夜な夜なシネマ

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『ガールズ・ステップ』

2015年10月12日 | 映画(か行)
『ガールズ・ステップ』
監督:川村泰祐
出演:石井杏奈,小芝風花,小野花梨,秋月三佳,上原実矩,磯村勇斗,松浦雅,
   玉木瑛美,遊馬萌弥,大東駿介,音月桂,柳ゆり菜,山本裕典,塚本高史他

ダンナの帰りが遅くなることがわかっていたこの日、
1ヶ月フリーパスポートを使用してTOHOシネマズ伊丹で鑑賞するつもりだったけど、
仕事帰りにダンナ実家に寄らねばならず、
そうすると夜早めの時間帯の作品は観ることができません。
未見の作品は21時頃に上映開始のものしかなく、
まだ週なかば、帰宅が23時をまわるのはツラすぎる。
そんなわけで、フリーパス使用はあきらめ、109シネマズ箕面にて本作を。

客の入りは良くないと聞いていたのに、某映画レビューサイトの評価がやたら高い。
星5つの頻出にホンマか?と訝りながらレビューをいくつか読んでみたら、
「ステマにもほどがある」との滅多斬りのレビュー発見。
こうなると、ほんとにステマかどうか確かめたくなるのが私。
ハードルが地を這うほど低い状態で観に行きました。
この週末に終映とはいえ、2年半ぶりの“おひとりさま”

高校2年生のあずさ(石井杏奈)は、小学校時代のトラウマから、
人に嫌われることを恐れて、八方美人な振る舞いしかできない。
スクールカースト頂点のチアリーダー部のパシリを買って出ている。

ある日、あずさは体育教師の藤原(音月桂)から職員室へ呼び出される。
藤原曰く、「必須科目のダンスのテストを欠席したから単位はやれない。
もしも単位がほしいなら、地元商店街で開催されるイベントで踊れ」。
イベントは2週間後、藤原が依頼したコーチのもと、毎日放課後2時間練習。
それだけでもありえない話なのに、同じように呼び出された面々を見てあずさは愕然。
チアリーダー部の女子たちから“ジミ(地味)ーズ”と嘲笑われている4人だったのだ。

ひたすらおとなしくて存在感なさすぎの愛海(小芝風花)。
明るくふるまってはいるが無理がある葉月(小野花梨)。
ガリ勉のわりにたいした成績ではないメガネ女子の環(秋月三佳)。
一匹狼で近寄りがたくもイケてないヤンキーの美香(上原実矩)。
あずさはこの4人とともに嫌々練習に参加する。

やってきたコーチは徹底してチャラいケニー長尾(塚本高史)。
単位のためだけに始めてみたが、意外に楽しいストリートダンス。
イベントが終わると名残惜しく、ダンス部を発足させるのだが……。

ステレオタイプの青春ものだし、星5個は多すぎだと思います。
でも、ステマだと言われるほど酷くはないし、私はかなり笑ってかなり泣きました。
がんばっている高校生の話だけれど、みんな密かにがんばっているから、
私がもっとも苦手とする「がんばってるアピール」が強くないのがポイント。

チアリーダー部女子から御用聞きのごとく買い物の注文を受けてきたあずさ。
ダンスの練習中、習慣でジミーズからも注文を聞こうとしたら、
「なんであずさがひとりで買いに行くの。みんなで買いに行けばいいじゃん」と言われ、
ハッとする表情がよかったです。

ステマと言われる作品で自分がこんなに泣けるというのが可笑しかったけれど、
意地悪チアリーダーズが終盤は良い仲間になっているのもええやんか。
素直な心で観ることをお勧めします(笑)。

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