『 私たちは、「切なる願いを届けようとしている天」を、どのような高さに設定はているのでしょうか。』
私たちは、「切なる願いを届けようとしている天」を、どのような高さに設定しているのでしょうか。所詮叶うことのない高さなのでしょうか。努力次第で実現可能な高さなのでしょうか。
「命をかけている」という言葉も時々耳にします。これも、「本当に命をかけていたんだなあ」と伝わってくることはあまりありません。
第一、「命をかける」などということは、命を何かの代償にするということですから、そうそう簡単に口にすることではありますまい。だって、命などというものは、何かの代償にすべきものではなく、出来るものでもないはずです。それは、命が何より大切なものだからという意味ではなく、あらゆる物や思想に対して、命は異質のものだからだと思うからです。
( 「小さな小さな物語」第七部 No.403より )