ヒロインの聖女マリアライトは27歳で、王太子ローファスの婚約者。ある日ローファスから婚約を破棄される。この国では結婚適齢期は24歳まで。年増のマリアライトよりは若い娘の方がいいと、ローファスは思ったのである。魔術国家から魔道具を輸入すれば聖女の力など不要と思ったのだ。この手の作品は、大体王太子は救いようのないアホとして描かれる。まあ、この作品でも見るからにアホなのだが。
まったくローファスを愛していなかったマリアライトはケロリとした態度で、長い間無人だった実家に帰ってくる。ところが、そこにいたのは、魔族の少年シリウス。この少年を自分の手で育てると決めたマリアライトだが、聖女の力もあり、シリウスは半年で美形の青年に成長する。少年と思っていたシリウスだが、実は80歳。エルフネタでよくあるように、魔族も長命種なのだ。そして、魔族の国帝国セラエノの皇太子。反乱で一時、マリアライの住む国へ避難してきたのだ。反乱も片付き、シリウスは帝国に帰ることに。マリアライトもそれについていくことになったが、二人は相思相愛。
シリウスのことを好きなケモミミ令嬢も出てきて、一波乱の予感。そしてマリアライトの元婚約者のアホな王太子の国はどうなるのだろう。
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