チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

ハリネズミとヤマアラシ 香港

2016年03月22日 | 香港

雨、16度、97%

 香港島は小さな島です。北側のビクトリア湾を望む一帯は、ご存知のように高層ビルが林立しています。南側は、密集しているわけではありませんが高層のマンションが建っています。島の中央はさほど高くない山が東西に走っています。皆さんがきっと思っているよりは山の自然、海の自然が身近にあるのが香港です。

 先月、夕方の地元のニュースを見ていると、香港島北側、ホテルやショッピングセンターがある金鐘にイノシシが出たと言っています。金鐘から山に向けては香港動植物園があります。更に上がると亜熱帯の鬱蒼とした木立です。香港島にイノシシがいた事実に驚きました。ビクトリア湾を渡って中国との地続きの新界の山の中では、二度ほどイノシシに遭遇しています。でもまさかこの香港島にイノシシがいたとは。私はこのイノシシが出たところから少し上にある道を朝走ります。

 それからしばらくして出た地元英字新聞の記事によると、土地開発が進む中で野生の動物の棲息地域に変化が起こっていると書かれています。ジャコウネズミ、ハクビシン、野生の鹿、ヤマアラシ、イノシシ、野生の豚、今までならひと目に付かないところで生活していた動物がひょっこり姿を現すようになったというのです。

 私はそろそろ20年、同じ道を走っています。リスはさておき、最初に出会った野生の動物はハクビシンでした。木の上からこちらを見ています。これには驚きました。季節は一年中、ハクビシンに会うことが多くなった頃、ハクビシンが交通事故で亡くなるケースを新聞で目にするようになりました。4年ほど前でしょうか、全長1メートルほどの針をふさふさ付けた動物に出くわしたのは。てっきりハリネズミだと思っていました。今回のイノシシ騒ぎで私がハリネズミだと思っていたのは、実はヤマアラシだと知ります。大きさが違うのだそうです。ハリネズミは、せいぜい40センチほどの小柄動物だそうです。

 4年ほど前ポツポツ現れたヤマアラシ、その頃からハクビシンの姿がすっかり見えなくなりました。ヤマアラシは私が走る道沿いで繁殖していました。親子3人連れのヤマアラシにも出会います。時にはゴミ箱を漁っています。私も段々警戒心がなくなって、平気で横を走ります。間近で見るヤマアラシは針の目が粗く、ワサワサ音を立てて歩きます。

 動物保護協会の人の話によると、こうした野生動物を怖がる人たちが傷つけたり殺したりする事件も起こっているそうです。野生動物を保護する動きが出て来ています。山を切り開いてマンションを建てる、動物達が安心して生活出来る場所を人間が取り上げて、挙げ句には傷つけかねない現状です。

 イノシシ事件がなければ、私はヤマアラシをずっとハリネズミだと思い込んでいたに違いありません。ここひと月、ヤマアラシに会っていません。新聞によると捕獲、保護をはじめると書いてありました。安全なところに連れて行かれたのならいいのですが。今度会ったら、「ヤマアラシさん、おはよう。」と声をかけてやるつもりです。

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