チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

「ゆかいな若冲、めでたい大観」 山種美術館

2016年03月14日 | 日々のこと

曇り、14度、81%

 先日の東京への帰国で3つ美術館を廻りました。もう終わってしまった催し「ゆかいな若冲、めでたい大観」山種美術館です。伊藤若冲が好きです。人となりも確かにゆかいだったのではないかと思います。それなのにまだ若冲の実際の作品に触れたことがありません。来月からは大きな若冲展がかかるそうですが、その頃東京に帰れるかどうかも分かりません。ひと目若冲を見ようと足を運びます。

 若冲の力強い筆跡を見ると動物ばかりか七福神まで元気に見えるから不思議です。お正月明けから始まったこの催し、新春を意識してか松竹梅や吉祥、干支にちなんだ申のコーナーもあります。

 ゆっくりと見ているうちに、あれと目に留ったのは、小林古径の「不尽」。 青い富士山です。この一幅の前でかなり立ち止まります。富士山、蓬萊山のコーナーです。心が拡がるような富士山、赤富士も「不尽」と並んでいます。少しボーッとしたきれいな空色の富士山。これは古径の心象風景に違いありません。そういえば緑の富士山はやはり私が好きな尾形乾山の作です。富士山も見る人の目によってこんなに違います。

 奥村土牛の干支達も彼の優しいまなざしが伺えます。一番最後のコーナーに来ると、これまた嬉しや、鏑木清方です「佳日」。コーナーの名前は幸福な情景。 

 展示を見て10日ほど経ちます。しっかりと記憶に残っているのは、若冲でも大観でもありません。古径の「不尽」と清方の「佳日」。こんなこともあるもんです。若冲や大観は行く前から見れると思っていますが、期せずして出会えた古径の「不尽」や清方の「佳日」。喜びと驚きで心に残ります。

コメント
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