『私の大嫌いな弟へ ブラザー&シスター』(原題:Frere et Sœur)
監督:アルノー・デプレシャン
出演:マリオン・コティヤール,メルヴィル・プポー,ゴルシフテ・ファラハニ,パトリック・ティムシット他
TOHOシネマズ梅田別館で『名探偵ポアロ:ベネチアの亡霊』を観た後、
いったいいつになったら涼しくなるのか、厳しい日差しの下、てくてく歩いてシネ・リーブル梅田へ。
アルノー・デプレシャン監督は著名ですが、私は監督作を1本も観たことがないと気づく。
出演作の『ヒッチコック/トリュフォー』(2015)を観たことがあるだけ。
無意識に避けてきたのだろうか、なぜだろうと思ったけれど、本作を観てなんとなく納得。
この日のハシゴ2本目でした。1本目のTOHOシネマズ梅田別館ではビールを飲みました。
生ビールのつもりで注文したら、「缶ビールを紙コップにうつすんですが、それでもよろしいですか」と聞かれました。
「いいですよ」と答えたけれど、あのビールで800円って、ぼったくりやないですか。
甲子園の生ビールより高いっちゅうの。生である必要はないけれど、値段高すぎ。
で、それに憤って飲んだ気がせず、本作の鑑賞中にハイボール缶を飲みました。
これは冷え冷えで美味しかったけど、おかげで眠気に襲われてしまいました。
しかし、飲んでいなくても寝てしまったと思うのですよね。この監督とはたぶん合わない。
昨年がんで亡くなった私の弟。弟と私は本作のタイトルのような関係ではありません。
でも、姉弟の話ならば観たくなるじゃないですか。なのに、この関係性はまったく理解できず。
ルイがまだ幼い息子を亡くした折にアリス夫婦が弔問に訪れるも、ルイは追い返す。
アリスの夫ボルクマンはもともとルイの友人だったにもかかわらず、いまやボルクマンのことすら憎んでいる。
ある日、両親が交通事故に遭って入院。
次弟のフィデルから連絡を受けたルイも病院へと向かうが、アリスには絶対に会いたくない。
しかしお互いを避けたままでいられずはずもなく、姉弟は久々に再会するのだが……。
憎み合う関係になった理由すら思い出せないって、どういうことですか。
アリスのことを自分の著作でルイが悪く書いたから?
でもルイがそんなことを書くような感情を抱きはじめたのはなぜ?
序盤で睡魔に襲われたため、どういう流れだったのかおぼろげにしかわかりません。(^^;
だけど、理由もわからずに憎み合う様子は不愉快にしか感じられなくて。
スーパーで偶然会ってしまったときの姉弟の会話も私の理解を通り越し、
完全にルイの味方である妻フォニアの態度もよろしくなくて、すべてが不可解。
アリス役のマリオン・コティヤールもルイ役のメルヴィル・プポーも好きな俳優です。
でも彼女たちの出演作の中でいちばん意味不明でした。
最初から最後まで起きていたら共感できるところもあったのでしょうか。
何の脈絡もなく面と向かって「大嫌い」と言うところからしてワケわからん。