マル鉄回顧録

鉄道写真・鉄道模型を始め、バスやトラックなど、乗り物中心のブログです。昔の写真はマル鉄鉄道写真館で再編集しています。

EF5865:北の地に散った広島形 深まる謎

2008-06-22 17:50:07 | EF58のアルバム
今日もジトジトの天気ですね。テンションも下がる一方です。

さて、かなり前の話になってしまったのですが、広島形の一体ヒサシ(←ツララ切りとは言えない。)を装備したEF58が宇都宮区に居たということで話題になりました。
如何せん子供の頃からずっと東北本線でEF58を見てきたのですが、そんな変わったヤツは見たことないということで半信半疑だったのです。
その折り、Fe4のメンバーであるlineさん http://diary.jp.aol.com/qegbrh4/133.html とシービーさん http://blogs.yahoo.co.jp/mrcbcross14/40151945.html から65号機の写真が公開され、意外にも身近な知っているところに居たことにショックを受けました。

今年の1月からフィルムスキャンによって過去写真をほじくり出している中、やっとその影を発掘することが出来ました。
それがこの写真です。


昭和51年頃 宇都宮運転所構内にて

ハーフ判で固定焦点のクセにピントも合っていない、本来ならばお蔵入りの写真なのですが。真ん中の番号が特定できないEF58と何故か救援車が2両。左には白Hゴムが特徴のEF5711と並んで、右側に怪しい影が写っています。特徴のある顔から明らかに65号機と判ります。

スペックは私の写真からは判断できないのですが、お二方の写真からすると、パンタグラフはオリジナルのPS14。ヘッド・テールライトは原形のまま。エアフィルタは西仕様らしくヨロイ戸化。最大の特徴は一体型ヒサシというところでしょうか。
宇都宮への配置時は原形大窓ですが、最後の廃車時点ではHゴム化されたようです。昭和55年2月11日廃車で、廃車が早かったせいかデフロスタは最後まで取り付けられなかったようです。

そして、ここで一つ疑問があります。シービーさんのコメントにもあるのですが、電暖表示灯が見当たりません。
東日本の電化区間は全域が電気暖房方式の施行地域となっていますので、宇都宮を始め、高崎二区、長岡二区、北陸方面から中央本線まで電気暖房が基本であり、この地域に配置されている電気機関車は電気暖房(EG)を装備しています。※貨物機やEF65などは暖房装置を搭載していません。
lineさんや私の昭和50年代初頭の写真には見受けられませんし、晩年であるシービーさんの写真でもどうも見当たりません。ということは、最後までEG化せずに東北本線で使われていたことになります。
SG(蒸気暖房)のままで支障があるとすれば修理や点検を含む整備の問題であると思いますが、宇都宮所はSGのEF56を擁していた関係もありますので、整備に技術的支障が無く、短期間運用の見込みとかで敢えてEG化しないで使っていたのかもしれません。

いずれにしても貴重なイレギュラー機であった65号機。このような写真でしか記録に残っていないのは非常に残念です。水蒸気を吐きながら荷物列車を牽くシーンとか撮ってみたかったですね。
コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

181系「とき」 :総集編 元161系 40番代篇

2008-06-22 00:50:03 | 特急型電車(直流)
こんばんわ。
今日は非常に蒸し暑い1日でした。夜になって時折強い雨が降りだしたりして。地震の被災地も二次災害が心配になってきます。

さて、少し間が開いてしまいましたが、181系「とき」の中から元161系改造のクハ18140番代を先頭車とする編成の写真が3枚ほど出てきましたのでご紹介したいと思います。

161系は、昭和37年に上越線特急「とき」用として、151系こだま型を踏襲して製作された特急用車両です。151系による試験走行の結果から151系とは足回りに違いがあり、ギア比は157系と同様に設定されたようです。1編成分9両と予備車6両の総勢わずか15両という小世帯の形式となりました。
151系との最大の違いは、スノープラウ取り付けに伴って短くなったスカート、上越国境越えの連続勾配に備えた勾配抑速ブレーキの装備、そして、それを識別するためのボンネットへの帯が入れられたことです。

その後、151系・161系の全ての車両を出力アップする計画により、181系へと改造されることになります。元161系の車両は40番代車として181系に編入、製作中に161系→181系と変更された3両についてもベースが161系であったことから、161系を名乗ること無く181系40番代として新製されました。
ちなみに、オリジナルの181系は全て100番代として誕生しています。

では、写真をどうぞ。


昭和52年頃 御徒町駅 電留線にて

粒子が良くなくて車番が曖昧です。台車のTR58とスカートのタイフォン形状で40番代の識別が可能です。



昭和53年頃 東北本線 西川口~蕨間にて クハ181-44

車番が確認できた車両です。44番は、前述のとおり181系化計画後に落成した車両であるため、161系スタイルのまま181系で誕生した希少な車両です。
ですので、外観は全く161系の先行落成車と同じスタイルになっています。 



昭和56年5月 東北本線 西川口~蕨間にて

ヘッドマークがイラストとなり、1年半後には上越新幹線大宮暫定開業が迫った晩年のころの写真です。
正面がちで車番の確認は不能ですが、外観の特徴から明らかにクハ181-40番代であることが判ります。
後にはモロ181・180改造のモハ181・180200番代が続いており、中間の481系転用サロとあわせて最後を凌ぐ苦心の編成であることが分かりますね。


追加生産を合わせてもわずか18両という小世帯の形式でしたが、クハ181-45が鉄道博物館に収蔵され往時を偲ぶことができます。
上越形オリジナルとして誕生した唯一の特急車両であり、数的にも希少な車両が保存されていることは、何物にも代え難い幸運であると言えるでしょう。

コイツも幸せなヤツだよな~、と賛同された方はポチをお願いいたします。 鉄道ブログランキング
コメント (8)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする