雨、14度、88%
先日の私の帰国前に日本の友人が香港にやって来ました。彼女は私がウィリアムヴォリーズの建物に興味があることを覚えていてくれてパンフレットを2冊携えて来てくれました。パラパラとめくると、近江はもちろん大阪、神戸に沢山ヴォリーズの建築物はありますが軽井沢にも多数あることを知りました。そういえば、ヴォリーズが結婚式を挙げたのも軽井沢だと随分前に読んだことがあります。
軽井沢行きは、会いたい人たちと犬たちを訪ねるもので、お昼をご一緒に済ませてその足で東京に戻るつもりです。ならば落ち合う約束時間より早めに着いてヴォリーズの建物を見てみようと思います。つまり私のヴォリーズ見聞の第一歩は軽井沢から始まりです。駅に近いユニオンチャーチに行く事にしました。
軽井沢は避暑地、晩秋から早春までは冬ごもりの季節ですから、お店がお休みの事ぐらいは承知しています。駅を降りても人がまばら、駅の案内所でバスの時間を尋ねましたが生憎出たばかりです。タクシーで旧軽井沢のシャッターが下りている大通りを北に向かいます。なんと5分もかからずに着きました。
いいお天気ですが、流石に雪が残っています。 ヴォリーズの木造の建物にはやはり日本の物とは違った香りがします。この教会もあとひと月ほどは休館です。入り口のガラス窓から中を覗きます。質素な教会の作りです。プロテスタントの教会です。
手前の建物は宣教師の子弟の学校だったそうです。 見辛いのですが、浅間石を積み上げた煙突が印象的です。
ヴォリーズの建物を見ることが出来ただけで大満足、帰りのタクシーなんて拾えませんから駅まで歩く事にしました。お店も開いていません。地元の人も歩いていません。来た時に見当をつけてあった道を戻ります。美味しい山間の冷えきった空気を胸一杯に吸い込みます。こんな香港に住んでいますから、この空気が身体へのご褒美です。
大通りに出ると自転車で5人ほどのグループが横を抜けていいます。なんと中国人の観光客です。私など、何でこんなところでまで中国人に会わなくてはいけないのかとやや不満、でも、お金を落として行ってくれる方達ですから文句はいえません。彼らの興味の的は別荘の不動産のようです。
浅間山を横に見ながら、約束の公園に向かいます。犬連れですから、公園で待ち合わせです。冬の寒さの厳しさを私は知りません。こんなに空気が美味しく、景観のいい場所に住めたらなどとつい思ってしまいます。
友人達のおかげで私のヴォリーズの第一歩を刻みました。この軽井沢へと言ってくれた友人、パンフレットを運んで来てくれた友人。今回の私の帰国は、珍しく自分のために一杯時間を使いました。友人達、そして家で私を待ってくれていたモモさん、主人に感謝です。