今は何でも○○ハラということを言われる。でも、何がハラスメントになるのかという境界が曖昧なものだから、扱いが難しくなる。例えばセクハラを例にすると、恋人とそうでない人から同じことをやられても後者の行動だけがセクハラと言われることがある。私が研修会などで聞いたのは、受け手がどう思うかが重要だということだ。このように○○ハラには明確な基準はないのである。
残念なことに、中には調子に乗って、明らかに違うのに自分の気に入らないことにはなんでもハラスメントではないかと言ってくる輩がいる。その場合にはこちらも断固とした対応を取る必要がある。しかし、何がハラスメントになるかよく理解していないと、なかなか難しいだろう。
本書には、ハラスメントにならないようにするには、どんなことに気をつければ良いのかということを教えてくれるだろう。社会人、特に管理職は自分の行動が、○○ハラではないかと言われたときに、違うと思えば根拠ある否定をしないといけない。
なお、本書は著者様からの頂き物です。ありがとうございました。
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※初出は、「風竜胆の書評」です。