マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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馬司町の行事

2011年07月27日 06時38分25秒 | 楽しみにしておこうっと
正月を飾る注連縄に簾型のように下へ垂らす形態がある。

大和郡山の数か所で見られる注連縄だ。

馬司(まつかさ)町の杵築神社ではそれが鳥居にあったのを見たことがある。

その神社では夏に巫女による御湯があると聞いていたので訪ねてみたがそれは終わっていた。

役員たちは御湯されたお釜などを方付けている最中だった。

そんなさなかに挨拶を兼ねて同神社の行事などを教えてもらった。

馬司町には新興住宅もあるが旧村でいえば54軒。

町全体では190戸もあるのだから相当広い。

古くは星塚村と呼ばれ額田部の額安寺の東別所だったようだ。

簾型の注連縄はどうやら長老の十人衆が作られたそうだ。

その十人衆は亡くなるまで、或いは引退しない限りその勤めをするといい最長老は87歳にもなる。

毎月は神社境内の清掃奉仕をされている。

同神社の年中行事は12月第一日曜の新嘗祭、大晦日の人形大祓い、1月のお日待ち、2月第二日曜の祈年祭、6月最終日曜の御湯祭、10月第三土曜の宵宮、翌日曜の例大祭だ。

その大祭には自治会長宅より烏帽子を被り素襖着衣姿の長老十人衆のお渡りがあるそうだ。

また、地域の行事では7月に南の地蔵盆、8月で北の地蔵盆がある。

行事のなかで興味をもったのが1月だ。

それは元々1月31日だった。

いつしか15日に移った。

成人の日の祭日だった。

ハッピーマンデーになったことからそれも移動した。

移動したというのは固定日から月曜日に移ったというわけだ。

素戔嗚命と春日さん、それに善裕さんと呼ばれる三社を祀っているという杵築神社。

夕方近くにまず善裕さんへ参る。

善裕さんの墓参りだそうだ。

そして会所の2階で掛け図を掲げてお参りをする。

その後は自治会長の接待で宴を開く。

それは24時ころまで続く宴である。

一旦中断して0時ころから神社で神事が行われる。

アズキ御供を供える深夜の神事だそうだ。

その後も会所で続けられるお日待ちはかつて朝までしていたというが今は26時ぐらいでお開きにしているという。

時間は短くなったがまさにお籠りのお日待ち行為である。

同町ではかつて砂の道を敷いていく砂まきがあった。

その砂は佐保川まで採取しにいったそうだ。

来年の御湯祭は是非とも来てほしいと願われて会所を後にした。

(H23. 1. 3 EOS40D撮影)
(H23. 6.26 記)