マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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苣原惣社九頭神社のお渡り

2011年12月10日 09時03分42秒 | 天理市へ
須賀神社に集まってきた十一人衆。

烏帽子を被った白い素襖姿。

足元は下駄や雪駄だが、「身体がいうことを利かんから靴にした」と話す長老もいる。

杖をついてお渡りをしなければならないだけに仕方のないことだ。

お渡りの順は赤と白い布の旗(幟)を先頭にハナが続く。

その次は御幣を肩にした一老。

神饌を入れた唐櫃に区長、宮司、お稚児さん、宮本衆、本当屋のトーニンと次当屋のトーニンら数十人の一大行列が出発した。



車の往来が激しい国道を通って惣社九頭神社へ行くお渡り。

その道中ではハナカゴ持ちがゆっさゆっさとハナを揺らす。

そうすると小さく切り刻んだハナが吹雪く。

ハナカゴの高さは3mほどの長さ。

頂点にはハナ(花)が飾られている。

その下にあるのが白い袋状にしたハナカゴ。

そこには小さな穴が開けられているから揺さぶられる度にハナが舞い散るのだ。

かつてのハナは折り紙だった。

一枚、一枚を花の形に象ってコヨリで括りつけていた。

残った色紙をハナカゴに入れていたが現在は模造のハナに替った。

ハナは替っても吹雪く様相は変わらない。

その行為は神さんが通る道を清めているのだと言ってハナマキだという。

穴は小さければ飛ばない。

大き過ぎればすべてが飛んでいます。

神社に着くころにすべてがなくなるようにしなければならないからその大きさとなればとても難しい。



そうして約20分をかけたお渡りは神社に着いた。

(H23.10.23 EOS40D撮影)