夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『追龍』

2020年08月21日 | 映画(た行)
『追龍』(原題:追龍)
監督:バリー・ウォン,ジェイソン・クワン
出演:ドニー・イェン,アンディ・ラウ,ケント・チェン,フィリップ・クン,
   ウィルフレッド・ラウ,ユー・カン,ケント・トン,ミシェル・フー他
 
シネ・リーブル梅田で4本ハシゴの3本目。
 
コロナで緊急事態宣言が発令される少し前、「このご時世で使い切れそうにないから」と、
テアトルグループの優待券を譲っていただきました。
それを利用してこのところテアトルやシネ・リーブルで観まくっていたのですが、
その優待券だとオンライン予約はできません。
劇場窓口でチケットを購入するつもりが、前々日に予約状況を確かめたら、
なんと本作だけは残席わずか。あと10席を切っている。
こりゃ当日じゃ無理だと、4本ハシゴ中の本作だけは普通にオンライン予約。
この日、劇場に着いたときにはやはり完売していました。買い損ねなくてよかった。
 
で、どうしてこんなに人気があるのですか。
アンディ・ラウじゃなくてドニー・イェンのせいですよね?
単なる香港映画好きが観にきているのではなくて、
皆さん“イップ・マン”シリーズのファンのように思います。
そして、期待に違わず面白い!
 
1960年、香港が英国植民地だった時代。
中国本土から数人の仲間と共に香港に渡ってきた不法移民のシーホウ。
ありつける仕事はそうそうなく、貧困に苦しんでいる。
喧嘩のにぎやかしに加われば報酬を貰えるから、喧嘩に精を出す毎日。
 
ある日、いつもどおりのちょっとした喧嘩に加わったはずが、
それはマフィア同士の大規模な暴動。
英国人の警司によって警察に連行され、酷く殴りつけられる。
 
そこへ現れたのが香港警察のロック。
ロックはその場を上手くとりなすとシーホウを保釈。
シーホウはいつか必ず恩返しをすると誓ってその場を後にする。
 
やがて腕っぷしの強さゆえに黒社会で頭角を現すシーホウ。
今度は窮地に陥ったロックを助けたことから、2人は本格的に手を組むことに。
シーホウは麻薬王へ、ロックは警察上層部へとのし上がってゆき……。
 
フィクションだとばかり思っていたら、シーホウもロックも実在の人物。
黒社会のボスだったン・シックホーと香港警察のルイ・ロックがモデルなのだそうです。
シーホウ役をドニー・イェン、ロック役をアンディ・ラウが演じています。
 
汚職など当たり前の世界。
しかしなんとなく、自分だけが儲けようとしていない2人がカッコイイ。
仁義を通すヤクザみたいで、惚れてしまいそうです。
盃を交わしてはいないけど、まるでそう。
お互いに敬意を払い、信頼を置いています。
 
ローズ役の女優なのでしょうか、名前がミシェル・フーで笑いました。
だって『コンフィデンスマンJP プリンセス編』のプリンセスと同じですもんね。
漢字では胡然と書くようです。美人で凄腕の殺し屋はいつでも魅力的。
 
テンポもよく、眠くなるところはまったく無し。
“イップマン”シリーズのファンの皆さんは満足されたのでしょうか。

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