画・美術展
ここしばらく飛行機に乗っていないもので映画とはご無沙汰。

久しぶりに映画館に足を運ぶ気になるものを見つけたのでチェックすると、幸運にも出かけようと思った日が映画館のレディースデイで半額。
ならば2本立てで見てしまおう。

駅に降り立つと開演時間の40分前。
これは早く来すぎた、と思いながら映画館の方へ角を曲がるとなんと、ほとんど60代以上とおぼしきマダム達が長蛇の列を作っている。
銀座の小さな映画館、シネスイッチ。ここでこんな行列を見たのは初めてだ。

行列の元となっている映画は自分としてはついでの方。でもこちらを先に見た方が時間のつなぎがいいので、「すぐの回は立ち見です」というけど仕方がない。炎天下を20分も並んでチケットをゲット。

そして見た映画はこちら。
 「クロワッサンで朝食を」 Une Estonienne a Paris

マダム達に人気の理由はお懐かしや、ジャンヌ・モローが出ているからだと思う。
その上このタイトル、ちょっとおしゃれで気楽な内容を期待してしまう。

ところが開巻早々、景色は寒そうな冬のエストニア。
飲んだくれの元亭主に付きまとわれる、いかにも幸薄そうな中年女が認知症の母親を看取るところから始まる。
その彼女が紹介されてジャンヌ・モローの家政婦として働くためにパリに来るのだ。

モロー演じるばあさんも元はエストニアの出身。女優志願であった美人がおそらくは金持ちの亭主を見つけ、さんざん色っぽい過去があったであろうことがほのめかされる。
そんな元美女もすでに近所のカフェへ行くことさえ億劫なほどに年老いているが、しかし毎日きっちりとメイクをしてブランド物の服を身に着け、ジャラジャラと大きなアクセサリーをつける。こういうところがいかにもヨーロッパっぽい。

ジャンヌ・モローもすでに85歳だそうだが、自前の物だと言うシャネルの服がさすがに良く似合い、昔からさんざん好き放題をしてきて今さら変われない、身勝手だからこそかわいい女なんて朝飯前。むしろひねりのなさすぎる役で物足りなかったのではないだろうか。

身勝手な女はいくら年をとっても枯れたりしないし、そんな女に振り回される男は女を愛していても「死ぬのを待っている」なんてドキッとするほどリアル。
決して明るい映画ではないが、地味なエストニア人の中年女がパリで暮らすうちにいつのまにかちょっとおしゃれになっていくところなど、やっぱりパリと思わせる。

それにしてもパリに暮らすエストニア人というのはどういう存在なのだろうか。
そのニュアンスがわかればこの映画ももっとよく理解できるような気がする。

立ち見で映画を見たなんて一体何十年ぶりだろう。
短い映画でよかった!


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五反田でペルー料理 「アルコ・イリス」

2013-07-24 11:38:55 | 食べ歩き
近い割にはめったに降り立つことのない五反田、用事のついでにまた変わったものでも食べようと検索してみるとペルー料理屋がある。

というわけで駅前の猥雑な飲み屋街の中にあるこちらの店へ。
 レストラン アルコ・イリス
飲み屋街の中と言っても大通りからそば屋の角を曲がればすぐなので怪しい店の間を歩く必要はない。
上を見上げていないと見落とすが、窓に大きく店名が書かれている。

狭くて暗い階段を上がると大きなペルー国旗。
 
店内は明るく、壁にはマチュピチュやナスカのポスターが貼られているが、陽が良く当たるのか色あせている。

迎えてくれたのはまたも愛想のないおっさん。チープなTシャツ姿で無口だが、どうも日系ペルー人っぽい。
すぐにメニューやお水を出してくれたので、今度の愛想のなさは無問題。
しかしこのところ愛想のないおやじに良く当たる。

ランチメニューには6種類ほどの料理があり、どれにもスープが付く。
 すぐに出てきたこちら、マカロニや野菜も入っているが牛肉のお出汁が濃厚。かなり肉々しいにおいなので、肉嫌いには厳しいかもしれない。お肉は好きなのでおいしくいただいたが。

メニューから選んだのはこちら。
 Cau Cau という牛のハチノスとポテトの煮込み。
名前の通り、皿の上にはハチノスがてんこ盛り。ポテトの他にはグリーンピースが入っているだけのシンプルさ。
黄色いのはターメリックで、ちょっと変わった風味があるのはなんだろうと思ったら香草が少し入っている。たぶんバジルだと思うが、これと青っぽいグリーンピースがハチノスのくせを和らげている。と言ってもハチノスに臭みはなく、柔らかくて食べやすい。
マイルドな味付けで、シンプルな分途中でちょっと飽きてくるが、その時には添えられたチリソースを加えるとおいしい。

店内のボードには夜のおすすめとしてハツやらホルモンやらが紹介されているので、ここは臓物料理が得意らしい。ペルー料理がそういうものなのだろうか。

がっつりボリュームのあるランチはこれで750円。
気取らない店内と言い、シンプルな料理と言い、ペルーの大衆食堂はこんな感じかなと思わせる。

男性向けの料理だと思ったが、1時過ぎの先客は女性の二人組で、後から入って来たのも女性の4人グループだった。
こと食べ物に関しては男性よりも女性の方が冒険心があるからだろうか。

珍しいものが食べられて面白かった。


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白金のベーグル食べ比べ

2013-07-22 13:45:24 | 食べ歩き
ベーグルというユダヤのパンを特に好きと言うわけではない。

しかしニューヨークで食べたむちゃくちゃ歯ごたえのある独特の食感に比べて、日本でベーグルと称して売られているものはあまりにも違う。

白金には本格的なベーグル屋があるというので食べ比べてみることにした。

1軒目はランチを食べたイスラエル料理屋、「David's Deli」。
レストランだけれどデザートの冷蔵ケースの上にベーグルが並んでいる。
4種類ほどあった中から基本のプレーンを選択。180円。
 形はベーグルというよりドーナッツ。
表面の焼き色はかなり薄く、持った感じも軽い。

2軒目は伊勢丹Queen'sの裏手にある「マルイチベーグル」
 お店は青いタイルの小さなビルの1階。歩道からちょっと引っ込み、看板も何も出ていないし、店内を覗きこまないとショーケースも見えない。
事前にネットで見ていなかったら絶対に見逃してしまうだろう。

開いているドアから中に入ると町のパン屋さんと言う風情だが、正面のケースに並んでいるのはたくさんの種類のベーグルのみ。
右手のケースにはクリームチーズをはじめとするフィリングがたくさんあって、この店は具だくさんのベーグルサンドが人気らしい。

しかしランチは食べたばかりなので、比較のためにここでもプレーンを購入。200円。
 ここのベーグルはなぜかみんな横がつぶれた形をしている。
色はきれいな茶色で、表面の光沢とぱりっとしたところ、持ち重りするところはなるほどニューヨークで見たものに近い。

家に持ち帰って切ってみる。
 予想通り、右のDavid'sに比べて左のマルイチはぎっしりと密度が高く、切るのに苦労するほど。

食感も見た目通り、David'sが普通のパンより若干もちっとしているかな程度なのに比べて、マルイチの方は顎が疲れるほどの弾力。ニューヨークで食べたものはさらにもちもちしていたような気もするが、もう10年以上も食べていないのでさだかではない。ずっしりとした食べごたえは記憶の通りで、1つ食べただけで夜までお腹が空かない。これは確かにNYスタイルかも。

しかし味に関しては実はDavid'sの方が小麦粉の味がしておいしいように思う。
普段に食べたいのは多分こちらの方。

結局自分、ベーグルはそれほど好きじゃなかったのだ・・・。


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白金でイスラエル料理 「David's Deli」

2013-07-20 11:01:32 | 食べ歩き
所用で出かけた白金高輪、せっかくなのでどこかでお昼を食べようと検索してみるとイスラエル料理屋がある。
大好きなファラフェルが食べられる!ということで行ってみた。

 David's Deli

桜田通りの魚籃坂にほど近いところにある大きな店にちょっと早めの11時25分に行くとランチメニューの看板は出ているし、扉も開く。
が店内に入ると60がらみの日本人のおじさんに「11時半の開店です。待ってもらえますか」とニコリともせずに言われる。

待つと言っても5分ぐらいだろう、何の問題もない、と1階の席について、でも暑い中を歩いてきたので汗だく、「とりあえずお水だけください」と言うと「お待ちください」と言われて本当に待たされた。

ファラフェル目当てに来た店ではあるが、ちょいとおしゃれなレディースランチと言うのがあるのでそちらを注文。
しばらく待つうちに登場したのはこちら。
 
小さなココット皿にはファラフェルが2つ。親指の先ほど、とかなり小さいが、カリッと揚がってとてもおいしい。
たっぷりのサラダに乗っているのは胡椒の良く効いた鶏肉。あっさり目のドレッシングもかかっているが、これを柔らかいピタパンにはさんで食べるとパクパクいける。
全体にスパイスは抑え目でおとなしいが、バランスがいいので誰でもおいしく食べられそう。

 食後のコーヒーにはクッキーがついてくるが、これがどっしりと甘めでイスラエルっぽい。

大きなガラス窓に白っぽい家具の店内は明るく、2階にも座席がたくさんあってかなり広い。
が12時をかなりまわってもパンとクッキーを買いに来たおじさんが一人いただけで、自分が出るまでとうとうほかのお客さんはなし。

そんなにヒマなのに、あるいはだからか、最初の無愛想なおっさんはもう一人の50がらみのおじさんに仕事の引継ぎか何かずっと話をしていて、店内が静かだから聞こうと思えば話の内容が全部わかってしまうほど。
こちらの水がなくなっても継ぎ足しに来ることもなく、いいかげん声をかけようかと思ったところでやっと気がついた。

料理がおいしいのに客が来ないのはやや高めの値段設定以上にこの居心地の悪さのせいじゃないだろうか。
あるいはユダヤ人相手のケータリングが主な仕事なのかもしれないが、もったいない。


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シュリーマンの見たお江戸

2013-07-18 14:48:47 | 雑談
トロイの発掘で有名なシュリーマン、彼が日本を訪れていたことをご存じだろうか。

ドイツで生まれたシュリーマンだが、様々な経験の後にロシアで貿易商として大成功し、大金持ちになった。なのにわずか41歳で事業を停止し、43歳で世界漫遊の旅に出発、その途次で日本に1ヶ月滞在した。
その経験をアメリカへ渡る船の中で書いたのが 「シュリーマン旅行記 清国・日本」
トロイの発掘に取りかかるのはその後のことである。



本はまず万里の長城を見物に上海から天津、北京を経て古北口へ向かうところから始まる。
時は1865年。アメリカやイギリスが上海に租界を作って間もない頃で、清の国内はがたがた。
民心も荒廃していたのだろう、シュリーマンはどの町も不潔極まりない事に怒り、壮麗な紫禁城も荒れ果てていることを嘆く。偉大な文明を築いた民族がすっかり落ちぶれてしまったことにがっかりしている様子がよくわかる。

当時の劇場や女性の纏足に興味があったらしくその説明が詳しいが、どこでも食べるものには困らないことやら住民がそこいらへんにゴミを投げ捨てる様子、また漢民族が異常に賭け事が好きだとしているところなど、中国人、150年前とそれほど変わってないかも、と言うのが面白い。

そんな清国との比較のせいだろうか、その後に訪れた日本に関してはどこよりも清潔だと大絶賛している。
男女混浴の銭湯からは外国人である自分を見ようと裸の人間が飛び出してきたそうだが、それさえ受け入れてしまうのだからシュリーマンの柔軟性は大したものだ。

この旅行記がおもしろいのは他の日本滞在記のほとんどが明治になってからの来日であるのに、シュリーマンが来た1865年はまだ江戸幕府の時代、尊皇攘夷まっただなかだったということ。
家茂が京都に上る行列にでくわしているし、外を歩く時には必ず幕府の役人が5人づつ護衛についている。

実はこの時代、外国領事館も襲われて死者も出ていたので、江戸府内に住んでいたのはアメリカの代理公使ひとりだけ、あとの外国人はみな安全な横浜の居留地に留まり、当然旅行者が江戸へ行くことなど普通はできなかった。それをつてを頼って許可を得、VIP待遇の護衛付きで観光しているのは大金持ちならではのことだろう。

見聞きしたことの説明に関しては間違っていることもいろいろあるし、たとえば10年後に来日したイザべラ・バードの旅行記などに比べるとやはり素人の書いたものと言う感じがする。
まあ、我々が旅行をしてこんなブログの記事にしているようなものだ。

しかしそう簡単に外国旅行などできなかった時代、江戸にやって来たシュリーマンの財力と好奇心の強さはやはり尋常ではない。
開国したての日本はどれほどエキゾチックで面白かったことか。
今の地球上でそんなところは残っているだろうか。

ところで翻訳者のあとがきによると、アテネにはシュリーマンが晩年に建てて住んだ邸宅が残っていて、今は貨幣博物館になっているとか。
贅を尽くしたお屋敷内の各ドア上にはいちいちギリシア語で格言が刻まれていて、その一つは「何事も中庸が肝心」とか。

成金の俗っぽさがにおうが、好きなように生きたうらやましい人であることはまちがいない。


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葬式雑感

2013-07-14 15:10:41 | 雑談
家族を一人見送り、初めて葬式を出すという経験をした。

葬式までブログネタにするのかと顰蹙を買いそうではあるが、こういう経験って「大変よ~」と言われるだけでなかなか具体的なことは聞けないし、自分の記録のために雑感を残しておこう。

まず葬儀社だが、今回の場合は急死というわけではなかったので家から一番近い葬儀場に事前に話を聞きに行った。これが結果的に大正解。
互助会というメンバーになれば割引料金があるというのは顧客囲い込みのための常とう手段だが、いよいよとなった時にどうすればいいのかと途方に暮れることがないのはありがたかった。

午前3時に故人が息を引き取り、24時間受け付けに連絡を入れると、看護師さんが最近では「エンジェルケア」と呼ぶらしい最後の処置を終わったところで5時にはもう車が迎えに来てくれる。だから病院の霊安室というところにはお世話になる必要がない。
その後は葬儀場の一室にある、まるで大きな水槽のような保冷庫で通夜まで保管してもらうが、基本会いたい時にはいつでも会わせてもらえる。
連日の猛暑の中、保冷庫内は4度とのことで、これまたありがたい。

早朝に遺体を運んでもらい、一休みしたところで同じ日の午後にはもう葬儀の手配をしなければならない。
これが次々に決めなければならないことが多くてめまぐるしい。
互助会のパンフレットには30万円コースの内容が記載されているのでそれぐらいで済むのかと思うとこれが大間違い。
「初めに祭壇をお選びください」というところで最低料金がすでに30万を大きく上回っている。これに棺やら骨壺やらどんどん加算される。
それぞれ選択肢はいろいろあり、個々の値段も明記されているが、こういう時に「どれも一番安いものを」とは言いにくい。パンフレットの30万コースも「どうしてもそれで」と言えばそうなるのかもしれないが、それを押し通すにはかなりの意志が必要そう。個々の値段も葬儀社の言い値だし、たとえば花輪が高いと思っても「では他で」、というわけにはいかない。葬儀社とはいい商売だな、と思う。

神主(我が家は神道なので)、火葬場、葬儀場の空きが確認でき、葬儀の日時が決定したら親戚や知人に連絡を入れる。ここで頭を悩ますのが出席者の予想。それによって用意しなければならない食事やお返しの品の数を決めなければならないからだ。
食事に関しては一家族から何人来るかの予想が難しい。お返しについては香典を人に委託してくる人もいるのでかなり多めに用意しておいた方がいい。
さらに送られる花輪や花盛りの数、値段もこちらがとりまとめなければならないので親戚たちの間に電話が飛び交う。

通夜の日の午前中にはこれらの数の最終確認をして、昼から湯潅の儀。
棺に納める前に体を清める儀式だが、形式的に遺族が腕や脚などを手拭いでぬぐうだけのことだと思っていた。
ところが「準備ができましたのでどうぞ」と呼ばれて部屋に入ると、故人が裸でタオルをかけられ、移動式の浴槽の中に入れられているのでびっくり。家族の目の前で女性二人が手際よく、タオルで体を隠しながら全身を洗い、洗髪までしてくれるのだ。家族がするのはタオルでちょっと顔を拭くだけ。
それが終わると部屋から出され、待っている間に着替えと死化粧をしてくれて、再び呼ばれたら棺に納める。
用具といい手際と言い、ここいらへんはさすがにプロだと思う。

そして夕方からいよいよお通夜で、これは家族だけで済ませた。
翌日の告別式には遠方から親戚が出席。最近では親戚が顔をそろえるのは誰かの葬儀の時だけ。
葬式と言うのは故人のためと言うより残される者たちのためと言うことを実感する。

告別式の後は火葬場に移動し、火葬の間に会食。
火葬が終了して骨上げ。
骨壺はあまり安っぽいものでは故人がかわいそう、とちょっと奮発して大理石にしたら重くて持つのが大変だった。

火葬場から葬儀場に戻り、最後の挨拶をして解散。
終了後には葬儀社の人が書類などを持って家に来てくれたが、その際に大きな段ボールも一つ持ってきた。
何が入っているのかと思ったら祭壇に上がっていたお供え物。神式の場合には海の物、山の物をお供えするので、米に酒、にんじんやらトマトやらきゅうりやらに、かつおぶしやこんぶ、かんぴょうなどの乾物類に大きな鏡餅までやってきた。
お花の残りももらったのでその始末でまたばたばた。

長い一日を終え、仕事が一つ終わったという実感だけで悲しいという気持ちは正直なところまだ湧かない。
料金のことはともかく、葬儀社の手際の良さには何かと救われたここ数日だった。
ぼーっとするひまもなく、やはり葬式は残される者のための儀式なのだろう。


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山形のサクランボをお取り寄せ

2013-07-05 19:40:44 | 食べ歩き
いつも秋の果物を取り寄せている山形から、今年はさくらんぼを取り寄せてみた。

 訳ありさくらんぼ、1キロで3980円。

注文を入れたのは1ヶ月も前、最盛期の出荷と言うことでやっと届いたが、さすがに完熟、甘くて酸っぱくて、やっぱり佐藤錦はおいしい!

訳ありとは大きさの選別を行わず、バラで箱に入っているからだと思うが、それにしても日本のさくらんぼのお高いこと。
普段だったらとても手が出ない高級果物、今回は入院中の母のために取り寄せたが、1ヶ月も経つうちにさくらんぼも食べられなくなってしまった。
やっと2粒食べてくれただけ。

ちょっとせつないさくらんぼになってしまった。


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洗足でタイ料理 「アロイバーン」@洗足カフェ

2013-07-02 21:59:12 | 食べ歩き
洗足に面白いカフェがある。
南房総リパブリックというNPO法人が運営する日替わりオーナー制のレストラン&カフェ。
曜日により、また昼と夜で違う人たちがそれぞれ得意とする料理を提供していると言う。

ここでタイ料理が食べられる日、友人を誘って行ってみた。

  場所は東急目黒線の洗足駅から徒歩1分。
大きなウィンドーの中、1階は入ったところに大きなテーブルが一つ、その奥が厨房。
2階はお座敷席になっているが、椅子の方が楽なので1階で相席をお願いする。

まずは飲み物を注文。
 
右はラムネの瓶に入ったライチーソーダ。そして右の真っ青な飲み物はハーブティー。聞けばタイでもち米などを青く染める花のお茶だと言う。特に強い香りや味はないが、レモン汁を入れると青いお茶が鮮やかな紫色に変わるのがおもしろい。

4つある小皿料理の中から3品をオーダー。
 おなじみ春雨サラダのヤムウンセンだが、酸味、甘味、辛味のバランスがとてもいい。
 エビのタマリンドソース掛け。
タマリンドの酸味が大好きな自分は美味しくいただいたが、生ニンニクの苦手な同行者には厳しかったよう。
 薄切り豚肉に甘辛酸っぱいタイらしいタレのかかった一品。
たくさんの胡椒と生のバジルがさわやかで、添えられたキャベツもよく合う。

メインのお料理はチキンのグリーンカレーのみ。
 フルポーションを2つに分けていただいたが十分な量。
さつまいもが入っているのが意外だが、これと竹の子の甘さがカレーの辛さを中和して、かぐわしいジャスミンライスとともにとてもおいしくいただける。

本日のオーナーはバンコク在住時にタイ料理を習い覚えたという女性。お手伝いをしていた高校生は娘さんだろうか。
お客さんは知り合いの方が多いようだが、初めての我々もとても気持ちよく迎え入れてくださって居心地もいい。
お料理の上手な奥様の家にお呼ばれしたような感じかな。

また来ます、とお約束したが、この店の出店は第5土曜日のみということで次回は8月末。
来たくてもなかなか来れないのが残念。

それにしても面白いシステムのこのカフェ。
他のオーナーのお店も気になる。
スケジュールはこちら↓から確認してでかけよう。

「洗足カフェ」


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