『トラッシュ! この街が輝く日まで』(原題:Trash)
監督:スティーヴン・ダルドリー
出演:マーティン・シーン,ルーニー・マーラ,ヒクソン・テヴェス,エドゥアルド・ルイス,
ガブリエル・ワインスタイン,ワグネル・モウラ,セルトン・メロ他
前述の『シン・シティ 復讐の女神』とハシゴ。
これもやっぱりTOHOシネマズ梅田にて。
スティーヴン・ダルドリー監督は、デビュー作の『リトル・ダンサー』(2000)で大成功。
『めぐりあう時間たち』(2002)と『愛を読むひと』(2008)も高評価を博し、
デビュー作から3作続けてアカデミー賞監督賞にノミネートされるという快挙を成し遂げました。
4作目の『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』(2011)もやはり評判よく、
しかし、この4作目に関しては、私は「なんだかなぁ」の印象も。
期待しすぎたのが駄目だったのかなと思い、本作にはあまり期待を持たずに劇場へ。
ところがところが。めっちゃよかったです、これ。
脚本がリチャード・カーティス、この人にハズレなし。
『アバウト・タイム 愛おしい時間について』(2013)がまだ記憶に新しいですが、
これからも「脚本、リチャード・カーティス」は絶対に外せません。
原作はアンディ・ムリガンの児童文学。
実話だったらいいのにと思いたくなるような本作は、
原作で架空の国だった舞台をブラジルに移して映画化しています。
リオデジャネイロ郊外のゴミ山でゴミの仕分けをしてわずかな金を稼ぐ人びと。
少年ラファエル、ガルド、ラットの3人もそんな日々を送っている。
ある日、ラファエルがゴミ山の中に財布を見つける。
300レアル(≒15,000円)ほどの現金を頂戴してガルドと山分け。
ガルドはとっとと財布を捨てようと言うが、
ラファエルはなぜか気になって財布を捨てることができない。
やがて警察が現れて、大事な財布を探していると言う。
見つけた者には懸賞金も出るらしい。
ただならぬことが起きているようだと感じるラファエルとガルド。
現金以外の中身といえば、所有者とおぼしき男ジョゼ・アンジェロの身分証、それにどこかの鍵。
ラファエルとガルドはこれがいったい何なのか見当もつかず、情報通のラットに協力を求める。
ラットはすぐさま駅のコインロッカーの鍵だと気づく。
3人でそこへ向かい、ロッカーを開けてみるとそこには1通の手紙が。
調べていくうちに、政治家が絡む大きな秘密が潜んでいると知る3人。
悪徳警官に命を狙われながらも、アメリカ人神父のジュリアード(マーティン・シーン)と、
地区のボランティアスタッフの女性オリヴィア(ルーニー・マーラ)の助けを得て、
真相へと近づいてゆくラファエルたちだったが……。
脳天を直撃されたような衝撃を受けた『シティ・オブ・ゴッド』(2002)。
ちょっと似た空気を感じると思ったら、その『シティ・オブ・ゴッド』の監督、
フェルナンド・メイレレスが製作総指揮に当たっています。
あのとき、ブラジルという国のなんと恐ろしいことよと思いましたが、
本作のほうがユーモラスに描かれているとはいえ、
実際にありそうなところが本当に恐ろしい。
貧乏人のことをゴミとしか思っていない金持ちと警官。
ラファエルが財布を拾ったにちがいないと知ると、
子どもであっても平気で拉致して拷問で吐かせようとします。
ジュリアードもオリヴィアも、そんな現地の警官のことがわかっているから、
関わらないほうがいいとラファエルらに忠告しますが、
そのときに、なぜそこまでするのかとオリヴィアから問われたラファエルがきっぱり。
「正しいことをしたいから」。
少年たちの謎解きに目を見張り、スリリングな展開に息を呑む。
正しいことを成し遂げて、気分爽快なエンディング。
こんな映画をまた観たい。
監督:スティーヴン・ダルドリー
出演:マーティン・シーン,ルーニー・マーラ,ヒクソン・テヴェス,エドゥアルド・ルイス,
ガブリエル・ワインスタイン,ワグネル・モウラ,セルトン・メロ他
前述の『シン・シティ 復讐の女神』とハシゴ。
これもやっぱりTOHOシネマズ梅田にて。
スティーヴン・ダルドリー監督は、デビュー作の『リトル・ダンサー』(2000)で大成功。
『めぐりあう時間たち』(2002)と『愛を読むひと』(2008)も高評価を博し、
デビュー作から3作続けてアカデミー賞監督賞にノミネートされるという快挙を成し遂げました。
4作目の『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』(2011)もやはり評判よく、
しかし、この4作目に関しては、私は「なんだかなぁ」の印象も。
期待しすぎたのが駄目だったのかなと思い、本作にはあまり期待を持たずに劇場へ。
ところがところが。めっちゃよかったです、これ。
脚本がリチャード・カーティス、この人にハズレなし。
『アバウト・タイム 愛おしい時間について』(2013)がまだ記憶に新しいですが、
これからも「脚本、リチャード・カーティス」は絶対に外せません。
原作はアンディ・ムリガンの児童文学。
実話だったらいいのにと思いたくなるような本作は、
原作で架空の国だった舞台をブラジルに移して映画化しています。
リオデジャネイロ郊外のゴミ山でゴミの仕分けをしてわずかな金を稼ぐ人びと。
少年ラファエル、ガルド、ラットの3人もそんな日々を送っている。
ある日、ラファエルがゴミ山の中に財布を見つける。
300レアル(≒15,000円)ほどの現金を頂戴してガルドと山分け。
ガルドはとっとと財布を捨てようと言うが、
ラファエルはなぜか気になって財布を捨てることができない。
やがて警察が現れて、大事な財布を探していると言う。
見つけた者には懸賞金も出るらしい。
ただならぬことが起きているようだと感じるラファエルとガルド。
現金以外の中身といえば、所有者とおぼしき男ジョゼ・アンジェロの身分証、それにどこかの鍵。
ラファエルとガルドはこれがいったい何なのか見当もつかず、情報通のラットに協力を求める。
ラットはすぐさま駅のコインロッカーの鍵だと気づく。
3人でそこへ向かい、ロッカーを開けてみるとそこには1通の手紙が。
調べていくうちに、政治家が絡む大きな秘密が潜んでいると知る3人。
悪徳警官に命を狙われながらも、アメリカ人神父のジュリアード(マーティン・シーン)と、
地区のボランティアスタッフの女性オリヴィア(ルーニー・マーラ)の助けを得て、
真相へと近づいてゆくラファエルたちだったが……。
脳天を直撃されたような衝撃を受けた『シティ・オブ・ゴッド』(2002)。
ちょっと似た空気を感じると思ったら、その『シティ・オブ・ゴッド』の監督、
フェルナンド・メイレレスが製作総指揮に当たっています。
あのとき、ブラジルという国のなんと恐ろしいことよと思いましたが、
本作のほうがユーモラスに描かれているとはいえ、
実際にありそうなところが本当に恐ろしい。
貧乏人のことをゴミとしか思っていない金持ちと警官。
ラファエルが財布を拾ったにちがいないと知ると、
子どもであっても平気で拉致して拷問で吐かせようとします。
ジュリアードもオリヴィアも、そんな現地の警官のことがわかっているから、
関わらないほうがいいとラファエルらに忠告しますが、
そのときに、なぜそこまでするのかとオリヴィアから問われたラファエルがきっぱり。
「正しいことをしたいから」。
少年たちの謎解きに目を見張り、スリリングな展開に息を呑む。
正しいことを成し遂げて、気分爽快なエンディング。
こんな映画をまた観たい。