晴、17度、64%
朝早く玄関を開けると、爽やかでいてほんのり甘い香りがします。何の香りかしら?周りを見回しますが、花らしきものが見えません。玄関の右手の庭は其々の木が鬱蒼として剪定を待っています。背の高い木の一本を見上げると、一重のくちなしが葉陰に隠れるように咲き揃っていました。一重ですので香りが強くありません。くちなしの木があるのは知っていましたが、もうそんな季節なのかと鼻を寄せます。八重のくちなしほど花姿はよくありませんが、 ひと枝玄関に挿しました。
くちなしの木より奥に入ると、梅の木が伸び放題です。5月に入った頃よりポトポト実を落としています。だんだん黄色になってこれもまた甘い香りを放っています。今年の梅仕事は、買った梅でと思っていましたが、まだまだ沢山実をつけています。梅干しは我が家の梅で漬けることにしました。
この家は2つの道に挟まれています。上の道は表、下の道は裏。表ばかり目が行きますが、ココの散歩帰り下の道を通ると家の石垣の上にピンクの花が咲いています。「ランタナ」です。この花きっと鳥たちが種を運んで来たのでしょう。昨年は「ランタナ」の花を見た覚えがありません。背伸びをしてひと枝手折って来ました。 「ランタナ」は香港で走りに行く道でも咲いていましたっけ。もうすぐ、ブラックベリーに似た実をつけるはずです。小さな花が集まって一つの花のように見えます。モモさんにも「お花ですよ。」
冬の寒い中、地味な花をつける枇杷も日に日に熟れ始めています。2階の屋根より高い所の枇杷の実はカラスさんにあげることにします。何十年ぶりに庭の枇杷を食べてみました。小粒ですが、甘みが詰まっています。初物ですから、お仏壇に。 来週は福岡地方梅雨入りするかもしれません。その前に枇杷と梅をあらかた収穫するつもりです。庭からの恵みは五感に届きます。梅も枇杷も来年は摘芯してやらなくては。土の庭に立って見上げる空は、日本の初夏の気配です。日本を感じる生活が少し地に付いて来た来たこの頃です。さあ、今日も梅もぎ、枇杷もぎの仕事が待っています。