蝶になりたい

いくつになっても、モラトリアム人生。
迷っているうちに、枯れる時期を過ぎてもまだ夢を見る・・・。

映画「十三人の刺客」

2010-10-03 | 映画
「十三人の刺客」を観た。

一回目に映画館に足を運んだ時は、なんと満席で観ることができず、すごすご退散。
そんなことは、今まで一度もなかったので、新鮮な驚きだった。
人気あるんだ~と、意外だった(失礼!)
リベンジ、2回目にて、やっとこさ鑑賞。結構、満席に近かった。

いつも冷房をガンガン入れているため、真夏でも寒い場内には、
私はミニ・ブランケットを借りて持ち込むのだが、
今回は3枚も借りたのに、熱気のためか、エアコンを入れていないためか、
暑くて、着ていた薄手のジャケットを脱いで、半袖Tシャツ1枚になった。

この映画は、1963年(昭和38年)に封切られた映画の、三池崇史監督によるリメイク作品。
三池崇史監督って、「ゼブラーマン」「ヤッターマン」の?

役所広司をはじめ、豪華キャストがズラリ。
伊原剛志、松方弘樹、市村正親、山田孝之、沢村一樹、伊勢谷友介、古田新太、
高岡蒼甫、六角精児、波岡一喜、石垣佑磨、近藤公園、窪田 正孝、


伊勢谷友介は、今回は、お笑い担当。

松方幸四郎、平幹二郎が、シブく脇を固めていた。

冒頭シーン、内野聖陽の、あの見事な血管の浮いた青筋、どうやって出すのか。
(CGかしら?とも思ったぐらい。本当にCGだったりして?)

邦画といえば、いつもの常連、岸部一徳は、アクセント爆笑、追加。

狂気の新境地、稲垣吾郎。演技くさくなく、すんなり観れた。

市村正親は、さすがに数々の演劇舞台で活躍しているだけのことはある、演技の迫力を感じた。
ご本人も仰るとおり、奥様も、二度惚れされることでしょう。

伊原剛志、剣豪の美しい動作。理想的な姿態・肢体に、ほれぼれ。


女性には、ちょっとドギツイかもしれないエログロ場面も。
女・子供に対する残虐シーンは、私には、強烈すぎ。


映画館の席、隣に座ったのが、熱心に見入っているかんじの若い青年だった。
私はコーヒーを飲んだり、時々疲れるので、体の位置を変えたりする時に、
ゴソゴソしないように、必要以上に気を使ってしまった。
どこか気を抜いたような、テキトーな中年層や、女性のほうが、隣に座るには気楽でいい。



窪田 正孝・・・どこかで見た顔だと思っていたが、
「ゲゲゲの女房」では、ヘンな大阪弁を話す、熱血漫画アシスタントの倉田圭一役を演じていた。
なるほど、まだ22歳というだけあって、この13人の刺客の他の配役とは、すごいギャップ。
若さを表現するにはいいかも・・・三池監督の、お気に入り俳優の一人のようだ。

ゲゲゲ・同僚アシスタント、小峰章役を演じていた超オトコマエの斎藤工も、牧野妥女役で出演。
さっさと、初めあたりで殺されてしまうのが、残念だ。
なんだか似ているなあ・・・とは思ったが、後で調べて、びっくり。やっぱり。



初めて見る俳優も多かったが、古田新太は、印象に残る。
高岡蒼甫(宮崎あおいの夫?)、ハンサムさん(→完璧、死語)。でも、よく覚えていない。

六角精児の放ったセリフは、印象に残った一言、闘いに入る準備段階のシーン
口々に必要迫るものをそれぞれが言うのだが、「オレは、女がホシイ」。
ゲラゲラゲラ(笑)、と私の心の中が、湧いた。
一番似合ってない。当然、それを監督は狙っているんだろうけれど。
彼が映像に映るたびに、ひとりで、ふふふと、脱力していた。
ミスマッチの面白さ。
※(私生活では、3度も離婚しているようだが)

山田孝之は、電車男の時と比べると、別人のようにシャープ。
同一人物とは思えないぐらい。
彼は、おいしいところを持っていった、ラッキーボーイ?


13人対300人。
斬っても斬っても斬っても、ゾンビみたいにぞろぞろ出てくる明石藩勢。
ぶったぎり、大人数、大乱闘シーンが、30分続くと、
隣に熱心な青年が座っていようが、総理大臣が座っていようが、
なんであろうが、疲れてきた。

何頭もの馬が、泥をはね上げて疾走するシーン、
低いアングルから撮影されていて、監督のこだわりを感じた。
撮影に対する粘りは、きっとすごかったんだろうな。


「2ちゃんねる」で、皆さんが話されている内容を読むと、観る側の感性の違いに驚く。
もともと、サイトの性質を理解したうえで、読む必要はあるが。
年齢、性別の違いよるものが大きいだろう。

男性向けの原作の映画なのだろうから、私、女性としては、居場所はあまりない。
男性と女性の、違いをはっきり感じるだけのハナシ。
繰り広げられる死闘チャンバラシーンを、もっと、評価しなければいけないのに、
それはそれで十分よかったが、図らずも、若手俳優のことに多くの文字数を割いてしまった。

どっちが、いい、とか、悪いとかではなく。
感性や感想を否定し合う、不毛な作業はしない主義なので、ここはサラリと。


いくら文芸作品でも、上映中に寝てしまうような映画じゃあ、話にならないし
三池監督が起用する、若手俳優ひとりひとりを、映画鑑賞後に調べたり、
その他にも、映画を軸に、知らないことをたくさん知った。


平和な時代に人を斬ったことがない、サラリーマンの方々をはじめ、
こころにモヤモヤを抱える人、すっきりしたい人、ぜひ、ご覧くださいませ。



人気ブログランキング
ブログ村 自分らしさ