Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

明るいポーランド 16 クラクフ~ヴロツワフ

2019-11-28 12:08:43 | ヨーロッパ

10月5日

5泊させてもらってすっかり気に入ったアパートとお別れ。
鍵が暗証番号式なのでチェックアウトは扉を閉めてオーナーに「出ました」とSNSで伝えるだけ。
Lubicz Luxury Apartmentはオーナーの対応もとても良く、何時に連絡してもすぐに返事をくれるし、おすすめ。

本日はクラクフから鉄道で西部のブロツワフへ移動。

 
事前にネットで買っておいたチケットは2等で43.4ズロチ(約1300円)と安い。
 
車内は満席で、やっぱり切符を買っておいてよかった。
外は相変わらず平らな畑の続く風景。
 
車内販売でコーヒーをもらい、お昼はクラクフ駅で買ったチキンカツのサンドイッチにしたが、これはいまいち。

乗車3時間25分でヴロツワフに到着。
しかし着いた時は大雨、変な出口から出てしまったらタクシーは見当たらないし、Uberも1台目とは待ち合わせがうまくいかなくて2台目を呼ぶはめに。駅などではどこで乗れるかの確認も重要と学習。

20分ほどで中央広場近くのソフィテルで下車。
ここからは車が入れないのだが、広場までは徒歩5分もかからないのでスーツケースを引きずっていても大丈夫。


そして到着する中央広場は周りをカラフルな建物が立ち並んできれい。

これだけはモダンな噴水の前、広場の中央にも建物があって、アーチをくぐってすぐ左手に今日から泊る宿があった。
 
Aparthotel New Lux

ここはスタッフが常駐しているわけではないらしいが、我々の滞在中はほとんど誰かいて、チェックインした際にも大学生のかわいい男の子が丁寧に案内をしてくれた。

 
上階まではエレベーター完備。

  
 
今回もキッチン付きのアパートで63㎡。こちらには電子レンジがあるが、今度はIHヒーターがおしゃれすぎて使い方がわからず、スタッフに救援要請。前のアパートもそうだったが、おしゃれな家電は使い方がわかりにくいのだ。

 今回はベッドルーム1つ、ダブルベッドだったので一人はソファベッドを使用。この部屋は最大5人まで泊まれる。


居間の窓からは大きな教会の時計塔が見え、
 
寝室側からはかわいい建物が並んでいるのが見えて気分があがる。

 雨も止んできたので周りの探索に出よう。


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明るいポーランド 15 ヴァヴェル城

2019-11-26 18:18:28 | ヨーロッパ

10月4日 続き


マンガ博物館を出たらまた川を渡ってヴァヴェル城へ向かう。
 これは対岸から見たマンガ博物館。

川の両岸はゆったりとした遊歩道になっていていろいろな銅像も並び
 
犬は亡くなったご主人を1年待ち続けたと言うポーランド版ハチ公、城の下の洞窟に住んでいたというドラゴンは時々火を噴く。

お城の下まで来るとなぜか映画関係者の手形のプレートが並んでいて
  
ポーランド人であるアンジェイ・ワイダやロマン・ポランスキーは当然として
 
インドのアミターブ・バッチャンやベネディクト・カンバーバッチもあって楽しい。

 
ヴァヴェル城への入り口は城壁の下をぐるっと回り、坂を上がってようやく門に着く。

 入ってすぐ左手にあるのがヴァヴェル大聖堂。
内部は撮影禁止。というのも歴代の王たちが眠っているからだと思うが、豪華な棺などはともかく、ポーランドの歴史に詳しくない者にはありがたみが少ない。

 
そこでこれは有料(12ズロチ)の塔へ狭い階段を上がっていくと、ポーランドで一番大きいというジグムントの鐘があり

窓からは旧市街方面が良く見えて
 さすがに聖マリア教会の尖塔が目立つ。


大聖堂の前を右手に入っていくとその先は旧王宮。
  
 中庭を囲む優雅なルネサンス風の建物は16世紀に建てられたもの。中を見ることもできるが、ヨーロッパのお城の内部はどこも似たり寄ったりなのでこれはパス。

お城を出て少し北へ向かうと聖ペテロ&パウロ教会と聖アンドリュー教会が並んでいる。
 
聖ペテロ&パウロの方はコンサートの準備中で入れなかったので聖アンドリューの方を覗かせていただくと
 
地味な外観とは裏腹、ここもなかなか豪華な装飾。

と、これでもう教会は十分に見たので、夕食はカジミエシュ地区へ。
 
昨日前を通りかかってフムスの文字に惹かれてやって来たのだが、カジュアルな内部はいくつもの部屋に分かれていて、かなり早い時間にやってきたのでまだ空いていたが、やがて満席になってかなりの人気店の様子。

ユダヤ人地区ではあるが、この店のメニューは友人も自分も大好きな中近東料理。
 
ファラフェルやフムスに付いてくるパンもおいしくて
 
ビーツとチーズのサラダやビーフ・ケバブにも大満足。

 
周りには雰囲気のあるユダヤ料理のレストランもいくつかあったが、メニューを見るとレバーなどを使った料理が多くて、内臓系がダメな友人には所詮ムリだった。
しかし鶏レバーと卵の「ユダヤ風キャビア」とか、アニス風味のガチョウの胃袋とか、ちょっと食べてみたかったかも。


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明るいポーランド 14 国立美術館&マンガ博物館

2019-11-24 20:56:13 | ヨーロッパ

10月4日

クラクフ滞在も最終日。
朝一でやってきたのはクラクフ国立美術館本館。
  
 入場料は25ズロチ(750円)。

この美術館の目玉は何と言ってもレオナルド・ダ・ヴィンチの「白貂を抱く貴婦人」。
 
と言うわけで館内には「レオナルドはこちら」とわかりやすい表示があり、大きな暗い部屋に貴婦人一人が照明を当てられている。

ここに入った時には他の見学者はおらず、後からイタリア人が3人来ただけなので美女を心行くまで鑑賞させていただいた。これでこそ作品を収蔵する美術館にわざわざ足を運んだ甲斐があるというもの。
ただしこの部屋だけは撮影不可、かわりに貴婦人の切り抜きをいただいたが、「貴婦人と旅行してSNSに写真をアップしてね」ということだそうだ。

ちなみにこの絵の本来の収蔵先はクラクフ旧市街北側にあるチャルトリスキ美術館。
 
印象的な建物なので近づいてみると改修中のため閉館の張り紙。
美術館のHPなど見てもいつから再開するのか記載がないが、本館でのレオナルドの公開は今年12月8日までとなっていたのでそろそろオープンするのではないだろうか。

本館のレオナルドと同じ2階にあるのはポーランドの工芸品。
 
中世から現代まで、時代ごとに展示室が並んでいて
 
キリスト教関係のものが多い中、ユダヤ教関係の部屋があるのがクラクフらしい。

   
  
 
地味だけれど、工芸品好きにはなかなか見ごたえがあって楽しい。

 
他は1階に武器のコレクション、3階に現代美術の部屋があるが、どこも見学者はほとんどいなくて貸切状態。
この本館も結構な大きさだが、美術館のコレクションはいくつもの別館に分かれているようで、中世美術を見損なったのは残念。

国立美術館を出たらしばらく歩いて

ヴァヴェル城を見ながらヴィスワ川を渡る。


10分ほどでやってきたのは日本美術・技術博物館マンガ。波がうねっているような独特の建物は磯崎新の設計だそうだ。

「マンガ」と言う名前から初めは「漫画博物館」かと思ったが、ここは映画監督のアンジェイ・ワイダが京都賞の賞金を全額寄付して創設した日本文化の紹介機関。
19世紀に12,000点もの日本美術を収集したフェリックス・ヤシェンスキのコレクションが主体になっていて、このヤシェンスキさんが北斎漫画からとって自ら「マンガ」と号していたのだとか。


入ると左手にはカフェがあり、右手が展示室、入場料30ズロチ。

 行った時はちょうど浮世絵の展示中だったので場内が暗いが
 
北斎、写楽、広重などの有名どころはもちろん、相撲絵やら幽霊絵やら幅広く展示されていて、なにより解説がとても詳しくて、さすが日本文化紹介センターと感心してしまった。

 
浮世絵が並ぶ中央に現代美術の作品が並んでいるのもなにやらおしゃれだ。

展示の見学を終えるとちょうどお昼。なので入り口横のカフェの窓際席に座ると
 
正面に川向うのヴァヴェル城が見える特等席。

メニューの豚生姜焼き定食にも心惹かれつつ、ちらし寿司を頼んでみると
 
枝豆や黄色いズッキーニが乗っているのは意外だが、ご飯はちゃんとジャポニカ米で酢加減もちょうどいい。
ほうじ茶もちゃんとしていて、納得のランチ。

最後に別館ギャラリーのインスタレーションを覗いてみると
 
なるほど、現代の東京はこういうイメージよね。


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明るいポーランド 13 クラクフ地下博物館

2019-11-23 13:46:16 | ヨーロッパ

10月3日 続き

クラクフ駅前で面白いものを見た。
 電気バスの充電風景。
日本でもコミュニティ・バスに使われ始めているようだが、街中でこんな風に充電するところは見られるだろうか。

さて、ヴィエリチカから戻り、またクラクフの中央広場へ。

聖マリア教会に西日が当たってきれい。
 
左の塔の窓からは1時間に1度ラッパが吹かれ、人によっては手を振ってくれたりする。

ところで広場に戻ってきたのは織物会館の中にある地下博物館に行ってみようと思ったからなのだが、周りをうろうろしても入り口がわからない。
観光案内所で時間指定の切符(21ズロチ、630円)は買えたが、「入り口は建物の端よ」というだけで、そこいら辺はもう見たはずなのに、と再度行ってみてわからなかったわけがやっとわかった。
 
聖マリア教会の向かいにあるこの入り口が超地味。しかもMuzeum Krakowaは見えるが英語のRynek Undergroundはとても小さくしか書いていないので、てっきり別の博物館だと思っていたのだ。

時間指定ではあるがあまり混んでいなかったからだろう、早めに入れてもらって階段を下りていくと
 
 
暗くて天井が低いが思ったよりもずっと大きな施設。

この博物館は中央広場の地下から1000年前の遺構が見つかったことから作られたそうだが
 2005年から5年もこの広場を掘り返していたのだとか。

 
展示は発掘された遺跡の中にビデオ画面などを組み込んで中世の生活を紹介し
 
特にクラクフが中世交易ルートの重要な中継地点であったことが強調されている。

  
 
小さな発掘品も見やすく展示されて、指輪など今でも使えそう。

 
10世紀以来のポーランドの歴史を紹介するビデオには英語字幕もついてわかりやすく、今まで全く知らなかったポーランドについてにわかに詳しくなってしまったほどよく出来ている。
つらい時代が長いからこそ歴史を大切にするのだろうが、外国人観光客にも理解させてしまう見せ方のセンスには感心してしまった。
地味だけれど予想よりずっと楽しめた。

博物館を出ると外はもうすっかり夜。
 
 
夜の中央広場も美しい。

夕食には旧市街で適当なレストランに入ったけれど
  
 
ボルシチもキノコスープもおいしい、って我ながらどれだけキノコスープが好きなんだか。

考えたら今日は一日中地下にいた。


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明るいポーランド 12 ヴィエリチカ岩塩抗

2019-11-20 18:59:51 | ヨーロッパ

10月3日

 今朝の朝食にアパートにあったInkaを飲んでみた。
Inkaとは穀物でできたコーヒーの代用品。色はコーヒーっぽいが濃い麦茶。飲めなくはないが、一度飲めば十分かな。

朝食後は駅に向かって、9時11分のヴィエリチカ行きローカル列車に乗車。
  
 
きれいな車内だがお客さんはまばら。

35分で終点到着。
 
駅前にはわかりやすい看板が出ているし、他の観光客の後をついて行けば
 すぐに目的地、ヴィエリチカ岩塩抗に到着。

さすがにここは世界中からの観光客でいっぱい、我が同胞の姿もあちらこちらに見える。
 
89ズロチ(2670円)のチケットを買い、すぐに出発する英語のガイドツアーに並ぶとイヤホンを渡される。
ポーランド語の他に6か国語のツアーがあるが、日本語は言うに及ばずまだ中国語のツアーもない。

まずはぐるぐると378段の階段を下りて地下64mへ。
 
我々のガイドは若いお姉さんだ。

 
1044年創業、1996年まで商業採掘されていたという坑道は浅いところほど古く、木材で補強された通路をどんどん進む。
 
途中には大きな部屋がいくつもあり、岩塩でできた彫刻もあちらこちらに。
 岩塩抗発見のきっかけとなったというキンガ姫の像もある。

  
 採掘の様子を見せる展示ももちろんあって、ガスの発生があったり、馬を使っていたりしたのは金属や石炭鉱山と一緒。

 さらに階段を下りて
 
一番大きな聖キンガ礼拝堂へ。
  
ヴィエリチカと言えば紹介されるこの部屋だが、彫刻からシャンデリアまですべて岩塩製、しかも兄弟二人だけで30年かけて掘り出したと言うから恐れ入る。

 
木製の支柱が見事な一角を過ぎると休憩所があって、ここにはスナックや土産物の売店、トイレもある。

  
ここからさらに下ると地底湖があって、昔はここでボートに乗れたとか。

 最後は天井まで36mもあるという部屋を見て2時間のツアーは終了。

終了地点は地下135メートル。
 ここにセルフ式のカフェテリアがあるので、地下で食事をするのも面白かろうとランチにした。
 
メニューはビゴスという酢漬けキャベツとソーセージの煮込みにサラダやポテトを選んでみた。
見た目通りの味だが、これで30ズロチと観光地にしてはリーズナブル。

ここから地上に戻る時はエレベーターを使う。
 
やる気のないお姉ちゃんの所で階段が上下に分かれているが、これはエレベーターのかごが2階建てになっているため。
なかなかスリルのある乗り物で地上まではあっという間。

 
ここを出た所にももちろん土産物売り場があるので、食用と浴用の塩を記念に。
今年は秋田、エチオピア、モンゴルでも塩を買ったので当分塩には困らない。

見学を終えたら駅とは反対の方向に出ると砦のような不思議な建物がある。
 これはこの塔の中で健康に良い塩分を含んだ空気を吸うための施設だとか。

帰りはちょうど良い列車がなかったので、ここを過ぎた少し先からクラクフ行きのバスに乗車。
 
値段は鉄道が3.5ズロチ、バスは4.6ズロチで時間も少し余計にかかる。
15時にはクラクフ駅前に戻った。


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明るいポーランド 11 クラクフ民俗博物館

2019-11-18 19:01:52 | ヨーロッパ

10月2日続き

昼食後はトラムに乗って旧市街南側のカジミエシュ地区へ。

 
戦前はユダヤ人が多く住んでいた地域ということで、北側に比べるとぐっと地味な感じの街並みになる。

この地域にやって来た目的は民俗博物館。
 
名前からこじんまりした博物館を想像していたのだが、思いのほか立派な建物でびっくり。
16世紀に建てられた元市庁舎なのだそうだ。

 入館料12ズロチを払って中に入ると
 
1階には花のペイントで最近有名なザリピエ村の民家や
 
山岳地方の家の内部が再現されていてかわいい。

2階へ上がると
 
各地方の民族衣装がずらりと並んで壮観。

 
いかにも民俗博物館らしく農機具など並び、木彫りの熊は実は蜂蜜を採るための養蜂箱。

ポーランドならではの工芸品はこちら。
 
ヨーロッパではよくクリスマスにイエス誕生場面のお人形を並べるが、ポーランドの特にクラクフではこれが独自の進化をして、ショプカという豪華な城のような姿に作られるようになったのだそうだ。

そしてさらに面白いのはこちらの展示。
 
ずらりと並んでいるのはイースター・エッグで、細かい模様が見えるように拡大鏡がレールで動かせるようになっている。
 
ここまで細かい模様のイースターエッグもポーランドならではなのでは。

 
他にも切り絵細工とか木彫りとか、素朴で宗教行事がらみのものが多いが、工芸好きには期待以上に楽しい博物館だった。

ここを出てモストヴァ通りを南へ下るとヴィスワ川に出るが
 
ここにかかるベルナデク神父橋は片側が自転車専用、もう片側は歩行者専用になっていて
 
間にはサーカスのような像がいくつもぶら下がっているのが面白い。

 
  
この橋を渡った先にあった小さなカフェでサイフォンで入れたコーヒーとチーズケーキをいただくと、これがとてもおいしかった。
ポーランドが発祥とも言われるチーズケーキ、結局この1つしか食べずに終わってしまったが、もっと食べ比べてみたかった。

橋をまた渡ってカジミエシュ地区に戻り
  
旧ユダヤ人地区を歩いて行くと

ノヴィ広場に出た。
 この中央の円形の建物にはいくつもザピエカンカ屋が入っていて有名らしいのだが、お昼に食べてしまったのでここはパス。
しかし後から考えるとこれも食べ比べてみればよかった。

歩き疲れたので、この後はアパートに戻って今夜もお家ごはん。
 アンズタケを今夜はスープにしてみたらソテーよりおいしかった。


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明るいポーランド 10 ヤギェウォ大学&聖マリア教会

2019-11-15 18:58:59 | ヨーロッパ

10月2日

昨日はいきなりザコパネへ行ってしまったので、今日やっと本格的にクラクフの観光。

旧市街に入って、最初にやって来たのはヤギェウォ大学のコレギウム・マイウス。
14世紀創立のこの大学最古の校舎だそうで
 
あまり目立たない地味な入り口をくぐると
 回廊で囲まれた中庭にすでに観光客がたくさん来ている。

 回廊の中にチケット売り場があるのでここで英語ガイドのツアー(12ズロチ)を申し込むと、開始は11時40分からとまだ小一時間ある。
そこできれいな通路を通って裏庭に出てみると、そこは「教授の庭」と呼ばれていて
  
 たくさん並んでいる写真はナチスドイツに逮捕された183人の教授たちの一部、収容所に送られて亡くなった教授も多かったそうで、この国ではこうした歴史から逃れることはできない。

しばらく周辺を散歩して、時間になったら中庭から2階のバルコニーへ。
 
 こわもての警備員氏が時間ぴったりに扉を開けてくれる。

中庭を見学する人は多いが、英語ツアー参加者は我々を含めて5人だけ。
ガイド氏は「ブレードランナー」のルトガー・ハウアーにそっくり、この人がユーモアがあってなかなか面白い。

大きな入り口広間を入って、まず案内されるのは16世紀前半に作られた図書室。
 
現在では蔵書は他に移され、この部屋は毎月1回の教授会に使われているそうだが、部屋の周りにはこの大学出身の著名人の胸像が並び、スターはもちろんコペルニクス。
「コペルニクスは賢かったので地動説は死ぬ間際になってこっそり発表した。だからガリレオのようにひどい目に合わずに済んだ」のだそうだ。

この建物の湿って暗い1階に教室があり、2階は教授たちの住居になっていたそうで
 
 
陶製のストーブの置かれた個室に今は18世紀の家具が置かれているが、元々は修道院のように質素な生活だったのだそう。

 
教授や卒業生らから寄付されたお宝を集めた部屋というのもあって、ここには映画監督アンジェイ・ワイダがもらったオスカー像もあるが、ワイダ自身はここの卒業生というわけではないらしい。

この大学に1491年から1495年まで在籍したのは前出のコペルニクス。
高位聖職者のおじさんがいて裕福だったのでコペルニクスは優遇された生徒だったとか。
  
 
昔の観測機器などを集めた部屋にはアポロ11号で月に行ったニール・アームストロングのサインなんてものもある。

そして最後はAulaと呼ばれる豪華なホール。
 
ここは今でも重要な儀式の際に使われるそうで、壁面を飾るのはこの大学を訪れた国王などの肖像画。
 最後にクラクフ市庁舎にあったという16世紀の美しい扉を見たら40分ほどでツアーは終了。ガイド氏のおかげで予想以上に面白かった。

大学見学に続いては中央広場の聖マリア教会へ。
 正面から右に入った教会の向かいに切符売り場があり、入場料は10ズロチ。この教会の塔にも登れるが、ここは人気があって本日分はすでに売り切れ。

教会横の見学者入り口から入ると
 
壁も、星空のように塗られた天井も美しい!
   
 
聖歌隊席の上の彫刻も豪華、祭壇の一つにはヨハネ・パウロ二世のお写真も見える。
この方もヤギェウォ大学の卒業生だ。

ところでこの教会で一番の見どころは正面の祭壇ということなのだが
 1489年ヴィト・ストヴォシュによって作られたと言う木彫祭壇は長期修繕中とのことで残念ながら足場と網に覆われている。
それでも一部はなんとか見られるようになっていて
  
 
中世らしいやさしい顔のマリア様がかわいい。

2か所を見学してお腹が空いたので、教会の近くで目に付いたザピエカンカ屋さんで本日のお昼。
 
ザピエカンカとはバゲットのようなパンにハムやチーズをのせて焼いたもの。
パンが思いのほか軽くてペロリ、リンゴと洋ナシを合わせて絞ってくれたジュースがおいしかった。


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ヤムの会の成田遠足

2019-11-14 11:57:17 | 国内旅行

ここ数年仲間に入れていただいている「ヤムの会」、会長のkimcafeさんはアマゾンの川下り中だが、他のメンバー3名と週末の成田に行ってきた。

スクムビットさんのお車でまず向かったのは宗吾街道、別名うなぎ街道。
我が家行きつけのうなぎ屋、「名鳥」にご案内。
 
「知らなきゃ入らないよね~」という佇まいのこちら、11時の開店3分前に着いたがきっちり外で待たされた。
 
店内も思いっきりレトロなこちらでまずはベビーどじょうの唐揚げをいただき、
 やがて登場したうな重は相変わらずのふわふわ食感でうまい!
しかし以前は確か2500円と抜群のコスパだったこちら、いつの間にか3300円と大幅に値上げしていて、これは父に報告せねば。

うなぎでお腹を満足させたら、次に向かったのはワット・パクナム日本分院。
バンコクの本院は最近インスタ映えすると大人気なのだそうだが、なぜかその分院が成田空港のすぐ脇、畑の中に突如として出現する。

 
これだけフェイスブックに載せたら「またタイに遊びに行ってる」と絶対に言われる本格的タイ寺院。
翌日はロイクラトンのお祭りということで、花や飾り物で準備の真っ最中。
 
内部もすばらしくて
 
前国王夫妻に現国王のお姿も見えるところがタイそのもの。

 
脇の小さなお堂には仏様の前に金ぴかのお坊さんがいらっしゃって、これは本国のお寺のルアン・ポーソッド前僧正のお姿。
 
ここでスクムビットさんがおみくじを引いたら、タイ語オンリーで玉砕(笑)。
お堂の前にはおもしろい手水舎もある。

この寺院の境内はかなり広いが元は学校だったようで、校舎や体育館はそのまま事務所などに使われている。
 
領事の出張サービスやタイマッサージの文字も見えて興味津々。
 元職員室らしきお部屋に入ってお茶をふるまっていただき、お手伝いをしていた方に聞くと校舎には宿泊もできて、お祭りの時には部屋がいっぱいになるほどタイ人が集まるのだとか。
イスラムのモスクとか、宗教施設は同国人の集会所の役割も果たす。
海外在住日本人にもそういうところはあるのだろうか。

ワット・パクナムに続いてはもう一ヶ所、航空科学博物館へ。
 1989年に開館したと言うこちら、あるのは知っていたが入るのは初めて。

  
 
外には懐かしやYS-11やら珍しいソ連製ヘリ、各新聞社の小型機などが並んでいるが、すぐ頭上を着陸する飛行機が次々にやってくるのが迫力。

 
入場料700円で中に入るとB747の輪切りがあったりしてなかなか面白いが
 展示品も展示方法もかなり古い感じで、子供連れが多かったけれどむしろオールドファンの方が「この座席は80年代のビジネスクラス」とか楽しいんじゃないだろうか。

しかしこの施設の一番の楽しみは実は館内展示よりも展望デッキで
  
 内からも外からも滑走路が良く見える。
尾翼のマークからどこの航空会社かと当てるのも子供の頃に帰ったよう。
スクムビットさんに教えていただいたFlightrader24というアプリを使うとさらに各飛行機の情報がわかって、これは楽しい!

帰りは成田空港に送っていただいて、成田遠足終了。
スクムビットさん、ヒョウちゃん、trintrinさん、楽しい一日、ありがとうございました。

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明るいポーランド 9 ザコパネの木造建築

2019-11-12 19:41:23 | ヨーロッパ

10月1日 続き

山を下りたのがお昼を回った時間。
目抜き通りにレストランはたくさんあるけれど、観光客でいっぱいの所ははずそうとあまり歩く人のいないKoscieliska通り(ポーランド語は読み方がわからない!)をしばらく行くと
 
期待通り、いい雰囲気の食堂に日替わり定食のメニューが出ている。
山小屋風の店内にお客さんは一人だけ、英語を話す亭主にメニューを説明されていただいたのは
 
いかにも近所で採れたらしいキノコたっぷりにパスタも入ったスープと、豚肉の煮込みにマッシュポテトとサラダの付いた一皿。
どちらも家庭料理っぽいほっとする味付けでとてもおいしくて、この定食24ズロチ(約700円)には大満足。

さて、この通りを歩いてきたのはこの先にザコパネ・スタイルの博物館があるからなのだが
 
たどり着いてみると本館も、さらにしばらく先にある別館も改装中とかで入れない。残念。

ザコパネ・スタイルとはStanisław Witkiewiczと言う人が20世紀初頭にこの地方の伝統的木造建築を家具や雑貨にまで発展させた芸術運動とのこと。
その伝統建築の家がこの通り沿いにはたくさん並んでいて、お昼を食べた食堂にも築100年以上とのパネルがあった。

  
  
  
 
こうして並べるとまるで不動産屋の店先のようだが、どの家もかわいらしくて
 
ベランダなどに凝った模様のある家もあり
 
壁をよく見ると材木の間は縄で埋められているのがわかる。

楽しくお家見学をして、来た道を戻ると途中にこれまたかわいらしい木造の教会がある。
  
 
入り口の天井にあるフェンスのようなものは何なのか、動物などが彫られていて面白い。

 この教会の敷地の奥には墓地があるのだが、入るのにはいくらだったか、入場料がいる。
 
それでも大人から遠足の子供たちまで見学者が結構いて、それと言うのも
  
この墓地にはユニークな墓碑がたくさんあるから。

   
 
後で気が付いたが、ここはロンプラにも紹介されているほどで、確かに見る価値がある。

 帰路もバスを選ぶと今度はこんなミニバスで、座席はほぼ埋まった。
クラクフまでちょうど2時間で到着。

 夕食は昨日市場で買ったキノコのバター炒め。
ポルチーニはやっぱりおいしい!


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明るいポーランド 8 ザコパネ

2019-11-10 18:54:12 | ヨーロッパ

10月1日

 昨日の買い出しのおかげで充実の朝ごはんを摂ったら、本日は早めの出発。

鉄道駅のすぐ隣にあるバスターミナルへ。
 
7時55分発のバスに乗ろうと15分前に窓口でチケットを買おうとすると、「もうすぐ出発だからバスの運転手から買って」。
 
そこで本日の目的地、ザコパネ行きのバスに乗り込んで直接22ズロチ(約660円)をお支払い。
たくさんのバスが発着するターミナルだが、乗り場案内もしっかりしていてわかりやすい。
大きなバスにお客さんは10人いたかどうか。

 出発して旧市街を離れると変わった姿の教会が見える。
郊外を離れ、1時間ほど走るうちに平らな景色にアップダウンが出てきて遠くに山並みも見えてきた。
 
周りに見える家々は農家も小さな町中でもとても大きく立派で、一家族の住まいだろうかと疑問に思うほど。

出発から2時間15分で終点のザコパネに到着。
 
バス停は鉄道駅のすぐ前。ボロボロの駅舎は修復中なのか入れないようだが、鉄道は本数は少ないが動いている。

 
鉄道駅前から道を渡り、しばらくはほとんど店などない大通りをまっすぐ行く。
 
すると両側にたくさんの店が並び、大勢の観光客でにぎわう直角に交わる道に出る。
 大きな教会の前を過ぎてさらに行くと
 
ずらりと並んでいるのはこの地方特産のオスツィペクというスモークチーズやジャムを売る店。
ここで初めて日本人ツアー客を見かけるとは、意外。

土産物屋台街の終点にはケーブルカー乗り場があって、片道16ズロチ。
  
 
ほとんど待つこともなく出発すると、頂上まではわずか4分。
 1123mのここから見えるのはタトラ山脈。
 
 一番高い山でも3000メートル弱だが、この向こうはスロバキア。
天気予報を見て今日ここに出かけてきたのだが、おかげですばらしい景観。

 
この山頂にも土産物屋がたくさん並び、冬のスキー客のためだろう、ペンションも見えるが、わさわさと賑やかなばかりであまり面白くないので、すぐに降りることにする。

ケーブルカーの線路の脇をまっすぐに降りる道があるので帰路は歩く。
 
するとこれが結構な急斜面で、歩いて登ってくる人たちは大汗かいている。
 
しかし途中には線路をまたぐ橋があって、上り下りのケーブルカーが交差するところも見られるし

とにかくこの景色が気持ちいい~!

 
途中のんびり写真を撮りながら、麓まで40分。
下りきったところには小屋があって、ここで3ズロチ徴収される。
ここは私有地なので登りでも下りでも有料なのだそうだ。


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