『もうひとりのシェイクスピア』(原題:Anonymous)
監督:ローランド・エメリッヒ
出演:リス・エヴァンス,ヴァネッサ・レッドグレーヴ,デヴィッド・シューリス,
ゼイヴィア・サミュエル,セバスチャン・アルメストロ,エドワード・ホッグ他
前述の『LOOPER/ルーパー』とハシゴ。
1,000円だと聞いてポイントで観るのを止めて現金で。
TOHOシネマズなんば本館から別館へ移動しました。
原題は“Anonymous(=匿名の)”、イギリス/ドイツ作品です。
『インデペンデンス・デイ』(1996)や『デイ・アフター・トゥモロー』(2004)、
『2012』(2009)などのローランド・エメリッヒ監督が、
なぜに今ごろSFパニックではなく歴史ミステリーに目覚めたのか不思議ですが、
脚本自体は『恋におちたシェイクスピア』(1998)と同時期に書き上げられていたそうで、
公開について先を越されたために企画が棚上げされてしまったのだとか。
15年近く経ってようやく日の目を見たのですね。
16世紀末、エリザベス一世統治下のロンドンでは芝居が大人気。
しかし、女王の側近であるウィリアム・セシル卿は、
民衆が芝居によって扇動されることを恐れ、息子のロバートとともに弾圧を図る。
オックスフォード伯エドワード・ド・ヴィアは、幼い頃に父親を亡くす。
ウィリアム・セシル卿が彼の後見人となり、
あらゆる言語や剣術など、旧家にふさわしい教育をたたき込むが、
エドワードが好む創作、つまり物を書くことだけは禁じた。
執筆意欲を消し去ることができないエドワードは、ひそかに物を書きつづける。
あるときウィリアムの指示でエドワードが書き綴ったものを盗もうとした男が、
エドワードに刺し殺されてしまう。
ウィリアムはそのことを秘す代わりに、自分の娘との結婚をエドワードに強いる。
こうして義理の父子という関係になったウィリアムとエドワードだったが、
そもそもお互いをよく思っていないのだから、対立は深まる一方。
そんななか、エドワードがある劇場で芝居を観戦中、警察が乱入。
民衆を扇動したとして劇作家のベン・ジョンソンが囚われの身に。
そこでエドワードは牢獄からベンを出してやるように手配し、
自由が欲しくばこれまでに自分が書いた戯曲をベンの名で上演せよと命じる。
誰にも言わないという約束をエドワードと交わしはしたが、
ベンはお調子者の役者ウィルに事情を打ち明けてしまう。
後日、エドワード作の戯曲『ヘンリー5世』を上演したところ、観客は大興奮。
劇作家は誰かと問われてベンが躊躇っていると、ウィルが自分だと手を挙げる。
エドワードは怒りつつも、ウィルにウィリアム・シェイクスピアと名乗らせる。
やがて、貴族、特にセシル家を揶揄したとおぼしき戯曲は民衆の心を掴み……。
シェイクスピアをはじめとして、実在の人物が出てくるわ出てくるわ。
その来歴のところどころに抜け落ちたところがあるのをいいことに、好き放題に解釈。
とても奇抜でワクワクします。15年温めた甲斐があるというものでしょう。
俳優陣の顔が似過ぎて紛らわしいと感じたことにも、納得の理由あり。
臨終が間際に迫ったエドワードが枕元にベンを呼び、言葉を交わすシーンに泣きました。
「君は私を裏切ったとしても、私の言葉は裏切らないだろう」。
謎だらけで、死後何年経とうがテーマとなるシェイクスピア。凄いっす。
監督:ローランド・エメリッヒ
出演:リス・エヴァンス,ヴァネッサ・レッドグレーヴ,デヴィッド・シューリス,
ゼイヴィア・サミュエル,セバスチャン・アルメストロ,エドワード・ホッグ他
前述の『LOOPER/ルーパー』とハシゴ。
1,000円だと聞いてポイントで観るのを止めて現金で。
TOHOシネマズなんば本館から別館へ移動しました。
原題は“Anonymous(=匿名の)”、イギリス/ドイツ作品です。
『インデペンデンス・デイ』(1996)や『デイ・アフター・トゥモロー』(2004)、
『2012』(2009)などのローランド・エメリッヒ監督が、
なぜに今ごろSFパニックではなく歴史ミステリーに目覚めたのか不思議ですが、
脚本自体は『恋におちたシェイクスピア』(1998)と同時期に書き上げられていたそうで、
公開について先を越されたために企画が棚上げされてしまったのだとか。
15年近く経ってようやく日の目を見たのですね。
16世紀末、エリザベス一世統治下のロンドンでは芝居が大人気。
しかし、女王の側近であるウィリアム・セシル卿は、
民衆が芝居によって扇動されることを恐れ、息子のロバートとともに弾圧を図る。
オックスフォード伯エドワード・ド・ヴィアは、幼い頃に父親を亡くす。
ウィリアム・セシル卿が彼の後見人となり、
あらゆる言語や剣術など、旧家にふさわしい教育をたたき込むが、
エドワードが好む創作、つまり物を書くことだけは禁じた。
執筆意欲を消し去ることができないエドワードは、ひそかに物を書きつづける。
あるときウィリアムの指示でエドワードが書き綴ったものを盗もうとした男が、
エドワードに刺し殺されてしまう。
ウィリアムはそのことを秘す代わりに、自分の娘との結婚をエドワードに強いる。
こうして義理の父子という関係になったウィリアムとエドワードだったが、
そもそもお互いをよく思っていないのだから、対立は深まる一方。
そんななか、エドワードがある劇場で芝居を観戦中、警察が乱入。
民衆を扇動したとして劇作家のベン・ジョンソンが囚われの身に。
そこでエドワードは牢獄からベンを出してやるように手配し、
自由が欲しくばこれまでに自分が書いた戯曲をベンの名で上演せよと命じる。
誰にも言わないという約束をエドワードと交わしはしたが、
ベンはお調子者の役者ウィルに事情を打ち明けてしまう。
後日、エドワード作の戯曲『ヘンリー5世』を上演したところ、観客は大興奮。
劇作家は誰かと問われてベンが躊躇っていると、ウィルが自分だと手を挙げる。
エドワードは怒りつつも、ウィルにウィリアム・シェイクスピアと名乗らせる。
やがて、貴族、特にセシル家を揶揄したとおぼしき戯曲は民衆の心を掴み……。
シェイクスピアをはじめとして、実在の人物が出てくるわ出てくるわ。
その来歴のところどころに抜け落ちたところがあるのをいいことに、好き放題に解釈。
とても奇抜でワクワクします。15年温めた甲斐があるというものでしょう。
俳優陣の顔が似過ぎて紛らわしいと感じたことにも、納得の理由あり。
臨終が間際に迫ったエドワードが枕元にベンを呼び、言葉を交わすシーンに泣きました。
「君は私を裏切ったとしても、私の言葉は裏切らないだろう」。
謎だらけで、死後何年経とうがテーマとなるシェイクスピア。凄いっす。