夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『マイ・インターン』(TOHOシネマズ1ヶ月フリーパスにて鑑賞の18本目@西宮)

2015年10月17日 | 映画(ま行)
『マイ・インターン』(原題:The Intern)
監督:ナンシー・マイヤーズ
出演:ロバート・デ・ニーロ,アン・ハサウェイ,レネ・ルッソ,アンダース・ホルム,
   アンドリュー・ラネルズ,アダム・ディヴァイン,ザック・パールマン他

西宮で観た3本中、もっとも期待していたのが本作。
そしてやっぱりその3本の中ではこれがいちばん好きでした。

ナンシー・マイヤーズ、御年65歳。
監督作は決して多くはないですが、脚本もいつも自身でご執筆。
後味抜群、元気をもらえる作品ばかり。

ファッション通販サイトを起業したジュールス(アン・ハサウェイ)。
1年半前に20人ちょいで始めたこの会社は、いまや社員220人。
短期間で急成長を成し遂げたのは嬉しいが、忙しすぎる。
夫のマットは専業主夫となることを選択、
仕事を辞めて家事のいっさいを引き受け、幼い娘ペイジの面倒をみている。
「主夫にもたまには休みがほしい」とつぶやきながら。

一方、やもめのベン(ロバート・デ・ニーロ)は70歳。
妻に先立たれてから、あり余る時間にいろいろなことをしてみた。
旅行に語学レッスン、各講座。息子一家もいつだって優しい。
いずれもその時間中は楽しいが、帰宅したときに襲いかかる虚しさ。
このままではいけないと思っていた折りに目についたチラシ。

それはジュールスの会社が出した求人案内で、シニア・インターン制度というもの。
高齢者を雇えば地域貢献と会社のイメージアップになる。
ジュールスに年寄りの相手をするヒマなどないのだが、
彼女の右腕から進言されて、ついつい生返事をしてしまったらしい。

面接に訪れたベンは人当たりの良さから採用決定。
しかもジュールス専属の勤務を言い渡されるが、
ジュールスからは「あなたに頼みたい仕事はないから適当に」と言われ……。

何がどうってことはない話です。
でもサクサク進んで笑えて泣けて、気づいたら終わっていてスッキリした。そんな感じ。
こんな年齢差の男女が、こんな友人関係を築けたら素敵だなと思うわけですが、
それはおそらくロバート・デ・ニーロだからこそ。
ジュースルとベンの間でジジイの妄想が炸裂しないからこその安心感。
これでどちらかが妙な気を起こす展開だとゲンナリするところ。
会社に雇われているマッサージ師フィオナ役のレネ・ルッソも素敵で、
ここに落ち着いてくれてよかったと思うのでした。

『プリティ・プリンセス』(2001)以後の5年はそのイメージが消えなかったアン・ハサウェイ。
『プラダを着た悪魔』(2006)で払拭したと思われますが、
個人的には整形的美女であることを自虐ネタにしたかのような『ゲット スマート』(2008)が
彼女の転機だったかなと思っています。んなことはないか。(^^;

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