マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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龍田神社夏越の祓

2011年07月26日 07時56分10秒 | 斑鳩町へ
水無月と呼ばれる6月。

その末日になる晦日の30日は各地で夏越の祓が行われている。

一年を折り返す日はちょうど半年目で、その間の罪や穢れを祓って後半の半年を無病息災に願う祈りの神事。

茅で設えた茅輪くぐりがある神社もある。

斑鳩町龍田に鎮座する龍田神社ではそれは見られないが、その半年間の祓と健康を祈る人たちが人形(ひとがた)を奉納されている。

神社拝殿に置かれていた人形に家族の名前や年齢を予めに書いて折敷(おしき)に納めておく。

その際には紙片に象られた人形を手で撫でるか、息を吹きかけるのが作法だと話す。

折敷は三方の台となる「胴」の部分がない形態だ。

神饌とともにそれを奉った祭壇。

その向こうは本殿だ。

神事を斎行される宮司はただ一人。

参列される人もなく黙々と夏越の祓の儀式が執り行われた。

同神社の祓は6月と年末大晦日の大祓がある。

年末は年を越すから「年越し(としこし)」で6月は夏を越すから「夏越し(なごし)」とされている。

その夏越し祓の神事には訪れる人は少ない。

しかし年末の大祓は年を越す時間帯になるころには長い行列ができると宮司は話す。

神社前に住むKさんの話によれば、この日は水無月のモチを買ってきて夜が明けるまでに食べるという。

その風習は出身だった京都でこと。

それを嫁ぎ先の斑鳩でもされてきて、近くにある並松の商店街のお店で頼んだ和菓子の水無月のモチ買って食べていたと話す。

この年は河合町まで出かけて和菓子専門店の天平庵で買っきた水無月のモチ。

前もって聞いていた味はウイロウ(外郎)のようだと聞いていた三角形の水無月のモチ。

口にするとまさしくウイロウ(外郎)である。



それは米粉で作られたものである。

その三角形の水無月のモチは上に小豆を散らした餡が乗っている。

並松のそれはもう少し大きかったようで味はといえばさすがに天平庵となった水無月。

下部の三角ウイロウは氷を表し小豆は悪魔祓いを意味する和菓子だそうだが京都のものと同じなんだろうか。

和菓子屋さんを調べてみれば奈良 菓匠 千壽庵吉宗もあるではないか。

餅飯殿通りの優月というお店も売っていると。

なんと大和郡山の本家菊屋でも売っているらしい。

新大宮に本店を持つ大和風詠菓 萬春堂さんまでも。

奈良ではいたるところで和菓子屋さんが販売を・・・・奈良でも浸透しているのだろうか。

(H23. 6.30 EOS40D撮影)