Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

アルゼンチン到着

2014-02-05 20:27:02 | 北米/南米/南極
旅行記を2日分だけ書いたが、残念ながらここで時間切れ。
今朝アルゼンチンはブエノスアイレスに無事到着したのだが、ホテルでランが使えない。
持ち込んだPCに問題がある(必要なソフトをうっかり消してしまったらしい)ためにせっかくホテルで飛んでいるWifiが拾えないのだ。
しかもどうもここはWifi天国のようで、ホテルはおろか店にもランケーブルがない。
この記事はiphoneで書いているが、めんどくさくてたまらない。
明日からは船の上なのでしばらくネットとはお別れ。
再開は20日後の予定。
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南極旅行 2 チェルシー・マーケットとルービン美術館

2014-02-04 00:08:34 | 北米/南米/南極
2月1日 続き

時差のおかげでまた1日の朝に到着したニューヨーク。
以前は仕事で年に一度は来ていたのだが、考えてみたら9・11以降は来ていない。少なくとも15年、ひょっとしたら20年ぶりぐらいって、ひえ~。

しかしJFKのしょぼさと非効率性は昔のまんま。
窓口を開けないのでイミグレに45分かかり、税関を出たところで乗合シャトルを頼んだらまた40分も待たされた。
最近のアジアの空港の立派さと利便性、少しは学べよ。

そんなこんなで10時前にJFKに降り立って、ミッドタウンのホテルにたどり着いたのは午後1時。
  27丁目とマディソンの角に建つ細長ーい The MAve Hotel 
今回は折悪しく、滞在の2日がちょうどニュージャージーで開催されるスーパーボウルに当たってしまった。
そのためただでさえ高いニューヨークのホテルがどこも暴騰、まともそうなホテルで一番安かったのがここだったのだが、それでも1泊約2万円。
どんな部屋かと異常に狭い廊下を通って入ってみれば
 
部屋は6畳ほどで、ベッドとサイドボードでほぼ一杯、スーツケースを広げるとドアが開かなくなるほどの狭さ。
27丁目を見下ろす窓にエアコンがついて、これがかなりやかましい。シャワーはなかなかお湯にならないし、冷蔵庫もない。
広さは日本のビジネスホテル並みだけれど、設備の点で大きく劣る。清潔だし、5000円ぐらいなら納得するがなあ。

しかもこのホテル、フロントの姉ちゃんが気が利かなくて、杓子定規にチェックインは3時からだと部屋に入れてくれない。
しかたがないので荷物を預け、すぐに町歩きに出発する。

まずてくてくと歩いて向かったのは30丁目がハドソン川に突き当たるほんの手前。
 
階段を上がると右手は工事中で行き止まりだが、
 
左手には細長い遊歩道がずっと伸びている。これが1930年代から1980年まで走っていた貨物鉄道の高架跡に作られたハイラインと言う公園。だから公園はひたすら細長く、ところどころには線路も残されている。

夏にはさまざまな花が咲いているのだろうが、今は残念ながら冬枯れ。
 
それでもヒッチコックの「裏窓」のようなアパートがあったり、クラシックな建物の向こうにエンパイア・ステートが見えたり
 
そうかと思うとレンガ造りの建物の間にモダンなビルが建っていたりしてなかなか楽しい。

 
しばらく歩いて、大きなレンガの建物が見えたので降りてみたら、これが次に目指していたチェルシー・マーケットだった。
 
元はナビスコの工場だったというこの建物。
 工場らしさを残しつつ、食べ物屋を中心にたくさんの店が入っていて、週末のこととて大にぎわい。

中でも大きな面積を占めているのがロブスター・プレイスという海産物屋さん。
 
魚や貝類、スモークサーモンやキャビアなどの高級食材が美しく並び、もちろんロブスターもゆでたてを売っている。
 
店内で食べられるものもいろいろあり、その中からセルフサーブのロブスタービスク($4.9)をチョイス。クリームがたっぷりで濃厚ではあったが、残念ながらロブスターの味は期待ほどはしない。
目の前のお兄さんはホタテとベーコンのスープがうまかったと言っていたが、値段はどのスープも同じなので、材料費の安いものが正解なのかもしれない。
ちなみにお兄さんが食べていたロブスターは一匹27ドル。これはちと贅沢なので
 
ロブスターがゴロゴロ入った巻きずしをお買い上げ。これも税込16ドルとお高いが、ここの職人さんたちはちゃんと日本人のようでまともなお寿司。
寿司カウンターもあるが、お刺身が「まぐろ」「はまち」「たこ」など、みんな日本語のままなのがおもしろい。

マーケットには他にもいろいろ売られているが
 
こういうのを見るとやっぱりアメリカ。

お腹を満たしたところでマーケットを出て、2ブロックほど歩いたところにある美術館へ。
 Rubin Museum of Art

 入場料15ドルを払って中に入ると左手には明るくて大きなカフェとショップスペース。 
 
中央のらせん階段を上がるとその周りを展示室が囲む造り。決して大きな展示室ではないが、コンパクトな分見やすい。

この美術館はヒマラヤ美術の専門館ということで
  
チベットやネパール、インドの仏像、曼荼羅をゆったり見ることができる。
 仏間の再現も本格的で、流れる読経にうっとり。

マイナーな美術館なのでガラガラかと思いきや、解説付きツアーには見学者がいっぱい。
チベット仏教、人気がある。

4時を過ぎたのでホテルにチェックインしようとまたてくてくと10ブロック歩く。
 
途中には平べったいフラットアイアン・ビルなど個性的な建物が多く
 エンパイア・ステートビルも近くに見える。
ニューヨークの高層ビルはクラシックで、独特の雰囲気があるのがいい。

ホテルで一息入れた後、今まで行ったことがないのでスタッテン・アイランド・フェリーに乗ってマンハッタンの夜景を楽しもうとまた外に出て地下鉄に乗る。
 
以前に来た時はまだトークンだったが、さすがにチャージ式のカードになった。地下鉄車両の落書きもすっかりなくなって、確かにこの町の治安は劇的によくなった。

乗った地下鉄のラインはマンハッタン島の先端まで行くはずだったのだが、聞き取りづらい車内放送が何やら言っていると思ったら電車は橋を渡ってブルックリンへ行ってしまった。
週末などルートが変わることがよくあるそうで、オーマイガッ。

さすがにもう乗り換えて行く元気もなく、また来た道を戻ってホテル近くのスーパーとデリで夕食を買い出し。
 暖かいものが食べたくてスープをレギュラー・サイズで頼んだら、あまりの量の多さに半分でギブアップ。スーパーにはやたらに脂肪分0だの、ヘルシー食材だのが並んでいるが、この量を減らせばいいだけのことなのに。

長い一日がようやく終わった。


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南極旅行 1 JL機内で「ラッシュ」&「ハンナ・アーレント」

2014-02-03 00:51:16 | 機内食・映画・美術展
2月1日から27日まで アメリカ経由南極クルーズ旅行

2月1日

ものすごく久しぶりにJLの長距離路線でニューヨークへ。
実は昨年の7月から3日発のビジネスクラスをマイルでウェイティングしていたのだが、とうとう落ちてこなくて、出発10日前に1日のプレミアム・エコノミーをようやくゲット。

 B777のプレミアム・エコノミー席は落ち着いた色合いで高級感を演出。座席幅は広いし、テーブルが大きいのもいいが、このテーブルとの距離が微妙に遠くて食事がしにくい。大きな低反発枕が置かれているが、これがまた大きすぎ、重いので扱いに苦労する。リクライニング角度はエコノミーと大差ないし、これなら空いてさえいればエコノミーの方がいいかもしれない。

とは言えこの日はエコノミーもほぼ満席。
こんな時期に寒いNY線がいっぱいなんて、春節のせいなの?

定刻に出発してしばらくすると乾燥納豆(なつかしい!)と飲み物が出て、1回目の機内食。
 食器がなにやらかわいらしい赤に変わったが、小鉢に並ぶのは鶏唐揚げ、魚の南蛮漬け、フルーツ、サラダの盛りがよく、メインはダブルハンバーグを選択。食後にはハーゲンダッツも配られて、お腹いっぱい。

それでは長い道中、映画でも見ましょう、と1本目。
 「ラッシュ/プライドと友情」
日本語タイトルにはくさい副題がついているが、1976年のF1タイトルをめぐるジェームス・ハントとにニキ・ラウダの闘いのお話。

モータースポーツには全く興味がないが、それでもニキ・ラウダの名前ぐらいは知っている。
F1ドライバーながら自分の航空会社を経営するなんてすごいと思っていたが、裕福なビジネスマン一家の生まれと知って納得。

映画では二人のライバル関係を描くが、性格の違いをいささかステレオタイプながらうまく対比させ、お互いを認め合っているところの見せ方もうまい。
享楽的な生き方のハントに比べてまじめで堅実、冷静なラウダの方が興味深く見えてしまうのは、大事故からの復活があるにせよ、作り手の意図だろうか。

ラウダは事故後の大やけどの跡がある顔しか知らなかったが、写真を見ると二人の役者ともモデルの若いころにそっくり。
ロン・ハワードの監督なので驚きはないが、レース場面など手堅くて、安心して見られる一本。

機内は暗いが眠くもならず、うだうだしているうちにおやつが出た。
 
ピンクの箱の中はドーナッツ型のムースケーキ。冷たくて食べやすく、機内にピッタリ。
パンも一緒に配られるが、こんなに食べられないよ。

NYまでは12時間と長く、音楽にも飽きたので映画をもう一本。
今度はぐっと渋く、ドイツ映画
 「ハンナ・アーレント」

アメリカに亡命したユダヤ人哲学者がナチの残党狩りでイスラエルにつかまったアイヒマンの裁判を傍聴し、そのレポートの中でアイヒマンを悪魔でなく、思考能力のなくなった凡人の役人にすぎないこと、ユダヤ人の中にもナチスへの協力者がいて、そのために虐殺の犠牲者が増えたことを書いて大バッシングを受ける。

このアーレントの告発はどちらも事実だろう。
凡人だからこそ批判もなく悪行の片棒を担いでしまう。あるいは生き延びるため、と自己正当化して敵に協力してしまう。
国籍や人種に関係なく、いつの時代も世界中で起こっていることだろう。
哲学者ならでは、不変の真理を述べただけだが、敵はすべて大悪人、同胞を悪く言うのは許せない、とこれまたどこでもありふれた反応で、こうした吊るし上げも凡人ならではの悪というべき。

映画としては正直盛り上がりもなく、面白いとは言い難い。
テーマ主体の理屈っぽい一本だが、日本の現状からも考えさせられる。
凡人がぼーっとしていると、じいさんの亡霊に取りつかれた誰かさんの妄執に取り込まれてしまうんじゃないか・・・。

到着1時間半ほど前になって2回目の機内食。
 
おお、エア・ケンタだ。
飛行機抱えたカーネルおじさんの箱の中にはナゲット状の骨なしチキンとビスケット。チキンはちゃんと例のスパイス味で、食べやすくておいしい。
ケンタのコールスローにふつうのグリーンサラダ、チョコレートもついて、2度目の食事としてはまたもボリュームたっぷり。アジア線より食事が多いのは早くもアメリカサイズなのか。
JLのファーストフード屋とのコラボはうまいところをついている。

ブロイラーのように給餌されたところで、定刻より30分ほど早く無事ニューヨークのJFK空港に到着。

12時間はやっぱり長かった。


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