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実家の荷物の整理をしていた3年前、同じタイトルでブログを書きました。「トワイニングの茶壺」、紅茶が入っていた古い壷のことです。そんな古い記事に2週間程前コメントが入っていました。「探しています。」内容は、「トワイニングの茶壺を探しています。どなたかお譲り頂けるかたゆずりくださいませ。」お名前も連絡先もないコメントでした。
その3年前の記事を開けてみました。写真には4つの茶壺が並んでいます。私が中学の頃はお中元やお歳暮のトワインイング紅茶は、イギリスの陶器の壷に入って贈られてきました。 その絵付けは中国のウィローや中国の家を模したものです。紅茶を使い切ると、母はクッキーやザボンの砂糖漬けを入れていました。あの頃この色違いの茶壺はかなりの数実家にありました。結婚してひとつでもいいから譲って欲しいのに、くれないのが母です。整理していて出て来た壷の数は欠けたり蓋のない物も含めて7、8こでした。その中から欠けなどのない4つ、青、緑、赤、きちんと蓋もついている青の4つを写真でのせました。蓋はただ乗っかっているだけの代物です。沢山あった茶壺のうち蓋共に無傷だったのはこの青ひとつでした。赤も緑の花入れに使えば使えないこともありません。それでも蓋が付いているこのひとつのみを残して捨てました。
「探しています。」のコメントを頂いて、はたと考えました。コメントをくださった方は、自分がお好きで探しているものか、売り物にするために探しているものか。言葉少ないコメントからは分かりません。ただ、3年前のブログを読んでくだされば、私がたとえひとつしか残さなかったとしても、この茶壺への思い入れがあることはお分かり頂けると思います。
4日前に日本の家に帰りました。食器棚の一番上にトワイニングの青の茶壷が見えています。手に取ってみました。かなり古い物です。今だに茶っ葉は入れていません。
「探してます。」と書いてくださった方、もう少し詳しくコメントをくださったら、例えば思い出深いものでとか、私もお譲りする気になったかも知れません。こんなに古い物ではありませんが、まだ香港がイギリス領だった頃は茶壺入りの紅茶が売られていました。 今、家にあるものです。明らかに古いトワイニングの茶壺の方が素敵です。コメントを書く、特に依頼のコメントを書くのは難しいと思います。無駄のない文章、綿々と書かれた文章もそぐわない。「好き仕方ありません、お譲りください。」とお名前付きで書かれていたら、この私お譲りしたと思います。
2週間もお返事が遅れてしまいました。お詫びいたします。お名前もないお譲りくださいのお返事は、申し訳ございませんがご意向に添いかねます。