チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

bookshop 香港

2016年06月26日 | 香港

晴れ、29度、84%

 先日の帰国の時、飛行機の中で読む本を持たないで家を出ました。飛行場のbookshopは米英の新刊が一番先に出ます。香港の空港もほかの都市空港のように、ビックブランドがお店を拡張しています。香港の繁華街と同じブランドばかりです。飛行機の待ち時間はbookshopを覗きます。通関を過ぎて、さてお目当てのbookshopを目指します。お店がありません。広い空港ですから、なん軒かbookshopがあります。くまなく廻りました。今までの米英の本を主体に売っていた本屋は全てありませんでした。中国語の本と英米の本が半々の「中華書店」という新しい店がまるでスナックでも扱っているような狭いスペースで本を扱っています。この前空港に来たのはほんの2ヶ月前、あっという間の変化でした。

 香港の町中にある世界的なチェーン店のbookshopも店を締めました。理由は家賃の高騰です。もちろん活字離れもひとつの理由かもしれません。そして残っているbookshopは私が香港に来た時からある香港の老舗ばかりとなりました。香港の本屋は、英米の本を扱う店と中国のものを扱う店に分かれます。英米の本を扱う店の雰囲気は、昔からアメリカのそれではなくイギリスの本屋の匂いです。カフェなんて付いていません。子供の遊び場もありません。静かな空間です。

 昔はハシゴが置いてあり、天井まで本がびっしりとありました。bookshopの匂いもややカビ臭く、そこがまた私の好きな所でした。あの当時は、本の在庫を調べるのもPCではなく問い合わせのレターだったと記憶しています。

 香港島セントラルのアイスハウスストリートにあったこのbookshopは20年程前に金鐘のショッピングセンターに入りました。もう長い付き合いのbookshopです。ちょっと奥まった所に引っ越ししましたが、充分なスペースがあり本のディスプレーも随所に心配りが感じられます。先日行ったら料理の本のコーナーにはアクリルで作られた大きな書見台が置かれていました。美術書の所には木製の書見台です。重い本をめくるのに片手では持てません。本を大事にする気持ちが伝わります。日本の本屋のように本を並べるのではなく、ディスプレーする、より良く見せようとしています。 この訪れた日には、コーナーでアメリカの経済学者が小さな講演をしていました。そんな時はお店のドアは閉まっていて、お店の人が顔を見ては開けてくれます。

 ドルチェアンドガッパーナ、マックスマーラにはさまれたbookshopです。お店で働く人も皆さんかなりのお歳です。ここのドアを入る度にここはbookstoreではなくbookshopだと思います。

コメント (5)
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