ガス、17度、99%
ひと月ほど前に、日本から友人がブランデーケーキを携えて来てくれました。私よりずっと背の高い彼女はそのケーキを手渡しながら、「真奈さん、ひと月ほど置いて食べてくださいね。」とおっしゃいます。焼いた後にブランデーやラムをしみ込ませたケーキは日が経てば経つほど、アルコール分が飛んで美味しさを増します。頂戴した食べ物、大抵直ぐに開けて直に口に入れてしまう私に彼女はどうも念を押しています。
家に帰りやっぱり包装紙を開けてみました。箱も開けてみました。クンクン。うんいい香り。でもまた蓋をして棚の奥になおしました。カレンダーを見てひと月後、そうだ、お誕生日に食べようとその時から決めました。
昨日は待ちに待ったお誕生日。よくひと月近くも食べずに我慢したものです。でも、皆さんのご想像通り、このひと月の間になん度も箱の蓋をとっては匂いを嗅いでいました。 モモさんあいにくですが、このケーキはお酒が一杯だからあげれませんよ、モモさんは私の焼いたシフォンケーキで我慢してください。朝から主人と私で半分も食べました。二人して「美味しいね。」もっと食べたいのを二人とも我慢しました。
でも大丈夫、まだ明けていない箱が一本、一本半のブランデーケーキが家にはあります。そうなんです、彼女はこの重たいケーキを2本も持って来てくれました。賞味期限なんて気にしません。ゆっくり大事に食べます。
東京奥沢ロワールのブランデーケーキです。