夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『探検隊の栄光』(TOHOシネマズ1ヶ月フリーパスにて鑑賞の21本目@なんば)

2015年10月21日 | 映画(た行)
『探検隊の栄光』
監督:山本透
出演:藤原竜也,ユースケ・サンタマリア,小澤征悦,田中要次,
   川村陽介,佐野ひなこ,岡安章介他

先週金曜日、休みを取って朝から門真へ自動車免許の更新に。
電車で行けば道中たっぷり本を読めるけど、車で行くほうが後が動きやすい。
仕事に行くときより早く家を出たのに中央環状線はすでに渋滞。
それでも8時すぎには古川橋へ到着、駐車場もまだガラガラ。
窓口が開くのを待つ人は50人以上いて、最初の回には入れなさそう。
まぁ昼までには免許をもらえるかなと、列に並びました。
いまさら気づいたけれど、オービスを光らせたのが2010(平成22)年の12月22日。
私の誕生日があと3カ月遅かったら、今回はゴールド免許だった!?(T_T)

予想どおり昼前には門真を出ることができ、銀行だったり郵便局だったり、
平日昼間に片付けたい用事いろいろを済ませ、
夕方伯母のところへ行くまでにひょっとして1本なら映画を観られる?
どこの劇場へ行こうかさんざん悩んだ挙げ句、なんばまで行くことに。

TOHOシネマズなんば別館は、1階にパチンコチェーンのマルハンが入るビルの4階。
エレベーターに乗り込み、4階のボタンを押すと、
扉が閉まる直前に乗り込んできた中年女性が2階のボタンを押しました。
おそらくマルハンのアルバイトであろうその女性がうつむいてクスッと笑う。
なぁに?思い出し笑い?それとも私が笑われた?と思ったら、
いきなり私のほうを振り向いて「ひとりで映画観にきたですか」。わぉ、中国人。
「はい、そうです。映画はほとんどひとりで観ます」と答えると、
「そうね、映画はひとりがいいね。誰かと行くとめんどくさい」。
「バイバ~イ」と言って爽やかに去って行かれました。
この辺りのコンビニ等のアルバイトは高確率で中国人。
だけどレジ以外の場所でこんなふうに話しかけられたのは初めてです(笑)。

そうよ、映画はひとりで観るに限る。

予告編がかなり面白そうだった本作。
マイブーム中の高野秀行の『幻獣ムベンベを追え』を意識したものかと思いきや、
『ちょんまげぷりん』(2010)の原作者でもある荒木源の同名小説が原作だそうで。

落ち目の俳優・杉崎(藤原竜也)が出演オファーを受けたTV番組“探検サバイバル”。
それは、ベラン共和国の秘境で、伝説の巨獣“ヤーガ”を探すというモキュメンタリー
同行する取材班は、プロデューサーの井坂(ユースケ・サンタマリア)、
ディレクターの瀬川(小澤征悦)、カメラマンの橋本(田中要次)、
音声と照明担当の小宮山(川村陽介)、ADで紅一点の赤田(佐野ひなこ)、
現地通訳ガイドのマゼラン(岡安章介)。

ストイックな杉崎は完璧な役作りをしたいのに、何もかもいい加減な取材班。
まともな台本もなく、戸惑う杉崎だったが、それなりに撮影は進む。
ところが、ジャングルに身を隠していた反政府ゲリラと遭遇。
杉崎らは反政府ゲリラに囚われの身となってしまうのだが……。

もうホッントにアホくさいんですが、笑いました。
そして涙ぐんでいる自分が可笑しすぎる。

「カメラの前ではいつだって本気」、藤原竜也が迫真の演技。
落ち目だと言われようが三流だと言われようが、
こんな気持ちで演じている役者はきっと多いはず。
こんなばかばかしい映画なのに、このシーンには胸を打たれます。

コメディも板に付くとは思ってもみなかった小澤征悦、
終盤までひとことも発しない田中要次もいい味わい。
どこかで見たことあるけど誰だっけと思っていた川村陽介は『アラサーちゃん』のオラオラくん。
間合い絶妙のユースケ・サンタマリアがワラかしてくれます。

エンディング曲、ウルフルズの“ボンツビワイワイ”がピッタリでサイコー。
「Born to Be ワイワイ」、ワイワイ行こうよ。

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