チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

ポルトガルカレー

2012年08月11日 | 香港

雨、28度、88%

 香港の料理は、広東料理といわれています。確かに、飲茶に初まり、料理の主流は広東料理のそれです。ところが、香港料理と呼びたくなる物が沢山あります。海山に囲まれて、食材豊富と言いたいのですが、お米すら作られていません。海外から入って来る食材は、港ですから、以前から豊富であったわけです。それにまして、ここの人たち食べることに、きっと、執着が強いのかもしれません。人の流れも多い香港、中華以外の料理もうまくアレンジされ中華料理として顔を出します。

 10年ほど前から、ロブスターを背割りにして、卵麺の伊麺と合わせ、チーズの入ったホワイトソースがかかった物が、海鮮料理屋で出されるようになりました。美味しいんです、これが。少々下手に作られていても、材料が材料ですから、美味しいはずです。今では、ずっと昔から香港にありましたよ、と言う顔をしてメニューに載っています。

 私たちが、香港にやって来た25年ほど前、香港の普通の料理屋のメニューに必ずと言っていいほどあったのが、ポルトガルカレーです。ココナッツミルクの香りがして、大切りのジャガイモと、まだシャキシャキしているタマネギとチキンのカレーでした。 葡萄牙と書いてポルトガル。葡式加哩と、メニューには載っていました。今では、この葡式加哩が、メニューにある店すら少なくなっています。

 日本のクックドゥのような物で、葡汁、と書かれた物がスーパーで売られています。 懐かしくなって、買ってみました。日本のカレールーの液体版です。材料を煮込んで、これを溶かすだけ。 やっぱり甘いですね。甘いカレーは好きじゃないのに、ココナッツの香りに、ついつい、食が進みます。

 ポルトガルにカレーは存在するそうです。だって、歴史的に考えれば、洋の東西の交易の要は、ポルトガルから始まったのですからね。でも、どうも、香港で食べるカレーのようではなさそうです。お隣、マカオは元ポルトガル領。そこにも、ポルトガルチキンといって、こんなカレー料理があります。アフリカンチキンではありません。

 ポルトガルに行ったおり、カステラのことは頭にあったのに、このポルトガルカレーのことは忘れていました。甘いポルトガルカレー、25年ほど前だって、そんなに高い料理ではありませんでした。余裕のない我が家の3人が、外食するのにはうってつけの一皿でした。甘さは懐かしさとも重なります。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ハンカチとタオルハンカチ

2012年08月10日 | 日々のこと

晴れ、28度、72%

 日本に帰ると必ず立ち寄るのが、デパートのハンカチ売り場です。目的がなくても、通りすがりに眺めます。シーズンごとに、ハンカチが入れ替わって行くのもすごいこと。香港、最近は時折ハンカチを売っているのを見かけます。お安いペラッとした感じの物です。香港に限らず、こちらの人たちハンカチを使う習慣がありません。売っていないのも当たり前。汗を拭うのには、厚手のティッシュペーパーを使います。

 家人の会社の香港人女性スタッフには、出来るだけハンカチを使うのを知ってもらおうと、ことあるごとにプレゼントに添えたりしますが、全く使ってくれている気配がありません。お互い習慣の違いですから仕方ありませんね。

 ここ数年、夏場になると、ハンカチ売り場の大半を占めるのがタオルハンカチです。タオルハンカチ、ハンドタオルをふた周りほど小さくした物です。可愛いのですが、いかにも汗を拭きます、手を拭きますと感じるので、自分のバックには入れたくないなと思っていました。そんな私も、随分以前に買ったタオルハンカチが1枚あります。 スノーマンの刺繍が付いています。タグが付いたままです。買って以来ずっと、 タンスの引き出しのハンカチの上に置いてあります。つまり引き出しを開けるとと、スノーマンが挨拶してくれる訳です。

  中国には、スワトウの見事なハンカチがあります。

   この2枚は、ポルトガルのマデラ島のハンドメイド。あのマデラ酒で有名な島です。この3枚は、普段使いではありません。

 私は、朝走る時も、ハンカチを持って出ます。日が上る前といっても28度前後の中を走れば、ハンカチなんて用を足さないほどの汗です。それでもハンカチ。

 先日帰国したとき、家人に一枚ハンカチタオルを求めてきました。どうも、使い勝手がいいようです。家人にハンカチタオルを持たせた翌日、あることに気付きました。いつもは最低3枚ハンカチにアイロンをかけます。ところがその日は2枚です。タオルにアイロンかけませんからね。これは、いいわ。次回の帰国の時は、家人にもう少しハンカチタオルをお土産にしましょう。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

needle book ニードルブック

2012年08月09日 | 身の回りのもの

晴れ、28度、82%

 ここひと月、毎日のようにクロスステッチを刺しています。部屋の壁に、また、クッションを新しくしようと必要に迫られてのことです。刺さなくなったら、一年以上も刺さないこともあります。久しぶりに刺そうかなと、糸や布を整えて、針山の針を手に取ると、錆び付いていることが度々ありました。何分にも、高温多湿の香港です。

 たかが針と思うのですが、香港で売られている中国製やイギリス製の針は、日本の針程よくありません。刺繍用の針ばかりでなく、ミシン用も普通の縫い針だって、日本の針はよく出来ています。針の比較なんて、きっと日本に住んでいたら思いも着かなかったことです。錆びた針は、当然捨てなくてはなりません。針を上手に仕舞っておく方法を考えていました。そんなとき知ったのが、ニードルブック。昔は、針は貴重な物だったので、ヨーロッパでは、それぞれが、こんな小さな針用の入れ物を持っていたそうです。

  使わない針は、フェルトに刺しておきます。閉じた状態で、10センチ6センチほどの小さい物です。 4カ所刺せるようにしてあります。

 フェルトとスカートの残り布で、チクチクと作りました。ニードルブックを作ってから、針を錆び付かせることがなくなりました。今刺している物が終われば、針は勢揃いして、このニードルブックに納まります。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

バナナパイ

2012年08月08日 | 菓子

晴れ、28度、88%

 家人が誕生日を迎えました。誕生日の当日は、日曜日にも関わらず、シンガポールに出張中でした。このシンガポール行き、私にも一緒にと誘ってくれたのですが、今月私は、また日本に行きます。パグのモモさんと少しでも一緒にいたいと思い、香港に残りました。

 家人がシンガポールから戻った便は、香港着が夜でした。夜遅くに、甘い物はいけません。随分、お腹周りにお肉がついていらっしゃいますから。朝起きて、パッと作れる物をと思って、タルトに。シュクレを焼いて、中のクリームを作っておけば、組み立てるだけです。ただ、私にしては珍しく、クリームをカスタードにしました。いつもは、アーモンドクリームです。

  カスタードクリームというと、お子様向けのようだけど、洋菓子のクリームやソースの基本は、やっぱりカスタードクリームではないかしら。フランス語では、クレームパティシエール、お菓子屋のクリームと言うほどですからね。バニラのアイスクリームもプリンだってみんな、もとは同じ。卵と、ミルクの作る技です。

 このところ、毎週出張が入ってお疲れの様子の家人。なかなか起きてみえません。タルトの甘い香りに私もモモさんも、ウロウロソワソワしています。お腹もすきましたしね。

  ガラスのドームをかぶせて、起きてくるまで、待ちましょう。

コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

土瓶

2012年08月07日 | 身の回りのもの

晴れ、26度、88%

 紅茶が好きな私、ティーポットは6つも持っているのに、日本茶、中国茶を入れるための土瓶、急須は3つしかありません。そんな我が家は、いい日本茶やびっくりするくらいお高い中国茶を頂きます。日本茶は、やはり鮮度が命です。高温多湿の香港では、封を切ると、早く飲み上げなくてはなりません。

 封を切った日本茶を一日何度か、たっぷりと煎れる時使うのが、この九谷の土瓶です。30年近く使っています。薄い薄い汲み出しが5つ、同じたでの絵です。考えてみれば20代で、たでの絵の湯のみなどよく求めたものですね。今でこそ、この地味な絵付けが似合う年になってきました。初めから付いていた持ち手のつるは、一本の竹で出来ていました。2年前にそのつるが、ぽきんと折れてしまいました。

 日本に帰ったおり、お茶屋さんやデパートを廻りましたが、替えのつるを売っていないところもありました。あっても、300円ほどの安い物ばかり。仕方なく、色合いの濃い物を求めて戻ってきました。やはり安いからでしょうね、またしても、傷み始めました。

  傷むといっても、まだ使えそうです。手元にすぐある凧糸で、縛ってみようか?なんだか不釣り合いですね。ラフィアで堅く結んでみました。ラフィアなら濡れても、気になりません。使える物を、自分で直してまた使う、何となく気持ちがしゃんとします。それでも、次に傷んだら、もう買うつるは決めています。竹でできていて、編まれた物です。お値段も、ちょっと高め。それまで、ラフィアが、つるを護ってくれるでしょう。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

デンマークのクロスステッチ ざくろ

2012年08月06日 | クロスステッチ

雨、24度、78%

 我が家のソファーには、4つクッションがあります。4つとも、ロンドンのファブリックを扱う店の物です。求めたのは、ここ香港です。とても精緻なフランス刺しゅうが施されています。インドで刺された刺繍です。インドに行く度に、そんな丁寧な仕事がなされた刺繍を探します。同じようにホーチミンへ行った時も、刺繍の物を探しました。無い訳ではありませんが、とても雑な物ばかりです。私なりに考えました。ほんとにいいものは、イギリスやフランスに持ち出されているのではないでしょうか。

 そうそう、その4つのクッションのうち2つはシルクです。ソファーで、ここ掘れワンワンと掘る我が家のモモさんのお陰で、シルクがすり切れてしまいました。この一年新しい物を探していました。気に入った物がありません。

 そこで、 デンマークのクロスステッチで、ザクロを刺してみました。デザインは、ゲルダベングトソンです。 オリジナルは、ザクロが12個。長方形のクッションになります。私、正方形の方が好きです。一辺が30センチ弱のクッションです。一色で刺すのも、パターンを刺すのも今回初めて。クロスステッチと言っても、正方形の升目に刺す物と違って、ザクロのつぶつぶは、幾つもの刺し方が詰まっています。

 サイズダウンしましたし、パターンの物でしたから、思ったより早く刺し終えました。もう一つ、クッションを刺し始めます。きっと、このクッションもモモさんの餌食になるんでしょうね。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

8月3日夜3時の月 香港

2012年08月05日 | 日々のこと

曇り、28度、89%

 空を見ながら、寝るのが好きです。とは言っても、香港のように建物が林立していると、カーテンをおろさないで休むことが出来るような部屋は、なかなかありません。

 この10年ほど、私は、カーテンを半分だけ開けて休んでいます。半分閉めるだけで、人目を気にせず休める部屋に一人で寝ています。見えるのは、香港島の山、太平山の山際です。ピークといって、観光名所の太平山の山頂、頂の回りをぐるっと一周する2キロほどの道があります。夜になると、街灯がともります。その街灯と、雲、巡りによって月や星を見ながら寝るのです。8年間は、モモさんも一緒です。

 二日ほど前、夜中に急にまぶたの裏が、白っぽくやたらに明るく感じます。とても眠たかったのですが、目を開けてみると空全体が白んでいます。

 雲ひとつなく、お月様が山の端から、こちらを見ているようです。時間はちょうど3時。隣の部屋に行って、カメラを持ってきました。私が、実際に見た月は、この写真のようだったと思います。見出しの写真は、モードを明かりが少ないところに替えて撮った物です。月がはっきりと見えてます。

 眠たいので、そのまま、また一寝入り。朝起きてカメラを見ると、お月様の写真が入っています。嬉しくなって、昨晩は枕元にカメラを置いて休みました。ダメですね、厚い雲で遮られています。

 今年は月や星が話題になることが多い年のようです。まだまだ、きれいな月が見えるチャンスがあるでしょう。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

コスタボダ 葉っぱのボール

2012年08月04日 | 身の回りのもの

曇り、28度、86%

 コスタボダのガラスの器やロイヤルコペンハーゲンの食器が、香港で売られなくなってもう随分になります。中国返還頃までは、お店があったのですがね。だから、この葉っぱの絵のぽってりとしたボールが我が家にやって来たのも、随分前のことです。

 コスタボダのガラスは、どれも、手に重みを感じる温かな物です。しかも、色が付いている物は、北欧らしく明るく、家の空気が和みます。この葉っぱのボールは、一人分のサラダには大きすぎ、二人分のサラダにはちょっと小さいサイズです。それで、お昼に一人で温麺を作った時などは、このボールを使います。

 先日、朝の散歩に出かけた家人が、フランジパニの花を沢山持って帰ってくれました。早速、葉っぱのボールに浮かべてテーブルに。 フランジパニは熱帯、亜熱帯で、よく見られる夏の花です。日当りのいい場所では、半年以上咲き続けます。柔らかな花びらが優しい感じです。見上げるほど高い木に、沢山の花をつけます。とっても甘い匂いがするのですが、木の下からはちっとも匂いません。

 今日も、暑い一日が始まりました。ガラスの器は、涼しさも運んでくれます。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

レスパースのブックデザイン

2012年08月03日 | 

曇り、28度、73%

 本の装丁、今ではブックデザインと呼ばれる物に興味を持ち始めたのは、80年代の後半頃からです。晶文社の本が、本屋の棚でひときわ目につきます。当時、晶文社はまだ新しい出版社だったはずです。植草甚一のシリーズの本や、文学の贈り物という海外の現代作家を紹介してくれるシリーズなどがありました。実家の本棚に、今でも残っています。もちろん、ほんの内容が優先される訳で、外見だけで本を求めていたのではありません。それらの本が全て平野甲賀のブックデザインだと知ったのは、随分後のことでした。

 90年代、私は香港にいました。日本に帰ると、慌ただしく本屋で本を買って、香港に戻っていました。そんな本の中で、ビジュアル系の本に何となく面白い本があります。版の大きさが、一般の物と違っていたり、中表紙や帯の紙質がどことなく違うのです。そこで、それらの本の奥付を見てみると、ブックデザインは、レスパースがしています。レスパースは、若山嘉代子さんと、縄田智子さんが作ったデザイン会社だそうです。

 ビジュアルな物を多く手がけていますから、本の内容は料理や手芸の物が多いようです。若山さんの関わった本、写真の配置や表紙の色遣い、心憎い物が一杯詰まっています。

 気が付けば、レスパースデザインの本が我が家にはこんなにありました。もちろん、レスパースのブックデザインが目的で買った本たちではありません。 最近求めた本です。香港では編み物をしませんが、いつか日本に帰った時のために、買っておきました。

 本はもちろん内容が一番ですが、紙の手触り、書体、帯一本にも何かを感じる物が好きです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

仕覆

2012年08月02日 | 日々のこと

晴れ、29度、79%

 先日、京都の知人が、ご自分で焼いた茶入れに仕覆の裂選びをしている写真をアップされていました。茶入れの大きさも形も幾通りかあります。それぞれに違う裂を合わせるおつもりでしょう。なんという贅沢。

 仕覆は、大切な茶入れを護るための入れ物です。茶入ればかりでなく、お茶碗だって、香合だって、仕覆に包んでしまってもいいのです。裂も、名代の絹でなくとも木綿でもいいと知りました。仕覆を作るには、それぞれの器から、型を起こします。そして、綿入れのように、薄く綿を入れて作るそうです。

  我が家の茶入れは、利休緞子と名のつく、裂の仕覆に納まっています。

 実は、ここ2、3年、棗に、仕覆を作ってみたいと思っていました。裂は、手持ちの物で、とそこまではよかったのですが、中に入れる真綿やつがり糸なんて、香港では手に入りません。別の京都の知人が、茶道具の店が、ネットでつがり糸を売っていることを教えてくれました。海外発送もしてくれるというのです。PCで見るつがり糸の色は、実物とはやはり違うはずです。そんなで、まだ、手付かずのままです。

 仕覆の裂には、名前がついていて、小さな裂地を大切に使っていたことを感じます。私なんか、女なので自分の服選びのような感じで、裂地を眺めます。

 仕覆作り、難しそうですが、ほんとに手のひらにのる物を包む物ですから、いつかゆっくり時間をかけてチクチクしようと思ってます。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする