Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

青森の旅 2 下風呂温泉「海峡の湯」&「さつき荘」

2021-07-31 15:25:15 | 国内旅行

7月2日 続き

下風呂温泉でバスを降りたら宿に荷物を置き、すぐに外風呂へ向かった。

やってきたのはバス停のすぐそばにある「海峡の湯」。
 玄関を入って券売機で450円を支払い、「ゆっくり入ってね」の声をいただいて館内を進むと
 
2020年12月にオープンしたばかりの施設は青森ヒバを多用し、どこもすっきりときれい。

こちらは大湯と新湯という2つの公衆浴場が老朽化したために建て直されたもので
 浴場内写真はHPから
大浴場には大湯の熱湯とぬる湯、それに新湯の3つの浴槽が並んでいる。

館内の説明にもある通り、大湯は濃い白濁、新湯の方はうす濁りで、大湯の熱い方と新湯は46℃、ぬる湯でも44℃とまだ熱めに調整されながら入ると気持ちいい!
さらに隣にはサウナと「井上靖ゆかりの湯」というのがあって
 こちらはこの施設ができる前にあった旅館に井上靖が泊まって執筆をしたからとか。その旅館のお湯が大湯2号。こちらは43℃ほどとちょっとぬるめになっていて、なめてみるとちょっと酸っぱく、他のお湯が少し塩辛いのとは違うのが面白い。

止まらない汗を拭きながら宿へ帰還。
 
お世話になったのはバス停から進行方向に2分ほど歩いたところにある「さつき荘」さん。
 到着すると同時に女将さんが「今、迎えに行こうとしていた」と出ていらして、館内に入るとすぐに2階へ。
 
通されたのはこちらの広ーい部屋。すでに布団が敷かれ、ストーブも扇風機も出ているが何しろ広いので全く邪魔にならない。
ノンストップでお話しされる明るい女将さんによると部屋は6つあるが現在は一度に2組しか客を取っておらず、この日は我々の貸切とか。「取りにくい宿とか言われるけど、そんなに予約が殺到するわけじゃないのよ~」

部屋にトイレ・洗面はないが
 洗面台もこのおしゃれさ。
 
廊下もピカピカで、飾ってあるお人形は亡くなった大女将が独学で作っていたものとのこと。

この廊下の端にお風呂へ行く扉があって、サンダルに履き替えて簀の子を渡り、階段を上がると簡素な脱衣場。
  
そして強烈に匂う硫黄臭をかぎながら扉を開けると
  
床も壁も木板に囲まれた真っ白なお湯が出現。こちらのお湯は大湯とも違う源泉、含硫黄-ナトリウム・カルシウム・塩化物泉は一段と濁りが強くて、源泉温度57℃と熱いので少し水を入れたが、スベスベとした入り心地で、ここまで来た甲斐があった~。

食事は玄関に降りるのとは別の階段を下りた所にある厨房脇のお部屋で。
 
お膳に並んでいたのは真子ガレイの煮つけやどんこ汁、にぎりはソイやヒラメにウニ。どれから食べようかと迷っているとサクラマスのフライが「揚げたてだから先に食べて」とやってきて、これが漬物入りのタルタルソースで食べると最高においしい。
ホヤは実は初めて食べたが、海の香りがして甘い。思っていたような臭みがないと言うと料理担当の弟さん、「海辺じゃない所で食べるホヤがくさいのは腐ってるんだよ」と衝撃のお言葉(笑)。
 いさきは刺身でもしゃぶしゃぶにしてもと言われたが、この量は食べきれない。
料理も、魚愛あふれる弟さんの話もおいしくて大満足。

これで一泊税込み一万円ぽっきりなのだから、女将さんが何と言おうと、人気が出て当たり前だろう。


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青森の旅 1 下北半島へ

2021-07-30 13:00:52 | 国内旅行

稚内から戻って中2日、今度は友人と二人で青森に行った。
おなじみ大人の休日俱楽部パスの旅、なので日にちが限られていて忙しいのだ。

7月2日

出発は東京駅からはやぶさ君。
 お掃除のスタッフさんたちは毎月帽子の脇にお花をつけている。
4月は桜だったけれど7月は紫陽花。来月は何だろう。

東京から八戸までは3時間、お弁当を食べたら到着。
八戸では乗り継ぎ時間9分で青い森鉄道へ。
 
東京を出た時にはどんよりしていた空も、この辺りではきれいな青空になった。

45分の乗車で野辺地に着いたら今度は大湊線に乗り換えるが、ここでは5分しかなくて忙しい。
 1両だけの列車は学生なども多くて座れない人もいるほど。
 
陸奥湾の海岸に沿って行くと風力発電の風車がたくさん見え、海べりギリギリを通る所もある。

56分で終点の一つ前、下北駅に到着。ここで降りる人が多いけれど
  
 
駅前には何もなく、交番の下北半島が犬の頭みたい。

駅の観光案内所で資料をたくさんもらったらバスに乗車。
 乗り込んだ5人は全員「大人の休日俱楽部」だ。

街中のターミナルに寄ったバスは北へ向かい、途中からは地元の人たちの乗り降りもある。
まさかり型の半島の一番狭い所を通って津軽海峡側に出ると大畑駅前へ。
 
「大畑駅」と名乗り「本州最北の駅」と書かれた古い木製の柱も立っているが、ここは2001年に大畑線が廃止されて列車は通っていない。

しばらく行くと突然後ろに座っていたおばさまに肩をたたかれた。
「ほら、カモシカがいるよ」と言われて窓の外を見ると確かにカモシカのお尻が見えた。
街中の駐車場のような所、「こんな所にも出るんですね」と言うと、「出る、出る。うちの庭の花を食べられちゃって」だそうだ。

 右手に海を見ながら、下北から1時間10分。
 本日の宿泊地、下風呂温泉に到着。
家を出たのが朝8時、到着したのが15時半。
いやはや、下北半島は遠かった。


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道北の旅 7 稚内市内

2021-07-28 13:22:51 | 国内旅行

6月29日

ツアー最終日、とは言え本日は空港に向かう時間まで予定なしで自由行動。

 夕食はしょぼかったがホテルの朝食はなかなかの充実ぶり。

これをいただいてから稚内市中心部へ。ホテルの最寄り駅は南稚内だが、鉄道もバスも本数が少なすぎるので歩いて行くことにする。

しばらく行くとちょっと目立つ建物があってので近寄ってみると
 昭和27年に建てられた底引き船親方の邸宅で内部も公開されている旧瀬戸邸。内部も凝った造りらしいが、残念ながら開館時間には早すぎる。

ホテルから20分ほどでJR稚内駅に到着。

ガラス張りの駅舎は2011年にできたものだそうで
 外には駅舎を突き抜けた線路の先端に「日本最北端の線路」の車止めがある。
 
実際の最北端には看板が立っているが、単線のプラットホームはかなり寂しい感じだ。

それに比べてまだ新しい駅舎内は明るくてきれい。
 
なかなか充実したショップもあるが、ここで日本最北端の駅弁を買おうと思ったら「今お休み中で7月から再開の予定なんです」と振られてしまった

駅からホテルまで戻るちょうど中間には稚内副港市場という商業施設がある。
  
 
中には海鮮を中心にした店がいくつか入っていて、生のほっけやナメタガレイが安い!
海鮮丼の食堂もあるけれど、こちらも残念ながらまだ営業時間前。

 このすぐ隣には稚内市樺太記念館という施設があって
 
日本統治時代の樺太の展示がいっぱい。歴史的経緯を考えるといろいろ考えさせられてしまうが、コロナ前までは稚内からサハリンまで交流のための船が行き来していたとか。「でもロシアからの船は急にキャンセルになったりしてあてにならなかった」とはタクシー運転手さんのお言葉。


建物のすぐ裏にある港を眺めたらホテルに戻り、早めに空港へ移動。

 稚内空港の看板には英語より先にロシア語。
ここだけではなく、稚内市内では道路標識などにもロシア語が入っているのを見た。

チェックインはすませたけれど、出発まではまだたっぷり時間があるので外に散歩に出ることにした。
空港の前の道は通る車もほとんどなくて
 
滑走路からはFDAのピンクの飛行機が飛び立った。来た日にも空港でFDAを見かけて静岡からそんなに需要があるのかと思ったが、FDAは夏の間日本各地からチャーター便を飛ばしているのだそうだ。

 
道路脇にはハマナスや、これは外来種のコウリンタンポポが華やかに咲いていて
 しばらく行くとメグマ沼へ向かう木道が現れた。
 
広い湿地に花はイソツツジぐらいしか見えないけれど、鳥の声があちらこちらから聞こえて
 
沼を眺めてから来た道を戻ると、遠くに今日も利尻富士の姿が見えた。

 空港に戻り、唯一の土産物店を物色してみると
 
稚内ブランドの中にアイスクリームがあったので本日の一アイス。稚内牛乳のアイス、うまし。
これを食べているうちに搭乗するANAが到着。 

 
飛び立つとすぐに先ほど見たメグマ沼、そして宗谷湾が見えてきて
 最後は利尻富士がきっちりお見送りしてくれた。


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道北の旅 6 稚内周辺観光

2021-07-25 13:24:37 | 国内旅行

6月28日

8時に宿を出て8時55分発のフェリーで稚内へ向かう。
ハートランドフェリーは三隻で運行しているが、今回は三度とも同じサイプリア宗谷だった。

香深港を出た時にはどんより曇っていたものの、出航してしばらくすると雲が晴れて利尻富士が見えてきて
 
ノシャップ岬の自衛隊基地を過ぎるころには頂上までくっきり見えた。

 フェリーは驚くほど時間に正確で定刻ぴったりの10時50分に稚内港に到着。

下船したらジャンボタクシーに乗って、まずはターミナルのすぐ横の防波堤ドームへ。
 
列柱が印象的で波がかぶさってきたようなこのドーム、昭和11年に稚内~樺太の定期船発着所として作られたということでその記念碑や列車の車輪が飾られている。

次にやって来たのは先ほど船で通過したノシャップ岬。
 ここはノシャップ、根室にあるのはノサップと紛らわしい。

市内中心部から丘を上った所にあるのは稚内公園。 
 
 
眼下にはフェリーターミナルが見え、氷雪の門など樺太からの引き揚げ記念碑がいくつもあるが、今日はサハリンは見えない。
 それより運転手さんお勧めのソフトクリーム、ミニは200円だけれど盛りがいい。旅先では一日一アイス(笑)。

ここからは宗谷湾沿いに東に向かって宗谷岬方面へ向かうが、稚内市内が青空なのに行く手には低い雲。

周氷河地形と呼ばれる谷を見下ろす丘の上は霧に包まれていたが、よく見ると鹿が何匹か見え
 周りの牧場にいるのは稚内黒毛和牛。

牧場を過ぎて宗谷岬公園の高台でお昼。
  
間宮堂は4月から11月までしか営業していないそうで
 
色紙でいっぱいの店内でいただいたのはホタテラーメン、800円。あっさりした塩味のスープで、寒かったのでアツアツスープがうれしかった。

この宗谷岬公園はなぜか記念碑だらけで
 
折り鶴のようなものはソ連のミグ戦闘機に撃墜された大韓航空機の慰霊塔とか。
 
海べりでは間宮林蔵が日本最北端の碑とともにサハリン方面を眺めているが
 
43km先のサハリンの姿はやはり見えない。

一度丘の上に戻り案内されたのは「白い道」。
 
周りは牧草地が広がるだけで何もない所だが、ホタテの貝殻が3kmに渡って敷き詰められていて文字通り真っ白。2011年に市役所の職員が思いついて実現し、今や観光名所になっているのだそうだ。

また稚内市内に戻り、今度は南へ。
 宗谷岬を離れたとたんに青空になったが、やってきたサロベツ原生花園のビジターセンターは閉鎖中。
 
木道は自由に歩けるが、広ーい湿原に花の姿は少なくて
 
目立つのは礼文島でたくさん見たエゾカンゾウばかり。

ただよく探せば
 
トキソウ、オオヤマフスマ
 
ヤナギトラノオ、カラマツソウ
  
コバイケイソウ、ワタスゲ、それにカキツバタも咲いていた。
この湿原はフラワーウォッチングよりもバードウォッチングに向いているようだ。

原生花園を出て稚内へ戻るべく海岸沿いの道を行くと
 
ここにもまたエゾカンゾウ、スカシユリ、ハマナスがいっぱい咲いていて
 海の向こうに利尻山のシルエットが見える。
今回の旅、一番印象的だったのは結局利尻富士だったと思う。

稚内へ戻って、今夜の宿は南稚内駅近くのホテルニューチコウ。
  
かなり年季の入ったビジネスホテルで、部屋がタバコ臭いのには辟易。
 食事も社食の定食みたいだが、食べすぎ防止にはちょうどいいか。


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道北の旅 5 桃岩フラワーハイキング

2021-07-23 12:45:42 | 国内旅行

6月27日 続き

うに丼で栄養補給をしたら今回の旅のハイライト、桃岩展望台のハイキングコースへ。

 
出発点の桃岩登山口にやってきたが、残念ながら天候は回復しなくて行く手は濃い霧の中。
しかし大型バスなどで来ている団体は午前中にここに来ていたのだろうか、他に誰もいなくて静かな中をガイドに先導されながら歩き始める。

スタートから1.2㎞の所にあるのが桃岩展望台。ここから桃の形をした大岩が見えるはずなのだが
 見事に真っ白で影も見えず。

その代わり足元には花がいっぱいで
  
 
特にオオハナウドやイブキトラノオが目立つ。

  
チシマフウロにハイキンポウゲ
  
すっかり見慣れたレブンシオガマに数は少ないがウスユキソウも見え、小さな紫のレブンハナシノブがとてもかわいい。

 
アップダウンを繰り返して上って行くとキンバイの谷と呼ばれるところに来て
 
ここには名前の通り、キンポウゲより大きくて色の濃いレブンキンバイソウがいっぱい。


海へ続くはずの急斜面を見下ろしながらさらに行けば
  
ヒオウギアヤメ、バイケイソウ
 
アザミ、ギョウジャニンニク
 
ヤマブキショウマに、これはもう最後のレブンコザクラも見られた。

急階段を上ってツバメ山山頂を過ぎると下りになり、元地灯台が見えてくるが
 これまたぼんやり霧の中なのでそのまま通過。
 
ずっと下って行くとやがて知床の集落が見えてきてハイキングは終了。
全長6km弱をゆっくりと3時間かけて歩いた。
時期的には花の最盛期とのことだったが、正直に言えば花の島という評判から期待したほど花は多くなかった印象で、これは昨年の大雪山室堂がすごすぎたのかもしれない。あるいは天気が良ければ印象も変わったかも。

この終点からわずかの距離を車で送ってもらって「北のカナリアパーク」へ。
 
 海辺に建つこの建物は吉永小百合主演の「北のカナリアたち」という映画のために作られた学校のセットとのこと。中に入ることもできるが映画は見ていないし、特に小百合さんのファンというわけでもないので
 
隣のカフェでソフトクリーム。風が強くて寒くなったが運動後の甘いものはおいしい。

ここからまた車で移動して島の南西にある元地海岸へ。
 断崖の下に建つのが地蔵岩。
  
きれいに咲くハマナスやハナベンケイを見ながら左手の砂浜に降りると
 
こちらはメノウ浜。運転手氏が熱心にメノウを見つけてくれたが、メノウというと赤い石だと思っていたのであまりピンとこない。

最後はまたちょっと移動して桃台猫台展望台へ。
 
ここでもまだ霧が深くて結局桃岩の姿を拝むことはできなかったが
 猫岩は一瞬姿を現してすぐに消えた。
海の中の右手の岩、背中を丸めた猫の後ろ姿に見えるだろうか。

礼文島の観光はこれにて終了。
とても楽しかったガイド氏、運転手氏とお別れして
 
今夜も宿で一口のウニと海老をいただいた。


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聖徳太子とイスラーム@東京国立博物館

2021-07-21 17:10:43 | 機内食・映画・美術展

先月に続いて今月も上野へ。
まずは前回空振り気味だった不忍池の蓮を見に。


すると先月以上に蓮の葉が大きく生い茂って壮観だが
 意外にも池一面に蓮の花が満開、という感じではなくてちょっとがっかり。
10時ごろに行ったのが遅かったせいもあるが、「蓮は一斉に咲くわけじゃないんだよ」とちょうどどこかのおじさんが解説していてなるほどと納得。いずれにせよ木陰のない池端は暑すぎて長くはいられない。

前回同様公園を突っ切って、国立博物館で仏像仲間(?)のTrintrinさんと合流。
本日の目当ては
 「聖徳太子と法隆寺」展

法隆寺からは昨夏、百済観音様がはるばるお越しになりながら、コロナによる閉館で結局そのままお帰りになってしまった。今回はそのリベンジ展ながら、門外不出の救世観音はもちろん、百済観音もおでましではない。

とは言え元々金堂にいらっしゃった薬師如来はおでましだし、飛鳥時代のかわいらしい仏さまがたくさん。
  展覧会内撮影不可のため写真はネットから。

東博には法隆寺館があるので仏具などはそちらで見覚えのあるものも多く出展されているが、それ以上に奈良の法隆寺からたくさんの出展があって、特に後半の仏像勢揃いにはお寺は今や空っぽなのではと思うほど。

お宝だらけの中でも一段と素晴らしいのは、これは法隆寺の隣の中宮寺からの天寿国繡帳。
 これの実物が拝めるとは!
驚くほど色鮮やかに残っている図柄を見ているとチベットやラダックの僧院の壁画を思い出す。

もう一つは橘夫人念持仏。
 
この床面と背後の部分が素敵で、思わず拓本を取らせてもらいたくなるほど。
橘夫人とは聖徳太子一族の怨念を法隆寺に封じ込めた(by 梅原猛)藤原不比等の奥さん。その旦那の権力をもってすればこれぐらいのものは当然よね、と不比等マニアのtrinさんと盛り上がる。

期待以上に中身の濃かった法隆寺展に続いては、東洋館の地下で開催中の「イスラーム王朝とムスリムの世界」展へ。
 
こちらは10年前に行ったことがあるクアラルンプールのイスラーム美術館からの出展。
来日している作品の数は多くないが、イスラーム王朝の変遷がとてもわかりやすく解説されているし
 モスクの説明もある。

しかし宗教心のない不心得者はつい光物に目が行くし
  
  
  大好きな陶器やタイル
  超絶技巧の書や
 
美しい扉など、イスラム美術は本当に素晴らしい。

いつもほとんど見学者のいない東洋館ながら、このイスラーム展にはそれなりに人がいて、しかもそのほとんどが若い女性。なんだか頼もしい。

大満足して東博を出たらすっかりお腹が空いたので、上野駅公園口の2階にある台湾の豆花屋さん「騒豆花」へ。
 トマト麺はニンニクも効いているがトマトの酸味が太麺によく絡んでおいし~。
そして双子パンダの誕生を祝ってついこんなものも。
 赤ちゃんパンダはマスクなしで見られるようになるだろうか。

それにしても台湾、早く行きたいよお。


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道北の旅 4 礼文の高山植物園

2021-07-19 12:44:41 | 国内旅行

6月27日

お宿で朝食。
 出汁巻き玉子や煮物など、朝からちゃんと手がかけられているのがうれしい。

本日はハイキングの一日だが残念ながら朝からどんよりと雲が低い。
午後には改善するかもしれない、との判断でまずは歩く必要のない北部へ。

初めに立ち寄ったのは久種湖。
 ここは日本最北端の「湖」になるそうで湿地の中を木道が伸びているが
 
シモツケやオオシマフスマなど花が少し見えるだけなので湖面を見ることもなく撤収。
ここは花よりもバードウォッチングに向いていそうだ。

その先、浜中と言う海岸に降り立つ。
 
 
この砂浜には貝殻がたくさん落ちているので皆さんしばし貝拾い。というのもこちらの貝殻には丸い穴がきれいに開いているものがたくさんあって、これは他の貝が捕食するために開けるものなのだそう。
 きれいに並べたのは運転手さんの作品(笑)。

そしてやって来たのは「高山植物園」。
 
他に名前も付いていないそっけなさだが、300円を支払って中に入れば花壇が整備されていて
 
名札が付いているのでフラワーハイキングの予習にぴったり。

 
この時期のスターはエーデルワイスの仲間のレブンウスユキソウ。
  
よく似ているチシマゲンゲとレブンソウはどちらもマメ科。ゲンゲは花が下向き、レブンソウは上向きで見分ける。
 
他にもチシマギキョウやマルバトウキなどたくさんの花が見られるが
 この島で一番有名なアツモリソウは既に花の時期が終わっている。
 
そこで受付棟に用意されているのが温度管理された鉢植え。一見造花かと思うほどきれいに咲いていて、見れば見るほど面白い形。名前の由来は古い時代の武士が背中にしょった母衣が膨らんだ形に似ているからとか。

植物園を出たら香深に戻り早い昼食となったが、まずはガイド氏おすすめの和菓子屋さんにちょっと立ち寄り。
 
こちら、島で唯一の和菓子屋だそうだが、よもぎ餅もべこ餅もうまーい。

ここからすぐの所がフェリーターミナル。
 迎えてくれる礼文島のキャラ、あつもんもマスク姿。

 
この2階にある「武ちゃん」がおすすめの寿司屋とのことで
 いただいたのはバフンウニのミニうに丼、2500円。ミニでもウニたっぷりで十分満足。

そしてもう一つ、珍しい「トドのてっぴ」なるものがあったので試してみた。
 
てっぴとはトドのヒレだそうだが、皮は付いているものの脂っぽくはなく、食感は固くない軟骨といったところだろうか。これ自体に特に味やくさみはなくて、酢味噌でおいしくいただいた。

 食後はコーヒーのサービス。
というのも我らがグループ内に調子のいいおばさまがいらして、この人がちょうど居合わせたお店の社長に「昨日お会いしましたね」と声をかけたおかげ。
この週末は島で町議会選挙が行われていて、観光中何度も選挙カーとすれ違い、中の一人がこのお寿司屋さんの社長だったのだ。
移動中はガイド氏と運転手氏の内輪話がめちゃくちゃ面白くて、しかし人口2000人ちょっとの狭い社会はなかなか大変だなと思った。


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道北の旅 3 礼文島北部

2021-07-17 16:25:16 | 国内旅行

6月26日 続き

利尻島を出発した船は強風下でも遅れることなく、45分で礼文島の香深港に到着。
 
ここのフェリーターミナルもきれいで、岸壁には「ようこそ礼文島へ」の文字も見える。

港で大きな荷物は今夜の宿の人に預け、ツアーは早速礼文島北部の観光に出発。
 ここでも利尻と同じジャンボタクシーを利用する。

到着した香深港周辺は低い雲が垂れこめていたが、北へ向かうにつれて空が晴れてくる。
やがて島の東北端、金田の岬近くで車が停まる。運転手氏が指さす方に目を凝らすと岩の間になにやら浮かぶものがたくさん。
 
これがよく見ればゴマフアザラシ。遠浅の海が引き潮になり、岩の上で日向ぼっこをしているのだ。
周りには泳いで顔だけ出しているのもいたり、15頭以上はいたみたい。

ここから島の西側にある澄海(すかい)岬へ。
 
小さな漁港の駐車場から丘へ上がると眼下にとてもきれいな入り江が見えて

その先に展望台がある。
 
入り江の反対側はごつごつした岩。礼文島の西海岸は断崖岸壁が続き、ここから島の西岸を通る自動車道はないのだ。
ちなみに「澄海」という名前はSkyとかけていて、町民の公募で決まったとか。

次には島のさらに北へ向かうが、途中島の「8時間ハイキングコース」入り口でちょっとストップ。
 
ひざ丈の熊笹が生い茂る中を道がまっすぐに伸びているが
 少し先に紫色のパッチが見えたのでガイド氏がそこまで先導してくれたのだ。
 
紫色の正体はレブンシオガマ。周りにはスカシユリもたくさん咲いてきれい。

この北の江戸屋山道の入り口でも小休憩。
 
 
斜面にオオハナウドやカワラナデシコ 
   
 
そしてエゾカンゾウがいっぱい。エゾカンゾウはゼンテイカとかニッコウキスゲとも呼ばれるものだが、ここだけではなく島のいたるところにあまりにもたくさん咲いているので、ニッコウキスゲとかありがたがる必要があるのか、なんて思ってしまうほど。

そして島の最北端、スコトン岬へ。
 
ここは以前は日本最北端を名乗っていたそうだが、正確な測量の結果稚内の宗谷岬が最北端となったので現在は「最北限」と名乗り、「最北限のトイレ」も完備。

海上に見えるトド島では現在もトド猟が行われているそうだが、一番おいしいのは鍋だ、と地元のことは何でもよく知っている運転手氏。ただしトド猟は漁場保護のために行われるだけなので、肉は猟師さんから直接もらう以外に入手方法はないらしい。

本日の観光はこれにて終了。
東岸の道を戻って今夜の宿、香深にある「はな心」へ。
 
トイレ、洗面はないがきれいなお宿。

 
歩いて5分の所に愛する(笑)セイコーマートがあるのでおやつを調達。セイコーマートはオリジナル商品がたくさんあるので楽しい。

夕食は宿にて。
 
ホッケの煮つけにホッケのフライ、と北海道でこれほどホッケが食べられているとは知らなかった。
鮭の白子が珍しく、ウニとイクラもあるし、この上に海鮮鍋が付いて充実の夕食。


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青森の駅弁

2021-07-12 14:57:24 | 国内旅行

道北旅行記を始めたばかりだけれど、実は北海道から帰って2日後から青森に行っていた。

こちらは鉄道の旅。
ということで旅の始まりはいつものごとく、東京駅の駅弁屋「祭」の物色。
さんざん迷ったあげく、選んだのはこちら。
 分とく山の野崎洋光氏監修「特製・海鮮幕の内」。
1400円とお高いけれどおいしそうと思って買ってよく見たら、なんと、これから行く青森県は八戸の吉田屋さん製じゃないか。
しかしウニ、鮭、イクラが載った味付き御飯はおいしいし、たくさん入ったおかずはバラエティに富んで幸先よし。

青森で4日過ごして、帰路はその八戸から新幹線。
車内で食べようと駅の売店で買ったのは
 
幸福の寿し本舗のカツサンド。こちらは青森市の会社だそうだが、カツに使われている豚は三沢農場の「やまざきポーク」だそうで、お肉が柔らかくて3切れでも満足感あり。
お供に買った「てば次郎」は八戸の朝市で有名な店の塩手羽。あっさりおいしいけれど、食べる所が少ないので1本では物足りない。
「あおもり藍茶」は青森県産の藍とヤーコンのお茶とのことで茶葉は使われていない。藍には解毒作用があって薬草として使われるのだそうだが、味はドクダミ茶に似ているだろうか、まずくて飲めないということはないがおいしくもない。製造元はなぜか岐阜県の会社だった。

もう一つ、家に帰ってから食べようと八戸駅で買った駅弁。
 
八戸前沖さばと海峡サーモンのにぎりがそれぞれ2種類づつ入り、鯖の竜田揚げに昆布巻き、三沢産ごぼうなど八戸産にこだわった三沢市は三咲羽やというお店の駅弁。
凝った内容でおいしくいただいたが、ぜいたくの名前の通り1450円もして、最近の駅弁は本当に贅沢になった。


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道北の旅 2 利尻島一周

2021-07-09 12:59:42 | 国内旅行

6月26日

朝、まだ風は強いが窓から身を乗り出してみると利尻富士がとてもきれいに見える。
 山の頂上近く、右手にぽこんと立っているのがローソク岩。

 岩ノリやお味噌汁に入った銀杏藻など海草のおいしい朝食をいただいたら出発。
 やって来たジャンボタクシーに乗り込み、鴛泊港を過ぎて海岸沿いの道を時計回りに島を一周する。

 まずやって来たのは鴛泊からすぐの姫沼。

小さいけれど沼の向こうに利尻山が見えるので人気の場所。
 
沼の周りには一周800mの木道が整備されていて、本日から2日間は現地ガイドさんが同行してくれるので植物の解説など聞きながら行く。このガイドの山澤氏、とても気さくで楽しいお方。
 
早速解説された、これはクマゲラが中に巣くうアリを食べようと開けた穴。クマゲラの姿は湖畔のお土産屋さんの店先で見ることができる。模型だけれど。
 この中にあるのは周辺の景色や動植物の絵葉書やポスター。
見ていると団体ツアーの大型バスがやってきて、お店の人によると「緊急事態宣言が明けたとたんにお客さんがたくさんいらっしゃるようになったんです」とちょっとほっとしたような様子。
 沼を離れようとすると風が少し弱まってなんとか利尻山が湖面に映った。
ちなみに利尻島には川がなく、この沼の水は湧き水とのこと。

姫沼を出て島の東岸を行くうちに雲が多くなってきた。
南岸にあるオタトマリ沼に着く頃には空は真っ白で、ここも晴れていれば「白い恋人」のパッケージにある利尻富士の姿が湖面に映るはずだったのだが山の姿は全く見えず。
 
湖面ではウミネコがたくさん水浴びしていて、これは沼の真水で海水の塩を洗い流しているのだそうだ。

ところでオタトマリではこの島にしかないというミルピスなるものを飲んでみたかった。
 湖畔のこのレストハウスにあるとのことだったのだが今日はない。
親切なタクシー運転手氏が聞いてくれたが、おばあちゃんがたった一人で作っているというミルピス、今年はお休みらしい。残念。

そこで隣の土産物屋も覗いてみると「うに鮨」の暖簾を発見。
 
紫ウニは2貫で1200円、バフンウニは1400円とのことなので奮発してバフンウニ。さすが、甘くておいし~。

この少し先にあるのは南浜湿原。ここは少し立ち寄っただけだが
 
 
カキツバタやミツバガシワの群落が見られた。

さらに進んで島の南端、仙法志御崎公園へ。
  

今日は海が荒れて波が白い。
  
周りにはハマナスやオオハナウド、エゾカンゾウやハマエンドウなど花がたくさん咲いているが
 
ここに立ち寄った主な目的はこちらのお店で利尻昆布などを買うため。今日は漁に出られなかったという店主がおしゃべりで面白い。
 店頭にはこんなありがたい説明も。なにしろ利尻も礼文もウミネコやカモメだらけ。飛んでいる場合はしっぽを見て、先に黒い縞があればウミネコ、白ければカモメ、とこれはガイドさんに教えてもらった。

西岸に回って麗峰湧水でお水を調達。
 
利尻山から湧いているというお水は本当においしい。

天気の悪い西岸は見どころもなく、もう一つのフェリーターミナルのある沓形も素通りすると
 海上にうっすらと礼文島が見えた。

そして島を一周して北岸の鴛泊まで来ると、ここは出発した頃と同様に晴れている。
島の北と南で雲のかかり方が違うのはいつものことなのだそうだ。

途中、北海道といえばのコンビニ、セイコーマートでお昼を仕入れて鴛泊のフェリーターミナルで食べる。
 少しでも北海道らしく(笑)、と道産昆布のおにぎりと唐揚げには「羊名人」なるクミンのスパイスを振っていただく。

 
週末のためか利尻から礼文へはお客さんも多くて、前日と同じサイプリア号もかなりいっぱい。

 
印象的な利尻山を見ながら利尻島を離れた。


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