蝶になりたい

いくつになっても、モラトリアム人生。
迷っているうちに、枯れる時期を過ぎてもまだ夢を見る・・・。

雪の温泉地

2025-02-25 | 
連休は、城崎温泉に足を伸ばした。
「こうのとり」に乗って。
あ、こうのとりは、電車の名前です。

小さな旅情感を味わえて良かった。
日帰りでも十分だが、今回は一泊。
思いつくのが遅く、前々から予約しなかったせいもあり、泊まるところは、空いていた旅館、空いていた部屋。
主体的には選べなかったけれど、たぶん自分では能動的には選ばないだろうと思われる旅館だったので、意外性を楽しんだ。
1878年創業の老舗旅館が、半年前に、一室だけを特別に改装リューアルしたようだ。
改装したばかりだったためか、「総力をあげて」と、意気込みを感じた。
伝統的な和室を現代的な解釈で甦らせた、和洋折衷、、、
栗の木を利用した床には、名栗加工が施され、おや、何かが違う、、、と、扉を開けて足を踏み入れるなり、期待感ワクワク感を目と足の裏に与えてくれた。
手漉きの越後和紙で仕上げられた障子や、円やかな木の手触り、フォルムの家具は、空間に、くつろぎと安らぎを生み出していた。
古き良き旅館の伝統と、昔から愛される素材が、継承者の想いや審美眼により、優しい温もりを添えて再編成され、見事に現れていた。
(ちょっと部屋設備トラブルはあったのだが、、、)

スタッフは、全員、揃いも揃って、外国の若者たちだった。
彼らは、すごく若い。
集団就職??というわけではないだろうが、日本人スタッフは、いったいどこに行ったのだろう??
雇わないのか?雇えないのか?よくわからないが、、、
どこの観光地にも、この現象はよく目にする。

各旅館はそれぞれの個性を打ち出して、時代に寄り添う努力が感じられるが、個別的に旅館は別として、、、

雪が降り、あたりは真っ白。
温泉地の雪は風情がある。 
温泉街自体は、昔々のモノクロ日本映画、、、高峰秀子主演作品を去年、初めてレンタルDVDで観たが、モノクロテイストに置き換えると、あんなかんじか、、、と、逆輸入するかのような、インバウンド観光客になったような目で見惚れていた。
それとも、わたしの感覚が、自分がまだ生まれていないような時代の映画に影響を受けたりして、古いままなのか?

新しく、行ったことのない場所、外国旅行に行ったような気になれて、電車でスグ、ほんの近くなのに、お得だ。
しかも、、、(と、この接続詞は、適正ではないが)、雪の道を滑らないように歩くのは、相当な緊張感を要する。
頭から(屋根からの)雪の塊は、落ちて来るし。
足元、頭上、前、後ろ、刺激たっぷりだ。