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『わたしの幸せな結婚』

2023年03月27日 | 映画(わ行)
『わたしの幸せな結婚』
監督:塚原あゆ子
出演:目黒蓮,今田美桜,高橋努,山口紗弥加,髙石あかり,小林涼子,山本未來,小越勇輝,
   石橋蓮司,大西流星,尾上右近,前田旺志郎,津田健次郎,渡邊圭祐,火野正平他
 
109シネマズ箕面にて。
 
スルーするつもりでいました。
だって、Snow Man目黒蓮とかなにわ男子大西流星とか、顔見ても全然わからんし。
でも、わりと最近、かまいたちの『これ余談なんですけど…』に流星くんが出ていて、
やっぱり関西の子っておもろいなぁと思いました。
ジャニーズなのに、お笑いまでトレーニングに組み込まれているなんて知らんかったけど。
と言っても、スルーつもりでいたものを観に行ったのは、単にほかに観るものがなかったからです。
 
原作は、顎木あくみの富士見L文庫の同名ベストセラー小説だそうで。
富士見L文庫って、学生時代に私が書店でバイトしていた頃にはなかったと思います。
私のイメージは、富士見書房といえば富士見ロマン文庫。
こりゃもうフランス書院文庫と双璧をなすエロエロ文庫でしょう。
その富士見書房がもともと角川書店の1グループだったということは知りませんでしたが、
1990年代初めには完全に角川書店に吸収合併されたそうですね。
「富士見」という名前は事業部の名称として残り、ライトノベル系文芸作品のレーベルが富士見L文庫。
 
てな話は明らかな余談。映画化したのは主にTVドラマで活躍する塚原あゆ子監督。
思いのほか面白くて、序盤から泣いちゃって、スルーしなくてよかった。
 
異能者であることが価値ありとみなされる時代。
優れた異能を持つ名家に長女として生まれながら異能を持たない斎森美世(今田美桜)。
彼女を守ってくれた実母(土屋太鳳)は美世が幼い頃に亡くなり、
斎森家の当主・真一(高橋努)は香乃子(山口紗弥加)と再婚する。
 
真一と香乃子の間には斎森家の次女・香耶(髙石あかり)が異能を持って生まれる。
異能を持たない美世は使用人として扱われ、凄絶な虐めを受ける。
それでも美世はいっさい抵抗することなく、手をあかぎれだらけにしながら毎日を過ごす。
 
やがて香耶が幼なじみで名家の息子・辰石幸次(小越勇輝)と婚約したのをきっかけに、
美世のことを厄介払いしようと、真一と香乃子は結婚話を進める。
美世の嫁ぎ先は、文句のつけようもない名家・久堂家。
その当主・久堂清霞(目黒蓮)は若くして異能部隊を率いるエリート軍人だが、冷酷無慈悲との噂。
これまでに送り込まれた数多の婚約者は全員3日と持たずに逃げ出したらしい。
 
継ぎ接ぎだらけの着物と風呂敷包みをたったひとつ持って自力で久堂家にやってきた美世。
久堂家に長らく仕えている通いの家政婦・ゆり江(山本未來)は美世を認め、
これまでにやってきた女性たちとは違うようだと清霞に進言、つれない態度を諫める。
 
怯えながらも心の限りを尽くして清霞に接していた美世は、清霞の優しさに触れる。
ふたりはお互いに惹かれるようになるのだが……。
 
継母と異母妹の意地悪さと言ったら、「おまえら死ね~!」と叫びたくなるぐらい。
凄いですよ、山口紗弥加と髙石あかりの演技。根性悪にしか見えない顔(笑)。
一方の美世役の今田美桜の健気で可愛いこと。
朝ごはんを食べた清霞が「旨いな」とつぶやいたのを聞いて、
それまで自分が作った料理を褒めてもらったことなどなかった美世の目にみるみるうちに涙が。
このシーンでは私も一緒に泣いちゃいましたね。まさかこの映画で泣くとは(笑)。
 
能力を隠したり、陰謀を企んだり、どれもこれも子を思ってのことだと思うと複雑。
異能を持っていないと思われていた美世には当然異能があるわけで、最後にそれが発せられる。
正直なところ、これがどういう異能だったのか、説明しろと言われてもよくわからない。
わからないけれど、清霞を助けたい一心で現場に駆けつける美世、よかったなぁ。

なんか予想外に結構キュンキュンできます。やっぱり何でも観てみるもんですね。(^O^)

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