『運命のイタズラ』(原題:Windfall)
監督:チャーリー・マクダウェル
出演:ジェイソン・シーゲル,リリー・コリンズ,ジェシー・プレモンス,オマー・レイバ
2022年のアメリカ作品で、原題の“Windfall”は「棚ぼた」の意。
なんとセンスのない邦題だと思いましたが、同じ邦題の他作品が複数あるようですね。
真っ先にヒットするのは台湾のTVドラマ。
副題が「私たちは友達になれない」。なんかこっちのほうが面白そう。
2006年には『Windfall 運命のいたずら』というルーク・ペリー主演のTVドラマがありました。
これの劇場版というのかリブート作品なのかなと思いましたが、別物らしく。
ま、でも、この作品の邦題に倣ったと考えてもよさそうな。
さてさて、そのセンスのない邦題の本作は、先週Netflixにて配信が開始されました。
92分という短さに惹かれてドタバタコメディを想定して観はじめたところ、
なんだ、この冒頭の不穏な空気は。
まるでミヒャエル・ハネケかヨルゴス・ランティモスの雰囲気。
流れる音楽も薄気味悪くて、楽しい映画鑑賞にならないことは確定(笑)。
ハイブランドの腕時計、あちこちに隠された金、拳銃などを物色して盗む。
いざ退散しようとしたとき、表に停まる車の音。
降車してきたのはこの別荘の持ち主の富豪(ジェシー・プレモンス)とその妻(リリー・コリンズ)。
逃げることをあきらめて開き直った男は、夫婦を脅してさらなる金を要求する。
ところが要求額が少なすぎると富豪から鼻で笑われ、結局50万ドルもらうことに。
その額の金はここにはないから、従業員に連絡して明朝持って来させると富豪が言い……。
登場人物は上記の3人に加えて、別荘の庭師(オマー・レイバ)のみ。
犯人の男がたまたまこの別荘に泥棒に入ったのではないことや、
ラブラブだと思われていた富豪夫婦の間に何やら問題があったことなどがわかります。
気の毒な庭師が事故に等しい撃たれ方で亡くなったあとは揉める揉める(笑)。
さて、棚から落ちたぼた餅は誰の手に渡るのか。
でもこれは決して棚ぼたなんかじゃない。幸運というには不幸が多すぎる。
リリー・コリンズの眉がいつもながらすげぇな、可愛いけどと思うのでした。
その黒々とした眉の一部をぜひとも父フィル・コリンズに分けてあげてください。(^^;